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25話 グランパレス到着と2つのアンデッドダンジョン

 公爵家の妻ターニャの魔力欠乏症の薬を渡し、俺達は本来の目的のグランパレスへ向かう。

 途中の旅路では特に問題もなく進み、漸く、ダンジョンの街グランパレスへと到着した。

 グランパレスは流石ダンジョンの街と言われるだけあって、冒険者の数が多い、また、それに追随して商人の数も多い。

 街は活気にあふれていた。

 冒険者がダンジョン探索で手に入れた、資源を商人が買い取り、それをまた流通させる。

 危険と隣り合わせだが、皆が笑いながら生活しているのがよくわかる。

 だが、光あるところに影があるように、1歩道を外れれば、そこはスラム街。

 何らかの理由で冒険者稼業ができなくなったもの、商売に失敗した者などが溜まっているという。

 完全な実力社会。

 ここで一旗揚げようと今日もまた夢を見てやってくる者達。

 そんな1人でもある俺は更に強くなる為にここに来たのだ。


 「やっとたどり着いたな」


 「本当に、ここに来るまでに色々ありましたもんね」


 「確かに真っすぐにとは言えませんでしたが、多くの実りもありたました」


 と、俺とミコとサーラ。


 「さて、まずは宿を取って、それから冒険者ギルドに向かおう」


 「了解です、グレイ様。どこかいい宿があるといいねサーラ」


 「本当ですね、ミコ。でもほとんど旅の途中の野営も亜空間で休んでいたから、別に安宿で十分でしょうけど」


 「いや、サーラ。宿はそこそこのグレードのを選ぶつもりだ。Aランクパーティー、としての建前もあるからな」


 俺たちはまず宿探しで、グレードの高い宿を確保する。それなりに金もあるし、休む時は、安心して休みたい。

 俺たちは、冒険者ギルドに向かい、ダンジョンの情報を集める。

 まずは難易度の低いダンジョンは新人たちが良くいくので駄目だ

 俺たちは中難度から高難度のダンジョンに挑む。

 まずは受付にいき、ダンジョンの情報を聞いてみる。


 「すまない、ダンジョンの情報をしりたいんだが、資料室のような場所はあるかな?」


 「今日初めて来た冒険者のかたですね?」


 「やはりわかるか?」


 「そりゃ、開口一番にダンジョンの情報を知りたがるんですもの。見たところまだ若いし、新人さんね、タグをみせて、ランクに合ったダンジョンを教えてあげるわ」


 「いや、資料室の場所さえ教えてもらえれば、後は、自分達で行動するから大丈夫だ」


 「ダメダメ、そうやって勝手に調べて実力以上の所に行こうとして、命を落とす冒険者も多いんだから、ここは、お姉さんの言う事を聞いてなさい。いいから、冒険者ギルドのタグをみせて」


 このお姉さんは本当に俺たちの事を心配してくれているのだろう。

 俺は冒険者ギルドのタグを受け付けのお姉さんにみせる。

 お姉さんの顔色が変わる。


 「し、失礼しました!まさかあなた方が、Aランクパーティーのハーデス様とも知らずに」


 とお姉さんが大きな声で叫ぶもんだからギルドの中が一瞬静まり帰ってしまった。

 

 「おい、聞いたか、今ハーデスって言ったぞ」


 「あんなに若い奴らがAランクパーティー?」


 「あれが黒い惨殺者か、ここでのお手並みを拝見させてもらおうじゃないか」


 とギルドに居た他の冒険者達の注目を集めてしまった。


 俺は、視線を無視しつつ、再度お姉さんに聞く。


 「それで、資料室は見られるのかな?」


 「はい、2階の一番奥が資料室になってますのご自由に閲覧ください!」


 俺たち資料室に入り、まず探したのアンデッドダンジョンがあるかどうかだ。

 アンデッドダンジョンは結果的に近くに2つあった。

 位置はそれぞれ逆方向だが、ここのアンデッドダンジョンは早めに支配下に置いておきたい。

 それ以外では難度の高いとされているダンジョンもいくつかピックアップしていくが、難度の高さは階層の深さに直結する。

 一般的なダンジョンが大体30層までなら難易度が高くなるほど、階層も深くなる。

 ちなみに50層の俺が所有しているダンジョンで難易度はAランクになる。

 それ以上の階層は現在確認されていないが、誰も攻略されていないダンジョンもあると言うのだから。驚きだ。

 ここは、まさにダンジョンにとっても領地を奪い合う戦場なのだろう。

 そして俺は、その均衡をきっと壊すことになる。なんせ、2つのアンデッドダンジョンを今から支配しに行こうというのだから。

 俺たちは早速アンデッドダンジョンの1つを支配しに向かう。

 1つ目のアンデッドダンジョンを人気ひとけがない事をいいことに最速でコアルームへと移動する。

 運のいい事にここは、50層のダンジョンだった。

 

 「ダークソウル」


 でコアを俺の支配下に置く。

 その足で2つ目のアンデッドダンジョンに向かう。

 ここもやはり人気にんきがないのか人気ひとけが少ない、が、他の冒険者がいるので、しっかりと、モンスターを殲滅していく。

 ここも50層のアンデッドダンジョンだった、運がいい。


 「ダークソウル」


 でコアを黒く塗りつぶしていく。

 これで俺は、4つのアンデッドダンジョンを支配下に置いた。

 今まで以上に力を感じる。

 何とも言えない高揚感が俺を襲う。

 いまなら、どんな敵でも倒せそうだ。


 俺の亜空間はさらに広がり、力も増した。

 さらに配下の力も増しているのが、分かる。

 俺たちは近くの通常の30層までのダンジョンに潜って見る。

 結果としては、軽く3人で、攻略できた。

 この調子なら1人でも30層までのダンジョンなら問題はないかもしれない。

 とにかく今日はここまでにして、宿に戻る。


 「1日でダンジョンを3つも制覇するなんて考えられませんでしたねぇ」


 とミコ。


 「まぁそのうちの2つはアンデッドダンジョンだから、当然の結果だろ?」


 「それでも快挙ですよこれは!グレイ様が力を得たおかげで、私達も強化されてますからね」


 と、サーラも興奮気味だ。


 「問題は明日からですね、どこのダンジョンに向かうつもりですか?グレイ様」


 「力を得たからと言って慢心していいわけじゃない。明日からはまずは40層のダンジョンで肩慣らしをもう一度行う。俺たちは敵を倒せば倒すほど強くなれるのだから」


 「それなんですけど、倒せば倒すほど私たちは強くなっていきますよね?」


 「ん?どうしたんだ急にサーラ」


 「ずっと不思議に思っていたんですが、私達は本来倒した敵の魔力を四散させずのそのまま吸収しているのではないでしょうか? 通常の冒険者達もモンスターを倒せば多少は強くなっていきます。それは倒した敵の魔力が四散し、それを少しづつ吸収しているかだと思います」


 「つまり、サーラは俺の冥王の力で敵の魔力を四散させずに俺たちが吸収していると思うわけか。面白い推測だな。確かに考えれば、その可能性もあるかもしれないな」


 「ミコはどう思う?」


 「私はサーラ程、頭が良くないからそこまで考えたことも無かったよ」


 「話しは変わるが、ミコに頼みたいことがあるんだ」


 「何ですか? グレイ様」


 「ミコには亜空間の工房でフルプレートアーマーを作って貰いたいんだ」


 「かまいませんが、実験か何かですか?」


 「ああ、ミコが作ったフルプレートアーマーでリビングアーマーが作れないか試したい」


 「なるほど、グレイ様の魔力が通って無い物でも配下が作れるか可能かどうかの実験ですね、了解です、今から篭って明日にはできるように作っておきます。実験でしたら普通の鉄鉱石で作ればいいですか?」


 「ああ、それで頼む」


 多分実験は成功するだろうが、ぶっつけ本番ではよくない、冥王の力とアンデッドダンジョンのコアの力でアンデット系統は作成できるはずだ。

 今までのブラックゴーレムでは機動力にかけていたからな。


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