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19話 ライカンスロープとダークエルフ 其の2

 「私の配下になり力を取り戻せ」


 この発言にダークエルフの使者もライカンスロープの長も戸惑いを感じているようだ。

 今まで、闇の一族として迫害されてきた歴史が彼らを躊躇ちゅうちょさせるのだろうか。

 しかし、今ではその歴史も薄まりつつある。

 ダークエルフのサーラは問題なく冒険者ギルドで登録ができている。

 いつまでも気にしているのは被害者の闇の一族だけだ。

 もちろん全ての人間がそれを忘れているわけでは、ないことも知っている。

 だからこそ彼らには、俺の配下となって強くなってもらう必要がる。

 

 「しかし、せっかくの里を捨てるわけには……」


 その問題もすでに解決済みだ。

 俺は旅の準備期間中に亜空間でも生活できるように疑似的に亜空間の内部をダンジョン化に成功している。

 これはアンデッドダンジョンから、派生したコアを作り上げて疑似的に太陽も生み出してしている。


 「問題ない、里事、俺の亜空間に収納可能だ。俺が居る限り里は安全に守られる」


 すると1人の若者のライカンスロープが

 

 「長、これはチャンスだ、冥王様が半分とはいえ覚醒している。このままではいずれ我らも衰退の一歩を歩むのみだ。」


 「むう、冥王様、今しばらく時間を頂きたい。里の総意を決めたい」


 「我らも一度里に帰りこの案件は考えたい」


 以外だった。

 すぐにでも、配下になるかと思っていた。

 時間の流れと共に考え方も変わったのか、それとも半覚醒の俺ではダメなのか。

 どちらにせよ、俺はまだ死ぬ気はない。

 

 ダークエルフまでも考えたいのか、これも意外だった。

 しょうがない、時間を与えようか。

 

 「わかった、無理強いはしない、3日待つ。それまでに決めてくれ。それとこの近場にダンジョンか、モンスターが良く出現するところはないか?3日ほど変わりに俺たちができるだけ間引いておく」


 「それでしたら最近できたダンジョンが一つございます。我々が交代で間引いているダンジョンがあります」


 と、ダークエルフの使者。


 「それは好都合だ。こちらで3日できるだけ、間引いておくからそれまでに答えをだしてくれ」


 俺たちは早速ダンジョンに向かう。


 「大丈夫ですかね、あのライカンスロープとダークエルフ達」


 と、ミコ。


 「さあな、でも無理強いしては配下にしたところで役に立たないかもしれない。こればかりはあの2種族に任せるしかないさ。俺たちは3日間ダンジョンにこもり少しでも能力の向上に努めるぞ」


 「了解です」


 「畏まりました、グレイ様」


 と、ミコとサーラ。


 ダンジョンは本当に近場にあり、早速入る、1層はやはりゴブリンからのスタートだ。

 順当に敵を殲滅していく。

 10層のゴブリンキングもあっさりと倒すことができた。

 この勢いのままダンジョンの制覇を目指す。

 20層の守護者部屋も30層の守護者部屋もあっさりと踏破する。

 そして3日間俺たちはひたすら周回を繰り返した。

 すでに俺の配下のブラックゴブリンでさゴブリンキングなみの強さになっていた。

 一体どこまで強くなるのか、楽しみでもある。


 約束の3日が過ぎた。

 俺たちは再び、ライカンスロープとダークエルフの待つ里へと向かった。

 すでにライカンスロープとダークエルフの長がまっていたようだ。


 「答えはでたのか?」


 「はい、冥王様。我らライカンスロープはあなた様の配下になることを望みます」


 「我々、ダークエルフも冥王様の配下に加わる事に異存はありません」


 そして、その場で全員が俺にかしずいた。


 「よく、判断してくれた。それでは全員に俺の力の一端を授ける、これで後戻りはできないぞ」


 俺は全員に魔法を多重展開して一気に配下にする。


 「ダークソウル」


 「おお、これが冥王様の配下になった事で得た力。今まで以上に力を感じる」


 と、皆それぞれが新たな力に驚いているようだ。


 「それで、里はどうする?俺の亜空間に入れるのか?」


 「是非、お願いします。これで子供たちも安全にすごせます」


 「わかった、では里ごと、亜空間に入れる」


 俺はライカンスロープたち事、亜空間に入れる。


 「さて、次はお前たちダークエルフの里だな」


 「はい、よろしくお願いします」


 俺たちはダークエルフの里に向かいここでも里を亜空間に入れる。

 俺たち自身も亜空間内に入る。


 「配置の問題はあるか?」


 「いえ特にありません」


 「こちらもありません」


 とライカンスロープとダークエルフの長。


 「何か問題があれば言ってくれ」


 「冥王星、せっかくですので、この近くにあるダンジョンコアを吸収されては、いかがでしょう?」


 と、ワイトが提案してきた。


 「コアを吸収か、確かにもうこのあたりに用はないな。せっかくだ、俺の配下になったのだ、早速働いてもらうか」


 俺は近くのダンジョンに再度向かい、ライカンスロープとダークエルフにダンジョン制覇を命じる。もちろん俺も着いて行く。


 もともと、モンスターを間引きしていたのもあるのか、ライカンスロープとダークエルフ達は簡単に30層までたどりついた。

 まあ、数の力もあったと思うが。

 30層の守護者もあっさり倒して、コアルームに移動するために、俺のダンジョン機能を使い、コアルームへと移動。

 俺は掌にダンジョンコアをもって、吸収を開始する。

 少しの抵抗はあるが、無事に吸収に成功する。

 俺の魔力がさらに上がり、亜空間の広がりも感じる。

 まさに至福のひと時のような感じだ。

 俺の魔力も日に日に上がっていくのを感じる。

 一体どこまで、強化されるのか、楽しみでしょうがない。

 コアを失ったダンジョンは、徐々に力を失ない、いずれは崩れる。

 俺はその前に転移結晶を回収する。

 何かの材料になるかもしれないと、ミコの鍛冶師としての意見だ。

 転移結晶はそのままでも巨大な天然のクリスタルとしても価値がある。

 これで俺は、ライカンスロープとダークエルフの配下を手に入れ、ダンジョンコアも吸収できた。

 この街でのやることはやりつくした、と言ってもいいだろう。

 俺たちは街に戻り一晩休んだ後、次の街に行くまでにいい依頼がないかを物色していた。

 中々これと言った依頼がないため、仕方なく、俺たちは馬車で行く事にした。

 亜空間から馬車を取り出す。

 この馬車は闇奴隷商人から奪ったもので、幌も着いていてるので結構重宝している。

 ふと、馬車を引いてる、馬にダークソウルをかけるとどうなるのか気になりかけてみた。


 「ダークソウル」


 2頭の馬は毛色が黒くなり、馬なのに牙が生えていた。

 もはや、馬のモンスターを生み出した気分だが、いつも以上になついてくれる。

 ダークソウルで動物も配下にできる事がわかった瞬間だった。

 

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