15話 盛大な勘違い?
アンデッドのダンジョンの間引きだけのクエストだったが、ダンジョンコアを支配下にいれダンジョンを手に入れ。
その帰りに獣人の子供たちを助け出し、新たな配下としてドワーフのミコと今は堕天したダークエルフのサーラが仲間に加わり。
そして盗賊団の壊滅と中々濃いクエストになったものだ。
盗賊団は亜空間から出したら、怯えて俺の言う事に素直に従うようになった。
中で何があったのかは知らないが、よほど恐ろしい事があったんだろう。
町に着くと検問所で衛士達に盗賊団の生き残りを引き渡す。
どうやら盗賊団のリーダーには、賞金が掛けられてていたようで、臨時収入として金貨20枚が支払われた。
今度は冒険者ギルドに向かいクエスト達成と、仲間(配下)の冒険者登録をしなければ、ならない。
ギルドに入るとみんなの視線を感じる、何せ」ドワーフにダークエルフを連れているのだ。
俺は視線を無視をしつつ、受けつけのカウンターに依頼達成の旨と2人の冒険者登録をお願いした。
二人の冒険者登録も無事に済み、俺たちは正式なパーティーを組むことになった。
「しかしミコ良かったのか冒険者登録までして。本職は鍛冶屋をやりたかったんじゃないのか?」
「構いません、冒険しながらでも亜空間の工房ができたら鍛冶はできますから」
そうだった、亜空間に拠点を作るためにも資材が必要だ。
俺には良く分からないが、鍛冶に必要な物はミコに任せればいい。
取り敢えずは2人の装備を何とかしなくては。
いずれはミコに用意してもらうとしても、今は装備も設備もない状態なのだから。
俺は武具店によって2人の装備を見繕う。
ミコは鍛冶師らしくハンマーを選んだ流石ドワーフ、女だからと言ってもしっかりと力が強いようだ。
サーラは弓矢とショートソードを選んだ。
武具は二人とも動きやすいように皮の鎧を選んだようだ。
後は、ミコに言われて工房に必要な物を選んで買っていった。
一通り必要な物が揃ったのかミコは満足そうだ。
「これで後は、工房ができるのを待つだけですが、私もたち会いたいので亜空間に入れてください。その方が早くできますし」
「わかった、だがミコには何も見えないと思うからリッチからカンテラを借りてくれ」
そういってミコを亜空間に入れる。
そこで、気が付いた。
俺は、今だに実家暮らしだ。
2人をどうするべきか?
一応は紹介して、それ以外は亜空間に住んでもらうか宿でも取ってもらうしかない。
「サーラ、すまないがサーラも亜空間に入ってもらってて、いいか? これから一度家に帰る。両親に紹介するのは、ミコと同時の方がいいだろうしな」
「分かりました、ではまた」
とサーラは亜空間に入って行った。
取り敢えず父と母には仲間ができたことを紹介せねばな。
「ただいま、父さん、母さん」
「おう、お帰りグレイ」
「お帰りなさい、グレイ」
と、父さんと母さんが迎えてくれる。
「今回のクエストはどうだったんだ?」
「今回のクエストはアンデッドダンジョンの間引きだけだよ」
と話しを続けて途中で起きた獣人のことや仲間の事、盗賊のことなどを話した。
もちろん冥王の力の事は隠している。
父と母になら話しても受け止めてくれそうだが、自分から言う勇気が俺にはまだなかった。
少し、雑談をしをしてパーティーメンバーを連れてくると言って、家をでる。
人目を避けるため、一度町の外に出る。
そこで、ミコとサーラを亜空間からだす。
「想像以上に広い空間でした、これなら多少大きな拠点と工房をを作っても大丈夫そうですね」
「確かに思っていたより広かったです。しかもまだまだ拡張している様子がわかります」
とミコとサーラ。
「興奮していると悪いがこれから父と母にパーティーメンバーを紹介することになった。ついて来てくれるか?」
「もちろんですよ」
「はい、着いてまいります」
俺はもう一度実家に戻り二人を紹介する。
「あらあら、2人とも女の子なのね、どちらがグレイの彼女なの?まさか2人とも?」
「母さん何を言ってるんだ、2人とも純粋にパーティーメンバーだよ!」
母の天然の爆弾発言に俺は、久しぶりに狼狽えた。
「何も隠すことはない、別に異種族の結婚が認められてないわけじゃないぞ。まさか父さんも2人も連れてくるとは思わなかったが」
駄目だ、父も盛大に勘違いしている。
ミコもサーラも2人とも正確には配下になる。
そういう感情はお互いに持っていないはずだ。
2人の顔色を窺うと顔を真っ赤にして恥ずかしそうにしていた。
まて、お前らも今ので勘違いしているのか?
「お、お父様に、お、お母様には、その、私なんかには、グレイ様は、もったいなく……」
「わ、私も、同じ意見で、あ、合っていて、そのグレイ様がその……」
とミコとサーラがもじもじしながら答える。
これは完全にやらかしたな。
「やっぱり2人とも彼女なのね、娘が増えて嬉しいわ」
「グレイもやるな、いきなり2人とは。これからもより頑張れよ」
と父と母の勘違いが止まらない。
確かに法律では重婚が認めらているがそれは、ある一定の稼ぎがあるやつだけがしている。
基本的に養えないと意味がないからだ。
それは、奴隷にもいえる事だ。
奴隷には借金奴隷と犯罪奴隷、がいる。
借金奴隷は、月に安いが給金を払い、自分を買い戻すことが許されている。
まぁ大概が自分を買い戻す前に死んでしまう奴隷が多い。
逆に犯罪奴隷は終身奴隷と言って、一生奴隷として生きていくしかない。
奴隷には奴隷紋と言う魔法が使われ主人ののいう事に服従せねばならい。
そしてやはり買った奴隷に衣食住を提供せねば主人として務まらないからだ。
と、俺も現実逃避していたようだ。
「とにかく、父さんも母さんも落ち着いてくれ! ミコとサーラもてんぱってないで落ち着け」
俺抜きで勝ってに話しが盛り上がっている。
「お母さん、今日は張り切ってご飯の支度するわね」
「あ、私達も手伝います」
と、母とミコとサーラは炊事場に消えて行った。
「あの2人今日は行く当てないんだろ?ま、今日は泊めてやりな。母さんも楽しそうだったしな」
「父さんだから違うって」
「わかってるよ、お前たちの反応が面白くてついな。半分は冗談だよ」
「半分は本気なのかよ!?」
「ま、大事にしてやれ、仲間なんだろう?」
その日の夕食は確かに家で食べるには豪勢な食事で上手かった。
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