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14話 新たな仲間と盗賊団の撃破

 亜空間で出迎えてくれた、ワイト、リッチに今までの出来事を説明する。


 「その娘の言う事は可能かとおもいますが、この暗闇の中では私の持つカンテラが大量に必要になりますな。何せ、ドワーフは中間の種族、闇に落ちることは、ありますまい。しかし配下にすることは可能でしょう」


 「配下にできるのか?それならこの暗闇も見通せると思ったが?」


 「種族的な問題があるのです。ドワーフもアンデッドになれば見通せるでしょうが、その娘はまだ生きているのでしょう?ドワーフは人間同様に堕天できないのです」


 「ふむ、リッチの持つカンテラは新たに作ることは、可能か?」


 「可能ですが、そんなにすぐには量産はできません」


 「わかった、資材を運びこむからカンテラと拠点を作っておいてくれるか?」


 俺は一度、亜空間からでた。


 「どうでしたか?」


 とミコ。


 「どうやら可能のようだ。しかし、俺の配下になるという事は死んだ後もアンデッドどして、働くことになるぞ」


 「覚悟の上です」


 「ミコのことは、わかった。サーラはどうする?」


 「もちろん、配下に加えて下さい。我らの伝承では、エルフは堕天して冥王様に仕えるようになります」


 「エルフ堕天するのか?」


 「はい、闇の一族となると伝承にはあり、今も隠れ里があると聞いています」


 「二人とも意見はかわらないか?」


 「「はい」」


 「分かった。今から二人を俺の配下として迎えいれる。ダークソウル」


 ミコは見た目は変わらないがダークドワーフとして力を得た。

 サーラは白い肌が褐色の肌に変わりダークエルフとして力を得た。


 「力が漲るのを感じます。これが冥王様の力」


 「私も生まれ変わったようです」


 2人とも新たな力に驚いているようだ。

 しかしこれでこの2人はもう2度と聖者の道を歩けなくなってしまった。

 死ねばアンデッドとして、生きねばならないのだから。

 次の日、獣人の子達の里へ近づいたときだっだ。


 「とまれ!」


 と獣人達に囲まれた。


 「俺は、Bランク冒険者のグレイ。こちらに敵意はない!途中で獣人の子供を保護してきた。今、子供たちを解放するから攻撃をしないでくれ!」


 俺は馬車の中の獣人の子供たちを解放する。


 「ほら、お迎えが来てるぞ」


 獣人達の子供は恐る恐る馬車から出た。


 「おお、攫われた子供たちだ」


 獣人達は武器を下げて子供たちを迎え入れてくれたようだ。

 

 「こちらの用は済んだ。この里の事も他言しないと誓おう。このまま通してくれるか?」


 すると一人の狼の獣人が前に出てきた。

 

 「すまない、また盗賊団が来たのかと思った。恩人をただで返すわけにいかない、今日はこの里でゆっくりと休んで明日出発するといい」


 確かにもう夕暮れも近い。

 ここは、甘えさしてもらおう。


 「すまない、では、お言葉に甘えて1晩だけ世話になる」


 こうして、俺たちは獣人の里へ世話になることになった。

 その日は子供たちが帰って来たことによって、わざわざ宴を開いてもらった。


 「楽しんでいるかグレイ殿」


 「ええ、わざわざ宴までしてもらって申し訳ない」


 「何、気にするな、祝い事は多い方が良い。しかしグレイ殿の仲間は変わった編成だな、ドワーフにあれは、ダークエルフか」


 「ええまぁ、今回助けた中に彼女たちもいたのですが、成り行きで里には帰らず俺のパーティーとして着いてく来る事になりました。そういえば盗賊団に狙われているとか?里の場所を移すことはしないのですか?」


 「今は、暮らせそうな場所を探している最中なのだが、移動を決めた日に子供たちが攫われてな、奪還作戦を立てていた所にグレイ殿が現れたのだ。これで我らも安心して移動できる」


 「次の土地では安心して暮らせるといいですね」


 「ああ、まったくだ。人間達も悪い奴ばかりではない事は分かっているが、どうしても我らを捕えて闇市で奴隷として売られてしまう事が多いからな」


 次の日の朝。

 里全体が何か騒がしい。

 何かあったのだろうか?

 俺は里の長の所へ向かう。


 「大変だ、またこの前の盗賊団が攻めてきたぞ!」


 「長、早く子供たちを中に隠さなければ!」


 「落ち着け、客人の前だぞ。グレイ殿そういうことだ。早く逃げるがいい」


 「長、冒険者を雇う気はないか?今なら格安で、Bランク冒険者が雇えるぞ」


 俺は、ニヤリととした表情で長に商談を持ちかける。


 「報酬は俺がまたあんたらの里を見つけた時に宴会を開くこと」


 「グレイ殿……。感謝する」


 「よしそうと決まれば、話しは早い。ミコとサーラ女子供を連れて安全な所へ避難の誘導をしてくれ」


 「「はい」」


 「戦える男たちは俺と共に盗賊退治だ」


 「しかし、数の上では向こうが有利だ。どうするのだ?」


 「こうするのさ」


 俺は亜空間から配下達を呼び出す。


 「っな!? 黒いモンスターだと!?」


 「安心してくれ、全て俺の配下……。使い魔だと思ってくれればいい」


 「これがすべてグレイ殿の使い魔だと!?」


 俺は、驚いている長を無視して、盗賊の討伐に向かう。

 盗賊団は全部で30人の大所帯の団体だが、俺の配下達なら十分に対処できる。

 

 「かかれ!」


 俺の号令と共に配下達が盗賊団に襲い掛かる。


 「なんだ、黒いモンスターだと!?野郎ども関係ねえやっちまえ!」


 盗賊団も初めて見る黒いモンスターに驚いているようだが、こちらには関係ない。

 獣人達と共に攻撃を開始する。

 俺は盗賊団のリーダーに向かって真っすぐに向かって行く。

 途中で盗賊団の下っ端も切り裂きながら進む。

 盗賊団のリーダーと対峙する。

 

 「ちっ、なにもんだてめえ!」


 「俺はグレイ、Bランク冒険者だ悪いがこの里は俺が守る契約なんでな」


 「獣人達風情の用心棒気どりかよ、今すぐあの世に送ってやるぜ」


 盗賊団のリーダーは剣を横に薙ぎ払うが俺は黒剣で受け止める。

 そして、数舜の打ち合いで盗賊団のリーダーの剣を叩きおる。

 俺は剣を突き付けて、


 「これでお終いだ、降参しろ!」


 「分かった、降参だ。命だけは助けてくれ!」


 俺は剣をしまい、配下達に捉えさせようとする。


 が、盗賊団のリーダーは腰に隠し持っていた、短剣で俺に切りかかって来た。


 「お前さえいなけりゃ、後はどうとでもなる、死ね」


 だが、俺が動くまでもなく配下達が素早く盗賊団のリーダーは取り押さえらえる。


 「クソッ!」


 「お前たちの根城を素直に吐く気はあるか?」


 「誰がお前なんかに教えるかよ!」


 「だろうな」


 俺は亜空間を開く。


 「そいつから根城を聞き出すように頼むよ、リッチ、ワイト」


 「かしこまりました」


 「仰せのままに」


 とリッチとワイト。

 俺は盗賊団のリーダーと生き残りの盗賊たちを縄で縛り亜空間に放り込む。

 

 「助かりました、グレイ殿。この数の盗賊団をいとも簡単に壊滅させるとは」


 「雇って良かったでしょ」


 「確かに、これで心おきなく新天地に行けるでしょう」


 「新天地に行く前に、少し待って貰えますか?盗賊団のアジトに何か使えそうな物がないか物色してからでも遅くないでしょう」


 「貴方は本当に冒険者だな、抜け目がないしかし、それではグレイ殿の取り分が減ってしまいませんか?」


 「多少の事です、かまいませんよ。リッチ!」


 そういうと、亜空間からリッチが出てきた。

 

 「盗賊団のアジトは分かったか?」


 「はい、ここから1時間もしない所にあります」


 俺たちは盗賊団のアジトへ向かっていった。

 盗賊団のアジトでは予想以上に財宝も食料もあった。

 獣人達は主に食料と武器を持ち帰るようだ。

 俺は残った財宝を頂く。


 後は、ギルドに帰って報告だな。


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