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13話 新たな仲間と亜空間

 アンデッドのダンジョンを手に入れた俺は、更に魔力が増した。

 そして俺の支配下にあるダンジョンでは好きにどこでも転移が可能なようだ。

 これは、他のダンジョンも支配下に置くべきかこちらの能力アップのためにも残して置くべきか?

 迷いどころだ。

 取り敢えずこのダンジョンのアンデッドの数は調整してオーバーフローを起こさないように調整する。

 これで大丈夫だろう。

 すでに俺とダンジョンコアは繋がっている。

 これからダンジョンコアが蓄えた魔力は俺に還元される。

 これでさらに俺は強くなった。

 仕事もこなしたし、あとは、町に帰るだけだ。

 ある程度の討伐もこなしているから、影響はないだろう。


 「冥王様、もし人間が入ってきた場合、如何なさるのでしょう?」


 「変に怪しまれても困る。今まで通り行動しておくように設定しておいた」


 いきなりアンデッドのダンジョンが人を襲わなくなるなんて不自然だからな。

 俺は新たに生まれた、配下を亜空間にしまい。

 ダンジョンから出る。

 

 帰りの夜のことだった。

 徒歩で町まで帰っていると馬車が襲われてるのが見えた。

 俺は、すぐさま駆けつける。

 襲っているのは、オーク達だ。

 

 「大丈夫か加勢する」

 

 「すまねえ、助かる」


 オーク達を切り伏せて馬車を助ける。

 しかしこんな遅くにろくな護衛もつけずに移動しているとは、ろくな商人ではないな。

 馬車も転倒しており起こすのを手伝う。

 その時。

 

 「キャッ」


 と、女の声がした。

 俺は、幌馬車の中を確認した。

 なかには、手足に枷を付けられら亜人達たちがいた。

 

 「ああ、兄ちゃんうちの商品を勝手に見ちゃいけねえよ」


 「お前たち、奴隷商人か、それも闇の。こいつらをさらってきたな」


 「見られたからには、しょうがねえ、せっかく助けてもらって悪いがよ、死んでくれや」


 と、闇の奴隷商人たちの奴らが襲ってきた。

 俺は配下達を亜空間からだし応戦する。

 

 「何だ、黒いモンスターだと!?」


 「お前たちこそ死ね」

 

 オークにてこずるような輩に負けるわけがない。

 配下達が敵と闇商人達を倒している間に俺は、囚われている亜人達を助け出すため檻のカギを壊す。

 

 「お前達もう大丈夫だ」


 中には、魔封石で力を抑える枷で閉じ込められた。獣人、エルフ、ドワーフなどの亜人達がいた。

 近寄ろうとすると、


 「ひっ」


 と、短い叫び声をあげて怯えさしてしまったようだ。

 

 「安心してくれていい、俺はBランクの冒険者のグレイというものだ。君たちをちゃんと里に帰すと約束するよ」


 そういって、冒険者のタグをみせる。

 亜人達の年齢はみんな若く俺とそう変わらなく見えた。

 

 「本当に返してくれるの?」


 と狼獣人の男の子が聞いてくる。


 「ああ、もちろんだ。今から魔封石を壊すから暴れないでくれよ?」


 そういうと安心したのか、多少は警戒を解いてくれたようだ。

 一人ずつ魔封石の枷を壊していく。

 多少の遠回りになるが、皆を里に帰すぐらいの時間のロスは許されるだろう。

 ダンジョンの報告は、それからでも遅くない。

 

 「あなた、本当に人間なの?」


 そう聞いて来たのは、エルフの少女だった。


 「ああ、人間だよ、しかしエルフが捕まるとは珍しいな」


 「私は里の中でものけ者扱いされてきたから、人間達に見つかった時におとりにされたのよ。今更、里に戻った所で……」


 エルフは本来、閉鎖的な種族でほとんどのエルフが里からでないで暮らしている。

 こうして捕まっているエルフはめずらしい。

 話しを聞く限りよほど、里には戻りたく無いみたいだな。

 この子は最後にしようか、そのうち気が変わるかもしれない。

 配下達を亜空間に戻す。

 まずは獣人の子達からが近いみたいなので、獣人達の里へ向かう事にした。

 馬車はそのまま使えそうなので、そのまま闇奴隷商人の馬車を使う。


 「お兄さん、厚かましいとは思いますが、この子達も私もこの2日何も食べさせてもらってないの。何か食べるものがあれば恵んでもらえませんか?」


 とは、ドワーフの少女だ。


 「ああ、もちろん。ただ、黒パンと干し肉しかないけどね」


 そういって、亜空間から食べ物をだし、魔法で水を生み出して全員にくばる。

 よほどお腹が空いていたのだろう、皆、がっついて食べている。

 1日では着かず、今日は野営をすることになる。

 まだ、幼い子たちは馬車で寝てもらう。

 俺は、亜空間からブラックゴーレムをだして、周囲を警戒させる。

 

 「お兄さんは空間魔法もつかえるのですね」


 「私もそれは思った。さぞ名のある冒険者なのだろうな」


 と、ドワーフの少女とエルフの少女。


 「いや、俺はただのBランク冒険者だよ。そういえば名前を聞いてなかったね?最初に言ったと思うけど、俺はグレイだ。よろしくな」


 「グレイさんですね、私はドワーフのミコです」


 「私は、エルフのサーラです」


 「サーラはさっき捕まった経緯を聞いたけど、ミコはどうして捕まったんだ?」


 「私の場合は、実は流れの鍛冶職人の修業をしているんです。親には反対されたけど、無理やり家出したきたようなものです。そこで、先ほどサーラとも話しあったんですが、私達をグレイさんのパーティーにいれてください。お願いします!私達帰るとこもないんです!」


 突然のパーティー加入の申し込みに驚くが、俺には秘密がある。この2人を巻き込んでいいものか迷う。

 しかし、パーティーに入れないとまた、ああいう闇市に流そうとする輩が出てくるだろう。

 いっその事、配下にしてしまうか?

 しかし、生きた対象にダークソウルを使ったことがない。

 効くかどうかも怪しい。

 彼女たちを実験台にするのは、人としてどうかと思うし、う~ん。

 どうせ本当のことを言っても信じてもらえないだろうし、ここはわざと真実をはなして、諦めさせて、俺の町で暮らせるように手配した方がいいかもしれない。


 「2人とも聞いてくれ、俺は死んだら冥王になることが確約されている存在なんだ。それにすでに、冥王の力も強くなってきている。2人がパーティーに加わることは、俺の配下になるにも等しいんだよ」


 「冥王現われる時大きな戦乱が起きると言われています。そして今モンスター達も活発になってきています。」


 と、ミコ。


 「そしてあなたは、黒いモンスターを亜空間からだして、私達を助けてくれた」


 と、サーラ。


 「貴方が冥王様であったとしても、不思議ではありません」


 と2人ともが言う。


 「おいおい、こんな話しを信じるのか?」


 「我々、ドワーフにも冥王の言い伝えが残っています」


 「我々、エルフにも伝承が残っています」


 「それでも仲間になりたいのか?」


 「「はい」」


 「わかった、これからよろしくな、サーラ、ミコ」


 「では、亜空間の正しい使い方をお教えしますね}


 と、ミコ。


 「正しい使い方?」


 「はい、今グレイ様は、亜空間に配下達だけを入れておりますが、我らドワーフの伝承では、中に拠点を作る事ができるはずです。そこに私専用の工房を作っていただければ、武器の手入れや作成が可能です」


 「待ってくれ、亜空間に拠点?そんなことが可能なのか?」


 「あくまで、伝承ですので」


 確かに、亜空間に拠点を作れれば、旅もより安全に過ごせることにななる。

 俺は試しに亜空間に自分が入って見る事にした。

 中には何もない、暗闇が続いていたが、俺には暗闇の中でも俺の配下達が整列して待機しているのが見えた。


 「これは、冥王様、亜空間に来られとは珍しいですな」


 とワイト、リッチが出迎えてくれた。

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