絶望はすぐそばに、、、。
因縁説明回。
ある、魔力に溢れ、生物の楽園となっていた
場所があった。
だが、その瞬間、その周辺の生物、及びモンスターが全てそこから逃げ出した。
そう、全てだ。
その元凶は、高らかに叫ぶ。
「クハハハァッ!我は蘇った!
嗚呼、何年経った?百年か?千年か?
そんな事は関係ないか!
何より、生身の身体で、この二の足で、
この地に降り立てるだけ、いや、
また奴と戦えるだけで充分だッ!
嗚呼、今行くぞ、我が愛しのヒルデよ!
今殺しに行くぞ!」
そして、煙のようであったその存在は
徐々に固まり、ついには人の様な姿に
なった。様な、と形容した理由は二つ。
その身体に付いている、二本の禍々しい角と
尻尾から、その存在が人ではない、という
何よりの証拠となり得ると考えた為だ。
その存在の名は、ニール。
かつての救世主、その道を何度も邪魔し、
遂には最愛の夫を奪う原因を作り、
外道に堕とした魔竜人である。
なぜ、魔が付いているか?それは、
救世主と対となる存在であるからだ。
そもそも救世主の力とは、ニールを倒す為の
力。だが、先代は倒す事が出来たものの、
その存在が救世主を狂わせた。
そして、ニールは救世主が存在する限り
何度でも復活する。
だが、復活させない為に救世主を殺す、
というのは最もしてはいけないことである。
何故なら、魔竜と救世主は表裏一体。
どちらかの均衡が崩れれば
片方の力が増幅し、救世主を殺せば
魔竜は自らの手で復活できるようになる。
あのイベントで王妃を完全に救い、
救世主の力を得る者が現れなければ、ニールが完全復活し、倒すことが不可能に
なっていた。
その為に、先代の救世主は後継を見つけ、その力を託した。けれど、プレイヤーに救世主は殺され過ぎた。ニールは完全ではないに
しろ、先代と戦った時クラスの力を取り戻している。先代の頃は、徐々に強くなっていき
その力を手にしたが、最早そのプロセスすら
必要ない。
「クフフ、以前と同程度の力を感じる、
これでヒルデと対等に戦えるであろう!」
そう言って、ニールは力を感じる方向へと
歩み始める。
その方向には、、、、
始まりの街があった。
そして、新たなる救世主、そしてその主が
いた。
「さぁ!ヒルデ、待っておれ、最愛のニール
が今行くぞ!」
魔竜が高笑いをしながら進み始める。
その周囲に、絶望を振りまきながら。
復活したニール、その影が迫る中、
主人公は新たな力を手に入れる!
次回「竜の魔法を統べ召喚を極めし者(仮)」
お楽しみにね!
祝え!全サモナーの力を凌駕し、
職業を超え魔導と召喚を知ろしめす
竜の姫君。その名も
仮面サモナーフジカドラゴンアーマー・
マジシャンフォーム。
新たな歴史の幕が開きし瞬間である。




