イベントランキング。
一応経緯を説明する為には必要な回。
今日、ログインしたが何故か
周りが騒がしい、何があったのか。
「おう、フジカはイベントランキング、
見ていくか?」
「イベントランキング?」
「知らなかったのか?イベント攻略するのが
が早かったり、罠に掛からなかったり、
ボス討伐が速いプレイヤーを運営がランク
付けして、そのランキングが高ければ報酬
が貰えるらしいぞ。その会場に行くために
は城に行くために使ったワームホールを
使って行くらしいから、こんなに溜まって
居るんだよ。」
そうなのか。攻略が終わった後、
出てきた場所でログアウトした為、こんなに溜まっていたのか。
そして、こんなに丁寧に分かりやすく説明してくれて、ライカさんはやはり親切な人だ。
「ありがとうございます。じゃあ、私も
そうします。」
「おう!じゃあまた会場でな!」
そう言ってライカさんと別れる。
ワームホールの中を進むとそこには、
イベントが行われた城の前の広場だった。
ここに広場なんてあったのか。
『これより、第一回『stalla remake online
イベントランキング発表会』
を開催します。』
運営らしき人が、話し始めた。
『では、前口上は無しにして、
イベントランキングを発表致します。
今回の結果は、我々にとっても驚くべき
結果であり、とても素晴らしい終わり
を迎えることが出来ました。
なにせ、隠し要素を攻略され、
諸々の結果も凄い事になったプレイヤーが
いますからね。』
そう言われて会場がどよめいた。
「誰だ」「あいつだ」「いやこいつだ」
と議論が始まる。
『落ち着いてください、
今から発表しますから。
それでは、採点項目を発表します。
一つ、攻略スピード。
二つ、罠に掛からなかった回数。
三つ、ボス討伐の速さ。
以上の三つのランキングを発表します。
それでは、ランキングを発表致します。』
ウォォォォォ!
会場から歓声が上がり、拍手の嵐が
巻き起こる。
『発表は10位から致します。
まずは攻略スピードランキング。
10位、ハラミ。
9位、鉄骨。
8位、ラビットR。
7位、タンクT。
6位、ソニック。
5位、クロック。
4位、サクラ。
3位、オーマ。
2位、ライカ。
そして、映えある第1位は、』
やばい。サクラやオーマが上位に入って
いる。もしかして、いやまさか。
『フジカです!』
やっぱりか。何故こうなった。
『4位からは同じパーティだった為、
パーティへの貢献度でランキングさせて
頂きました。』
「すげぇなあいつら。」
「おい、竜姫がいるぞ!というか、
竜姫が一位か!」
「クッソ、ドラゴンは羨ましい。」
会場は一気に騒がしくなる。
『次に、罠に掛からなかった回数ランキング
です。』
会場が静かになる。
『それでは発表致します。
10位、リボルブ。
9位、ゴウ。
8位、シップウ。
7位、クロック。
6位、リーフ。
5位、ザット。
4位、スリッパー。
3位、サンド。
2位、トラッパー、
そして、映えある第1位は、』
いやいや今度は違うだろう。
ファルが罠を見つけて掛からないことが
多かったけど、それでも及ばないだろう。
『フジカです。』
やばい、どうしてこうなった。
「おお!二部門とも竜姫さんが取ったぞ!」
「スゲェェェェェ!」
「ヤベェェェェェェ!」
さらに歓声が広がる。
『落ち着いて下さい。
それでは最後、ボス討伐速度ランキング
です。』
会場がまた静まり返る。
お願いだ、どうか別の人に一位を!
『それでは発表致します。
10位、ザット。
9位、鉄骨。
8位、タンクT。
7位、ラビットR。
6位、リーフ。
5位、クロック。
4位、サクラ。
3位、オーマ。
2位、ライカ。
そして、映えある第1位は、』
これはもう、駄目だろう。決定的だ。
『フジカです。』
やっぱり。
「竜姫さんスゲェェェェェ!」
「ヤベェぞあいつ、三部門制覇しやがった!
こいつはスゲェ!」
「やはりフジカ様は最高だ!」
最後にヤバイ声が聞こえた。
まさか、私のファンクラブがあると聞いた
が、まさかそいつらが行動を開始したのか?
そしてなおかつ、個人特定が
済んでいるのか!?
『各ランキング10位、
こちらに並んでください。』
そう言って並ばせられる。
『では、商品の授与権をお渡しします。
10〜4位は一つ。3位と2位は二つ。
1位は三つです。』
全部で9つのアイテムを
手に入れられる計算だ、どうしよう。
『なお、期限はありませんので、
お好きなだけ、お考えください。』
そう言われても、、、。
『そして、運営にとっての勇者。
隠し要素を解き明かし、
物語をトゥルーでハッピーな結末に
導いた、そのプレイヤーの名前は〜、
フジカ〜!』
ま た か !
『フジカさんには、その賞品として、
現在この世界に存在する装備全ての性能を
上回る、フジカさん限定装備!
「紅の竜姫シリーズ」を差し上げます!
なお、他の人が奪ったり、交換したり、
装備したりは出来ないので、
あしからず!』
そう言った後、最大規模の歓声が上がる。
そこから一刻も早く抜け出したいと考えて、
賞品を全て受け取った後、即座にログアウト
した。
「懺悔の歌が響く城」はダンジョン方式
のイベント。パーティで挑まなかった人
の為に、プレイヤーごとのランキングに
された。
なぜ、主人公の装備の名前が
「紅の竜姫」なのかって?
ほら、ファルが敵を殲滅するじゃろ?
そして、敵の返り血(赤いポリゴン)
を浴びるじゃろ?ほら、
赤い竜になった。だからじゃよ。
ふぉっふぉっふぉっ。




