少年は少女を守る。
ヤバイ回でもあり、いい終わり方をする回。
主人公が家に帰った放課後。
主人公のクラス教室では、
「これより、第17回、ファンクラブの活動を
始める。皆の者、何か報告はあるか?」
全身黒ずくめの人々によるサバトが行われていた。この会場は、
永華に心奪われた者達の末路。
すなわち、愛に狂った者達の集会場である。
「はいっ!」
「どうした、会員番号247番。
何があった?」
「はい!私は永華様に挨拶してもらい
ました!嬉しかったです!」
彼はファンクラブに入って間も無い新人。
故に知らない。ファンクラブの鉄の掟を。
「なんだとっ!それは重罪だ!
皆の者、刑を執行する前に、取り抑えろ」
「え、ちょ」
「皆の者、ファンクラブの鉄の掟だ!
復唱しろ!」
「「「「はい!」」」」
「一つ!永華様に近づかない!
例外は会長のみ!」
「「「「一つ!永華様に近づかない!
例外は会長のみ!」
「二つ!贈り物はしない!
したとして、ラブレターなどは
150通まで、そして下駄箱の中だけ
であり、重いものは会長に通してから!」
「「「「二つ!贈り物はしない!
したとして、ラブレターなどは
150通まで、そして下駄箱の中だけ、
であり、重いものは
会長に通してから!」」」」
「三つ!永華様に仇なす愚か者には、
血の制裁を!」
「「「「三つ!永華様に仇なす愚か者には
血の制裁を!」」」」
「四つ!以下の掟を守れない者には、
永華様に仇なす愚か者として、
血の制裁を執行する!」
「「「「四つ!以下の掟を守れない者には、
永華様に仇なす愚か者として、
血の制裁を執行する!」」」」
「わかったのなら、
その愚か者に校庭15週のメニューを
1週間課させろ!」
なお、刑罰は部活レベルの為、
刑罰としてはかなり優しい方である。
「そんなぁ!」
「黙れ!永華様を守るため、
自主的に行っている者もいるのだぞ!
お前が根を上げてどうする!」
「これにて、ファンクラブの活動を
終了する!何か報告はあるか!」
「はい!」
「なんだ!お前も愚か者の様に何かした
のか?会員番号145番。」
「いえ!実は私は『stalla remake online』
というゲームをしているのですが、
その中にフジカという永華様らしき人物が
いらっしゃっいました!」
「そうか。」
「どうかなさいましたか?会長!」
「ああ、永華様の幼馴染と、私もそのゲーム
をしている。そのフジカという方は、
たしかに永華様だ!」
会場にどよめきが広がる。
「言わずすまない。
言おうと思ったのだが、なかなか活動が
行われなくてな。」
「それなら仕方ありませんね。
みんなもそれで納得したな?」
一人の声に、皆が賛同する。
「知れただけでも満足だ。」
「俺、今すぐ買いに行ってくる!」
「私も!」
「僕も!」
「よろしい!もう遅いので、今回の活動を
終了する。だがゲーム内でもおかしな行動
をしないよう、鉄の掟は守るように!
解散!」
そんなこんなでサバトが終了し、
会長がその場に残る。
「ふう、疲れました。
これでみんなしばらく、
おかしな行動をしないでしょう。」
そこに残っていたのは、一人の美少女に
見える美少年。
その名は、金田奥間。
彼がこんなことをしているには理由がある。
このように規律を作らねば、永華の身が
持たず、また永華の身がが危ない。
その為、このような組織を作り、永華の身を
守っているのだ。
「でも、今度のイベント、楽しみだなぁ。」
少年はこれから始める出来事に頬を緩める。
「けど、その前にもう一度集会をやって、
不満を抑えなきゃ。」
その優しさを胸に、少年は少女を守る。
過去の少女の優しさを、少しでも返すために。
金田が主人公を守る理由は後々、
過去編書くことがあれば、
多少書くかも。




