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不便の発明家  作者: アオニシキ
本編
4/19

4 怖そうな先輩とチャラそうな同級生

新キャラを二人出したのに短いという不思議な話です



 朝、特に何もないけれどなんとなく早めに学校にやってきた僕、曽倉である。

 軽く伸びをして教室へ向かっていると、見覚えのありすぎる小さな先輩がいた。先日無事入部できた発明部の部長をやっている発芽先輩だ。何やらもう一人の女の先輩と話している。邪魔するのも悪いかと思ってそっと通ろうとしたら目が合った。


「あ、後輩君!」


 うーん、返事しないとダメかな、ダメだよな。普通に発芽先輩泣くよなぁ……。ただ、発芽先輩の友人と思われる先輩がめっちゃすごい顔で見てきてるんだよなぁ……。むしろ睨んでるんだよなぁ。

 でも無視したら無視したらであの先輩激怒しそう。目付き鋭くて少し怖いし……。


「おはようございます。発芽先輩」

「エヘヘ、おはよ!」

「えっと、友達? は大丈夫なんですか?」

「なんで疑問符が付いてるの」


 結局返事したよ。ついでに隣にいる人について聞いてみた。そしたらギロリと睨まれた。やっぱり怖い。


「あ、紹介するね! 美稲ちゃん。発明部の新部員、後輩君だよ!」

「それじゃあ、僕の名前が分かりませんよ? えっと曽倉 甲斐です。発明部に昨日入部しました」


 相変わらず何かずれている発芽先輩は僕を隣の先輩に紹介した。発明部の名が出てきて戸惑ったが、とりあえず発明部関連の人なのだろうと思って自分の発明部への来歴と名前を言った。発明部の名前が出たとき先輩の目が細まった気がするが気のせいか?


「アタシは花咲はなさき 美稲みいなだ。発明部の副部長をしている。曽倉と言ったか。これから顔を合わせることもあるだろう。よろしくな」

「あ、よろしくお願いします」

「ふふふー、後輩君も美稲ちゃんも緊張してるのかな?」

「発芽先輩……茶化さないでください」


 早起きは三文の得っていうけれどこの出来事は得というには微妙かな……


「ではな、曽倉。また放課後に会おう」

「バイバイ、後輩君!」

「あ、分かりました、また部室で!」



 教室に入ると、まばらに人がいた。まあ、朝もまだ早いので当たり前なんだけれど、なんて思いながら自分の席に着いた。いつも通り授業受けてあの部室に向かうか、と思っていたが今日は何やら初対面の人に縁があるようで、


「おーっす。お前、曽倉だっけ」


 クラスの中でもチャラいという意味で目立っていた同級生に話しかけられた。

 彼は人づきあいのよさそうな笑顔を浮かべながらこちらにやってきて軽く肩を叩いてきた。発芽先輩といいこの学園には距離感の近い人が多いのだろうか? それにしては花咲先輩は適当な距離を持っていたけれど、などと考えつつ返事をする。


「そうだけど、近いよ。離れろ、軽井」


 このチャラ男は軽井かるい 則義のりよし、名が体を表す典型例な少年である。今まであまりクラス内で交流していない自分にも軽く話しかけてくるようなクラスメイトだ。何の用だろうか。振り払いつつ聞いてみると先ほどの先輩との廊下でのやり取りを見ていたらしい。


「いやー人は見かけによらないよな。いかにも真面目ですって雰囲気の曽倉がジゴロの女たらしだったとは」

「人聞きが悪いな! さっき会っていたのは部活の先輩だよ」

「やっぱりそっか。分かってた」


 ならなぜ僕を女たらしにしやがったんだ、こいつは。


「まあ、分かってたついでに頼みがあるんだよな~」

「なんだよ」


 いやこいつはうざったいな。要件があるならさっさと言ってもらって退散しよう。


「あの先輩を紹介してくれ」

「ああ、気が向いたらな」


 もうどうでもいいや。放置で。うざいし。しかもヘタレかよ。


「頼むなー」


 よっしゃとか言いながら、軽井は去っていった。はっきり言って気が向かないだろうなと思い思考を切り替えた。




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