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もし普通(仮)の高校生が異世界で魔法を極めたら  作者: ぎるばあと
第一章 序・異世界ライフ
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1.初めての魔法

 どうやら俺は魔法使いだったようだ。

 

 指先に灯る小さな炎を見て確信する。

 やべぇ、オラわくわくしてきたぞ。


 好奇心を隠せない俺は、色々と試してみることにした。

 

 結果として数種類の魔法が使えることが判明した。

 

 水をイメージしたら指先からちょろちょろと水が流れ、風をイメージしたらそよ風が流れる。

 土をイメージしたら目の前の地面が少し盛り上がり、光をイメージすると手の平が輝く。

 闇をイメージしたら心なしか周囲が暗くなったような気がした。


 その他にも何かできるのかもしれないが、現段階ではわからない。

 

 とりあえず魔法で出した水を飲んでみた。

 無味無臭の普通の水であり、腹を下すこともなさそうだったので、当面の水問題が解決したことに安堵する。


 (後は食糧か)


 サバイバルにおいて水の確保は最優先される。

 人間は水だけでも一か月は生きることができるからだ。

 

 体温の低下も身体に与える影響が強いため、暖をとれることも優先順位は高い。

 幸い今いる場所は暖かく、日本の夏と変わらない気候に感じられる。

 いざとなれば魔法で火を起こすこともできる。

 

 となれば次に必要なものは食糧である。

 

 獣の肉が狩れればよいが、自宅でゲームを楽しむことを生業としているインドアな俺には少々敷居が高い。

 こんなことになるならモンハ〇という某ハンティングゲームをやり込んでおけばよかったと後悔する。

 

 肉がダメなら野菜だろう。

 

 そう思って周囲を見渡せば、よくわからない植物や果実が大量にある。

 紫色をした美味しそうなキノコも生えている。

 

 (鑑定スキルでもあればなー)

 

 そう思ってキノコを見ていると、

 

 ムラサキダケ

 食用:食べられるのを防ぐために毒々しい色をしている。焼くと風味が増す。


 まさかの鑑定スキルもちだった。


 水と食糧を確保し、鑑定スキルも確認できた俺が次に求めたのは住居だった。

 建物を探すのが面倒だったため、魔法で作成を試みる。

 

 土魔法を使えばいけそう――

 

 そう考えて土魔法を念じた俺は唐突に意識が遠のいていくのを感じ、膝を折ってその場に崩れ落ちる。

 

 「まさか、MP切れ・・・?」

 

 消えゆく意識の中で、龍二の目に最後に映ったものは――


 自分より一回り以上も大きい、一匹の虎の姿であった。

 

 

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