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第3話 委員のお手伝い

 はい、こんにちは、ごめんなさい。マイペース系クズ風井明日香です。


 この度は更新が遅くなって本当に申し訳ないです。理由もモチベーションが上がらないというバカみたいな理由です。ごめんなさい。


 更新速度はまあ見ての通りですが、失踪などは絶対にするつもりはありませんので、引き続き宜しくお願い致します。


 佐倉さんは図書館を出ると、図書館の向かいにある部屋の扉の前に立つ。

 そして鍵を開け、中に入っていく。俺もそれに続き、中に入る。


 ここは倉庫だろうか。沢山の本や箱が置いてある。

 俺がきょろきょろしていると佐倉さんが話し始める。


「えっと、ここは図書館の倉庫なんだけどね……」


 そう言いながら奥へ進んでいく。

 すると大量の箱が積まれている場所に着く。


「これは……?」


 俺が聞くと佐倉さんは苦笑いしながら言う。


「えっと、その箱はもういらない本が入ってるんだけど……」


「だけど……?」


「え、えっと、なんかこの前中身を少し確認したら、まだ捨てない本も結構混じっちゃってて……」


「ど、どうしてそんなことに?」


「うーん、私もよくわからないんだけど、もしかしたら他の委員の人が間違って入れちゃったのかも……」


 たしかにここに置いてある箱には『処分用』などの文字が書いてなかった。

 それが原因で保存用などの箱と間違えて入れられてしまったのかもしれない。


「じゃあ、カウンターの仕事は忙しくないけど、この本たちの分別が大変ということですか?」


「うん……」


 彼女は少し落ち込みながら頷く。

 俺は今すぐにでも手伝おうかとも思ったが少し気になったことがあり、訪ねる。


「他の委員の人はいないんですか?」


「………」


 しかし、佐倉さんは少し考え込んだ様子で俺のほうを見つめたまま、反応がない。


「佐倉さん? どうかしました?」


「……杉浦くん、敬語じゃなくてもいいんだよ?」


「え……?」


 全く予想していなかった言葉が、佐倉さんから発せられた。どう返せばいいか分からなくなり固まっていると、佐倉さんが少し悲しげな表情で言う。


「別に杉浦くんがそうしたいなら何も言わないけど、私だけタメ口で話すのは、なんかちょっと寂しいなぁ……って」


 たしかに、言われてみればそうかもしれない。自分が砕けた感じで話しているのに、相手から敬語で話されたら、すごく距離を取られている感じがする。同学年の人同士ならなおさらだろう。


「分かりました。これから気を付けます」


「むっ……」


「……わ、分かった。これから気を付ける……」


「うんっ、よろしく!」


 嬉しそうに佐倉さんが微笑む。

 こんな可愛い眼鏡っ娘の笑顔を見せられたら、嫌でも敬語が出ちゃうんだよなあ。まあ敬語で話したら、逆に笑顔がなくなってしまう訳だから、気を付けるけど。


「話は戻るけど、佐倉さん以外の委員の人っていないの?」


「あ、うん。先輩に数人いるんだけど、皆部活の勧誘に行っちゃってて……」


 あー……。そういえば朝の校門や掲示板とかで見たな、部活の勧誘。

 先輩方も必死なのだろう。……委員の仕事を休んでまでやるのだから。

 俺の意思は更に高まった。


「よし、わかった。そういうことなら、どんだけでも手伝うよ。遠慮せずにどんどん使ってよ」


「ありがと、杉浦くん! とっても助かるっ!」


 佐倉さんは満面の笑みでそう返してくれる。

 俺はその笑顔で英気を養い、大量の箱と対峙する。


「佐倉さん、捨てる本と捨てない本ってどう見分ければいい?」


「えっとね、私が捨てる本のリストを持ってるから、タイトルを確かめてリストにある本はこの箱に入れよっか」


 そう言って、空の箱を二つほど持ってくる。


 1つ1つタイトルを確かめるのか。気が遠くなりそうな作業だ。

 やるしかないかなと思っていると、ふと思い付く。


「佐倉さん、捨てる本ってここにあるのですべてなの?」


「うん。そのはずだけど?」


 佐倉さんが「どうしたの?」といった表情で見つめてくる。

 首を傾げた姿もかわいいな~。……じゃなくて!


「あ、いや、ここに捨てる本がすべてあるなら、リストにある本をこの中から探したほうが早く終わるかな?と思って」


「あ、そっか。そうだね! 杉浦くんナイスアイデア!」


 佐倉さんが俺にウインクしながら、グッジョブ!と腕を向けてくる。

 俺はその仕草で更にやる気を上げ、作業に取りかかる。


 と、したところでまたもや疑問に思い当たる。


「そういえば佐倉さん、カウンターの仕事はいいの?」


「あっ……」


 佐倉さんは完全に忘れていたのか、素で固まる。

 俺はそれが面白くて小さく笑ってしまった。


「あ! なんで笑うのっ!」


 佐倉さんが頬を膨らませる。


「あ、いや! バカにするつもりはなかったんだ!」


 俺は誤解されてはいけないと、慌てて否定する。


「……本当?」


 佐倉さんが怒りや恥ずかしさのせいか少し頬を紅潮させながら見つめてくる。


「ほ、本当だよ! バカになんてしてないよ! ちょっと……」


「ちょっと……?」


「ち、ちょっと可愛いな…って……」


 俺がそう言ったとたん、佐倉さんの頬がさっきよりも赤くなった気がした。


「っ!? なな、何言って……っ!」


 そう言いながら挙動不審に手を動かす。


「あ、べ、別に変な意味で言ったわけじゃないからね!た、単純にそう思っただけだから!」


 誤解が起きないように早口に説明する。


「あ、う、うん! そ、そうだよね! わ、私もあんまり言われ慣れてなくてびっくりしちゃって…!」


 言われ慣れてない!? こんなに可愛いのに!? そいつらの目はビー玉か?と思うがそんなことが言えるわけもなく、当たり障りのない返事を返してしまう。


「そ、そっか……」


 その結果。


「うん……」


「「………」」


 二人の間になんとも言えない空気が漂う。

 手は汗ばみ、相手の一挙一動にも意識が行ってしまう。

 なかなか言葉が出てこず、時間だけが二人を置いてきぼりにし流れていく。


 十秒経過。


「「………」」


 二十秒経過。


「「………」」


 三十秒経過。


「………あ、あの」


「は、はいっ!」


 耐えきれず口を開くと、少し上擦った声が返ってくる。


「え、えっと。その、カウンターの仕事……」


「あ、あ! そ、そうだったね! じゃあ捨てる本のリストはここに置いておくから! よ、よろしくねっ!」


 佐倉さんはそういって速足で倉庫から出ていってしまった。


「………」


 少しの間固まってしまっていたが、視界の端に捨てる本のリストらしきものが見えた。

 それを手にとり、少し沈黙すると、


「よ、よし。やるか……」




 その後一時間ほど作業していたが、頭は本のことなど考えられる状況ではなかった。

 お読み頂きありがとうございます。


 前書きでも言いましたが、更新が遅れてしまい本当に申し訳ありませんでした。

 これから善処いたしますが、不定期なのは変わらないかと思われます。


 最近はなかなかモチベーションが上がらず苦悩しています。

 しかし、やはりラノベやアニメを見ると創作意欲が湧いてきます。

 今日だけで三話の半分近くを書きましたが、恐らく昼間に書店でラノベを立ち読みしたのが強く関わっていると考えられます。ありがとうエ○マンガ先生……。

 ちなみに現在購入を検討中です。たぶん買います。絶対買います。


 今回も後書きが長くなってしまいました。すみません。反省はしてません。

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