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7歳の少女・ヴァネット



 バネーラが赤ん坊を拾ってから、7年が経ちました。

 赤ん坊も、今では立派な少女です。



「おいでヴァネット! 美味しそうなキノコがあるよ!」

「本当?」



 バネーラは赤ん坊に、ヴァネットという名前を与えました。

 それはバネーラが昔、母と一緒に住んでいた、とある町の名前でした。



「もぐもぐ……う……オエーッー! まじぃー」



「当たり前だよ! 前にも教えたでしょ! それは食べられないキノコだよ!」



 バネーラはヴァネットに、森で生きていくための知識と、人間の言葉を教えました。

 間違った言葉や、誤った言葉の使い方も含めて、バネーラは自分が知り得る限りの知恵を与えました。




「ねえバネーラ」

「なーに?」




「森の外には、何があるの?」

「…………、なんにもないよ」



 ただ1つ、森の外の情報は、バネーラは教えません。



「森の外は危険だからね。絶対に行っちゃダメだよ!」



 バネーラには、ヴァネットがいない生活など、もう考えられませんでした。


 ママと同じように、もしもヴァネットが戻ってこなかったら……?


 そう考えるだけで、森の外のコトを話す気は、バネーラには微塵も湧いてきませんでした。




「それよりもホラ! 早くこっちの葉っぱを食べないと、おかな壊すよ!」

「う……おかな痛いの嫌だ!」


「だったらヴァネットも覚えなさい! それまでは、絶対に私から離れちゃダメだからね!」

「うー、分かってるよぉー……」




 そう言いながらも、ヴァネットの頭の中は、森の外のことでいっぱいでした。




(森の外って、いったいどんな世界なんだろぉ? 木がないのに、動物さんたちはどうやって生きているのかなあ?)




 ヴァネットの想像は、いつでもどこでも、永遠と膨らんでいきました。

 それでもヴァネットは、バネーラのことが大好きでした。



(バネーラと離れるくらいなら、私は森のなかで、幸せに暮らすんだ!)




 7歳のヴァネットは、そんな風に考えていました。

 だからたったの1度も、森の外に出ようと考えたことはありませんでした。



「おいでヴァネット! あのツルで遊ぼう!」

「うん!」



 2人の年齢は大きく離れていても、彼女たちの育ちや境遇は、ほとんど一緒。



 どこの母娘よりも若若しく、どこの姉妹よりも仲良しに……。

 2人は、幸せな生活を送っていました。


眠いので寝ます!

また続き書きます。

おやすみなさい!

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