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第1,371話「女傑3人③」

今回ウッラとテオドラに加勢するのは、戦士マルガリータこと、

天狼と呼ばれる悪魔マルコシアスであった。


ミンミが言う。


「ウッラ、テオドラ、立っていないで座ってちょうだい。ほら、マルガ、少し(はし)へ寄って、席を空けてくれる?」


「了解だ」


マルコシアスは快諾し、長椅子(ソファ)の右端へ寄った。


「ありがとうございます!」

「ありがとうございます!」


ウッラとテオドラはその場で直立不動で敬礼し、すたすたすたと近づき、


「失礼します」

「失礼します」


と、一礼し、それぞれゆっくりと着席した。


そんな3人を見て、


「うむ、旦那様がおらずとも、マルガが加勢するならば、吸血鬼の始祖と500体の眷属どもでも、まあ大丈夫だろう」


「…………………」


「まあ、油断は大敵とも言うから、全員、気を抜くな」


と言いながら、ミンミは微笑んでいる。


「…………………」


対して、ワイルドな人間女子に擬態した、悪魔マルコシアスは無言で鷹揚に頷いた。


悪魔マルコシアス……

冥界の侯爵であり、狼の身体、背にはグリフィンの翼、尾は巨大な蛇の姿をしており、口からは灼熱の炎を吐く。

『炎のつらら』という凄まじい炎のスキルを使いこなす。


マルコシアスはアモン等と同じく最強たる悪魔のひとりであり、

特にその獰猛さは抜きん出ている。


悪魔としては、自信、自画自賛、快楽を担当する。


元は悪魔グレモリーの騎乗獣も務めていたが、行き違いから決別した。


基本、術者が召喚しても、命令は受け入れない我の強さもあり、

例外は、かつての(あるじ)、悪魔グレゴリーのみであった。


つまり、マルコシアスが従うのは、来年魔法女子学園の教師として赴任する予定の、

人間族に転生したフランソワーズ・グリモールのみなのである。


しかし、そのフランソワーズはといえば、今やルウとは友達以上恋人未満の大親友。

更にマルコシアス自身も、かつて悪魔イポスの汚い謀略により、

地下牢へ幽閉されていたのをルウに救って貰った大恩もあった。


それゆえ、マルコシアスは、はっきりいってルウを畏怖しており、

慕ってもいる。

なので、今の立ち位置はブランデル家の『客分』と言ったところ。


ルウと邂逅し、打ち解けた後は、ルウの妻達とも仲がとても良くなり、

モーラル、ミンミとは親友同士、ウッラ、テオドラは愛弟子扱いなのだ。


「ふむ、ウッラ、テオドラとも久しいな。ふたりとも、元気そうでなによりだ」


と、マルコシアスもウッラ、テオドラを見て微笑み、


「古城に潜むと噂される吸血鬼の始祖と約500体の配下たる吸血鬼軍団の討伐。完全討伐条件で金貨4,000枚という依頼の詳細はミンミから今、聞いた。では改めて作戦を立てよう。吸血鬼どもに対してのな」


と言い、余裕しゃくしゃくで告げたのである。


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


約1時間後……

じっくり打合せをして、ウッラ、テオドラ、そしてマルコシアスは、

ミンミに見送られ、冒険者ギルド王都支部を出た。


正門を出て、しばらく街道を歩き、外れて横へ入ると一気にダッシュ、

王都郊外の森を高速で走っている。

後、1時間ほど走れば、件の古城に到着する予定だ。


3人とも武装して、得手とする武器を携帯しているが、さして大きな荷物はない。


しかし良く見れば、ルウと同じく左腕に腕輪を装着している。


そうルウが自作した収納の腕輪である。

3人が冒険者登録した際、ルウから送られたものである。


それがきっかけとなって、ルウへ収納の腕輪の製作リクエストが殺到したのはまた別の話……


さてさて!

3人が赴く古城は100年ほど前、ヴァレンタイン王国のとある貴族が治める城下町のシンボルたる城であった。


しかし名君の誉れ高いその貴族夫妻が、跡継ぎなく亡くなくなると……

町は急激にさびれていった。


いつの世も、水は低きに流れる。

跡を継いだ王国の管理官達は奮闘したが、町はさびれ続け、住民もどんどん減り、

終いには、廃墟となり果てた。


ぶきみなゴーストタウンとなった町は魔物の巣窟(そうくつ)と化し、

極めて危険な場所となってしまった。


王国はすぐに対応し、町へ赴き、魔物を倒し、廃墟の町を取り壊した。


しかし貴族夫妻が住んでいた城には、吸血鬼の始祖と眷属が住み着いてしまった。


下手に攻めると、騎士隊の騎士達が吸血鬼化する恐れもあり、

リスクを危惧したキャルヴィン・ライアン伯爵は、

ギルドマスターのミンミと相談し、討伐依頼を出した。


それをダンピールのウッラが見つけ、是非にと志願した次第。


マルコシアスが言う。


「今回は、吸血鬼の始祖と約500体の配下が相手だ。人間の賊のように、手加減して捕虜にするという手間がない……容赦なく行くぞ」


「はい!」

「はい!」


冷静で静かな口調だが、気合十分のマルコシアスの言葉を聞き、

ウッラとテオドラは大きく頷いていたのである。

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