第1,277話 「夢の発覚㉕」
東導号の新連載です。
⛤『頑張ったら報われなきゃ!好条件提示!超ダークサイドな地獄パワハラ商会から、やりがいのある王国職員へスカウトされた、いずれ最強となる賢者のお話』
平凡な苦学生男子が就職活動に失敗。
騙され、弱みにつけこまれた上、パワハラ商会へ就職。
だが強くなった彼は「ざまあ」して、素敵な職場へ転職。素敵な出会いもあり、幸せになる話です。
一気に10話以上読めます。
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『英雄亭』で演奏する為、素性を隠して、姿も変える。
レオナールとアンドレに先んじて、南の国の妖精エーコーのエレナ、
ナーイアスのリゼッタが変身した。
エレナは見た目の顔立ちはそのまま、少し年齢を若めにし、髪は肩までの金髪、瞳は蒼い碧眼の美少女。
リゼッタは見た目の年齢と顔立ちはそのまま、元のエレナと同じ茶色の髪、そしてルウの妻ナディアとこれまた同じ髪型の可愛いポニーテール、瞳は鳶色の美少女と化した。
「おお、す、凄いっ! ガラリと風貌が変わったぞ! 違うタイプの美女となった!」
「む、無詠唱か! それも瞬時に。その上一度にふたりも!」
レオナールとアンドレは当然、驚いた。
ルウが一度にふたり、それも『リクエスト』通りに変身の魔法を発動したからだ。
部屋の片隅には『姿見』が用意されていた。
エレナとリゼッタは姿見へ駆け寄ると、じっくり見て、うっとり。
次には、互いに見合い、納得し、にっこりと笑った。
「ルウ様! ばっちりですよ! ありがとうございます!」
「うふふ、ルウ様、本当にありがとうございます!」
「良かった。どうやら、ふたりとも満足してくれたようだな?」
「「はいっ!」」
さてさて!
次は、長幼の序でアンドレが変身に挑む?
ルウが尋ねる。
「枢機卿……いえ、デデは、どのような雰囲気がご希望ですか?」
先にエレナとリゼッタが『手本』を見せたから、アンドレも余裕がある。
「うむ、そうだな。年齢はあまり若くしすぎるのもいかがなものかと思う。かといってあまり年寄りすぎても駄目だ。今後もエレナとリゼッタとは歌う可能性もある! 40代半ばが良い!」
「はい、年齢は……40代半ばと」
若くしすぎずと言いながら……
70代後半にさしかかるアンドレからすると、40代は約半分の年齢である。
そう考えれば『思い切った若返り』だろう。
アンドレは、更に『リクエスト』を続けて行く。
結構、細かい。
否、綿密な描写の希望である。
「ふ~む。髪の色は茶で短髪が良い。こざっぱりとしたイメージが望みだ。そして、瞳は鳶色。顔立ちは親しみやすく。ああ、鼻の下にちいさなひげもたくわえてくれ」
「髪の色は茶で短髪、こざっぱりとしたイメージ、瞳は鳶色で、顔立ちは親しみやすく、鼻の下にちいさなひげと……成る程、了解です。では行きますよ」
「うむ、頼むぞ」
アンドレがGOを出して、一瞬の事であった。
レオナール、エレナ、リゼッタが見守る中、アンドレはみるみるうちに、若返った。
同時に、エレナとリゼッタが歓声をあげる。
「わあ、デデ! かっこいい!」
「素敵! ちょい悪って感じ!」
「ははは、おお、そうか」
ふたりの美女から褒められ、アンドレはまんざらでもないようだ。
嬉しそうに笑うと、やはり姿見へ。
変貌した自分を写し、大きく頷いていたのである。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
というわけで、いよいよレオナールが変身に挑む。
さすがに歴戦のつわもの、であり剛毅なレオナールは臆したりしない。
「では、レオナール父上。リクエストをお願いします」
細かくリクエストを出した3人に比べ、レオナールの希望は分かりやすいものである。
『父』としての気安さからか、自分の事もルウへは『俺』と言う。
「うむ、ルウよ。俺はシンプルイズベスト。髪と顔立ちはそのままで構わん。年齢はデデより10才ほど年下が希望、以上だ」
「成る程、俺はそれで構わないですが……」
「???」
何故か口ごもるルウを見て、レオナールは怪訝な表情となる。
「どうした? ルウ。他の3人と比べ、俺の変身は難しくなるのか?」
「いえ、難度は全然高くありません。それよりも、変身後の風貌が、兄上に限りなく近くなりますが……」
「な!? 変身した俺が? ジェロームに!? 限りなく近くだと!?」
「ええ、ご自分ではお気づきにならないかもしれませんが……」
「うぬぬ……そうか」
「どうします?」
「ぬぬぬ……俺はそんなにもジェロームと似ているのか?」
「はい、結構。実は兄上と話した時、レティシア母さん似だと聞いた事がありますが、俺はお父上にも相当似ていると伝えました」
「……………」
ルウの言葉を聞き、無言となり……
困惑したレオナールは、アンドレを見た。
対して、アンドレも小さく頷いていた。
アンドレは、王宮の晩さん会等で、ジェロームとは何回か会った事がある。
答えは……ルウと同じ見解という事だ。
「少しお時間を差し上げますので、じっくりとお考えください」
「わ、分かった!」
……いくら世代が違うとはいえ、居酒屋で自分と似ている男が歌っている……
というのは、気持ち良くはないだろう。
万が一、ジェロームの知人が居たら、余計な話が広がりかねない。
ケンカをしていても、レオナールはやはり、愛するジェロームの父であった。
息子に対し、迷惑をかけたくない。
そう、考えたのである。
「よ、よし! ルウ、決めたぞ」
「はい、お願いします」
「いいか? 髪の長さが短いのは変わらない。だが髪と瞳の色は、ルウ、お前と同じ黒にしてくれ」
「了解です」
「髭も生やそう。デデと全く同じ小さな髭が良い! 顔立ちは……少し柔和にしてくれるか?」
「全然OKです。以上ですか?」
「ああ、思い切りやってくれ。これで、ジェロームには似ていないな?」
「はい、全然」
「よし!」
ルウから保証して貰い……
レオナールは満足し、大きく頷いたのである。
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