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第1,272話 「夢の発覚⑳」

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 アンドレ・ブレヴァル枢機卿こと公爵がレオナール・カルパンティエ公爵邸へ泊って以降も……


 それから毎晩……

 レオナールとアンドレ、ふたりの公爵が、楽園(エデン)に近い夢の世界で行う発声、リズム練習は順調であった。


 エーコーのエレナ、ナーイアスのリゼッタという、ふたりのたおやかなニンフの優しく懇切丁寧(こんせつていねい)な指導もあり……

 ふたりの発声、及びリズム感は完璧となっていった。


 次にふたりは、実践段階として、歌自体を習得する演奏練習へ入った。


 ここで補足しよう。

 演奏とは音楽行為の中で音を出す行為である。

 楽器をかなでるだけでなく、歌を歌う行為も含まれるのだ。


 さて、話を戻そう。

 また王都の庶民向け|居酒屋の客相手に歌う為、ジャンル選びは重要である。


 今回、ふたりが目指しているのは、自分で楽しむ為だけの歌ではない。

 演奏の代償となる料金を取るべく、プロとして、客が求め、喜ぶ歌を歌うのだ。

 

 また、先にふたりで話した通り、箱たる演奏場所、店へ来る客と、歌の唄の相性もじっくり考えねばならない。


 いろいろ意見が()わされたが……

 デビュー戦なので、レオナールとアンドレは結局、無難な安全策をとった。


 じっくり相談した結果、ふたりが習得する事に決めたのは2曲。

 ヴァレンタイン王国建国の開祖バートクリード・ヴァレンタインの冒険譚(ぼうけんたん)を敬い称え、歌うものだ。


 もうひとつは、昔から伝わるヴァレンタイン王国の『恋歌』である。

 ちなみに、英雄と妖精の邂逅、叶わなかった悲恋を哀しく歌ったものだ。

 

 このうち、冒険譚の歌は何の問題もなかった。

 ヴァレンタイン王国民なら、誰でも知っている歌であり、レオナールもアンドレも幼い子供の頃から歌い慣れている。


 問題は恋歌であった。

 こちらも結構(ふる)い歌ではある。

 ふたりとも、一応歌詞と節まわしは知っていた。


 しかしただ知っているのと、自身で実際に歌うとなれば話は別。

 バートクリードの冒険譚とは対照的に、ふたりが歌った事は全くないのだ。


 覚悟はしていたものの、改めて恋歌を歌うと聞き、レオナールの胸に大きな不安がよぎる。


「デデ……どうします?」


 おそるおそる聞くレオナールだが……

 対して、アンドレは全然平気、楽観的な様子で笑顔を戻す。


「おう、レニーよ、楽勝だ」


「ら、楽勝って? デデには勝算があると仰るのか?」


「うむ、あるぞ。バッチリだ」


「バッチリ? で、では! ぜひ聞かせてくださいっ!」


 そう、良き作戦があるのなら知りたい。

 作戦に参加する者として、当たり前の感情である。


 アンドレは得意げに胸を張る。


「よし、聞くがよい! ビッグサプライズだ! デデ&レニーにバックコーラス的な臨時の新メンバーを加入させるのだ。美しい女子の声が加われば恋歌も万全だぞ!」


「はあ? バックコーラス? 臨時の新メンバー?」


 戦いの流れを読む事に長けたレオナールなのだが、このような事象に関しては全くの『にぶちん』だ。

 これまでの経緯を考えれば、充分に想定内なのに……である。


 案の定、アンドレはさっと、ふたりのニンフを指し示した


「ほれ! エレナ! リゼッタ!」


 呼ばれたエレナとリゼッタも、合点OK!とばかりに、手をぶんぶん打ち振った。


「はぁい!」

「バックコーラス&臨時の新メンバーは私達でっす!」


「え~っ!? こ、このふたりですかあ!?」


「おお、そうだ。これでメンバーは都合4名となり、今回に関してはデュオではなくなる。我がデデ&レニーの師匠にして、臨時の強力新メンバー、ニンフのエレナにリゼッタだ」


「な、成る程。ニンフのエレナにリゼッタと……え~~っ!? ニ、ニ、ニンフぅぅ!?」


 毎晩のように顔を合わせていた女子ふたりなので、つい聞き流したレオナールであったが……

 さすがに『ニンフ』という言葉に大きくのけぞって反応した。


 一方、アンドレは何事もなかったかのように「きょとん」としていた。 


「おいおい、どうした? レニー」


「ニニニ、ニンフって、何ですかぁ!! 人間じゃなく! このふたりって、妖精なんですかぁ! き、聞いてないですよぉ!!」


「あれ? 既に伝えていなかったか? ふたりがニンフなのだと」


「ききき、聞いてないですよぉ!」


 どうやら……

 行き違いがあったようだが……

 

 アンドレはひと言謝っただけで、すぐもうひとつ、しれっと重大な要件を告げる。


「そうか、スマン。という事で、レニー。ついでにデビュー戦の演奏場所も決まったぞ」


「ついでに? 演奏場所もですか? どこの店ですか? もう……これ以上、私をびっくりさせないでくださいよ」


「さっきのニンフも、そこまでびっくりするほどの事ではないと思うがな……では、言うぞ。居酒屋(ビストロ)英雄亭だ」


 アンドレから演奏場所として告げられた居酒屋(ビストロ)……

 レオナールには聞き覚えがあった。


「はあ? え、英雄亭? 何か……聞いた事があるような、ないような……そ、そうだ、娘のジゼルから聞いていた! 以前、誘われた事があったぞ!」


「ああ、王都では、結構有名な料理が美味い店だそうだ。レニーは行った事はあるのか?」


「い、いや、誘われた時は仕事がとても忙しかったので、断りました」


「ははははは、いかんぞ! いかんぞ! 可愛い娘の願いはしっかりと聞き届けてやらんとな!」


「はあ……まあ、そうなんですが、あいつ最近はルウにベタぼれで、私の事は完全スルーなのですよ」


 最後は、レオナールの愚痴になってしまったが……

 こうして、デデ&レニーは臨時の新メンバーを加え、めでたくデビュー演奏が決まったのである。

いつもご愛読頂きありがとうございます。


※当作品は皆様のご愛読と応援をモチベーションとして執筆しております。

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