表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1266/1391

第1,266話 「夢の発覚⑭」

東導 号作品の愛読者様へ


◎新連載です!

☆『ぜひ!ウチへ来てください!好条件提示!超ダークサイドなパワハラ商会から、超ライトサイドな魔法女子学園に転職した、いずれ最強となる賢者のお話』


https://ncode.syosetu.com/n7209gt/


ご愛読と応援を何卒宜しくお願い致します。

本日以降の更新は随時です。

毎日1話更新が目標ですが、力尽きたら申しわけありません。

出来うる限り頑張ります。

引き続き、追っかけてください。

お読みになりましたら、ぜひ『ブックマーク』と『評価』をお願い致します。


東導 号 書籍化作品

⛤『魔法女子学園の助っ人教師』

特報!

〇小説書籍版《ホビージャパン様HJノベルス刊》

最新刊第8巻2/19発売予定!《第8巻のみ電子書籍》

予約受付中!


〇コミカライズ版Gファンタジーコミックス

☆最新刊第4巻が1/27に発売されました! 

ぜひご購入をお願い致します。


☆2月18日に、スクウェア・エニックス様の刊行雑誌

月刊「Gファンタジー」3月号が発売されます!

コミカライズ版《藤本桜先生作画》最新話が掲載されます。

第26話となりますが、コミカライズ版の『最終回』となります。

お見逃しなく、ぜひ読んでみてください。


Gファンタジーコミックス第1巻~3巻大好評発売中!

※第1巻、第3巻は『重版』

◎小説版《ホビージャパン様HJノベルス刊》

第1巻~7巻大好評発売中。


☆書籍小説版、コミカライズ版ともども、書店様、通販サイト様でぜひお取り寄せください。

何卒宜しくお願い致します。

 午前8時過ぎ……

 カルパンティエ家の当主専用馬車で自宅の屋敷を出たレオナールは出仕する為、王宮へ向かう。

 表情といえば、快晴のような笑顔である。


 ここ最近では、摂った朝食が一番美味かった。

 気分も、思い切りほがらかである。


 極めて上機嫌。

 かといって……

 ジェロームが騎士引退後、パティシエに転向するのを許すつもりは全くない。

 嫡男としての自覚をもっともっと促し、完全に翻意させる手立てを改めて考えなくてはならない。


 昨夜……

 就寝前に考えるだけ考えた。

 散々熟考した。

 いくつか案は浮かんだが、とびきりの『名案』は浮かばなかった。

 しかし、このまま無策で敵陣ブランデル邸へ突っ込むほど、レオナールは愚かではない。


 ここは誰か信頼出来る第三者に入って貰い、アドバイスして貰うか。

 気持ちに余裕が出て来たレオナールはそう考えたのである。


 レオナールが私的に最も信頼している人物。

 それは生涯の伴侶たる妻レティシアである。


 だが、今回は相談出来ない。

 彼女が息子ジェロームの味方をしているのは明白だからである。


 となると、愛する妻を除いたら……

 レオナールが公私の分けへだてなく内輪話が出来るのは、カルパンティエ家の親族ではなかった。


 誰かといえば、それは……上司たる王国宰相フィリップ・ヴァレンタイン。

 家臣の殆どが『殿下』と尊称で呼ぶ直系の王族である。


 フィリップは、ひと回り以上の若輩でありながら、自分より武技に長けていなくとも……

 レオナールにとって妻以上に、最も尊敬出来る人物であった。


 カルパンティエ家当主レオナールは上級貴族たる公爵で王国軍の統括。

 表向きは当然、仕える国王リシャール・ヴァレンタインを最も尊敬に値する対象というポーズを取らねばならない。

 いかなる器量の人物であれ……

 王国における国王に仕える忠実な家臣の心構えとは、そういうものだ。


 しかし……

 レオナールが最も尊敬且つ心酔している人物はフィリップなのである。


 まず性格が良かった。

 更に極めて有能である。

 幅広く知識を持ち、勉強家。

 ベタな言い方ではあるが、面倒見の良い親分肌でもある。


 そして最も好ましいのは、国王の実弟たる地位にありながら、全く野心や私利私欲を持たず、兄を立てつつ、ひたすら政務に奔走していたからだ。

 『生涯補佐役』……それが国王実弟たるフィリップの生き方なのである。


 馬車に揺られながら、レオナールは決意した。

 思い切って、フィリップに『全て』を打ち明け、相談しようと。


 フィリップは、敵将?たるルウの事情も良く知っている。

 ロドニアから王女リーリャが留学の為、来訪する際、

 ルウはヴァレンタイン王国の面目が立つように計ってくれた。


 それがきっかけで、ルウはリーリャと結ばれた。

 ふたりの結婚は両国間の平和のシンボルともいえよう。


 結果、両国は近しい友好国となり、大破壊襲来後、無条件で支援をしてくれる強固な絆で結ばれた同盟国となった。

 そもそもルウは、その大破壊を退けた大器なのだ。

 彼が愛娘ジゼルの夫、つまり自分の息子である事はとても誇らしい。


 しかし今は、そんな気持ちに酔いしれている場合ではない。

 ルウは、『敵』なのだから……


 「つらつら」と考えるレオナールを乗せた馬車は、正門にて厳重なチェックを受けた後、王宮内へ滑り込んで行った。


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


 出仕したレオナールは、早速、宰相執務室のフィリップを訪ねた。

 ちなみに国王リシャールは、まだ寝室でのんびりゆっくりと……

 家臣の前に姿を見せてはいない。


 というわけで、レオナール含め家臣達が朝一番に挨拶するのは、フィリップなのである。


 入り口に立つ護衛の騎士へ一礼し、ノックをしたレオナールはすぐ入室を許された。

 中へ入ると、早朝だというのに、フィリップは愛用の机にて、うずたかく積まれた書類を神速で処理していた。


 レオナールは少し離れた場所から、直立不動で敬礼した。

 謁見する際、ひざまずく事を禁じたフィリップの意向で、家臣は皆、このように挨拶する。


「おはようございます! 殿下!」


 レオナールの挨拶に対し、フィリップは立ち上がり、小さく頷いた。

 笑顔である。


「おお、レオナール殿、おはよう。昨日は気分が悪く早退したそうだが、具合はどうだ?」


 やはりフィリップは気遣いの人だ。

 レオナールは気持ちが温かくなる。


「はい、殿下にはご心配をおかけしました。もう大丈夫です!」


「そうか、改めて政務に励んでくれ。君が担う役割はとても大きく重要だ。陛下や私を含め、皆が頼りにしている」


「は! かしこまりました、殿下!」


「うむ、レオナール殿」


「はい!」


「ひとつだけ。……何か悩みがあるようなら、いつでも相談してくれ」 


 そう、フィリップは勘も鋭い。

 折り合いを付けるのにも長け、バランス感覚にも優れている。

 

 魑魅魍魎ちみもうりょううごめく貴族社会は足の引っ張り合いも多い。

 だが、フィリップは人望厚く、敵を殆ど作らない。

 

 身分を問わず、老若男女、誰もがフィリップを頼りにする。

 それは、このように何気ないひと言にも温かい情が感じられるからだ。


「殿下」


「うむ」


「ではお言葉に甘え、ひとつご相談があります。極めて私的な事ですが、宜しいでしょうか?」


「ああ、私的な事でも構わない。私に出来る事ならば、精一杯対応しよう」


 ジェロームの件を相談する決意をしたレオナールに対し、

 フィリップは柔らかい笑顔を返してくれたのである。

いつもご愛読頂きありがとうございます。


※当作品は皆様のご愛読と応援をモチベーションとして執筆しております。

宜しければ、下方にあるブックマーク及び、

☆☆☆☆☆による応援をお願い致します。


東導号の各作品を宜しくお願い致します。


⛤『魔法女子学園の助っ人教師』

◎小説書籍版第8巻2/19発売予定《第8巻のみ電子書籍》

(ホビージャパン様HJノベルス)

第8巻は予約受付中!

既刊第1巻~7巻大好評発売中!


◎コミカライズ版コミックス

(スクウェア・エニックス様Gファンタジーコミックス)

☆最新刊第4巻が1/27に発売されました! 

何卒宜しくお願い致します。

既刊第1巻~3巻大好評発売中!

コミックスの第1巻、第3巻は重版しました!


☆2月18日に、スクウェア・エニックス様の刊行雑誌

月刊「Gファンタジー」3月号が発売されます!

コミカライズ版《藤本桜先生作画》最新話が掲載されます。

第26話となりますが、コミカライズ版の『最終回』となります。

お見逃しなく、ぜひ読んでみてください。


また「Gファンタジー」公式HP内には特設サイトもあります。

コミカライズ版第1話の試し読みも出来ます。

WEB版、小説書籍版と共に、存分に『魔法女子』の世界をお楽しみくださいませ。


マンガアプリ「マンガUP!」様でもコミカライズ版が好評連載中です。

毎週月曜日更新予定です。

お持ちのスマホでお気軽に読めますのでいかがでしょう。


最後に、連載中である

「帰る故郷はスローライフな異世界!レベル99のふるさと勇者」《連載再開!》

「絶縁した幼馴染! 追放された導き継ぐ者ディーノの不思議な冒険譚」

「ぜひ!ウチへ来てください!好条件提示!超ダークサイドなパワハラ商会から、超ライトサイドな魔法女子学園に転職した、いずれ最強となる賢者のお話」


も何卒宜しくお願い致します。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ