第1,266話 「夢の発覚⑭」
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午前8時過ぎ……
カルパンティエ家の当主専用馬車で自宅の屋敷を出たレオナールは出仕する為、王宮へ向かう。
表情といえば、快晴のような笑顔である。
ここ最近では、摂った朝食が一番美味かった。
気分も、思い切りほがらかである。
極めて上機嫌。
かといって……
ジェロームが騎士引退後、パティシエに転向するのを許すつもりは全くない。
嫡男としての自覚をもっともっと促し、完全に翻意させる手立てを改めて考えなくてはならない。
昨夜……
就寝前に考えるだけ考えた。
散々熟考した。
いくつか案は浮かんだが、とびきりの『名案』は浮かばなかった。
しかし、このまま無策で敵陣ブランデル邸へ突っ込むほど、レオナールは愚かではない。
ここは誰か信頼出来る第三者に入って貰い、アドバイスして貰うか。
気持ちに余裕が出て来たレオナールはそう考えたのである。
レオナールが私的に最も信頼している人物。
それは生涯の伴侶たる妻レティシアである。
だが、今回は相談出来ない。
彼女が息子ジェロームの味方をしているのは明白だからである。
となると、愛する妻を除いたら……
レオナールが公私の分け隔てなく内輪話が出来るのは、カルパンティエ家の親族ではなかった。
誰かといえば、それは……上司たる王国宰相フィリップ・ヴァレンタイン。
家臣の殆どが『殿下』と尊称で呼ぶ直系の王族である。
フィリップは、ひと回り以上の若輩でありながら、自分より武技に長けていなくとも……
レオナールにとって妻以上に、最も尊敬出来る人物であった。
カルパンティエ家当主レオナールは上級貴族たる公爵で王国軍の統括。
表向きは当然、仕える国王リシャール・ヴァレンタインを最も尊敬に値する対象というポーズを取らねばならない。
いかなる器量の人物であれ……
王国における国王に仕える忠実な家臣の心構えとは、そういうものだ。
しかし……
レオナールが最も尊敬且つ心酔している人物はフィリップなのである。
まず性格が良かった。
更に極めて有能である。
幅広く知識を持ち、勉強家。
ベタな言い方ではあるが、面倒見の良い親分肌でもある。
そして最も好ましいのは、国王の実弟たる地位にありながら、全く野心や私利私欲を持たず、兄を立てつつ、ひたすら政務に奔走していたからだ。
『生涯補佐役』……それが国王実弟たるフィリップの生き方なのである。
馬車に揺られながら、レオナールは決意した。
思い切って、フィリップに『全て』を打ち明け、相談しようと。
フィリップは、敵将?たるルウの事情も良く知っている。
ロドニアから王女リーリャが留学の為、来訪する際、
ルウはヴァレンタイン王国の面目が立つように計ってくれた。
それがきっかけで、ルウはリーリャと結ばれた。
ふたりの結婚は両国間の平和のシンボルともいえよう。
結果、両国は近しい友好国となり、大破壊襲来後、無条件で支援をしてくれる強固な絆で結ばれた同盟国となった。
そもそもルウは、その大破壊を退けた大器なのだ。
彼が愛娘ジゼルの夫、つまり自分の息子である事はとても誇らしい。
しかし今は、そんな気持ちに酔いしれている場合ではない。
ルウは、『敵』なのだから……
「つらつら」と考えるレオナールを乗せた馬車は、正門にて厳重なチェックを受けた後、王宮内へ滑り込んで行った。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
出仕したレオナールは、早速、宰相執務室のフィリップを訪ねた。
ちなみに国王リシャールは、まだ寝室でのんびりゆっくりと……
家臣の前に姿を見せてはいない。
というわけで、レオナール含め家臣達が朝一番に挨拶するのは、フィリップなのである。
入り口に立つ護衛の騎士へ一礼し、ノックをしたレオナールはすぐ入室を許された。
中へ入ると、早朝だというのに、フィリップは愛用の机にて、うずたかく積まれた書類を神速で処理していた。
レオナールは少し離れた場所から、直立不動で敬礼した。
謁見する際、跪く事を禁じたフィリップの意向で、家臣は皆、このように挨拶する。
「おはようございます! 殿下!」
レオナールの挨拶に対し、フィリップは立ち上がり、小さく頷いた。
笑顔である。
「おお、レオナール殿、おはよう。昨日は気分が悪く早退したそうだが、具合はどうだ?」
やはりフィリップは気遣いの人だ。
レオナールは気持ちが温かくなる。
「はい、殿下にはご心配をおかけしました。もう大丈夫です!」
「そうか、改めて政務に励んでくれ。君が担う役割はとても大きく重要だ。陛下や私を含め、皆が頼りにしている」
「は! かしこまりました、殿下!」
「うむ、レオナール殿」
「はい!」
「ひとつだけ。……何か悩みがあるようなら、いつでも相談してくれ」
そう、フィリップは勘も鋭い。
折り合いを付けるのにも長け、バランス感覚にも優れている。
魑魅魍魎うごめく貴族社会は足の引っ張り合いも多い。
だが、フィリップは人望厚く、敵を殆ど作らない。
身分を問わず、老若男女、誰もがフィリップを頼りにする。
それは、このように何気ないひと言にも温かい情が感じられるからだ。
「殿下」
「うむ」
「ではお言葉に甘え、ひとつご相談があります。極めて私的な事ですが、宜しいでしょうか?」
「ああ、私的な事でも構わない。私に出来る事ならば、精一杯対応しよう」
ジェロームの件を相談する決意をしたレオナールに対し、
フィリップは柔らかい笑顔を返してくれたのである。
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