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第1,257話 「夢の発覚⑤」

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 ルウはカルパンティエ公爵家へ赴いた後、まっすぐブランデルの屋敷へは帰らなかった。

 同じ貴族街区にあるブレヴァル公爵邸を訪ねていた。


 何故、カルパンティエ公爵家の問題に直接関係がないブレヴァル公爵家を訪ねるのか?

 その理由は徐々に明らかとなる。


 ちなみに訪問相手は、当主のアンドレ・ブレヴァル枢機卿であった。


 休日の午後なので……

 アンドレの孫娘ふたり、普段、魔法女子学園学生寮住まいのステファニーは勿論、妹のアニエスもどこかへ外出していて不在である。

 幸いというか、後で知れたら、ふたりから滅茶苦茶「ぶうぶう」言われるかもしれないとルウは苦笑する。


 そして使用人と家令経由で出迎えたのは、ステファニーとアニエスの両親マティアス・ブレヴァルとパトリシアの夫妻である。

 夫妻とは孤児院慰問の際に会い、ルウとは顔見知りである。

 

 特にマティアスは、ルウとモーラルを己の恩人だと大いに感謝しており、とても好意的だ。


「おお、ルウ君か」

「あら、ルウさん」


「しばらくぶりですね」


「うむ、偶然にも、あれ以来慰問の日が重ならず、互いにニアミスという感じだな」

「本当に」


 最初に慰問してから……

 双方は何度か孤児院の慰問に赴いていた。

 しかし訪問日はそれぞれ違っていたのだ。


「ぜひ今度ご一緒しましょう。ところで……枢機卿はいらっしゃいますか? アポなし恐縮ですが……」


「おお、父なら在宅だよ」

「ええ、今、書斎に居ますわ。ルウさんならいつでも通せと言われております」


「では、ぜひ面会のお願いを」


「ああ、ぜひぜひ! ルウ君がわざわざ来てくれたと聞いたら、父は喜ぶ」

「本当に!」


「ありがとうございます」


 ルウはアンドレの放つ波動を感じ取り、在宅だと確認した上で訪問していた。

 もしも創世神教会本部に居るのなら、そちらを訪ねるつもりであった。


 マティアスは家令へ命じ、アンドレの書斎に使いをさせた。

 すぐに返事は来た。

 アンドレは大いに喜び、ルウを迎えると返して来たのだ。


「申しわけないのですが、枢機卿とふたりきりで話したいのです」


「ああ、構わない」

「ええ、義父も喜びます」


 以前、魔法女子学園オープンキャンパスにて、父アンドレはルウの研究室に宿泊し、夜通し語り合ったとも聞いており、夫妻はその話も共有していた。

 だから屋敷でふたりきりにさせるのも、何の心配もない。


「では、早速案内しよう」

「ええ、こちらですわ」


 夫妻は笑顔で、アンドレの書斎へルウを案内したのである。


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


 アンドレは書斎で事務仕事をしていたらしい。

 多忙な様子であったが、ルウの顔を見て、晴れやかな笑顔で迎えてくれた。


「おお、ルウ。良く来たな。先日は……いや、先日も家族全員が世話になった。いつもいつもすまない」


「いえいえ、お安い御用です。枢機卿、本日は俺の方がご相談とお願いに伺いました」


「何、相談? それに願い事だと? 珍しいな」


「はい」


 アンドレはルウと様々な秘密を共有していた。

 禁忌たる大魔王ルシフェルの秘密研究、そして謎めいた人の子の誕生、人の子の革新、これから歩むべき道等々、深すぎる話を大いに語り合ったのである。


 そして……プライベートの秘密も共有していた。

 悩める息子マティアスを救った顛末も共有している。

 だが、実はアンドレのプライベート的な話も打ち明けられている。


『では、ここからは、内々の話なので、先日のように念話でやりとりしましょう……』


『うむ、了解だ』


『早速ですが……枢機卿が長年お持ちの悩みを一気に解決したいと思います。研究以外のアレです』


『おお! アレというと……例のアレか!』


『はい!』


 ルウとアンドレは全てを語らずとも通じ合っていた。

 しかし例のアレとは一体? 


『うむ、だがルウ。アレは、一歩踏み出すにも勇気がいる事だ。特に私のような立場ではな。ちなみに君も付き合ってくれるのか?』


『ええ、喜んでお付き合いしますし、今回はある方の説得もしていただきたいのです』


『何? ある方を説得?』


『ええ、世の中には同じ悩みをお持ちの方がおりまして……今回はその方とも、俺達の秘密を共有致します』


『ふうむ、成る程。ひとりでは臆して踏み出せなくとも、同好の士、秘密を共有出来る仲間が居れば勇気を持って踏み出せる! という事か?』


『はい! その通りです』


『面白そうだ! それと実行した場合でもウチの家族には絶対に内密という約束も守られるのだな』


『ええ、構いません。厳秘とします』


『よし、君ならば信じられる! 提案に乗った! 喜んで了解しよう』


『ありがとうございます。助かります』


『うむ、ひとつ聞くぞ』


『はい』


『ズバリ名を聞きたい! 私が説得し、仲間にする者とは一体誰なのだ?』


『はい……実は……』


 ルウはアンドレの要望通り、『仲間』となるべき者の名を告げた。

 対して、アンドレは大いに面白がる。


『おお、それはそれは! 彼ならば秘密を共有出来る! 最高だ!』


 アンドレは破顔。

 いかにも面白そうに笑ったのである。

いつもご愛読頂きありがとうございます。


※当作品は皆様のご愛読と応援をモチベーションとして執筆しております。

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「辺境へ追放された勇者は、銀髪美少女と新たな国を創る。気が付いたら魔王と呼ばれていた?」

『迷宮下層へ置き去りにされた底辺冒険者が裏切者へざまあ!銀髪美少女に救われ、成り上がる冒険譚』


も何卒宜しくお願い致します。

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