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第1,247話 「専門科目授業再び③」

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 本日午後、ルウが受け持つ専門科目の授業は……

 『上級召喚術』である。

 ルウの補佐を行う副担当は双子のボワデフル姉妹の姉、カサンドラである。


 上級召喚術とは……

 『使い魔』より遥かに格上、且つ中級以上の魔族を、術者の『従士』として召喚する事を目的とした授業である。

 既にこの科目の受講者全員が、自分の使い魔を呼び出し、日々訓練に励んでいた。


 午前に行われた魔法攻撃術の授業で、最も目立ったのが学年首席のオレリーである。

 この授業でも、一歩も二歩もリードするのはオレリーだと目されていた。


 何故ならば、オレリーの使い魔ジェシカの能力が著しく上がっていた。

 移動速度、俊敏さ、そしてスタミナが召喚し始めの頃より著しく増大しているのだ。

 また誰が見ても分かるくらい、オレリーとジェシカの心の絆が固く揺るぎないものとなっている。


 マノンは勿論、結構なライバル心を燃やしているのが、ジョゼフィーヌとリーリャのふたりである。

 

 ジョゼフィーヌとリーリャの使い魔は、実はジェシカを遥かに上回るクラスの魔族である。

 否、使い魔というのは失礼かもしれない。

 優れた従士と呼ぶに相応しいだろう。


 ジョゼフィーヌの従士はプラティナ。

 白銀に輝く鷹の姿をしており、ルウに仕える大空の女王ジズの眷属である。

 鷹の姿は仮初の姿らしく、その能力は計り知れない。


 一方、リーリャの従士はカーバンクルのクッカ。

 カーバンクルは伝説の魔獣である。

 元々、カーバンクルとは柘榴石ガーネットなど紅い宝石という意味を持つ。


 魔獣カーバンクルは額の真ん中に真紅の宝石を持ち……

 召喚した術者に莫大な富と名声をもたらすと言われている希少な存在なのだ。

 但し正体を知らぬ者の前においては、クッカは額の宝石を消している。

 体毛もピンクから茶色に変え、カーバンクルだと知られぬようにしているのだ。


 このクッカの活躍で、魔法武道部との対抗戦で勝利を収めた事は記憶に新しい。


 さてさて!

 ルウの授業である。


 どのような授業でも基礎訓練のメニューは同じである。

 但し、科目によって量だけは調整されている。


 いちいちルウやカサンドラが指示しなくとも生徒達は理解している。


 呼吸法、ストレッチ、次いでランニング。

 魔道具・魔球スフェールを使用したキャッチボールを行った。


 いつものように基礎メニューをこなすと……

 生徒達はルウの指導を待つのであった。


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


「今回の上級召喚術の授業は少し趣向を変える」


 ルウがそう言うと……生徒達はざわめいた。

 しかし、先ほど魔法攻撃術の授業を受けた生徒達は、目を輝かせていた。


 ルウが呼び出したゴーレムを標的にするのは、やはり面白かった。

 全く動かず、味気ない標的へひたすら魔法を撃つのは苦痛以外の何者でもないからだ。


「そもそも上級召喚術は中級、もしくは上級の従士を召喚し、使いこなす事を目標としている」


 確かに!

 生徒達は全員同意し、大きく頷いた。


 強い従士が自分を守ってくれたら……

 可愛い従士が親身になって悩み相談に乗ってくれたらと、生徒達は乙女にありがちな願望を持っている。


 しかし言うは易く行うは難し。

 中々、上手くは行かない。

 自分のレベル以上の存在を召喚する事は基本不可能である。


 それに召喚魔法は危険と隣り合わせである。

 万が一、上位の存在を呼び出したとしても、逆に主導権を握られてしまう。

 下手をすれば、かつてのナディアのように召喚対象に心身を支配され、最後は魂を喰われかねない。


 一体、ルウは何をするというのであろうか?


「だいぶ前に、俺はある高位の存在を呼び出した。一回召喚してから、相当の月日が経った」


何人かの生徒が記憶を手繰り、「ああ」と小さく叫んでいた。

オレリー以下、ジョゼフィーヌ、リーリャも含まれている。


「名を戦乙女いくさおとめアルヴィトルという」


「………………」


「先日、彼女を召喚していろいろ話したが、長らく放置されていたせいか、ひどく不機嫌だった」


「………………」


「どうにか説得し、今日この授業に参加して貰う約束をした」


「………………」


「と、いう事で、本日の課題だ」


 ルウはそう言うと、珍しい笑い方をした。

 とても悪戯っぽく笑ったのだ。

 傍らの副担当カサンドラも、にやにやしている。


「まだまだアルヴィトルは不機嫌だ。そこでお前達がいくつかの班に分かれ、彼女が上機嫌になるよう説得して欲しい」


「「「「「「「「え~~~っ!!」」」」」」」」


 無言だった生徒達は、ここで初めて声を出した。

 それも抗議と戸惑いの混在した大声である。


「アルヴィトルの召喚レベルはお前達の召喚レベルより遥かに上だ。数字に換算する事は難しいが、はっきり言って5倍。いや、10倍以上のレベルだ」


「「「「「「「「え~~~っ!!」」」」」」」」


 またも生徒達は大声を出した。

 今度は完全に抗議の声であった。

 声を出していないのは、やはりオレリー、ジョゼフィーヌ、リーリャ、そしてマノンである。


「大丈夫。取って食われる事はない。今回の訓練は、上位クラスの魔族に接する訓練だ」


 ルウが趣旨を告げると、生徒達は再び黙り込む。


「………………」


「では、これから班分けをする。時間が限られているから俺から指名しよう」


 こうして……課題クリアの為の班分けが行われた。

 お約束というか、オレリー、ジョゼフィーヌ、リーリャ、そしてマノンは同じ班となったのである。

いつもご愛読頂きありがとうございます。


※当作品は皆様のご愛読と応援をモチベーションとして執筆しております。

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