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第1,211話 「学園祭㉑」

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 翌日の午後3時30分過ぎ……

 ここはヴァレンタイン王立魔法女子学園生徒会室……


 連日、学園祭の準備に追われ、心身共に疲れが見えていた生徒会のメンバー……

 しかしそんな疲れも完全に払しょくされ、

 会長のオレリー以下、全員が晴れ晴れとし、気合が入った表情をしている。

 例によって最も張り切っているのが、副会長のマノン・カルリエである。


 生徒会メンバーが元気いっぱいになった原因は、はっきりしていた。

 全員が朝一番で、オレリーから緊急連絡を受けたからである。


 通常授業の終了後、つまり放課後にて……

 ルウによる生徒会メンバー限定の特別授業、『七惑星の護符魔法』の授業を行うと。


 オレリー達は、歓びを隠すのに必死だった。

 さしたる理由も意味もなくずっと「にやにや」「うきうき」しているので、

 不審に思った級友達からは何度も何度も尋ねられた。


 しかし「沈黙は金」である。

 万が一、口を滑らせでもしたら……


 何故? 生徒会メンバーだけに特別授業!?

 ズルイ! 凄くズルイ!! と 大騒ぎになるのは必至だ。


 という事で、自慢したい気持ちを押さえていたメンバー達は、

 放課後の生徒会室にて、ようやくその気持ちを解放していた。


「オレリーさん、とうとうやって来ましたね、この授業が」


「はい! 大いに楽しみですね、マノンさん」


「う~、ジョゼは、この授業を受ける為に、頑張って学園祭の仕事をしていたようなものです」


「もう! 現金ですね、ジョゼフィーヌさんは」


「でもでも、ポレットさん、リーリャだってそうですよっ!」


 そんなこんなで……

 喧々諤々(けんけんがくがく)する中、予定時間より10分ほど過ぎて、

ようやくルウが現れた。


「おお、すまん、すまん! 事務作業にてこずってな」


 頭をかき、申しわけなさそうに謝るルウへ、マノンがきっぱりと言い放つ。


「ルウ先生! まずは充分に予習をする為。加えて、少しでも時間を有効に使い、且つ手間を省く為。ふたつの理由により、私達で用意可能なモノは、取り揃えておきましたわ」


「おお、そうか、マノン! 助かるぞ、皆、良くやった!」


「「「「「「はいっ!」」」」」」


 ルウが褒めると、全員から気持ち良く返事が戻って来た。


「ルウ先生、あのテーブルに……」


 マノンが指さした会議室の片隅に、テーブルがひとつ置かれていた。

 その上に、いろいろな魔導工具と魔法素材が置かれている。


 工具は初心者でも簡単に扱えるモノが各種。

 素材は様々な金属と合わせたミスリル合金の板、牛革、月桂樹、樫、オリーブの枝、

 シナモン、サフラン、オリーブ、ヨモギ、アロエ等々……


 さすがというか、凄まじい数である。

 メンバー達が約1週間かけ、懸命に集めた結果なのだ。


 置かれた素材を眺め、ルウは満足そうに頷く。


「よっし、マノンの言う通り、殆ど揃っているな。もっと使いやすい工具や足りない素材は俺の腕輪に収納してあるから、それを使おう」


「「「「「「はいっ!」」」」」」


「じゃあ、早速授業を始めるか」


「「「「「「はいっ!」」」」」」


「……七惑星の護符とは、様々な力を秘め、所持する者に大きな力を与えてくれるアミュレットだ」


 ルウの授業が開始されると、オレリー達は黙って一心に聞き入っている。


「「「「「「………………」」」」」」


「身に着けるモノとしては、どのようなアクセサリーとしても使える。メダル、指輪、ペンダント等々、好みで加工してOKだ」


「「「「「「………………」」」」」」


「七惑星の護符の概念だが……天空にきらめく七つの星々が我々の持つ能力に多大な影響を与えるという考えから来ている」


「「「「「「………………」」」」」」


「ちなみに、全員分かっていると思うが、七惑星とは、太陽、月、火星、水星、木星、金星、土星の七つだ」


「「「「「「………………」」」」」」


「この護符の最も有用な効果について述べておこう」


「「「「「「………………」」」」」」


「七惑星の護符は……」


 ルウが言いかける瞬間、誰かがごくりと唾を飲む音が聞こえた。


 魔法使いはどのような魔道具でも、まず効能効果を気にするもの。

 そもそも魔道具は美術品や骨とう品とは全く違う。

 美しいもの、歴史あるものでも、魔道具としては、

 それらは単に附属的な価値にすぎない。


 魔道具とはと、いかに使えるのか、どれほど素晴らしい結果をもたらすかが、

最も重要なのである。


「所持する術者の隠された能力を引き出し、数倍にもする効果がある」


「わああああっ」!!


 ルウの言葉を聞いたオレリー達は歓声をあげた。

 

 護符の持つ未知の力への期待、そして学園祭で人気になり、結構な売り上げが見込めるという期待……

 すなわち、ふたつの大きな期待と大きな歓びがメンバー達を満たしている。


 歓声の中、ルウはさりげなくオレリーと目を合わせた。

 対してオレリーも満面の笑みで返し、頷いた。

 昨日の個人授業に、七惑星の護符が結びついて来るという、アイコンタクトだ。


「次に、護符の基本デザインだが……皆が身に着けているペンタグラムの五芒星ごぼうせい、または六芒星ろくぼうせいを刻むんだ」


「「「「「「………………」」」」」」


「念の為、復習しておくぞ。ペンタグラムとは五芒星をかたどった魔道具だ。作る際の素材は金製、銀製、ミスリル製が主で、ペンダントに加工されているものも多い。


 今回の護符にも使う五芒星は五光星、五稜星あるいは五角星とも呼ばれていて、5つの角を持つ星のマークだ。

 この五角に火・水・風・土の四大元素及び魂を加えた5つのエレメントが対応していると考えられてもいる。

 すなわちこの世界の『成り立ち』をシンボリティックに表している図形なんだ」


「「「「「「………………」」」」」」


「次に六芒星も説明しておく」


「「「「「「………………」」」」」」


「ペンタグラムと共に、良く使われる魔道具が、六芒星を象ったヘキサグラムだ」


 徐々には授業は核心へ入って行く。

 オレリー達はわくわくしながら、ルウの言葉を待ったのである。

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