表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1191/1391

第1,191話 「学園祭①」

⛤『魔法女子学園の助っ人教師』

◎コミカライズ版コミックス

(スクウェア・エニックス様Gファンタジーコミックス)

☆最新刊『第3巻』発売決定しました! 6月27日発売予定!※予約受付中です!

何卒宜しくお願い致します。

 ここはヴァレンタイン王立魔法女子学園の生徒会室……

 先日まで、教育実習生フランソワーズ・グリモールが特別カウンセリングを行っていた会議室である。

 

 少し前に、教育実習も無事終わった。

 美貌の教育実習生、魔法女子学園のOG『天才』フランソワーズは……

 授業の実践は勿論、彼女が発案した『カウンセリング』『マスクドチャリティバザー』ふたつの企画を特にアデライドから高評価された。


 何も支障がなければ、意思が変わらなければ……

 フランソワーズは来年の春、大学を卒業し、

 期待の新人教師として、華々しく赴任するはずである。

 同じくフレッシュな新入生達と共に、学園を大いに盛り上げてくれるに違いない。


 魔法大学卒業の為、学園を去ったフランソワーズに代わり……

 この会議室では今、就任して間もない、

 新たな生徒会のメンバー5名全員が集合していた。


 その5名とは……


 生徒会長オレリー・ボウ。

 副会長マノン・カルリエ。

 書記ポレット・ビュケ。

 会計ジョゼフィーヌ・ギャロワ。

 そして広報リーリャ・アレフィエフの計5名。

 ちなみにオレリー、ジョゼフィーヌ、リーリャは学園では旧姓で通している。


 また教師も加わり、生徒会メンバーと共に打合せを行っていた。

 校長代理のフランシスカ・ドゥメール。

 繰り返すが、フランもオレリー達と同様、旧姓使用だ。


 そして教頭のケルトゥリ・エイルトヴァーラ。

 ふたりは、上級職員と呼ばれ、理事長アデライドと共に学園の運営管理にあたる幹部教師である。 

 そして先代生徒会長と副会長ジゼルとナディアの恋愛工作により、

 いつの間にか生徒会顧問になったルウ・ブランデル。

 以上の3名である。


 今回の議題は……

 毎年晩秋に実施される、魔法女子学園恒例の『学園祭』

 

 ちなみに……

 魔法女子学園の学園祭は、学園とは関係ない一般人の入場を禁じていた。

 

 先日フランソワーズの発案で行われた特別イベント、

 『マスクドチャリティバザー』同様、学園生徒がまず楽しんで貰う事を優先に、

 生徒の親族に限定して入場を許可し、開催されていたのである。


 さすがに予算だけは学園から提供されるが……

 生徒の自主性を重んじる為、運営自体は生徒会主導である事が伝統となっていた。


 つまり実行委員会イコール、生徒会という形態を取っているのだ。

 当然、『学園祭実行委員長』は生徒会長であるオレリーという事となる。


 今年は例年より、実施時期も少々遅め。

 その為に学園側からの指示で、イレギュラー且つ特殊なイベントが盛り込まれる事となった。


 その特殊なイベントとは……

 生徒会メンバーへは、この場で唐突にフランから報された。


「今年の対抗戦は、学園祭のイベントのひとつとして行われます」


 対抗戦とは、これまた魔法女子学園恒例のイベントである。

 関係校である魔法男子学園の生徒代表者と、魔法の技量を競うエキシビションマッチだ。

 審判は両学園の理事長、そして最終決定を下す審判長は公平を記す為、

 創世神教会の長、枢機卿が務める事となっている。


 フランの話を聞き、反応したのは生徒会長のオレリーである。


「フランシスカ先生、魔法男子学園との対抗戦を学園祭と合わせて行うのですか?」


「ええ、そうよ、オレリーさん。さっき魔法男子学園側から連絡があったばかりなの。こちらの学園祭のメインイベントならば、お互い相当注目を浴びるという名目でね」


「成る程……」


 冷静にフランの話を聞いていたオレリーであったが……

 いきなり衝撃の事実を告げられる。


「その上、試合を最高に盛り上げる為、生徒会長同士で試合をするという事も確定したわ」


「えええっ!? せ、生徒会長同士って? ……こちらは、わ、私が!? 私が出場決定って事なんですか?」


「そうなのよ、オレリーさん。魔法男子学園理事長たっての希望でね、貴女が指名されたわ」


「魔法男子学園理事長……」


「とりあえず、出場者だけ決定したの。試合形式等に関しては、これから理事長同士が相談し、詳細を詰めるらしいわ」


「な、成る程……」


「学園祭の準備と並行して、試合に備えるのは大変でしょうけど、公式の試合ではなく、単なるイベント。あくまでエキシビションマッチ。オレリーさん……勝負はともかく生徒代表として頑張ってね」


「は、はい。……全力を尽くします」


「という事で、本題へ入るわね」


 そう、フランの言った通り……

 魔法男子学園との対抗戦はあくまでもエキシビションマッチ。

 つまり親善試合である。

 

 試合結果は学業成績には反映されないし、表向きは勝負にこだわらない。

 もしも負けても学園の恥とはならない。

 学園の公式行事としては、学園祭の方が主であるから。


 しかし……

 魔法女子学園は、フランソワーズ、ジゼルと歴代生徒会長が出場し、圧倒的な強さで対抗戦を連勝中である。

 いまさら負けるわけにはいかない……という学園内の雰囲気がある。


 多分、魔法男子学園側は、オレリーの身辺調査をしたのだろう。

 フランソワーズに匹敵する先代生徒会長ジゼルではなく、

 新たに会長となったオレリーならば組し易しと考えたのかもしれない。

 で、なければわざわざ、魔法男子学園側が現生徒会長を指名して、

 対抗戦を行うなど考えられない。


 そもそもオレリーは、魔法使いとして防御魔法の方が得意。

 戦闘向きではないと自覚している。

 

 対戦相手にもよるが、『模擬戦』が試合項目に入れば、

 不利は否めない。

 

 オレリーは改めて思う。

 

 生徒会長同士の対抗戦……

 凄い重圧がかかって来る……

 その上、完全勝利を望まれた学園代表なんて……

 

 凄まじい重圧を感じ、オレリーは動揺を隠せない。

 そんなオレリーを他の会議出席者達は心配そうに見守っていたのである。

東導号の各作品を宜しくお願い致します。


⛤『魔法女子学園の助っ人教師』

◎小説版第1巻~7巻

(ホビージャパン様HJノベルス)

大好評発売中!


◎コミカライズ版コミックス

(スクウェア・エニックス様Gファンタジーコミックス)

☆最新刊『第3巻』発売決定! 6月27日発売予定!※予約受付中!

既刊第1巻~2巻も大好評発売中!


※月刊Gファンタジー大好評連載中《作画;藤本桜先生》

☆5月18日発売のGファンタジー6月号に最新話が掲載されました。

今回はセンターカラー掲載です。乞うご期待! 

また「Gファンタジー」公式HP内には特設サイトもあります。

コミカライズ版第1話の試し読みも出来ます。

WEB版、小説書籍版と共に、存分に『魔法女子』の世界をお楽しみくださいませ。


マンガアプリ「マンガUP!」様でもコミカライズ版が好評連載中です。

毎週月曜日更新予定です。

お持ちのスマホでお気軽に読めますのでいかがでしょう。


最後に、連載中である

「帰る故郷はスローライフな異世界!レベル99のふるさと勇者」

も宜しくお願い致します。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ