第1,125話 「新生徒会長は誰だ!?㉑」
愛読者の皆様!
『魔法女子学園の助っ人教師』
(小説書籍版:HJノベルス様刊)
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何卒宜しくお願い致します。
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藤本桜先生の筆致で描かれる華麗な魔法世界を体感してください。
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週が明けて月曜日……
今日は魔法女子学園新生徒会長選挙の為、午前中の時間は全てその為に使われる。
既存の授業は中止とし、立会演説会、投票、開票がまとめて行われるのだ。
中でも最も重要なのが立ち会い演説会である。
選挙活動が約1週間行われたとはいえ……
朝夕の登下校時の僅かな時間に、候補者の人となり、生徒会長に就任した後、どのような考えや方針を持って業務をこなして行くのか分かるわけがない。
本日行われる候補者達の演説により、それらが明確になるといえよう。
さてさて……
第1時限に行われるホームルームも30分に短縮され、各クラスでは選挙管理委員が改めて本日の予定、それに伴う注意事項等を説明する。
2年C組ではその説明が、エステルとルイーズの両名から特に念入りに行われた、
無理もない。
今回の新生徒会長選挙の立候補者はたったふたりだけであり、そのうちのひとり、オレリーがC組に居るのだから。
クラス一丸となってオレリーを応援しようと級友達を見てエステルとルイーズは嬉しかった。
選挙管理委員という職務上、表だってオレリーを応援するわけにはいかないが、誰に投票するのかは、ふたりともとっくに決めていたのである。
また2年C組の級友達はこれから行われる立会演説会を聞かずとも、選挙活動開始の前に語られたオレリーの決意、考えを既に聞いているから「ぶれる」はずもない。
同時刻に2年C組とほぼ同じ雰囲気だったのが、3年C組と1年C組である。
クラスの雰囲気がガラリと変わった両クラスもここが正念場、オレリーへの最後の応援を心を込めて行おうとやはり一丸となっていたからである。
しかし……
これだけ支持者が増えても、相変わらずオレリーの不利は否めなかった。
各学年C組の生徒達全員ががオレリーを支持するとしても、全生徒の1/3に過ぎない。
C組以外のクラスはほぼ貴族階級の生徒で占められていたし、マノンはしっかりと自分への支持をアピールしていたからである。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
さあ!
いよいよ立会演説会である。
場所は屋内闘技場、開始は10時30分である。
先週3学年合同食事会が開催された場所でもあり、親しくなった気安さから1年、2年、3年のC組生徒達は混在して座っていた。
また皆が晴れやかな笑顔で話していたのである。
事情を知らない他のクラスの生徒達は訝し気な表情でその様子を見、首を傾げていた。
何故、クラスどころか学年の壁をも越え、あの子達はあんなに仲が良さそうにしているのかと。
やがてC組以外で食事会に参加した者や事情を知っている者から『理由』が伝えられ……食事会の話は全校生徒が認識する事となったのである。
そんなこんなで、10時30分となり……
立ち会い演説会が始まった。
最初に演説するのは、マノンである。
「全校生徒の皆様、おはようございます。この度、生徒会長に立候補致しました、マノン・カルリエと申します」
凛とした声でマノンが挨拶すると、結構な数の拍手が応えた。
マノンの支持者達であろう。
「先々週から皆様にお伝えして来ましたが、この立ち会い演説会で改めて、私の考え方、方針、生徒会長になった暁にやりたい事をお話し致します」
マノンの演説は堂々としたものであった。
前任のジゼルとはまた違った『華』がある。
「皆様もご存じの通り、当学園は創立以来難関といえる名門校です。入学しただけでも羨まれ、称えられるくらいです」
ここでマノンは軽く息を吐き、話を続ける。
「しかし私達の将来は未来は入学してからが勝負なのです。
自分の適性が何なのか、見極め、ひたすら邁進しなくてはなりません。
私に関して申し上げれば、いろいろと考え、試行錯誤した結果、魔法鑑定士を目指しています。
自分が好きという事も合わせ、宝石鑑定に特化した魔法鑑定士になって生き甲斐を持って仕事をすると共に社会の役に立ちたいと思います。
宝石の話をしたので、例えて申し上げますが、私達は宝石の原石です。
自分の努力は勿論、先生方によって磨かれ、美しい宝石となります」
マノンはここまで言うと、屋内闘技場を見渡した。
生徒達は自分の話をしっかりと聞いてくれている。
安心したマノンは更に声を張り上げる。
「限られた3年間という時間の中で、原石たる皆様が思う存分ご自身を磨き、先生方にもしっかり磨いて頂けるような環境造りへ、素晴らしい将来が未来が開けるよう、ありとあらゆる努力を致します。
具体的に申し上げれば、理事長を含めた上級職員会と生徒会の距離を更に縮め、新たに検討する案件、改善すべき案件解決のスピード化をはかります。
また意見箱の数を倍に増やし、皆様のお声をもっともっとうかがえるようにし、お持ちになっている要望、悩みを少しでも解決出来るよう全力で取り組みたいと思います。
私マノン・カルリエへ、ご支持応援を宜しくお願い致します」
演説を終えたマノンが深々と頭を下げると……
生徒達からはまたも大きな拍手がわき起こったのである。




