第1,120話 「新生徒会長は誰だ!?⑯」
愛読者の皆様!
『魔法女子学園の助っ人教師』
(小説書籍版:HJノベルス様刊)
特報!
1月25日に発売された第5巻に続き……
早くも! 『第6巻』の発売が決定しました!
本当にありがとうございます。応援してくださる皆様へ特大感謝です!!!
いよいよ今週の金曜日、
5月24日発売です。
確実にお手にするには、ぜひ書店様へ、ご予約を!
次に向けて、皆様の強力な後押しをお願い致します。
小説書籍版は既刊第1巻~5巻も好評発売中です。
店頭でお気軽に、お手に取ってくだされば嬉しいです。
既刊が店頭にない場合は恐縮ですが、書店様にお問合せ下さい。
この機会に5巻まとめ買い、一気読みなどいかがでしょうか。
ぜひ当作品を「ぐいっ!」と後押しして下さい。
何卒宜しくお願い致します。
既刊をご購入された方は、
小説家になろう様の活動報告、もしくはツイッターへご一報をください!
東導は感謝感激状態となります。
何卒宜しくお願い致します。
そして!
『コミカライズ』連載開始しております。
株式会社スクウェア・エニックス様の刊行雑誌、
月刊「Gファンタジー」にて、
1月18日発売2月号より連載中。
藤本桜先生の筆致で描かれる華麗な魔法世界を体感してください。
発売中の6月号第5話は『センターカラー』掲載となります。
ぜひお楽しみください!
※そして何と!
『コミックス第1巻』の発売が決定しました。
来週月曜日『5月27日』に発売されます。
小説書籍版と共に、ぜひご購入くださいませ。
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コミカライズ第1話の試し読みが出来ます。
WEB版、小説書籍版と共に、存分にお楽しみくださいませ。
オレリーは大きく頷くと、
「善は急げと言います。リーリャは、ノエルさん達を連れて合同食事会の話をミシェルさん達に伝え、趣旨も含め説明してくれますか?」
「は、はい!」
「その間、私とジョゼで選挙活動を続けますから」
「分かりました」
「食事会の説明をしたら、まず私達2年C組全員の了解と協力の約束を取ってください」
「了解と協力の約束、分かりました。任せてください」
「宜しい! 日時は休み明け火曜日のお昼。但し、実施場所が学食では、他の生徒達に迷惑をかけてしまうかもしれませんから、学園に頼んで空き教室と60組の机、椅子を大至急で借りましょう」
「空き教室?」
「じゃあ、食事は?」
「各自が学生食堂からテイクアウトして参加するのです。出したゴミは責任を持って自身で廃棄します」
てきぱきと指示をするオレリー。
食事会のアイディアが浮かんだ際、段取りも同時に思いついたに違いない。
「一応、私はこの食事会が問題ないか、確認します」
「問題? 確認?」
「元々、お昼休みの選挙活動は禁止されていますし、万が一何かあって1年C組の方々とクラスの仲間に迷惑をかけてはいけないです」
「ですわね!」
「た、確かに」
「ですから、この後、選挙管理委員会へ行ってシモーヌ委員長の許可を取ります。委員長の許可を取り、彼女の指示通り行えば全く問題はないでしょう」
きっぱりと言い切ったオレリーの顔を見て、
ジョゼフィーヌもリーリャも大きく頷いた。
まるで今のオレリーは……
ブランデル家を仕切る時の『お母さん』そのものなのだ。
しかしオレリーの話はまだ終わりではなかった。
「私は、エステルとルイーズも誘おうと思っています」
「エステルとルイーズも?」
「選挙管理委員のふたりを?」
「はい! ふたりとも2年C組の大切な仲間です。特にエステルは学級委員長として大変苦労していましたから、ノエルさんと話が合うでしょう」
「…………」
「…………」
「それに選挙管理委員のふたりが参加してくれれば、完璧です」
「な、成る程!」
「完璧ですねっ!」
オレリーのアイディアは本当に万全のようだ。
エステル達が参加してくれれば、2年C組の仲間として絆が深まるのは勿論、食事会の開催中に『横道』にそれそうになったら、注意してくれるからである。
「さすが、オレリーですわ」
「生徒会長になって、どんな難題を持ち込まれても安心ですね」
感嘆したジョゼフィーヌとリーリャが褒めても……
何故かオレリーは手放しで喜ばなかった。
少し寂し気な表情で、微笑んだのである。
ぱっ、ぱっと、一瞬のうちに決まった段取り……
そして平民のオレリーが、王族のリーリャ、上級貴族のジョゼフィーヌへ容赦なく指示を出すのを聞き……
ノエルとフルールは圧倒されたように大きく目を見開いていた。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
火曜日の下校時……
オレリー達2年C組一個連隊はいつもの通り、選挙活動の準備をしていた。
土曜日に登校してくる生徒はごく僅かであったが、オレリー達は選挙活動を行った。
マノン達も登校していたので、獅子搏兎を有言実行していたといえる。
本日……
空き教室にて行われた2年C組と1年C組の合同食事会は大成功であった。
シモーヌの判断で、「選挙活動ではない」というお墨付きを貰い、選挙管理委員のエステルとルイーズも問題なく参加したのである。
1年C組の参加者は20名ほど……
クラス全員ではなかったのは、まだ身分に拘る貴族の生徒達が参加を拒否したせいである。
開始の合図がかかってからも、暫し会場の雰囲気は硬いままであったが、
ジョゼフィーヌとリーリャが期待以上の働きを見せた。
晴れやかな笑顔で、挨拶して回り……
身分にわけへだてなく全員と話した。
それがきっかけで、今迄話さなかった小グループの生徒同士が話すようになったのである。
こうなると……
吹き荒れた激しい北風はおさまり、氷のように硬かった生徒間の壁があっさり溶け、厳しい冬は終わりを告げた。
暖かな春の気配が1年C組の参加者達へ訪れたのである。
更に、
ノエルとフルール以外、事情を知らなかった1年C組の生徒達は……
話し込んでみれば、ひまわりのように明るい2年C組が去年は自分達とまったく同じ状態だったと聞き、大きな共感を覚えた。
そして、「目指せ!2年C組」の大目標を立てたのである。
そんなこんなで……
合同食事会に大成功を収めた2年C組の面々ではあったが、いまいち表情がさえない。
全員笑顔が全くなく、作業を淡々とこなしている。
と、その時。
「せんぱ~~いっ!」
「私達、お手伝いしますぅ!」
「何でも言ってくださ~い!」
ノエルとフルール以下、1年C組の生徒25人であった。
少し人数が増えているのは、当初参加拒否を表明したが、
級友達から「超楽しかった!」と聞いた『ちゃっかり便乗組』であろう。
ノエルとフルールが数歩進み出て、オレリーと正対する。
「オレリー先輩! 私、吃驚しました、当日いらっしゃらないから!」
「そうですよ、会の発案者なのに身を引くなんて」
どうやらオレリーは、食事会に不参加……だったらしい。
当日、1年C組の生徒達に『オレリー不参加の説明』はあったようだ。
先ほどから級友達の顔色がさえないのは、オレリーの気持ちを慮っての事である。
だがオレリー自身は、最初から参加禁止を告げられるだろうと予感していた。
「仕方がないわ。シモーヌ委員長から、私が参加したら選挙活動に該当すると言われたから」
「で、でも!」
「わ、私ならシモーヌ先輩を何としてでも説得します」
1年生ふたりは、否、この場に居る1年C組の生徒達は自分を気遣ってくれている。
オレリーは嬉しくなり、優しく微笑む。
「説得には時間がかかるし、通らない可能性が高いわ。大事の前の小事。まず食事会の実施が最優先よ。ウチの級友達から大成功って聞いたわ。お疲れ様……良かったわね」
「…………」
「…………」
気遣うつもりが、逆に労わられ、ノエルとフルールは感極まったらしい。
無言で立ち尽くしている。
と、また……
「おうい、君達は2年C組と1年C組の子達かい?」
「そうです!」
と答えたリーリャが見やれば、声をかけて来たのはどうやら3年生らしい。
「私は3年C組の学級委員長ソレンヌ・ケーリオ。……君達の食事会の噂を聞いたのだが……」
相手は3年生だが、同じC組。
そしていきなり食事会の話題。
全員がピンと来た。
どうやらソレンヌも、自分達と『同じ悩み』を持っているらしいと。
ノエルとフルールは、オレリーを見た。
オレリーは当然、笑顔で応える。
作戦発動だ!
「ソレンヌ先輩! C組合同食事会やりましょう!」
「段取り、ご説明しますから、こちらへ~」
「え?」
ビンゴというか、やはりというか……
ソレンヌの希望は3学年合同食事会の実施……
2年生と1年生のC組同士が仲良くご飯を食べたと聞き……
まもなく卒業だというのに、生徒間にまだ厚い壁のある、自分のクラスの状況を何とかしたかったのだ。
しかし、いくらなんでも話が早過ぎる!?
戸惑うソレンヌを、ノエルとフルールは笑顔で芝生へと誘ったのである。
いつもご愛読頂きありがとうございます!
そして、東導 号作品、愛読者の皆様へ!
別作品も宜しくお願い致します。
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※1月27日更新分で、無事完結致しました。
長らくのご愛読、ありがとうございました。
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