第1,119話 「新生徒会長は誰だ!?⑮」
愛読者の皆様!
『魔法女子学園の助っ人教師』
(小説書籍版:HJノベルス様刊)
特報!
1月25日に発売された第5巻に続き……
早くも! 『第6巻』の発売が決定しました!
本当にありがとうございます。応援してくださる皆様へ特大感謝です!!!
※発売予定日が出ました!
『5月24日』です!
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次に向けて、強力な後押しをお願い致します。
小説書籍版は既刊第1巻~5巻も好評発売中です。
店頭でお気軽に、お手に取ってくだされば嬉しいです。
既刊が店頭にない場合は恐縮ですが、書店様にお問合せ下さい。
この機会に5巻まとめ買い、一気読みなどいかがでしょうか。
ぜひ当作品を「ぐいっ!」と後押しして下さい。
何卒宜しくお願い致します。
既刊をご購入された方は、
小説家になろう様の活動報告、もしくはツイッターへご一報をください!
東導は感謝感激状態となります。
何卒宜しくお願い致します。
そして!
『コミカライズ』連載開始しております。
株式会社スクウェア・エニックス様の刊行雑誌、
月刊「Gファンタジー」にて、
1月18日発売2月号より連載中。
藤本桜先生の筆致で描かれる華麗な魔法世界を体感してください。
本日5月17日に発売される6月号第5話は『センターカラー』掲載となります。
乞うご期待!
※そして何と!
『コミックス第1巻』の発売が決定しました。
『5月27日』に発売される予定です。
小説書籍版と共に、ぜひご購入くださいませ。
また「Gファンタジー」公式HP内には特設サイトもあります。
コミカライズ第1話の試し読みが出来ます。
WEB版、小説書籍版と共に、存分にお楽しみくださいませ。
この日も、まだ朝が早いだけあって、登校してくる生徒はまばらだ。
1年C組の学級委員長ノエル・クラルティの悩みをじっくり聞き、オレリー達なりにアドバイスする事は出来る。
かといって、貴重な選挙活動の時間全てをノエルの相談の為に割くわけにはいかない。
考えた末、オレリー、ジョゼフィーヌ、リーリャの3人がまずノエルから事情を聞き、途中でミシェル、オルガ達級友にバトンタッチする作戦にした。
つまりオレリー達がノエルの相談に乗っている間、ミシェル達が呼びかけだけを続けるのだ。
少し離れた芝生の上に、オレリー、ジョゼフィーヌとリーリャ。
そして、ノエル、フルールの計5人が車座になった。
改めて向き合い、開口一番言葉を発したのはノエルである。
じっとリーリャを見つめていた。
僅かに瞳が潤んでいる。
「え、ええっと……」
何か、言いたそうなノエルへ、リーリャは優しく尋ねる。
「どうしたの? ノエルさん」
「ちょっと……私、感動というか、超緊張してます。リーリャ王女様と直接お話させて頂くなんて」
「超緊張?」
「はい、私達1年生は皆、そうです。普段王女様とお話しする機会も全くないし……」
魔法女子学園では同学年のクラス同士の交流は少ない。
違う学年のクラスならば、尚更である。
またリーリャは、あくまで一般生徒として扱うようにとの指示がくだっていたが、個人的に話してみたいと憧れている生徒は多かった。
それが無いのは、教頭のケルトゥリが、「用もないのにむやみに、リーリャの下へ行ってはならない」と、何度も生徒達へ釘を刺しているからである。
閑話休題。
やや緊張気味のノエルへ、リーリャは微笑む。
「うふふ、じゃあ、ノエルさん。今日からいっぱいお話ししましょ」
「え!? は、はい……よ、宜しくお願い致しますっ!」
「それと……私の呼び方は他の上級生同様、先輩で良いですよ」
「ええ~っ!? 先輩っ!?」
「じゃあ、早速呼んでみて」
王女を先輩!?
さすがにノエルは躊躇う。
「ううう……」
「ほら! 遠慮しないで」
「せ、せ、せ、先輩っ!」
「はい! ノエルさん」
「わぁう!」
感極まって両手を突き上げ、喜ぶノエル。
そんな同級生の姿に、フルールも恐る恐る問いかける。
「おおお、王女様。わ、私も先輩ってお呼びして構いませんか?」
学園内で見かける以外で、フルールは既にリーリャと言葉を交わしている。
そう、あの魔法武道部とロドニアチームとの特別試合の時、挨拶を交わしていた。
あの時も、リーリャは優しい笑顔で「こちらこそ宜しくお願い致します」と言葉を戻してくれた。
しかし、言葉を交わしたのはこの最初の挨拶だけ。
あの対抗戦は、内々の練習試合でありながら、まるで正式に国対国で戦うような重い雰囲気があった。
その上、イレギュラーの超強力な上位種が出現する『大事件』も発生、気楽にリーリャと話せる状況ではなくなってしまったからである。
記憶を手繰るフルールへ、リーリャは爽やかな笑顔を向ける。
「当然よ、フルールさん」
「あ、ありがとうございます」
この会話で『垣根』が取り払われ、距離はぐっと縮まった。
改めて、ノエルは1年C組の現状を話し始めたのである。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
……ノエルの話が終わった。
所々、同級生フルールがサポートして、分かり易く補足説明を行ったので……
オレリー達は1年C組の現状を知る事が出来た。
否、知るどころではない。
少し前の自分達と全く同じなのだと、実感したのだ。
リーリャだけは以前のC組を知る由もないが……
まず魔法女子学園に対する見方で大きく分けられる。
そして各自の事情。
更に身分制度が絡み、クラス内は完全にバラバラ。
いくつもの小グループに分かれ、それぞれが好き勝手に行動している。
但し、唯一違うのは授業だけは比較的真面目に受けている事。
1年C組の担任はサラ・セザールである。
やる気のない、拗ねたような態度だと事前に聞いていたので……
いざとなればクラス全員で授業をボイコットしてやろうという声もあったという。
しかし実際、上期が始まると……
サラは熱心に丁寧に、授業を行ってくれた。
すると、勉強はしたいというグループが真面目に授業に臨んだ。
フレンドリーで、ジョークも交えて話すサラに、一部の生徒達は信頼を寄せるようになった。
サラにやる気が出た理由……
実はルウに重い体調不良を改善して貰った事がとても大きいのを、誰も知らないのだが……
「考えてみたら……私達、フラン姉じゃなかった、フランシスカ先生に結構酷い事していたわ」
「全く! 完全無視でしたから」
反省しきりのオレリーとジョゼフィーヌ。
唯一『過去』を知らないリーリャは戸惑いながら、提案をする。
「そ、そうなのですか? じゃあ今度4人で食事でもしましょう」
「あ、あの~」
「私達の件は……」
恐る恐る声をかけたのはノエル、フルールである。
話が横道にそれている……
早く『本題』へ戻して欲しい。
自分達のクラスへ、仲良くなるアドバイスが欲しい。
そんな切ない波動が、遠慮がちな声と共に、オレリー達へ投げかけられる。
「大丈夫! 私に良い考えがあるわ」
力強い声で、即座に返事を戻したのはオレリーであった。
良い考えがある!
ノエルとフル―ルの顔が「ぱああっ」と輝く。
「本当ですか!」
「やったあ!」
「オレリー、本当ですか?」
「どのようなアイディアですか?」
ジョゼフィーヌとリーリャにはまだ、提案出来る良い考えが浮かんではいなかったらしい。
4人の視線を真っ向から受けても、オレリーは全く動じない。
「方法は簡単。お話しするのよ」
「お話しする?」
「どういう事ですか?」
きょとんとするノエルとフルール。
ジョゼフィーヌとリーリャも近い反応である。
しかし、オレリーは構わず話を続ける。
「千里の道も一歩よりって言うわ。私達のクラスはね、去年はノエルさんのクラスと全く同じだったの」
「な、成る程」
「そうだったんですね」
「平民の私は……クラス内で完全に孤立していていわゆるぼっちだった」
「…………」
「…………」
「私は誰からも構って貰えなかったけど……クラス全体の状況は良く見えていたわ」
「…………」
「…………」
「当時、私達のクラスは、やはり仲の良い小グループがたくさんあって、そのグループ内でしか会話がなかった」
「ウチのクラスも全く同じです」
「そうそう!」
ノエル達が同意すると、オレリーも小さく頷く。
「だけど……ある事がきっかけで、違うグループ同士が話すようになり、そのうちクラス全員が誰とも話すようになったの」
「…………」
「…………」
クラス内で分け隔てなく話す事が、和解へのきっかけ……
確かにそうかもしれない。
でもノエルとフルールには具体的な方法が分からない。
それに身分に拘る生徒も居るので、とんでもなく高難度だ。
「私の提案は1年C組の方々が誰とも話せるきっかけづくり、つまり私達2年C組との合同昼食会よ」
「「「「ええ~っ」」」」
オレリーの意外ともいえる提案に、ノエル達だけでなく、ジョゼフィーヌ達も驚いた。
「ジョゼ、リーリャと一緒に食事出来ると聞けば、興味を持つ人は結構居る筈よ」
オレリーはそう言うと、にっこり笑ったのである。
いつもご愛読頂きありがとうございます!
そして、東導 号作品、愛読者の皆様へ!
別作品も宜しくお願い致します。
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長らくのご愛読、ありがとうございました。
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