第1,108話 「新生徒会長は誰だ!?④」
愛読者の皆様!
『魔法女子学園の助っ人教師』
(小説書籍版:HJノベルス様刊)
特報!
1月25日に発売された第5巻に続き……
早くも! 『第6巻』の発売が決定しました!
本当にありがとうございます。応援してくださる皆様へ特大感謝です!!!
発売日等、詳細は未定です。
小説書籍版は既刊第1巻~5巻も好評発売中です。
店頭でお気軽に、お手に取ってくだされば嬉しいです。
既刊が店頭にない場合は恐縮ですが、書店様にお問合せ下さい。
この機会に5巻まとめ買い、一気読みなどいかがでしょうか。
ぜひ当作品を「ぐいっ!」と後押しして下さい。
何卒宜しくお願い致します。
既刊をご購入された方は、
小説家になろう様の活動報告、もしくはツイッターへご一報をください!
東導は感謝感激状態となります。
何卒宜しくお願い致します。
そして!
『コミカライズ』連載開始しております。
株式会社スクウェア・エニックス様の刊行雑誌、
月刊「Gファンタジー」にて、
1月18日発売2月号より連載が始まっています。
藤本桜先生の筆致で描かれる華麗な魔法世界を体感してください。
※3月18日に発売された『4月号』掲載の『第3話』は、
第1話同様、『センターカラー掲載』です。
また「Gファンタジー」公式HP内には特設サイトもあります。
コミカライズ第1話の試し読みが出来ます。
WEB版、小説書籍版と共に、存分にお楽しみくださいませ。
シモーヌは捜していたステファニーを認めた後、
対面に座っていたマノン達をじっと見つめる。
「ん? 君達は……2年A組のマノン・カルリエとポレット・ビュケだな?」
凛とした声が再び食堂に響いた。
相手が相手だけに、マノンとポレットは抗いようもなく、素直に認めるしかない。
「は、はい!」
「その通りです」
返事をしたマノン達に、シモーヌは一転表情を和らげる。
何と!
怖ろしい『鬼』が微笑んだのだ。
「うん! 君達の友ステファニー・ブレヴァルはな、大した子だ」
「え?」
「た、大した子?」
マノンとポレットは絶句した。
あのシモーヌ先輩が?
鬼女子が?
何故? ステファニーをべた褒めする!?
緊張のあまり固まってしまったふたりへ、シモーヌは意外にも相好を崩す。
「うむ! 選挙管理委員になって欲しいと私が頼んだ」
「え? シ、シモーヌ先輩が?」
「ステファニーさんへ?」
「ああ、そうだ! 2年B組でどうしてもなり手が居ない選挙管理委員就任を依頼したら、気持ち良く進んで引き受けてくれた」
え?
ステファニーが?
煩雑な選挙管理委員会を?
気持ち良く進んで引き受ける?
ありえない!
次々と明かされていく衝撃の事実に、マノン達は確かめるように尋ねるしかない。
「そ、そうなのですか?」
「吃驚!」
そんなマノンとポレットの反応が、シモーヌには意外なようだ。
「吃驚? ふたりとも何を言っている。ステファニーの話を聞けば、単位取得で忙しい中、自身の生徒会長立候補までも諦め、引き受けてくれたのだぞ。学園の為ならばと言ってくれてな」
「そ、そうなのですか」
「むむむ……」
「うんうん、ステファニーの献身の精神と志はたいしたものだ。稀に見る崇高な志だと思わないか?」
「…………」
「…………」
シモーヌの傍らでにっこり笑うステファニー……
マノンとポレットには、邪悪な笑いに見えてならない……
と、その時。
シモーヌは少し苦笑しながら、
「それとポレット!」
「は、はい!」
「良いか? 私を鬼女子と呼ぶな。真の鬼女子とは……ジゼルの方だ」
「…………」
「…………」
鬼女子がジゼル……
肯定でも否定でも、ここで言葉を返したら……
とんでもなく危うい予感がする。
沈黙は金……
マノンとポレットは、無言であった。
シモーヌは置物状態のマノン達を暫し見つめ、再び優しく微笑む。
「まあ良い。では失礼する。それとステファニー、今日の授業終了後、委員会の打合せをするぞ。場所は生徒会室付属の会議室だ。ルウ先生と他の委員も集合するからな」
「ルウ先生も? りょ、了解ですっ! あ、先輩! 私も一緒に食堂を出ま~す。じゃあマノンさん、ポレットさん、『そういう事』なのでごきげんよう」
シモーヌとステファニーは、仲の大変良い先輩後輩という波動を強烈に放ち、談笑しながら去って行った。
ふたりの姿が見えなくなって、ようやくマノンは大きく息を吐いた。
ポレットも同様に息を吐き、
「マ、マノンさん」
と呼びかけた。
マノンは、「キッ」とポレットを見て、首を横に振った。
「ポレットさん、さすが策士ステファニー・ブレヴァルですわ。私、全てを読み切りました」
「え? 読み切った? マノンさんには分かったのですか?」
ポレットはまだショックの後遺症で、思考がまとまらない。
しかしマノンは、固まりながらも何とか推理を働かせていたらしい。
「はい、ポレットさん! 今回の真相を」
「し、真相を?」
「はい! 学生寮で、入寮したてのステファニーさんが、鬼女子から選挙管理委員に誘われたのは事実でしょう。確か、B組の委員が中々決まらないとも言っていましたからね」
「は、はい……」
「対して、ステファニーさんは鬼女子の誘いを熟考した上、千載一遇のチャンスだと思い当たったのです」
「鬼女子の誘いが、千載一遇のチャンス……」
「はい! では理由をあげましょう」
「お、教えてください、マノンさん!」
「まず分かり易い理由は、選挙管理委員になれば、選挙期間中は生徒会顧問のルウ先生とも正当な理由で一緒に居られる……委員会の仕事をしながら、ルウ先生との話も弾み、ステファニーさんの好感度が大幅アップするという目論みです」
「な、成る程! う、羨ましいっ!」
「ですわね、ポレットさんの仰る通り、羨ましい限りです。但し話はもっともっと深いのですよ」
「話がもっともっと深い?」
「はい! 巷の噂で、鬼女子……いえ、シモーヌ先輩は親友ジゼル先輩の兄上ジェローム様と婚約されたとか……」
「ええ、マノンさん。その噂、私も聞きました」
「となれば! 魔法武道部で元々馴染みがあるルウ先生とは、非常に近しい関係になるのは必定……ジゼル先輩の夫であるルウ先生に対して、義理の姉……ですからね!」
「う! 何となく話が見えて来ました」
「はい! そんなシモーヌ先輩に気に入られ……その上私達にしたような話を、シモーヌ先輩が、ジゼル先輩やナディア先輩にも散々すれば、ステファニーさんは芋づる式に気に入られるかもしれません」
「た、確かに!」
「……そうなれば、恋をバックアップしてくれる強力なシンパも増える。ステファニーさんにとって、万事が良い方向へと向かいますわ」
「な、成る程! 凄い! 納得です! み、見事な洞察力です、マノンさん」
「はい! 私達やオレリーさん達に敵わず! と見て、ステファニーさんは生徒会長の立候補から潔く撤退し、最善の策を取ったのですわっ」
事態を分析し、推理。
出した答えに満足したマノンは、厳しい表情で大きく頷いていたのである。
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長らくのご愛読、ありがとうございました。
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