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第1,105話 「新生徒会長は誰だ!?①」

愛読者の皆様!


『魔法女子学園の助っ人教師』

(小説書籍版:HJノベルス様刊)

特報!

1月25日に発売された第5巻に続き……

早くも! 『第6巻』の発売が決定しました!

本当にありがとうございます。応援してくださる皆様へ特大感謝です!!!

発売日等、詳細は未定です。


小説書籍版は既刊第1巻~5巻も好評発売中です。

店頭でお気軽に、お手に取ってくだされば嬉しいです。


既刊が店頭にない場合は恐縮ですが、書店様にお問合せ下さい。

この機会に5巻まとめ買い、一気読みなどいかがでしょうか。

ぜひ当作品を「ぐいっ!」と後押しして下さい。

何卒宜しくお願い致します。


既刊をご購入された方は、

小説家になろう様の活動報告、もしくはツイッターへご一報をください!

東導は感謝感激状態となります。

何卒宜しくお願い致します。


そして!

『コミカライズ』連載開始しております。

株式会社スクウェア・エニックス様の刊行雑誌、

月刊「Gファンタジー」にて、

1月18日発売2月号より連載が始まっています。

藤本桜先生の筆致で描かれる華麗な魔法世界を体感してください。

※3月18日に発売された『4月号』掲載の『第3話』は、

第1話同様、『センターカラー掲載』です。

また「Gファンタジー」公式HP内には特設サイトもあります。

コミカライズ第1話の試し読みが出来ます。

WEB版、小説書籍版と共に、存分にお楽しみくださいませ。

 秋も徐々に深まりつつある、9月のある土曜日……

 今日は、ブレヴァル家長女ステファニーが魔法女子学園学生寮へ入寮する日だ。

 梱包された荷物は既に運び込み、部屋のあちこちへ無造作に積まれていた。


 今迄暮らしていたブレヴァル邸の私室は4間続き。

 比べれば、学生寮の部屋は鳥小屋のように狭い。


 そもそも魔法女子学園の学生寮は2年生までは基本ふたり、ひと部屋である。

 広さは15畳強。

 3年生になって、初めて個室となる。

 

 備品は箪笥がひとつ。本棚がひとつ。

 更にベッドがふたつあるが、ステファニーの入居する部屋に関して、ひとつは移動されていた。

 何故なら、いろいろな『調整』の末……

 ステファニーは、ひとりでひと部屋を使わせて貰う事となったのだ。

   

 ふたり暮らしをする寮生に対し、ひとりで使う15畳は充分広いといえるのだが……

 私物を持ち込む量は限られて来る。

 絞り込むのに悩み抜き、数日もかかった。


 閑話休題。


 ステファニーは、改めて部屋をぐるりと見渡す。

 広いガラス窓から、優しい陽の光が射し込んで来る。


「いよいよね……私の新生活」


 ルウに助言されてから、ステファニーの決断と行動はとても早かった。

 すぐ祖父アンドレに了解を取った。

 母パトリシアもすぐに賛成してくれたが、問題は父マティアスだった。


 ステファニー、アニエスの姉妹から見て、マティアスはひと言。

 『わからず屋』……の父であった。

 頑固で融通がきかず、自分達姉妹をいつまでも子供扱いするのだ。


 しかし、ある日を境に父はがらりと変わった。


 確か、祖父と大喧嘩をした翌日だったと思う……

 朝、むっつりと、不機嫌そうに創世神教会へ出掛けたのに……

 いつもの時間通り帰宅した父は珍しく笑顔であった。


 そして、何と!

 料理長以下、料理人へ丁寧へ頼み込み、何をするのかと思えば……

 厨房へ入り、何と自ら料理を作ったのである。


 上がって来た料理は何かと思えば、ごくシンプルなプレーンオムレツだった。


 まず父が食べ、嬉しそうに笑った。

 暫く間が空いたが、母がまず食べて、祖父も食べた。


 だがふたりとも、顔をしかめるかと思いきや……

 とても吃驚した顔をし、父同様、嬉しそうに笑った。

 それでも半信半疑だったステファニーは、妹アニエスと顔を見合わせ、恐る恐るオムレツを食べたのである。


 味はとんでもなかった。

 まずい?

 いや、真逆である。

 とても美味かったのだ。

 まるで、王都に名の通ったレストランで食べるオムレツのようだった。


 後で、料理長が脱帽していたと聞き、納得が行った。

 父が作ったプレーンオムレツは間違いなく、美味いのだと。


 その夜の異変? はまだまだ続いた。

 ステファニーが寮生活をする許可が下りたのである。

 あれだけ学生寮への入寮を渋っていた父が、あっさりOKを出してくれた。


 そう、父は著しく変わったのだ……

 硬いから、柔らかい表情へ、厳しいから優しい眼差しへ。

 そして軽い冗談も言う、ユーモアにあふれた口調。

 仕草さえ、ゆったりと余裕が出て来た。


 そして父は、母と凄く仲睦まじくなってしまった。

 いつもの毅然とした両親とは全く違い、ステファニーとしては少々気恥ずかしい。

 しかしアニエスに言わせれば、素晴らしいのだと言う。


 確かに両親が一緒に厨房に立ち、料理をする姿はステファニーから見て素敵だ。

 自分もいずれルウと……

 想像すると尚更、心が温かくなるから。

 と、その時。

 

 とんとんとん!


「はい?」


 もしかして?

 ……と思ったステファニーがすぐ返事をすると、


「エステルです」

「ルイーズです」


 案の定というか……

 2年C組所属、寮生ふたりの声が戻って来た。


「今、開けます」


 扉を開けると……

 やはりエステル・ルジュヌ、ルイーズ・ベルチェが笑顔で立っていた。

 ステファニーも同じく笑顔で礼を告げる。


 ふたりには引っ越し荷物の運搬を手伝って貰った。

 寮生活のアドバイスもたっぷりして貰った。


 元々エステルとは、2年生の委員長会で顔見知りである。

 しかし、先日寮の下見に来た際、案内して貰って更に親しくなった。

 一緒だったC組のルイーズも。


 ルイーズに関して、これまでは『ベルチェ商会の娘』としか認識がなかったが……

 いろいろ話してみると、とても打ち解けた。

 3人で話すととても楽しく、僅か1時間少々で……

 ステファニーは、エステル達と意気投合していたのだ。


 閑話休題。


 エステルもルイーズも、部屋の中を見て微笑んだ。


「うわ、凄い量」

「ふふ、懐かしい」


 しかしステファニーは、エステル達が訪ねて来た理由が思い当たらない。

 ステファニーが、暫くは片付けに忙殺されると知っている筈だ。


「えっと……どうしたの?」


 首を傾げるステファニーへ、ふたりから素敵な提案が為される。


「自分の時もそうだったけど、荷物の片付けって、凄く大変。手伝ってあげるわ」

「そうそう、エステルの言う通り! 梱包を解いて、アイテム別で綺麗に並べて、ステファニーさんが部屋にディスプレイしやすいように整理してあげる」


 何という事!

 思いがけない好意を示され、ステファニーは驚く。


「え、ええっ? そ、そんな!? 悪いわ……」


「お安い御用! 但し! 貴女の荷物の中身を他人に見られるのが嫌じゃなければね」

「うん、その通り、いくら友人とはいえ、プライベートの侵害はNGだもの」


 エステルとルイーズは気を遣ってもくれている。

 ステファニーは……とても嬉しくなった。

 「人間関係が広がるぞ」というルウのアドバイスは、やはり的確だった。


 満面の笑みを受かべたステファニーは、自然と両手を合わせた。

 拝むようなポーズもする。

 当然、大歓迎という意思表示だ。


「あ、ありがとうっ! 見られても全然構わないわ。凄く、助かる! お願い、手伝って頂ける?」


「OK!」

「了解っ!」


 こうして……

 3人はステファニーの荷物の片づけを始めたのである。

いつもご愛読頂きありがとうございます!


東導 号作品、愛読者の皆様へ!

別作品も宜しくお願い致します。


☆『帰る故郷はスローライフな異世界!レベル99のふるさと勇者』


https://ncode.syosetu.com/n4411ea/


遥か遠き心のふるさとで初恋の人と巡り会いたい!

都会に疲れ帰郷目前の青年が、突如異世界の田舎村に少年として転生。

失われた心の絆を取り戻そうと奮闘する!

連載再開!新パート『狙われた白鳥編』開始!

本日3月29日最新話が更新されております。

ぜひお楽しみください。


☆『隠れ勇者と押しかけエルフ』


https://ncode.syosetu.com/n2876dv/


異世界に召喚された人間族の隠れ勇者ダンと、ふたりのエルフ、エリン&ヴィリヤの熱くも儚い恋物語。

無双、魔法バトル、地下ダンジョン探索もあり。

※1月27日更新分で、無事完結致しました。

長らくのご愛読、ありがとうございました。


☆『真☆信長に学べ! 俺の異世界生き残りライフ』


https://ncode.syosetu.com/n4165cd/


歴史オタクで、さえない少年雷同太郎は邪神ロキの力により転生、中世西洋風異世界で魔王信長と化す!

※好評連載中です。


☆『最強魔族の私を……あなたの愛で人間にしてくれますか?』


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人間の両親から森に捨てられた夢魔の少女ツェツィリア。

孤児院へ捨てられ、懸命に生きて来た魔法使いの少年アルセーヌ。 傷ついたふたつの魂は邂逅、触れ合い結ばれる。

※好評連載中です。


東導 号の各作品を、ぜひぜひお楽しみ下さい。

応援宜しくお願い致します!

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