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合同授業

久しぶりの投稿だw

予言通り更新遅いっすねw

さすがに学校行きながらの部活しながらはキツイな~

「まあ、信じてくれんのならいいや、明日もあるしもう寝よう。」

動きっぱなしだったから、俺も眠い。

3人とも同じみたいだ

「「「あ、あぁ。」」」

いつも通りハモっていたが、どこか釈然としない様子だった。

でも、さすがに疲れていたからもう限界だ。

俺は朦朧とする意識の中で、部屋の電気を消し、みんなに「おやすみ」とだけ言って眠りについた。







翌朝、俺が起きたときにはみんなまだ眠っていた。

起こすのも悪いと思って、少し表に出ようと下に降りると、なんだか外が騒がしい。

気になって出たが、ただの小さな火事のようでさほど問題なさそうだったからみんなを起こしにいった。

「おーい、みんなもう朝だぞ。」

すると、水上がピクっと反応してすぐに体を起こした。

「ああ、天野か、おはよう」

「おはよう」

どうやら水上は朝に強いらしい。

続いて闘上も起きたが、こちらはまだ完全覚醒とはいかないようで、しばらく目をこすっていた。

なんか…若干可愛い。

が、それも数十秒で、まだ寝ている大地を見つけると、

「起きろ、對馬ぁぁぁぁ!!」

と、奇声を上げながら、大地の腹に踵落とし…。

可哀想に…。

「うぅ…。」

大地も苦しそうにうめきながら起き上る。

状態はともあれ、全員揃ったので、下で千穂が作った朝ごはんを食べて登校した。


キーンコーンカーンコーン

始業の合図だ。

水上の話によれば、神術の授業は一番最初らしい。

そんなことを考えていると、すぐに先生が来た。

「みんな、今日の神術の授業は、5組との合同授業とする。」

(えー、5組と合同~?)

(めんどくせー)

クラスからは野次も飛んだが、先生は構わず続ける。

しかしその一言で、クラスは凍りつくことになる。

「…今日は、抜き打ちの実習だ。予告しておいたから、もちろん初歩の段階はある程度大丈夫だよな?」

含み笑いを浮かべながら、先生がいやらしく言った。

………。

みんな言うこともないらしい。

だが、そこで大地が、

「いいじゃんか、やってないやつが悪いんだ、素直に負けるんだな(笑)」

最後こいつ鼻で笑った…。

(なんで大地が自信たっぷりなんだ)

(普通こっち側の人間だろ)

(しかも鼻で笑われた…。)

大地はいつも不真面目らしく、そんな大地の自信たっぷりの一言にみんな火がついたようだ。

(上等だ、大地なんざぁ俺が叩き潰してやる)

(私たちだって)

「ほう、やる気満々だな。よし、全員校庭に集合、そろったらトーナメント表に従い開戦だ!」

先生の一言で、みんなが一斉に席を立つ。

「おい、天野。行こうぜ」

「ああ。」

大地に呼ばれて、俺も校庭に急いだ。

すぐに校庭についたが、そこはいつもの校庭じゃなかった…。

グラウンドはきれいに整備され、白線でコートが区切られている。

その中でもひときわ目立つのが、中心にある大スクリーン。

いつも荒れっぱなしのこの校庭に、4方すべてに見えるようになっているスクリーンがある。

そこには、こう映し出されている。

“開戦5分前、生徒は直ちに自分のコートで戦闘配置につけ。”

「んじゃ、まあ…行くか。」

俺が言うと、

「そうだな、沙鬼も龍斗も健闘を祈る。」

大地はいつにもましてまじめな声音で言う。

そのまま何も言わずに、俺たちは背を向けて歩き始めた。

“第一試合開始!!”

スクリーンからアナウンスがあった。

「めんどくせーけど…。しょうがないか。」

俺がもたもたしていると、相手の5組の生徒が

「おまえら1組の分際で、俺様を待たせてんじゃねー!!」

と、かなりきつい口調で言ってきた。

なるほど、そういや5組ってエリートなんだっけ。

「そうか、すまないな。だが、本気でやらせてもらう…。」

「…!!」

その瞬間、若干小太りの相手の体が、一瞬にして俺の前に来ていた。

「残念だが、これで終わりだ…。」

確かに、エリートなだけある。

だが…。

天神あまがみ流奥義…デコピン!」

飛んできた光弾を俺は指先で跳ね返す。

その光弾は、飛んできた時の倍のスピードで、相手の頬をかすめて飛んで行った。

「…。」

完全に青くなっている。

まあ、当然か。

俺、神だから…。

じゃあ、小太りには悪いが、重力の本当の恐ろしさを思い知らせてやるか。

「天神流創造術…グラビティバインド!!」

俺は、神術最上級の“創造”の力を放つ。

この“創造”は“具現”と似通う点はあるが、別物である。

“具現”は、知っているものを、その場に作り出す。

その際の材料となるのは、自分の魔力。

“創造”は、自分がイメージした物体、幻覚、その効力などを現実に反映することができる。

「なっ⁉」

小太りの体は、完全にその場にくぎ付けになる。

「…何をした………。」

小太りは、自分が置かれている状況に気付いてないらしい。

「下を見てみろ」

俺がそう言うと、小太りは素直に下を向いた。

その瞬間、小太りの顔が思いっきり引き攣った。

「な、何なんだこれは⁉」

かろうじで立っている小太りの足元に、淡い紫色の蜘蛛の巣状の網が張り巡らされている。

「これが、俺の魔法だ。」

これは、指定した場所に網を張り、その一点の重力だけを自由に操る魔法。

普通は足止め程度なのだが、場合によっては、対象を潰すことさえできる。

「ギブアップしてくれ。そうしないと、骨の1つや2つ、軽く逝くぞ…。」

わざと声のトーンを下げて抑圧する。

もう完全に戦意のない小太りは

「ま、参りました!!」

と、あっさり負けを肯定した。

「さ、次はどいつが相手だ?」

俺が周りをギロっと睨むと、そこらにいた生徒が5歩ぐらい後ずさりする。

「戦いたくなけりゃ、今すぐ降参してくれ…。」

めんどくさいから、こうするしかない。

戦うなんてことは、必要最低限で押さえたいものだ…。

なにしろ、めんどくさいから…。

と、ほんの十秒で、俺のいるCブロックのトーナメント表は、俺の優勝という表記に変わった。

どうやら全員降参してくれたらしい。

「さてと、アイツらどうなったかな?」

俺は、大地たちを確認すべく、他のブロックのコートに向かった。

すると、他の3人もすでに勝負がついて、見事に優勝だった。

しかし、この試合は6ブロックあった。

他のブロックの勝者を確認しようという話になり、俺たちはE,Fブロックのコートに向かった。

途中で大地が

「どいつもこいつも雑魚ばっかで、全然戦い足んねーぜ。」

などと、余裕をこいていたがそんなことはどうでもいい。

今気になるのは、E、Fの優勝者。

そんなことを思っていると、水上が

「まあ、Eブロックの優勝はあの人以外考えられねーよな?」

と、闘上の言っていた。

闘上のほうも無言で頷く。

俺は気になって訊いてみる。

「なあ、あの人ってのは誰のことだ?」

すると、大地が割って入ってきて

「前に話しただろ?BTBシュガーの総長、佐藤さとう 風介ふうすけだ」

ああ、そういえばそんなこと言ってたっけ…。

「でも、その組織自体は馬鹿げた目的のためだったんじゃ…。」

たしか、美少女を追跡するって…、てかストーカーだな。

「いや、そっちは上っ面だけのもので、本来はこの学校の自警団ってとこかな。」

「マジかよ!?俺てっきりただの変態集団だと…。」

まさかそんな組織だったとは…。

「言っただろ、上っ面は変態集団だ。メンバーに入るか、こちらの勧誘を受けるかしないと本当の目的はわからない。」

「そうか…。それで組織の機密は守られるってわけか…。」

「納得してくれたか。」

「まあな。」

と言っても、自警団があったところで学校内の騒ぎなんかは教員がとめればいい話。

実際自警団が必要なのかさえ分からないから、入ろうとは正直思わない。

勧誘されたら別だが…。

そこで闘上が

「騙されるな、天野。」

と、小さな声で囁いてきた。

「何が?」

俺が訊き返すと闘上は

「やつの言っていることは、正しいが正しくない。」

…わけのわからん言い回しをしやがる……。

「で、結局何が言いたいんだ?」

「ようするに…。確かに對馬が言っていることは正しい、しかしお前も気付いているだろう。この学校で自警団なんて言ってもやることなんて何もない…。」

立ち止まって話し出した闘上に少し戸惑ったが、そういうことか。

「なら、あそこには入るなってことか?」

そうかもしれないな・・・・

「いや、それは違う」

って、はぁ?

「なんでだ?今の言い方だと絶対に勧誘を断れって言ってるようにしか聞こえないんだが…。」

「確かに変態なのは認める…。だが、あそこはとても暖かい。」

急に顔を赤らめながら闘上が呟いた。

「じゃあ、入っていいんだな?」

って、俺入る気なかったのに…。

「ああ!」

なぜか異様にテンションが上がった闘上は、元気よくそう言って、大地と水上のほうへ走って行った。

まあ、せっかくだから入ってみるか、BTBシュガー…。

そんなこんなで俺たちがEブロックについたときには、もう試合は終わっていた。

すると、さっき大地が言っていた佐藤らしき人が、コートから出てきた。

そして大地を見つけると、

「よう、大地じゃねーか。」

「あ、おっす先輩。」

先輩??

「なあ、同じ学年だろ?この二人。」

俺が訊くと水上が

「ああ、団長は留年だから、一個年上なんだ…。」

へぇ…。

「って、留年!?」

「ああ。」

「でも、5組ってことはエリートなんだろ?なんで留年なんて…。」

それはさすがにおかしい。

「そうだよ、団長は頭もいいし、戦闘だって完璧だ。」

「じゃあ、なんで?」

「それは…。あの人は、“変態”で“問題児”だから。」

「酷ぇ言いようだな…。」

先輩なんじゃ…。

「!!」

声が聞こえていたのか、水上のダブルパンチを喰らった団長(?)は、少し項垂れてからこちらに向きなおした。

「ああ、水上か。」

「す、すみません先輩。少し度が過ぎました…。」

素直に謝る水上に、

「いや、まあいいんだ。お前の言ってること全部本当だったし…。」

最後は力なく言う団長(仮)。

しかし俺に気付くと、

「と、君が天野か?」

「ええ、はいそうですけど…。」

すると団長(笑)は、満面の営業スマイルで

「よかったら、うちの自警団に入ら…」

「嫌です。」

しかし俺は遊んでみたくなって、つい即答してしまった…。

「ぐっ!!」

かなりの精神的ダメージを受けたのか、団長(爆笑)はその場で固まってしまった。

さすがに可哀想なので俺は

「いやいや、冗談ですよ。入ります自警団。」

するとさっきまでのが嘘のように、団長(プッ)は、目を輝かせて食いついてきた。

「ホントか!?」

「ああ」

「じゃあ、放課後部室へ来い。んじゃまたね。」

そして団長(アホ?)は、上機嫌で去って行ったのであった。


「ここがFか…。」

俺たちはすぐ隣のFブロックのコートに来ていた。

そこでももう戦闘は終わっていて、勝者“千丈斬弥(せんじょうきりや)”と表示されていた。

俺たちの中には顔見知りがいなかったのだが、雰囲気は悪くなさそうだった。

「あいつも、そこそこ強いのか?」

俺は水上に訊いてみた。

「ああ、通り名“瞬技の一太刀”。」

瞬技の一太刀…。これは聞いたことないが、通り名があるあたり強いのは明確だ。

しかし、深く追求しても仕方がないからそこでやめた。

「通り名があるんじゃあ、強いんだな。」

「そうだな、5組じゃ団長と肩を並べれるくらいの実力の持ち主だ。」

そこで闘上が付け加える。

「顔立ちや性格もいいため、女子からの人気も高い…。」

無駄な情報ありがとう…。

「んでもまあ、あの顔なら納得かな。」

確かに千丈の顔立ちは、どこかのアイドルグループにいてもおかしくはないような感じだ。

それに、どことなく声をかけやすい雰囲気がある。

モテて当然だろう。

「それにしても…。俺たちブロックでは優勝したわけだが、いったい何があるんだろうな。」

俺が何気なく呟くと水上が

「まあ、何かはあるだろう。でも大抵こういう感じの急きょ開かれたプチ大会みたいなやつは、突然舞い込んだ依頼などを生徒に押し付けるためのものだ。」

「はぁ?」

俺は言っている意味が分からない。

続けて水上

「まあ要するにだ、この学校は戦闘に自信のあるものを養成する場所。つまり、外部や国からの戦闘系の依頼がよく届くんだ。普通は先生たちが選出したベストメンバーで依頼をこなすのだが、そこまで難易度の高くない依頼の場合は、中等部の生徒の中で選ばれるときもある。」

「つまり…、めんどくさいから誰かやって。って事だよな?」

俺が簡潔にくくると

「まあそんなとこかな。」

水上も肯定した。しかしそのすぐ後、水上の顔が引き攣った。

「どうしたんだ?」

と俺が尋ねると。

「天野…。後ろ……。」

と、俺の背後を指差して言った。

俺がスッと振り向くと、そこにはこの学校の学園長“龍刃正宗りゅうじんまさむね”の姿が。


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