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訓練開始!!

数字とか横になってるのは勘弁!!

今は授業後の休み時間。

俺の席には当然の如く行列ができていた。ほかのクラスのやつも交じっている。

まぁ、転校初日ってのは大体みんなこうなんだろうが…。

と、ある男が俺に近づいてきた。

「よう。天野だっけ?俺は水上龍斗(みなかみりゅうと)このクラスの委員長で、アクアマスターだ。よろしくな。」

まあ、この類のやつは、いいやつってのが相場でき決まってる。仲よくなってて損はない。

「ああ。こちらこそよろしく。」

ふと、隣にいるやつの存在に気付いた。

「で…。そっちは?」

俺は、いかにも不真面目そうな、隣向いてしゃべってるやつのほうを向いて訊いた。

「ああ。對馬、自己紹介よろしく」

「おっ、そうだった。俺の名前は大地對馬(だいちとうま)このクラスの問題児だ。」

おいおい、自分で言うなよ…。

「對馬、そりゃ自分で言ったらおしまいだ…。」

「いいじゃんかよ。ホントのことだし…」

「そりゃそうだけど…。」

「そうそう、それより、天野。俺たちのメンバーに入らないか?」

「メンバー?」

嫌な予感がしてたまらない。そう思いつつも、訊いてしまった。

「そりゃ決まったんだろ、“BTBシュガー”だ」

は……?

「なんだそりゃ?」

「BTBシュガーってのは、B美少女T追跡B部隊 のことだ!」

ただのストーカーだし……。

「…ま、まぁいい。んでそのシュガーってのは?」

「ああ、これ?これは俺らのボスが佐藤ってんだ、んで 佐藤=砂糖=シュガー ってわけ。まあ、佐藤のもじりだ。」

…これは手を出してはいけない類だな…。

で、こんなことを大きな声で話してもなんの反応もないこのクラスって…。

と、思っていたら。

「コラァァァァ!!転校生に変な勧誘するなぁ!」

と、逆方向から、少女がドロップキックをしながら飛びかかってきた。

「だ、誰ですか!?」

「あぁ、済まない。私は闘上沙鬼(とうじょうさき)だ。今後よろしくたのむよ。」

蹴とばした大地を踏みつけながらの自己了解だ。

「えぇ…こちらこそ…。」

でも、この子も悪い奴じゃあなさそうだ。

ホントにここは個性的なやつばっかだな…。


まぁこうして俺の転校初日は終わったわけなんだが(実際終わってなかったりする)俺の机の周りを取り囲むようにさっきの3人が陣取っている。

「で…何?」

そして3人そろって

「「「頼む!!」」」

「明日、神術の授業があるんだけど、その…予習が全くで…」

「天野ならよく知ってるから天野に訊こうとなったわけだ…」

「すまないが、教えてはもらえんか?」

上目づかいにこちらを見上げてくる3人に、俺は耐え切れず…

「あ…はは、いいよ、俺でよければ…」

「じゃあ、天野の家に集合―」

「「おー」」

「お…お~」

と、かくして俺の家に向かってるんだが。

「なぁ、俺の家は親いないからいいけど、おまえら大丈夫なの?」

「あぁ、俺らも親はいないからOKだぜ」

「そう、ならいいんだけど…」

いいや、ほんとはよくない。

なんせあの家にはまだ、曲者が一人残っているからだ。

と、そんなことを思ってるうちに、家に到着。

まあ自分で言うのもなんだが、俺の家は結構広い。

「おいおい…なんだよこれ…」

「デカすぎじゃね?」

「凄いわね…」

と、口々に感想を漏らしているが、ほんとにそんなことぐらいしか言うことがないくらいデカいんだよなぁ、無駄に…。

「ま、みんな、今日はゆっくりしていってよ」

「うぃーっす」

「了解」

「お世話になる」

さ、“アイツ”が帰ってくる前に早く部屋に逃げ込まねぇと…。

ガチャ

家のドアを開ける…

「ただいまー(誰もいない。と思ってる)」

「「「お邪魔しまーす(誰かいる。と思ってる)」」」

ガチャ

次は、リビングのドアが開く音だ。

しかし、俺たちはまだ玄関だ。

嫌な予感しかしない…

そして、そいつは姿を現した…。

「お兄ちゃんおかえ…り…?」

そう、俺の妹だ。

なぜこんなにもみんなと引き合わせたくなかったかというと。

こいつは家の中じゃ、下着だけになるというどうしようもない癖があるからだ…。

「ち、千穂……。帰ってたのか…?」

「うん…で、そっちは?」

「ああ…こいつらね。俺のクラスメイト…」

「あ…ああ、そうなの…」

「どうも…千穂ちゃん…だっけ?」

「こ、こちらこそ…。」

「お、おい天野…。一ついいか…?」

「な、な、何だ?」

「じゃあいくぞ…」

「おう…」

「俺の理性が保ってるうちにその娘に服を着せてくれぇぇぇぇぇ!!!!」

「キャ―――――!」

「あははは…、千穂~、服着ろ。」

「う…うん」

そして千穂は、自分の部屋へと消えていった…。


まあかくして俺の部屋に到達したわけだが、神術って言っても何を教えればいいのか…。

しかし神術は、初歩レベルなら普通の人にも使えるはずなのだが…。

「なあ、神術を教えろって、何を教えてほしいんだ?」

訊いてみると、水上が切り返す。

「まあ教えろって言っておいてなんだが、明日の授業はそこまで難しくないんだ。でも、先生が神術の初歩なら俺ら一般生徒にも使えるからそれで実戦をやるって言ったんだ」

つぎは大地

「で、お前にそこのレベルまで教えてもらってたら、授業も楽かと思ってな」

ふぅ、そういうことか…。

一から原理の説明やら云々を教えなきゃいけないのかと思っていた俺は馬鹿なのか…?

いいや、それは違う

なんせこいつら、泊るぞって言ってるような装備だから。

3人とも大きなショルダーバックを持ってきている。

今思うと学校から直行したのにどうしてこんな大きな荷物を持っているのか不思議なのだが、まあ俺としてはさほど問題ないので放っておくことにした。

「ま、そういうことならさ、ここの地下には俺がいつも特訓してる訓練所があるんだ、そこなら神術や魔法なんかを使っても平気だから、そこで練習しよう。」

水上や大地は乗り気だが、闘上は疑問があるような顔をしている。

「すまない。ちょっといいか、天野は最近引っ越して来たんじゃなかったか?」

「あぁ、そうだけど」

「ではなぜ、ここの地下にある訓練所を“いつも使っている”と言ったのだ?」

「ああそれね、この家には10年前から住んでるんだけど、この家もさ神術で移動できるんだよ。それでここに家ごと引っ越して来たってわけ。」

「なるほど。しかし神術とはなんでもできるんだな。」

「まあ、魔力の許す範囲ではね」

そう駄弁ってるうちに地下室に到着した。

「みんな、ここからは戦闘しながらの説明になるけどいいかな?」

「どうしてだ?この中は訓練所だろ?どうして戦闘になるんだ?」

「それは訓練所って言っても神術のだから、中に入ると訓練ロボが大量にいて、サバイバル状態ってわけだ」

水上は不安そうな顔をしたが、大地のほうはやる気MAXのようだ

「へっ、面白そうじゃねーか。何が来ようと俺がぶっ飛ばしてやる。」

こちら闘上も静かながらもかなり闘気に満ちているようだ。

この二人は実戦好きってことだな。

「じゃ、設計上危なくないようになっているけど、怪我だけはしないように。あと、この中でダメージを受けると、そのままの痛みを感じるんだけど、実際は怪我などはないから、混乱しないようにね。」

3人とも無言で頷く。

「じゃ、行くぜ。」

「「「お―――!!」」」


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