表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

5/251

1章 異世界転移?異世界転生? 04

初の戦闘……と言っても一瞬で終わってしまったので何か違う気もするが……から3日が過ぎた。


俺はまだ川沿いを歩いている。


魔物はあれからアグリースパイダーに2回遭遇したが、どちらも念動力投石で瞬殺してしまった。


近接戦闘も試さないとマズいとは思っているのだが、ナイフ一本で戦うのはさすがにためらわれた。


どちらにしろ戦闘はこの後も避けられそうもない……というかこの異世界はどうにもゲーム的であり、そう考えると今後も戦闘三昧(ざんまい)になりそうな予感はする。


なので歩きながら、四大属性魔法や超能力、気配察知、投擲などの練習は欠かさないようにした。


属性魔法は同時発動ができるらしく、火と風を使うことでファイアーボールを再現できた。


水と風で高圧噴射・ウォーターレイが使え、地と風で石の射出・ストーンバレットも可能になった。


ちなみに魔法名はすべて自分命名。いい年した大人のやることではないのは理解しているが、こんな遊びをしないと精神的に余裕が持てないのも確かである。


とか言っているうちに気配察知に感あり。


4匹目のアグリースパイダーだ。早速できたばかりの魔法の威力を試してみることにする。


「ウォーターレイ!」


ドン、という音とともに、指先から丸太のような太さの水がほぼ直線に射出される。


水はそのまま一直線に赤黒いクモを直撃、脚を数本ばらまきながらクモは吹き飛んだ。


「威力エグいな……」


自分でやっておきながらドン引き状態になる。


ドロップを回収すると、いつもの電子音。


どうやら3日ぶりにレベルが上がったようだ。




-----------------------------


名前:ケイイチロウ クスノキ

種族:人間

年齢:26歳

職業:なし

レベル:16(1up)


スキル:

格闘Lv.3 短剣術Lv.3 投擲Lv.4

四大属性魔法(火Lv.4 水Lv.4 

風Lv.4 地Lv.4)

空間魔法Lv.3 算術Lv.6 超能力Lv.6   

多言語理解 解析Lv.1 気配察知Lv.3 

暗視Lv.1(new) 隠密Lv.1(new)

 

称号:

天賦の才 異界の魂 


-----------------------------




スキルも順調にレベルが上がっているが、これが果たしてどのくらいの意味を持つのか、この世界の常識が分からない以上判断がつかない。


なお『暗視』は夜中に目を凝らしていたら取得した。『隠密』は魔物に見つからないように気配を殺して寝ていたら取得した。


自分でも何を言っているのかよくわからないが気にしないことにした。


「超能力が順調に上がっているんだが、念動力以外使えないんだよな」


今の戦闘で属性魔法がようやく攻撃に使えるようになったが、いまだに威力は念動力投石が最強である。


特に地魔法で比重の重い石を作り出せるようになってから、威力が一気に跳ね上がった。


どうやら20mm機関砲弾並の威力があるらしく、すでにアグリースパイダー相手だと一発で胴体が半分消えてなくなるレベルだ。


「超能力……念動力、透視、精神感応、瞬間移動、あと何があった……?ああ、千里眼とかいうのもあったな」


遠くにある事物を察知できる能力、先が見えない川歩きをしている今、かなり欲しい能力だ。


「高い場所から見渡すみたいな感じか?」


そう勘がささやいた。


視点を高く……念じると、いきなり視界が開けた。


視点が森の上に一瞬で移動したのだ。


自分が飛び上がったのかと錯覚するが、足裏には地面の感覚がある。


一瞬のめまいに耐え、息を整えて改めて上空からの風景に意識を集中した。


集中して、絶望した。


千里眼に映ったのは、遥か遠くまで続く緑の絨毯(じゅうたん)だった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ