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月並みな人生を歩んでいたおっさんがゲーム的な異世界に飛ばされて思慮深く生きつつやっぱり無双したりする話  作者: 次佐 駆人


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2章 城塞都市ロンネスク 01

-----------------------------


名前:ケイイチロウ クスノキ

種族:人間

年齢:26歳

職業:なし

レベル:42(2up)


スキル: 

格闘Lv.8 長剣術Lv.9 短剣術Lv.7 

投擲Lv.5 六大属性魔法(火Lv.6 水Lv.10 

風Lv.10 地Lv.10 雷Lv.4 光Lv.6)

時空間魔法Lv.8 生命魔法Lv.6 算術Lv.6 

超能力Lv.10 魔力操作Lv.5 魔力圧縮Lv.5 

毒耐性Lv.5 眩惑耐性Lv.5 炎耐性Lv.1  

多言語理解 解析Lv.2 気配察知Lv.8

暗視Lv.6 隠密Lv.6   


称号: 

天賦の才 異界の魂 ワイバーン殺し 


-----------------------------




「はあぁ、ようやく森を抜けた……」


ワイバーン戦から5日。


俺の目の前に今、広大な平原が横たわっている。


千里眼で何度も見ている平原ではあるが、やはりその場に身を置いて見る景色はまるで違って見えた。


遠くにはあの灰色の城壁がそびえており、そこに向かっていく石畳の道も確認できる。


道には人や馬車がさかんに行き交っていて、荷馬車の中にはかなり大型のものもあるようだ。


あの城塞都市は、かなり規模の大きい街なのかもしれない。


「さて、いよいよ異世界人と本格的に接触するのか」


こちらは何の知識もない状態である。


このまま考えなしに人と交わっても運が良ければ何とかなるかもしれないが、それなりに人生を重ねてきた身としては慎重にいきたい。


そも人間にとって、人間とは非常に危険な存在である。


前の世界でも、人間を害する生き物として人間はトップランカーなのだ。


しかもここは文化文明がどの程度か分からない世界。


慎重に慎重を重ねて行動しなければならない。


「まず、自分の今の能力がどの程度の意味を持つのかを確認しないとマズいだろうな。それから……」


一つ一つ口に出して整理し、一通り確認をしてから、俺は道に向かって歩き始めた。




道はかなりしっかりした作りのものだった。


石畳ではあるが表面はかなり平らに成型されていて、走る馬車の揺れもかなり少なく見える。


よく見ると俺が地魔法で作り出している石に似ていることに気付く。


なるほど、魔法が土木建築にも使われているということか。


そして、その道を歩く人間は想像より多種多様だった。


老若男女の違いだけでなく、肌の色は白・褐色・赤から青(!?)までいる。


頭部に獣のような耳をつけ、お尻には尻尾が生えている人、頬のあたりが鱗様になっていて、トカゲのような尻尾がついている人、背中に羽が生えている人、それからエルフ。


仮装行列にでも混じってしまったかと錯覚するほどだ。


ちなみに、森の中で出会ったネイミリアのように、いかにも『メインキャラ』然としたキラキラ感のある人間はいないようで少しホッとした。


ただ、どうも美形が多いように見えるのは気のせいではないだろう。


異世界は顔面平均値がかなり高そうで、結果として俺の顔面偏差値は悪い方に修正を余儀なくされそうだ。


俺は同じ方向に歩く人間のうち、(今の身体の年齢に比べて)年上と見える、見た目が(元の世界基準で)普通の人族の、商人風の男性に声をかけた。


「いい天気でよかったですねえ」


「ん? ああ、本当にそうですねえ」


はい、当たりである。こういう風に社交辞令をすんなり返してくれる人なら問題なく会話ができる。


「こちらには商売ですか? 大きなお荷物ですが」


「そうですね。まあどちらかと言うとロンネスクに来るのは仕入れが目的ですが」


あの都市はロンネスクね。


「自分はちょっと訳アリで遠くの村から来たのですが、商売で来るならよさそうな所ですよね。ちなみにどちらから?」


一方的な情報収集にならないように、こちらの情報も(ウソだが)混ぜる。


「カントレアからですな。カントレアとロンネスクを行ったり来たりですよ。訳アリっていうのは人には言えない感じで?」


「ええ、実は村長の娘とちょっとあったんですが……その娘にもともと婚約者がいたっていうオチで、村に居づらくなりまして」


「ああ~、そりゃあ何と言うか、ありがちではありますなあ」


男性がはっはっと笑う。


「ちなみにロンネスクは初めてなんですが、入る時に検問とかありますよね?」


「初めてで村出身ということになると入市税がかかりますな。あと身元を魔道具で確認されます。身元と言っても人を殺してないかとか、そんなのを調べるだけですがな」


「それって婚約者がいる娘に手を出したのは大丈夫ですよね?」


「はっはは、そんなのをいちいち犯罪にしていたら、男の半分くらいは街に入れなくなりますな」


「そうですよね! ちなみに入市税はこれで足りますか?」


俺は腰の袋から銀貨銅貨を何枚か取り出す。この金は実は森の中で人生を終えたハンター氏の持ち物であったが、ありがたく使わせてもらうことにしていた。


「3500では足りませんな。確か10000デロンだったはずです」


通貨単位はデロン、銀貨が1000、銅貨が100ね。実は通貨単位などは『解析』で出なかったのである。


「それなら大丈夫そうです」


袋を覗きながら答え、金をしまう。確か銀貨30枚、銅貨16枚が入っていたはずだ。



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