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超現実的な魔導書  作者: 如月 蓮
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第4話:初仕事

俺は今初仕事の依頼を受け、エルフの村に来ていた。依頼内容は村を襲っている盗賊団の撃滅だ。この依頼を受けるにあたって、手製の短剣を作った。この短剣には自動修復機能が備わっており、刃こぼれ1つしない。更に剣が折られようとも何事も無かったかのように元通りに修復される。


俺はそんな短剣を仕舞い、村の食糧を奪っていた盗賊団に近付き一撃で仕留める。続く奴らも同様に一撃で殺した。


「……あっ!お、まえ……は!?」

「まだ生きてたのか。きゃんと急所を狙ったつもりだったんだけど」


初依頼ということもあり、緊張していたのか。まあ、後は奴にトドメを刺せばそれで済む話なのだが。


「盗賊やる資金源があるならバレないように犯罪しろ」


と、罵りながら奴にトドメを刺した。


「ふう、初仕事完了っと。おっ、レベルが上がってる」


情報閲覧ブラウズインフォメーション』で自分の情報を確認する。その時──1人の男がこちらに近付いているのを感じた。


俺はすぐに腰に仕舞っている短剣に手を添え警戒する。俺は『情報閲覧ブラウズインフォメーション』を使い、その男の『情報』を覗き見る。


「名前不明、別名『時の継承者』、能力は時間を操る能力……」


俺が見える『情報』を解析しているうちに懐に入られ、脇腹を蹴り飛ばされた。


「おえ!?ゴボッ!!」


内蔵が飛び出るかと錯覚してしまうほどの吐き気に襲われた。

これは完全に脇腹をやられた。


「おまえ、さっき俺が出会った奴と似てるな。もしかして兄弟か?」

「……っ、何の話だ……?」


兄弟?俺はここに転生する前も一人っ子だった。兄弟が居た記憶はない。じゃあ一体コイツは何の話をしていると言うんだ?


「いやなに、あまりに特徴が似過ぎてたもんで攻撃したわ。だがこの世界で全身真っ白な奴も珍しい。何かあるな、おまえ」


俺は傷付いた脇腹を抑え、出血を止めようとしていたのだが──"いつの間にか傷が完治していた"。


「……は?」

「人間の体で再生能力持ちともなればますます怪しいぜ。"おまえも俺と似た存在なのかもな"」


奴の言っていることは全く持って意味不明だ。

だが、売られた喧嘩は買う。そっちから仕掛けてきたんだ。殺されても文句は言えまい。


俺は奴に近付き、短剣を素早く抜いてその右腕を切り落とす。だが──


甘い、という余裕の声が俺の耳を打つ。


「……ッ!?」


恐らく時間加速したであろうパンチを真面に受け、俺はボールのように吹っ飛ばされた。


そしてよくよく見ると、奴も俺と同じように切り落とした腕が再生していた。


「(あの再生をどうにかしないと倒せないな)」


そう俺が思考を巡らせていると、ある1つの仮説を立てた。


「(この短剣に毒を塗って切り裂けば、奴の再生と同時に体内で毒が循環しないか……?)」

俺は奴との距離を取り、『情報閲覧ブラウズインフォメーション』を使い毒がないかを見て回る。


「あった!」


毒が塗られていた鏃から短剣に毒を移し、奴の居る方向を見つけ出す。


「あそこだな!」


俺は助走をつけて走り出し、奴の目の前まで躍り出る。


「自分から殺されに来るとか、おまえ馬鹿なのか?」


奴は俺を嘲笑うように言っていたがそんなこと俺には関係ない。俺はさっきと同じように奴に向けて短剣を振るい、見事に傷を付けることができたがその代わり奴からのカウンターが飛んできてダメージを受けた。だがもう俺の勝ちに変わりはない。


「いい加減学べよ。おまえにいくら切られようが再生し──」


奴は言葉を言い終わる前にその場で倒れてしまう。


「なにを、した?おまえ!俺の体になにをしやがった!?」

「毒だよ馬鹿野郎。おまえは自分の再生に頼ってたから抜け落ちているのかもしれないが、毒が体に入った状態で再生するとどうなると思う?ここまで言えば流石に分かるだろ?」

「まさか……!?」

「そう、毒が体の中で回りに巡って死ぬ。じゃあな慢心野郎」

「俺は……こんな所では死ねない!俺にはまだやるべき事が!!」


そんな叶えもしない願望を叫ぶ奴に向けて、俺はドヤ顔で中指を立てて、こう告げた。


「どれだけ感情的になろうとおまえが正しいとか限らない、死ねぇぇ!!」


そして短剣でトドメを刺した。


「終わったか……それにしても俺に再生能力があったなんて。だがそれでも再生する際の痛みがヤバいからできれば傷は負いたくないな」


そんな言葉をこぼしていると、脳内に声が響いた。


《神無月叶世、『時の継承者』を倒したことにより時間操作能力を獲得しました。続いて『源主』の継承者を倒したことで『物語セカイ』の歴史を閲覧できます。実行しますか?》


「……え?」


俺は急いで『情報閲覧ブラウズインフォメーション』で自分の『情報』を確認する。するとそこには『自身が指定したものの時間を操る』と記載されていた。更に詳しく見ていけば加速も使えて、相対的にだが減速も使えるようだ。空間や時空を指定した場合その場所の時が止まる。範囲は最大半径1m。連続使用も可能とのことだった。


そして、もう1つ。『物語セカイ』の歴史……。それが知れれば少しは自分に関することが分かるかもしれないと思い、


「実行」


俺はそう告げた。

すると、目の前の景色が一変した。


「"創造主と呼ばれる存在が40柱の『源主』という眷属を生み出し、能力の分配や意見交換を行って今ある『物語セカイ』を創り出した。そしてある日を境にして40柱の神々が姿を消し、『楽園』時代は終わりを告げ、『源主』が座していた『異界』には現在の神が居座っている"」


なんだこれは?パズルを解いている気分になったが、まだこのことは自分の中に仕舞ったほうがいいのかもしれない。


「叶世、次の仕事だ。エルフの里に向かってくれ」

「了解」


リタースからの連絡を切り、俺は次なる場所へ向かった。



行間4


《能力、腐食を継承しました》


「これで35個目か」


俺は40柱の力のうち、35目を手にしていた。残り5つの力を手に入れば『源流狩り』は終了する。


「次はユグドラシルにある『風の継承者』だ」


そして俺はユグドラシルへ向かった。

おはこんばんにちは、蓮です。3段飛ばしで書いてるので内容がぐちゃぐちゃになっていますが温かい目で見てください

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