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遥か彼方の浮遊都市  作者: 神羅
【農業都市】
9/182

<メリークリスマス!!>

クリスマスは心に響きますね

――色んな所に寄り道しながらも食材を集め、大体揃ったのは良いが、何故こうなったのだろう...


「随分と貨幣持ってるじゃねえかぁ!!」

「流石金持ちはちげえなあ!!!」

「ちょっとばかし恵んでくんねえかなあ!!?」


まあありがちな展開ではあるな。

でも俺は軟弱主人公じゃないので残念だったな。


「分かった。そしたら手を出すなよ?」

「話が分かる兄ちゃんだなぁ!!」

「てめえに誉められてもな...」

「おら!!じゃあ恵んで下さいよぉ!!」

「アカツキさん、別に渡さなくてもいいんですよ」


少女は俺を心配してくれるが、別に困ってないしな。

この世界の貨幣の価値は大体分かった。

階級的には白銀貨、金貨、銀貨、銅貨だ。

そんでもってこいつらは少しでも良いから恵んで下さいと言った。


「ほい」


そして俺が投げつけたのは銅貨。

少しって言ったから悪いんだな。

銅貨2枚までならどうにかなったのに、残念な頭でドンマイ!!


「てめえ調子にのってんじゃねえぞ!!」


そう言ってアルフを捕まえようとこのチンピラのボスらしき男は手を伸ばす。


「手、出すなって言ったよな」

「あ゛?」


アカツキは布に包んでいる刃を取りだし、思い切り殴る。

男は物凄い衝撃で頭を強打され、気を失う。


「頭ぁ!!」

「てめえ何しやがる!!」

「え?だって約束したじゃん」

「てめえは鬼か!!」

「おいおい。鬼畜とは...。言ってくれるな!!」

「何言ってんのこいつ!!」


男は叫ぶ。

アカツキ刃を強く握りしめる。


「だ・れ・が!!鬼畜ロリコンだあああああああ!!!!!!!!」

「もうやだこいつぅぅぅ!!!!」


男二人もアカツキによって撃沈させられる。

少女二人はそんなアカツキを失望した目で見つめる。


「アカツキ、大丈夫?」

「ちょっと理不尽じゃないですか?」

「......」


「聞き間違えちゃった♪」


「帰りましょうお姉さん」

「アルフちゃんも大変だね」

「いいんですよ...」


なんか俺の扱い酷くないか...?


「なあ...。待ってくれえ...」


ボスらしき男はアカツキを呼び止める。


「どうした?話なら聞いてやらなくもなくもない」

「めんどくせえ...」

「ったく。金に困ってんならあんな方法じゃなければ少しはあげたぞ?」

「違えよ。あれはあの人に頼まれたんだよ」

「誰?」

「緑色の長い髪って言えば分かるか?」


緑色の長い髪...?

というとこはこんなお約束な場面を作ったのはあいつか!!

家に殴り込みでもすっかな...


「んで?気を失ったふりをしてまで俺に何を教えたかった」

「伝言をそのまま言うぞ。『メリークリスマス!!』」

「やっぱぶっころ!!!!」


立ち上がって激昂するアカツキを男はまたも引き留める。


「さっきのは初めの言葉だ!!」

「そんなまどろっこしい事してると殴るぞ。お前を」

「やっぱ理不尽!!」

「あいつがいねえ以上、手短に済ました方がいいだろ?」

「お前まじで鬼だな」


おいおい鬼とは言ってくれるな...。

アカツキとは別のキャラクターネームでは言われたが、アカツキはもう変態ロリコン野郎で間に合ってるんだよ。


「そんで早く聖なる日を祝いたいのに何で足止めするの?バカなの?死ぬの?」

「やっぱ俺、お前嫌いだわ」

「オレオ~♪」

「お前まじで何なんだよ!!」

「何だ、ちみはってか?そうです。私が変態ロリコン野郎です」

「何でそんなテンション高いんだよ...」

「せっかくのクリスマスがクリボッチじゃないんだぞ!!バカにすんな!!ハゲ!!陰毛!!変態いいいいい!!!」

「どっちがだ!!!」


そんなこんなでテンション↑↑のアカツキさんでしたー


「終わらすな!!」

「は...!!俺のを...読んだ?てめえ、さては変態さんか?」

「お前が普通に声を出してたんだろ!!!」

「おいおい...。そんな事俺じゃあるまいし、バカな事言うなよ」

「お前認めてるよな!!?自分が悪いって分かってるよな!!?」

「おっさん...ドンマイ!!」


そう言ってアカツキは肩をとんとんする。


「まじで...こいつ嫌い...」


男はもう涙目である。


「おい...。大の大人がめんどくせえ..。さっさと話してくんない?俺はお遊びしてるんじゃないんだぞ?」

「お前...性格直してもらえよ..」

「どうやって?」

「いっぺん死ね」

「お巡りさーん」


アカツキを男を慌てて止める。


「悪かった!!俺が悪かったから!!」

「本当?反省してる?自分が悪いって思ってる?」

「うわーーーーー!!!」


みっともなく鳴き始める男を見てとうとうアカツキは謝る。

ただ...


「頭上げろよおっさん。お前が悪いんじゃねえ、お前が悪いんだ」

「そう....!!え?」


男は最後の言葉を聞き戸惑う。


「まじでふざけんのはやめにするから教えてくれ」

「まじだな?」

「おうよ」


そして男はアカツキに耳打ちをする。


「あの黒髪少女を見張ってろ」

「...理由は?」

「それはな...」

「緑色の長い髪奴はそういう趣味か、よし分かった!!あんがとな」

「俺何も言ってない...」


おっと...。またちょっとテンション上がってた。

危ない、危ない、危うく聞き間違えるところだった...


「んでさ。何で黙ってるんだ?」

「お前二重人格なのか?」

「よせよ恥ずかしい。それは中二病の時の設定だから」

「そういう時あったのかよ....」


あの時の俺は最強だったな。

ゲームの技をじいちゃん相手に全力でやってた。

じいちゃんは乗ってはくれたけど、目が何か可哀想な奴を見る目だったな...


「アカツキー!!お腹減ったー」


我慢しきれないアルフの声が聞こえる。

そろそろ終わらせないとな。


「うちのロリも我慢できないみたいだから、もう教えてくれ」

「俺も詳しい事は言われてないが、『君がこの先自由に動くために必要』だってよ」

「おい...」

「何だ?」

「てめえら知ってんのか」


アカツキが刃を強く握る。


「お前はスイッチが入るとすげえな。けどこれだけは言える。今は敵じゃねえよ」

「今は、か?そんな意味深な事言わなくても、もし俺が少しでも裏切りの可能性を抱けば、全員とまではいかねえけど、確実に殺すぞ」

「その刃でか?」

「もちろん」

「覚悟の刃か...。分かったよ。あの人にも伝えておく」

「そっか。じゃなー」


またアカツキはもとの調子に戻り、裏道から出ていく。


「まあ少なくとも俺達は裏切らねえよ」


そんな意味深な言葉を言う男は部下の二人を連れて反対側の通路から出ていく。

一方...


「アカツキ、遅い」

「ちょっとさっきの奴に貨幣をやってきたんだよ」

「そうですか」

「じゃあ帰るぞー!!」


屋敷へと帰っていく。


# ######


「ただいまー!!お兄ちゃん帰ったよー」


アルフは元気よく屋敷の中に入っていく。

そこにはちゃんと昨日寝ていたはずのウズリカが疲れはてて倒れていた。


「おい、どうした」

「母さん達が...。部屋を散らかすんだ」

「別に客室ぐらいは良いだろ?」

「違う」


ウズリカは首を横に振る。

そして...


「勝手に僕の部屋と、アルフの部屋を...」

「別にいいんじゃねえの?」


さらっと流すアカツキだがアルフの様子が変だ...


「あ...あ...、ああああああ!!!」


アルフが叫びながら走り始めた!!


「おい!!何でそんなパニくってるんだよ!!」

「アカツキさん!!アルフを...」


そう言ってウズリカは倒れる。

かなり疲労してるようで、気を失ってしまっている。


どんだけウズリカの事を酷使したんだよ...

それよりも何でアルフはあんな顔を赤くしてたんだ?


「あんたウズリカを頼む!!」

「は..はい!!」


少女にウズリカを任せアカツキはアルフを追う。

そして争っているらしき声が...


「アルフ...大人になったのね...」

「お母さん!!やめてえ!!」

「何をいまさら...お母さんでもこんなの見たことないわ...」

「うう...」

「まさか...。もう大人の知識を...ね」


何か行っちゃいけない気がするんだが?

アルフが半泣きじゃねえか...


「お...い?」


アルフの部屋はいかにも女の子って感じの人形がたくさん置いてあり、普通の光景だ。

だけどベッドには...


「ア...カツキ?」

「おい...。それって...」


めちゃくちゃ目の保養に良い過激な下着がアルフのお母さんによって散乱していた。

中にはいつそれ着んの?みたいな透け透けの...


「見ちゃだめえええええ!!」

「おぶっ!!?」


アルフは枕をアカツキの顔おしつけ馬乗りになる状態で押さえつける。

はあはあと吐息を溢しながら、真っ赤にしている。


「良いのよ!!これでアルフにもう心配しないで、あの世で過ごせるわ!!」

「もうやめてぇ...」


何かこの態勢は俺的にはちときついんだが?

アルフがぷるぷる震えながら俺を押さえて、辺りには過激な下着が散乱...


「ふが、ふぐが。ふぐがふがふが?(もう俺は気にしてない。だから離してくれないか?)」

「だめえ...」

「ふがーふがふぐが(いやー良いもの見た)」

「うわあああああああ!!」


アルフは更に枕に力を入れる。

しかしアカツキは運動してないとはいえ、アルフよりも力はある。

枕を取り上げ、辺りの状況を確認する。


「アルフ」

「な...何?」

「もうお前はロリじゃない安心しろ」

「やめてええええ!!!」


アカツキにまた襲いかかる!!


「おいおい、俺はもう大人だ。こんなんじゃ動じない」

「嘘つき」

「何で?」

「じゃあ手に握ってるの返して」


ちっ!!

感の良いロリだ!!


「これでいいか?」


ポイッと布団に投げつける。


「あと先に戻ってて、アカツキ」


あれ?


「何で呼び捨...」

「戻ってて」

「お...おう」


アルフの目がガチで怒ってたから、退散した方が良いな。


「じゃな」

「お兄ちゃんとお姉さんには何も言わないで」

「それはどうか...」

「言わないでね?」


くうう...。

そんな顔で頼まれたら言えねえな。


「分かった。先に準備しとくからな」

「じゃあ私も....」

「お母さんは残って」


そしてアカツキは後の事は気にせず、部屋を出ていく。

ただ後ろから聞こえる悲鳴だけが、アカツキに聞こえた。


# ######

【ウズリカ死亡地点】


「どうだ?」

「なかなか目を覚ましませんね」

「うーん...。取り敢えず客室の片付けして、ソファーにでも寝かせとこうか」

「そうですね」


ウズリカを担ぎ客室に向かう。

その途中で...


「皆さん楽しそうですね」

「そうだなー。ちょっと見ちゃいけない部分もあったけど」

「見ちゃいけない部分?」

「アルフがなー」


言わないでね?


アルフの声が脳内再生される。

駄目だな、約束だからな...


「以外と女の子っぽい部屋だったんだよ」

「部屋があるんですか?」

「そうみたいだよ?」

「良いですね、この家の人は皆楽しそうです」

「そうか?ていうか奴隷も服装はちゃんとしてるんだな」

「いえ、これは人前でみずぼらしい服装だとご主人様の品位を損ねるから外出時のみ着用するんです」


ふーん。

見かけだけの品位か...。

言いたくないなら、そんなつらそうに言わなくてもいいのに...


少女は笑ってはいるが、ぎこちない笑いかた。

アカツキはそんな少女を見て、少し発言に気をつけるようにした。

そして客室にたどり着く。

中は...


「汚な!!」


見事に荒らされていた。


# ######

【屋敷客室】


「んで?お前のお母さんは?」

「お母さんは置いてきたのー」

「置いてきたって...」

「お願いだから言わないでね...」


今回は真面目に落ち込んでんな...


「大丈夫だって!!約束は守るから」

「本当?」

「約束は絶対に破らないから、心配すんなって」


少し落ち着いたのかいつものアルフに戻っていた。


「ありがと...」

「ああ、だからそんな落ち込むなって」

「うん...」


そこでウズリカの母と共にメイド服を着た少女がやって来る。


「あれ?ウズリカはまだ寝てるの?」

「あんたら二人のお陰で万能執事はお休みでございますよ」

「まあ仕方ないわね。じゃああなた達にお見せしましょう!!」

「何を?」

「じゃじゃーん!!」


扉を開け、恥ずかしながら少女は歩いてくる。


「やっぱり恥ずかしいですよ...」

「どうかしら?」

「メイド服...か」


頬を冷たい何かが落ちていく。


「な...なんで泣いてるんですか?」

「本当に生きてて良かった!!」


一回死んでますけどね。


「さあもう夜になるしパーティーの準備をしましょう!!」

「「「おーーーー!!」」」


皆で共同作業で準備に取りかかる。


「以外と料理上手なんですね」


アカツキの手際の良さを見て、少女は驚く。


「俺は捨て子でな、じいちゃんに引き取られてからはずーっと料理とか家事は大体してきたからな」

「捨て子で寂しいと思った事は?」


少女は真剣に話を聞いているようだった。


「じいちゃんが居たから、特にどうってことなかったな」

「でも親を知らないのは寂しいですよね」

「そんな時期もあったけど、今はもう無いかな」

「そうですか?」

「案外こっちでの生活も楽しいからな」

「幸せですか?」

「そうだよ、言わせんな恥ずかしい」


首をプイッと反らし、また作業に戻るために前を向く。


「私もアカツキさんみたいになりたかったですね」

「やっぱ奴隷か...。辛いだろ」

「いえ、もう慣れてしまいました」


慣れたか....。

慣れってのは良いことばかりじゃないんだよな...


「まあ、今日くらい楽しめよ」

「そうですね。私も頑張ります!!」


最後にアカツキは小さく呟く。


「その後は俺がどうにかすっか」


小さな決心であった。


# ######

【屋敷客室クリスマスver】


「よっしゃー!!完成!!」

「凄いですね」

「お菓子がいっぱーい!!」

「全くアルフったら可愛いんだから!!」

「ウズリカもう大丈夫なの?」

「休んだから大丈夫だよ」


所々で会話が交わされる。


「さあ皆さんグラスを」


お決まりの挨拶とともパーティーは開催する。


「「「「「メリークリスマス!!!!!!」」」」」


グラスの中の飲み物を飲み干す。


「美味しいなこれ」

「私も初めて飲みました」

「アルフも飲めるよー!!」

「あれ?これって?まあ気のせいかな?」


異世界の飲み物って何杯でもいけるな!!

何か飲むとだんだん...


# ######

【屋敷クリスマスver 9:30】


「もう一杯ー!!」

「やっぱりこれナルフリドじゃないですか!!」

「何じゃそりゃ」


『お主の国で言う酒じゃ』


「おおー酒!!どうりで...。は?」


そこにはあの時の白いローブの女神が普通に座っていた。


「何でいんの?」

『楽しそうだったから』

「仕事は?」

『ない』

「働く気は?」

『ない』

「下着を見せてやらなくも」

『な...。!!!?馬鹿か!!』


くそっ!!

もう少しだったのに!!


「まあいいや。今は楽しむの優先だ」

『そうするがよい』

「おーい!!もっとくれー!!」

「駄目です!!これは私がいだたきます!!」


少女も顔を赤くして酔っているようだ。

アルフは...


「すー...。すー」


眠っている。


「もうアルフったら!!寝顔も可愛いんだから!!」


あの後、愛のパワー!!とかでアルフの拘束を自力でほどき、やってきたお母さんに弄ばれてた。


「どうですか。案外異世界も悪くないですよね」

「まーた人格変わってんな」

『あれは嘘の私なんです。これが本当の私です!!』

「はは!!残念、俺は隠されし人格が隠されているのだからな!!」

『へえー。やりますか...。女神として人間には負けませんよ!!』

『「ナルフリド持ってこい!!」』


飲んだ。

まじで飲みすぎた...


「まじ気分悪い...」

「大丈夫ですか?アカツキさん」


あのあと眠ってしまい、酔いが覚めた少女がアカツキに近寄る。

どうやら異世界の住民はお酒の酔いが長引かないみたいだ。


『私も...もう無理』


女神もギブアップした。


「それでねーアルフったらあんな下着をねー」

「良いですね。ウズリカなんか何もいかがわしいものを持ってなかったんですよ」


母親トークが続けられてた。


ウズリカはトイレだったから良かったけどもし聞かれてたらアルフ大泣きですよ...


「あー...。酒なんか飲むんじゃなかった...」

「本当に大丈夫ですか?」

『気にしなくても良くなりますよ』

「ところでいつあなた来ました?」

『えっと...。アカツキ君の親戚のメイです』


そうか。

仮にも女神なんだからバレたら駄目か。

てかそれなら出てくんなよ...


「メイさんですか?」

『はい。ちょうどここに寄ったので、アカツキに会ってみたいと思って』

「何でそんな服を?」

『アカツキの趣味が...』

「そういう系なんですね」


何かものすごい誤解されてるけど気持ち悪くて反論できねえ!!

女神、絶対この状況を利用してるよな!!?


『じゃあ私はもう次の冒険があるので行きますね』

「そうですか。よい旅を」

『ええ、ありがとうございます』


女神はひとしきり騒いだ後屋敷を去っていった。


「本当に楽しいパーティーでした」

「そっか。良かったよ、もし良かったらばあさんに掛け合うからここに来てもいいんだぞ?」

「いえ。ご主人様が決して私は逃がしてはくれないので」

「何で...!!」

「とても楽しかったです。もう幸せを人生三回分味わいました。だから....。ごめんなさい」


『スリープ』


だんだん...眠気が...。


「おやすみなさいアカツキさん。私はもう帰らないといけないので」


少女は立ち上がり挨拶をする。


「私、時間なので帰りますね」

「もうちょっと飲んでけばいいのに」

「そうですよ。アルフの寝顔を見て飲みましょう!!」

「大事なお仕事なので、早く帰らないといけないんですよ」

「そうなの?なら止めはしないけれど...」

「それでは」


少女は屋敷を出ていく。


「ウズリカ、起きて」


ウズリカの母は疲れて寝ていたウズリカを起こす。


「どうしたの?母さん」

「私たち、もう時間だから帰らないといけないの」

「本当...に?」

「そんな悲しそうにしないの。もう成長したんだから」

「でも...」

「きっとまた会えるから」

「うん...」


ウズリカの母はウズリカと別れを告げる。


「アルフにお母さんは帰るっていっておいてね。ウズリカ『お兄ちゃん』」

「あなたが言った方が喜びますよ」

「良いのよ。子供を置いてきぼりにして死んでったバカな母親なんだから、会えただけでもう十分。それ以上は神様に怒られてしまうもの」

「それじゃあ。母さんもアルフのお母様もさようなら」

「バイバイウズリカ」

「アルフをよろしくね」


二人はうっすらと影に溶けるように消えていく。


「僕も寝ようか」


三人寄り添って眠りにつく。

次は新年が待ってますね

それでは、メリークリスマス!!!

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