<二者択一>
アカツキがナナからの狂暴なスキンシップを受けた後、ようやく一息ついたところでアカツキは最低限のことだけを質問する。
「ここは?」
「信仰都市から離れた場所にある小さな村だ。前のように発展しているように見えないからな、殆んど信仰都市の外だと思ってくれ」
「んで、今は何をしてる最中で?」
「信仰都市から出ようとしている。今更戻ってもやることはない」
場所と目的は判明したが、それに至る経緯と理由を質問しようとするが、何よりも気がかりな事があって、アカツキは口を開いた。
「ネオは...。雫達はどうなったんだ?」
その質問に一瞬だけクレアの顔が曇り、らしくもなくガルナも返答に遅れる。アカツキの質問に答えたのはガルナに変わり、いつの間にかナナを膝の上に乗せているリアだった。
「命に別状はなかったわ。少なくとも今は誰も死んでないでしょう」
「じゃあ、この後に何かしら起こるんだな」
「えぇ。ネオ君は私たちをここまで見送った後に一人で信仰都市へ引き返したわ」
それを止めることをしなかったのも、全てはアカツキのことを気にかけてのことだ。そんなのは傷だらけの体と、信仰都市を守るためとは言え、結果的に多くの人々に恐怖を与えてしまったことを考えれば当然の考えだろう。
「信仰都市へ戻っても貴方はダオに命を狙われるだけ。貴方の体に憑いていた神器の断片も既に浄化されて、当初の目的は完遂したでしょう?」
その問いに答えようとするアカツキに誰もが集中し、それ次第で今後の旅が決まる。選択は二つ、これからこの都市に訪れる災いに目を瞑って新しい都市へ向かうか、たとえ危険だと分かっていても信仰都市を守るために引き返すか、だ。
「―――うんうん。ゆっくり決めてくださいね、アカツキ君」
不意に会話に挟まれた誰もが聞き覚えの無い声と、アカツキの隣で座っている片目を糸で縫った女性の姿、その女性が着ている服はかつて学院都市で出会った大司教キリス・ナルドの着ていたのと同じもので、アカツキが横を見るよりも早くナナが短剣を取り出し、それよりも早く一番離れていて、ナナを膝に乗せていたリアの剣がその女に迫る。
「物騒ですねー。お姉さんも怒っちゃいますよ?」
先にリアの剣先を親指と人差し指で受け止めて、ナナの小さな体を左手だけで地面に組伏せる。
「あれれ?」
しかし、捕まえたはずのナナの体が一瞬の内に消える。その次にリアが剣を離して左足を使い、不気味な雰囲気を漂わせる女性を荷台の外へと吹き飛ばす。
「ごめんなさい!荷台を少しだけ壊しちゃったわ!!」
「構うな、アイツを外に追い出せればそれでいい」
ガルナの咄嗟の機転でナナを女性から引き剥がし、不意を付いて外へ追い出すことに成功する。逃げ場の少ない荷台の中では教会の人間、それも大司教クラスの者と思われる彼女に全員倒されかねない。
信仰心が直接の実力に結び付く教会の人間達の中でも、司教、大司教ともなればその驚異は計り知れないのだから。
「クレア、お前はアカツキを頼む。ナナとリアと俺の三人で何とか食い止めておく」
「はい、どうか気をつけて」
「待ってくれ、ガルナ。俺も行く」
「その体でか?大分マシになったとは言え、消耗しているだろう」
「違う。そもそも、あの人とは戦わなくていい」
もしもアカツキ達を標的としての刺客ならばわざわざリアの剣を受け止めて、ナナを殺さずに無力化することなどしない。そんな手間を掛けるくらいならば一瞬で全員の首を跳ねた方が早いのだから。
確かにこのメンバーの殆んどがが教会に狙われても仕方のない面子ばかりだ、それでも今だけは違うとアカツキは言い切れる。
「お前を信じよう。だが、何かあればアクションを起こせるように警戒はしておく、いいな?」
「あぁ、それでいいよ。クレア、少しだけ肩を貸してくれないか?」
「はい。けど、無茶はさせませんからね」
「分かってる。お前らにこれ以上迷惑をかけたくないからな」
荷台を出て、リアと対峙する教会の女性にアカツキは少しだけ声を張りながら一旦、戦いを止めるように提案する。
「お互いに攻撃を止めてくれ!そっちが話に来てるのは分かってる!!」
「...良いですけど、まずはそちらが剣を収めてくれないと」
「アカツキ、こいつが誰か知ってるの?」
「その人は教会の人だけど、多分俺達の味方だ」
確証は殆んどないが、大司教であり、片目を糸で縫い合わせている、その特徴は学院都市でアオバという医者から聞いた話で出てきたウーラという、教会より【自由】を与えられた人間であると仮定づける。
「俺の名前はアカツキ、貴方の名前を聞かせて下さい」
「お姉さんの名前はね、ウーラ。一応これでも大司教なのよ?」
予想は的中、後はリアを宥めて、この緊迫した状況を話し合いの出来る雰囲気に引き戻すだけとなる。
「ウーラさんは俺の友達のアオバの恩人というか、なんというか。取り敢えずは俺達に害は与えないはずだから、落ち着いてくれ」
「...貴方がそう言うのなら」
「随分と信頼されてるんですね、アカツキ君」
「仲間だからな、信頼されてるのは俺だけじゃなくて皆だ。俺だけが信頼されてる訳じゃない」
突然の来訪、どうやって自分達を見つけたのかなどはどうでもいい。大司教ともあろう人間が多少の危険が伴うリスクを負ってでも接触しに来た理由は何なのか。
「俺達に何か用があったから来た、それで合ってるか」
「じゃなきゃ、こんな所に来ませんよ。箱の少女に、深淵魔法の使い手兼神器保持者、その上貴方まで肩入れしてる人達に」
リアの行動は経験則に乗っ取った極めて合理的な行動であった。
彼女が剣を振るうにはそれ相応の責任と理由が伴う、無闇やたらに人を殺すことはあってはならないのだから。
「まさかこんなところで会うだなんて思わなかったわ」
「過去のことは水に流しませんか?お姉さんだって、好きでやった訳じゃないって説明しませんでしたっけ」
「好きでやったことじゃない?都市を一つ滅ぼしかけたのによく言うわね」
この二人には並々ならぬ因縁がある、だが今は無理を通してでも話を聞かなければならない。これからは時間との勝負になるのだから。
「リア、一旦下がれ。アカツキがボロボロの体で外に出たんだ。その意を汲んでやれ。―――俺だって信用してる訳じゃない。そいつが何かしようものなら容赦はしない。今はそれでいいんだ」
ガルナだって教会の人間に決して良い印象を抱いている訳ではない。むしろ、悪い印象の方が強いくらいだ。それでも尚アカツキのことを信じ、いつでも行動を起こせる範囲で警戒を行っている。
「とまぁ、保険は掛けさせてくれ。あんたがいくら言ってもそうおいそれと悪い印象は拭える訳じゃない。いいよな?」
「まぁ、私達がそういう風に思われてるのは事実ですからね。それじゃあ、お話をしましょう」
事態が落ち着き、ようやく話を始めることが出来る。距離は遠くもなく近くもなく、アカツキにはガルナが付き、リアとナナの二人はウーラの行動に目を光らせる。
「まずは伝えなきゃいけないことがあるんですよ。お姉さんがどんな仕事をしてるかは分かってるんだよね?」
「強すぎる力を持った人間の保護、それと最低限、教会の仕事をこなしているとだけ」
「まぁ、認識はそれで合ってるかな。というわけでね、アカツキ君の持つ神器といい、未知の力を持った闇といい、教会のおじさん達に隠すには色々と無茶が出来てきてね。シヴァとかバーサーカーに形だけでも入籍させようと思ったんだけど、反感が強くってどうにも入れられる状況じゃないの」
ウーラがアオバと共に帰還をしてから今日に至るまで都市壊滅部隊のシヴァや、魔獣討伐を専門とした部隊バーサーカーに掛け合いアカツキを所属させようと話を進めていたが、一部の人間達がそれを快く思ってないということに気づいたウーラが途中でその話を中断させた。
「あそこに居る子達は皆、それなりに強くって、恐がったりすること事態珍しいの。けど、アカツキ君は神より賜った神器と断罪者の冠位を持った使徒、世間一般的には災厄の象徴とされる深淵魔法の使い手でもある。まぁ、控えめに言っても最悪の称号だよ」
「...隠してたのか」
「今まではな。それもこれも全部話すつもりだから」
ガルナだけでなく、これまで合ってきた殆んどの人達には自身が女神と接点を持ち、断罪者という役割を与えられていることを話してはいない。そもそも、女神という存在を認識すること自体あまり良いことではない。
「まぁ、選ばれた存在云々よりも驚異的な話になると、アカツキ君の右に出る人はまず居ませんよ。だって、力をもて余すどころか、制御もまともに出来ていない。そんなんじゃ、守れるものも守れませんよ?」
「それが紛れもない事実で耳が痛いよ。そうはならない。なんて断言できないけど、そうならないように努力するつもりだ」
一番の不安定要素、それはアカツキ自身も戦いの後に振り返る度に思っていることに他ならない。今まで少なくない数、死にそうなくらいの激戦をしてきた。
その度にアカツキはどこかで力に飲み込まれているような節がある。特にクルスタミナ戦の時にはそれを顕著に感じていたが、事態が事態だっただけに中断は許されていなかった。
力は有り余っていいものではない。そもそも、血の滲むような努力を経て実力をつけるのではなく、これは借り物、与えられた力なのだ。
使い方も乱雑で、魔力の調整だってままならない。感覚に任せた戦いは神器の補助があってこその賜物だ。
「まぁ、結論から言うとですね。教会はアカツキ君を危険視して、いつ潰しに掛かるかも分からない。そして、アカツキ君を守るためには特殊部隊に配属させなければいけない、けれど受け入れ先はない。もう分かりましたよね?」
「え、やだよ」
ウーラの提案に察しがついたアカツキが即座に否定をするも、ウーラは笑顔でそれを受け流す。
「拒否権はありません。年に三回の会議に出席するだけで、それ以外は自由に行動してくれて構いませんので。名目上は都市の調査なので、あんまり無茶をしないでくださいね」
アカツキの引き取り先が無ければ、作ってしまえばいい。そもそも、シヴァやバーサーカーに配属されれば自由が制限され、彼等が旅を続けるには不都合で最初から考えていたことでもあった。
「何も悪いことだけじゃありませんよ。普通なら入れないような都市もお姉さんの権限を行使すれば入れますし、旅をするには打ってつけの会員特典ですよ?」
「教会ってつくだけで印象最悪になるよな」
「ノーコメントで」
「おい、都合の悪い話には答えないってか」
半分コントのようになってきたが、話自体はそう簡単に決めていものではない。仲間との話し合い、それが何よりも大事なことだ。
「ガルナ、お前はどう思う?」
「初対面で教会の人間ですと言われたら最悪だが、見返りも大きいだろう。それに所属することで教会によって隠匿されている魔法や歴史、それを閲覧する権利も得られる。それも含まれているのならば、俺は構わない」
「全部とまでは行きませんが、一部であれば可能ですよ。というか、それが一番でしょう。ガルナさんが旅に同行する目的なんですから」
ガルナが旅に付いてくる目的、それはアカツキも既に知らされている。今も尚、天使の血に蝕まれているガブィナを滅び行く運命から解放すること。
神器という神と関わりのあるものに触れてしまったことで、ガブィナの血の中に眠る天使はその運命の繋がりを元に現世への権現を果たした。
今回はキリス・ナルドの助力のおかげで最悪の事態は避けられたが、ガブィナに生きることを許された時間は僅か一年のみ。それを共に寄り添い、運命を受け入れるのではなくガブィナから離れ、運命に抗うことをガルナは決断し、アカツキ達と共に旅を出たのだ。
「やはり眼か。閉じていない方の眼にもそういった何かを宿してるな」
だが、それを彼女が知っているはずがない。ならばそれ即ち、彼女は今知ったのだ。ガルナ達の心を読み取るなり、記憶を探るなりして情報だけをかっさらっていった。
「当たり前です。お姉さんの前では隠し事は無意味ですよ?」
彼女が教会より与えられた【自由】の二つ名に恥じない力だろう。何の面倒もなく、誰に縛られるでもない。自己で完結するだけの力をウーラは持っている。
「それじゃあ受け入れますか?特に何が変わるでもありません。むしろシヴァやバーサーカーの皆と知り合いになることで確実にやれることは広がりますよ」
選択は単純、受け入れるか、受け入れないか、保留なんて甘ったるいことは許されない。彼女が守るという行為の為に多少の非人道的行為をすることは知っている。
それに、アカツキにとって決して悪い話ではない。彼女の言うように最低限の安全は確保され、旅を支障なく続けられる。
「...分かった。それで教会から狙われることは無いんだな?」
「こちらから何か吹っ掛けなければ大丈夫ですよ。教会が私の子供達に攻撃するということは、彼等が私に与えた【自由】を蔑ろにすること。それは神に背くことに等しいんですから」
彼女には悪意が無いどころか、完全な善意で提案してくれているのだ。心の底から信頼し、心配してくれている。―――恐ろしいまでの純粋さで。
「じゃあ、これで話は終わりだな?なら.....」
「―――ネクサル・ナクリハスが来ますよ」
話を終えて荷台に引き下がろうとしたアカツキの体が石のように固まり、何の脈絡も無しに告げられた言葉に思考が支配される。
「というか、こっちが本命だったんですよ。お姉さんがここに居る理由もそれだけで説明が付きますよね?」
「それで?」
「あれ、取り乱さないんですね。彼との関係性は最悪だと思ったんですが」
知っていて、言わせるのか。
「俺は一人じゃない。あんたが期待してるようなことは起こんないよ。―――自分の心に折り合いはつけた。大事な約束をしたから」
怒りのまま動いてはいけない。アカツキは決して強くはない。一人で突っ走ればどうなるかは考える必要もない。
「それでも、戻ろうとするんですよね」
「当たり前だ。けじめはつける。―――雫とネオ、この二人だけは救ってみせる」
アカツキのその言葉に誰も異論を唱える者は居なかった。あれほど引き返すことを提案していたリアですら、少しだけ不安そうにしてはいるがアカツキが決めたことに逆らいはしない。
「俺の安全を確保するために皆はここまで来てくれたのは分かってる。けど、行かなくちゃならないんだ」
ネオの話を聞いて尚、リア達がここまで後退してきたのは一重にアカツキの身を案じてのことだった。その本人がまた信仰都市へと戻ろうとすれば、彼女がよく思わないのは、必然のことだった。
「そうなればどうなるか、貴方には分かるでしょう。私達は不穏分子と見なされた。生半可な戦いにはならない。それでも、戻るの?」
リアは問わねばならない。誰よりも彼の身を案じるものとして、その優しさの危うさを知っている自分がここに居る彼等を代表して問うのだ。
「あぁ、守るべきものを守るために立ち上がるんだ」
その声に賛同する者が居た。彼とは決して仲は良いとは言えない。それでも、考え方、有り方で言えばアカツキと同じ少女の声だ。
「そうでなくちゃ。こんな中途半端な結末なんて誰が認めてやるもんか」
あまりにも愚問であった。
―――あぁ、こういう人達だからこそ私はここに居るのか。
「それなら、これ以上私からは何も言うことは無いわ。貴方が行くというのなら付いていきましょう」
「あんなことを言ってた割には随分と引き下がりがいいね」
「私が優先したのは彼だもの。その彼が行きたいという意思を示したのなら私はそれに付いていく」
そう、彼は救ったとは思ってもいないだろうが、私は彼に救われた。死の牢獄から脱出したことではなく、もっと深いところをだ。
自分でも、彼等でも救えなかった心を彼は取り戻してくれた。
ならば答えよう。望むままに剣を振るおう。友として、―――仲間として。
考えが纏まり、アカツキの宣言と共に信仰都市へ引き返し、来るべき災厄の日から罪なき人々を救い出す。―――だが、ウーラはまだ決断を迫る。
彼等は世界の厳しさを知らない。仲間が増えるほどに、守るものが増えていくごとに、その手からこぼれ落ちてしまうということを知らないのだ。
「悪の再起。今アカツキ君達が立ち上がるのと同じように悪もまた立ち上がる。―――ジューグが危険なものと判断した学院都市には、3万の尖兵が放たれました」
「......ぇ」
その言葉に最初に動揺を見せたのは箱の少女であった。その黒瞳が不自然に揺れ、彼女の複雑な心境を映し出していた。
「何度も悪いとは思いますが、まだ知るべきことはあるんですよ、アカツキ君」
彼はこと学院都市については知らないことがあまりにも多すぎた。いや、学院都市に起こる災禍があまりにも多すぎるが故のものでそれを無知と呼ぶにはあまりにも酷な話だった。
「私が最後に迫る決断、それは信仰都市を救うか、学院都市を救うか。―――どちらを、選びますか?」
最悪な選択だというのは分かっている。そんな易々と答えを導き出せるようなものではないと分かっていて、彼女はアカツキに選択を迫る。
最善の選択を、悔いの無い最低で最悪な選択を。
「俺は......」
選ぶ。それでいい、ここでの最悪の選択は答えを出さないことにあるのだから。どちらを取っても彼を軽蔑する者なんて居ないのだから。
「信じてるから」
だが、アカツキが口にしたのは答えではなかった。
ウーラが期待していたものではなく、彼なりの、今の彼だからこそ言える言葉であった。
「学院都市に驚異が迫ってる?そんなのはイロアスも知ってたさ。だからこそ俺達を見送ったんだ」
前回の学院都市で起こった戦いで、イロアスはクルスタミナとジューグの策略によって虚無の大穴へ封じられていて、戦いには途中参加だったが、それでも彼の上げた戦果は諸悪の根元であるクルスタミナの実質的な無力化、それも彼は疲れている素振りすら見せなかった。
それ以外にも学院都市という名称から分かるように、あそこには優秀な生徒とその優秀な生徒達を教える先生達が居た。
彼等が戦いに加わらなかったのは守りに徹したからだ。被害を最小限に留める為に生徒を避難させた後に各地を奔走した。
「お前が見たのは俺の記憶だろ?なら、俺が見ていないものはお前も知らないはずだ。そう、―――学院都市本来の強さを俺もお前も知らないんだよ」
これが選択だと言うのなら、あまりにも優しすぎる。どちらに向かうかなんて考えるでもなく。
「俺は信仰都市に向かう。というか、今学院都市に戻ってもイロアスは決して受け入れないよ」
『君の力なんて借りなくてもここは平気さ。君は君にやれることをやりなよ』と言われて追い返されるのが目に見えている。
アカツキは信じている。学院都市を守る最強の守護者のことを、共に過ごした仲間達の強さを。―――誰よりも生徒思いの先生達を。
だから、迷うことはない。アカツキは信仰都市に起こる災厄に対して挑み、全員で生きて戻るのだ。それが、今の自分に出来る最善の選択と信じて。