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遥か彼方の浮遊都市  作者: 神羅
プロローグ 飽きを感じていた
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<不幸で最低な人生の幕引き>

多少グロい表現あります

――人間誰しもああすれば良かったとか、何であの時にあんな事をしちゃったんだ....とか思った事はないだろうか?

後悔があるのなら人生というストーリーを謳歌できている証拠だ。

しかしそんな後悔すらなく、全てに飽きた人間は果たしてどうすれば良いのだろうか。

今の世の中はたくさんの物に溢れている。

ゲームも種類は豊富でとても楽しいと思えるのは最初の内だ。

三年間何もせずに、家の中でゲーム三昧をしてみろ。

どんなゲームも説明書、ゲーム内の助言すらも見ずに攻略するなんて事も簡単にできちまうぞ。

ということで、今こうして多くのゲームに入り浸ったせいで新作ゲームすらすぐに終わっちまう。


「あ...。そういえば今日コミケだ」


ゲームをしてれば当然ネット友達、ネットモも出来る。

そんなネットモ達に誘われて、今日行くんだったけか...

日めくりカレンダーを雑に破っていく。

もう一年も終わるんだなぁ...

こうも長い間家にいると感覚がおかしくなる。

寒くないよう現代の暖かみに身を包み、ドアを開ける。


「やっぱ寒いな...」


かなり厚着をしていたはずだが、空から降り注ぐ雪は容赦なく体を急激に冷やしていく。


「こんなんなら、約束なんてするんじゃなかった...」


後悔先に立たずというやつだ。

現代の枠から大きく外れた自分にとって外は異界そのものだった。

こんな真っ昼間から大通りを学生が何もせずに歩いている。

大人の視線は厳しいというより、蔑んだような感じの視線。

今の世界は技術は進歩したが、人の心は退化しているように思える。


「ったく...嫌になるな」


紛れもない本音。

俺だって好きでこんな生活をしている訳ではないのに、周りの大人は社会に適応できないお前が悪いで済ませてしまう。

深刻になってきている社会問題である生徒の自殺。

悪いのはいじめをした生徒か?重圧に耐えきれなかった生徒か?

どれも違うな。

どの学校も揉め事は好まない、それは当然だろう。

万が一大事にでもなれば学校だけでなく、それを未然に防ぐことが出来なかった教師にも責任はある。

なので表面上の謝罪で済まされる。

それからどんどんエスカレートするというのはまだ子供の俺にも分かるのに大人は何もしない。


「.......」


さてこんな愚痴をこぼしている間にあっという間に駅に着く。


「誰もいない?どういうこった?」


普段なら糞みたいな社畜供が俺に浴びせるような視線すら感じない。


「何だ?何かイベントとかあったけか?」


しかしそんな理由は自ら歩み寄ってくる。


『子供...か?』


駅員さんらしき人がこちらに歩いて来る...

手には血だらけになった首のない女性の死体を引きずりながら...


「おいおいおい!!こんなのありかよ!!」


即座に駅員に背を向け出口へと全速力で向かう。

明らかにあれは常人の目じゃない!!

まるで人形みたい....なっ!!!


『何で逃げるんだよぉ?お前もこの俺をバカにすんのかぁ?』

「こんな状況で最善の案だと思ったんだけどな...」


駅員が投げたであろうナイフは足に見事命中していた。

あの距離から的確に足を狙ったのだ。


「あんた良い殺し屋になれると思うぜ」


既に自分の未来は確定している。

どれほど抗おうと決して変わる事のない一つだけの未来。


『ああ...俺もかなりのプロゲーマーでな。猫とかでゲームの真似をしてたんだけどよぉ...。やっぱ物足りなくてさぁ。もう30人は人殺しちゃった☆』

「良い趣味してるぜ...あんた」

『お互い様だろう?お前もこんな真っ昼間から外を彷徨いているんだからよぉ...』

「ご謙遜を。あんたほどではないよ」

『もう分かってるよなぁ?』

「あんたの最後の殺しになるかもしれねえんだ。勝手にしろ」


駅員は女の体のいたる所に突き刺さっていたナイフを抜き、ゲーム感覚で投擲を開始する。

静かに目を閉じ、その場で最後の遺言を考える。

痛みは肩の次に腹、その次に頭部へと...


「やっぱ遺言なんて思いつかねえや」


一瞬の痛みと共に視界は闇に染まる。

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