番外編その2
ということで、お友達が贈りつけて来やがった二次創作をベースにした番外編です。
御覧になればお分かりいただけるのですが、私のお友達は二次創作と称して新キャラを七人も出しやがる〇〇ガイです。
お気をつけあそばせ。
なお、〇の中に当てはまる文字は、タとフです。
新キャラ視点です。
リンダさんのモッコリ実況、本日のハイライト。
私はブクマしてるから毎日チェックして、作戦の参考にしてるんだけど………。
ちょっと今日のは予想外。
レベル1の格下だから、参考にならない? ううん、そんなことない。むしろこの新人戦闘ギルド、チェックできてよかったと思ってる。
新人たちにしては連携がとれてるし。その証拠に初心者がよく陥る、「俺が俺が」というのが無い。
そうね、力不足や物足りなさはあるけれど、全体的に見てよくまとまっている。合格点をあげてもいいくらいかしら?
その要はやはり、状況判断ができるあの魔族。魔族の優男よね。奴がきっとキーマンになってるわ。
モッコリたちも言ってたけど、状況を判断して的確に行動ができるっていうのは、本道に戦力として頼もしい限り。
だからこそ、あの優男。
私なら、あの優男を一番に潰す指示を出すかしら?
キーマンを最初に失った新人ギルドが、どんな混乱に陥るか。ちょっと楽しみじゃない?
………うん、ダメね。
やっぱり自分に嘘つくなんて、ダメ。
あの優男が使った………と思われる、あの爆発スキル。
あの正体不明なスキルが、とても怖いわ。
人間は自分が理解できない事象に出くわした時、恐怖する生き物だっていうけれど。
今の私がそう。
レベル1とはいえ、フルヘルスの三人をまとめて撤退に追い込んだ、あの謎スキルが恐ろしいわ。
ということで、あのスキルの正体を探るべく、ウチの火系魔法の専門家に、動画のURLを貼りつけて、送信ポン♪
ボイスチャットで待ってるわ♪ って添えておいたから、あとは待ってるだけでOK。
するとほどなく、ウチの専門家がインして来たわ。よほど暇だったのね? いいわ、話し相手になってあげる。
「おい、シャルローネ! なんだよあの動画っ!」
「リンダさんのモッコリ実況、本日のハイライトよ? 知らなかった?」
「ンなこた分かってるよ! 爆発だよ、爆発! あんなの見たことないぞ!」
「私も初めて見たわ。だから火系魔法専門のあなたに、意見を聞きたかったのよ」
いきなりテンションの高かったオープニングトークは、ここで流れが中断。
火系担当は少し考え込んでるのね、黙り込んだわ。
持っている知識から検索能力総動員したのよね? その結論が、こちら。
「悪ぃ、俺もお手上げだわ」
「でしょうね。コメ欄も確認したけど、参考になりそうな書き込みは無かったし」
「ウチの連中には、この動画見せたのか?」
「ううん、まだよ。一番最初にアーカード、あなたに見てもらいたかったのよ」
とか話ながらも、指先はメールを作成。我がギルド、カラフルワンダーの面々に送信ポン♪
やっぱりデキル女って、ボスチャしながらでも別作業ができるものよね。
「ところでシャルローネ。この爆発スキルは、いつでもどこでも誰にでも、使えるものだと思うか?」
「そう判断するのが正しいでしょうね。現にこの一戦だけで、二回も使ってるわ」
「………こいつら、絶対俺たちのステージに上がってくるな」
「怖い? 爆炎の貴公子アーカードともあろう者が」
「怖いね、動きもいいし連携もとれてやがる」
「ならばその連携の要、ヘシ折ってみてはどうかの?」
メールが届いたみたいね。早速「翠嵐」の二つ名を持つ、緑柳が入ってきたわ。
「ふぉっふぉっふぉっ、我が翠嵐の餌食には丁度よい相手じゃて」
「あ? ジイさん、この爆炎の貴公子アーカードさまにも分からねぇ、正体不明の魔族だぜ? そいつを軽くひと捻りみてぇに言われちゃ、俺としちゃ面白くねぇんだけどな?」
「ひょっひょっひょっ、そう聞こえたかの?」
「バカにしてくれてんのか、ジジイ? シメっぞオラ!」
「やめないか、バカ者!」
場を納めてくれたのは、激流の蒼帝を二つ名に持つ蒼魔。この子ってばアーカード以上に何様俺様なもんだから、さすがの爆炎さまもバックオーライするしかないのよね。
「よいか爆炎、翠嵐の知恵は今まで、我々を救い助けてくれたのだぞ! その翠嵐が無駄口をきくと思うのかっ!」
「そりゃ、思わねぇけどよ………」
「ならば黙れ! そして聞けっ! わかったかっ!」
「お、おう………」
一見乱暴なやり取りに見えるかもしれないけど、これは二人だけのコミュニケーションの形。
蒼帝の蒼魔は基本的に、メンバー全員にゆとりある態度だ。特にギルマスである私には一歩退いた姿勢、私を立ててくれる姿勢を見せてくれる。そしてその姿勢は、年長者である緑柳にも同じ。そこがメンバーの尊敬を集めている。
その姿勢を尊敬しているのは、爆炎もまったく同じ。だから頭を低くして、蒼魔の説教を聞いているんだよね。
「では翁、蒙昧な我々に知恵を授けてください」
「ふむ、そうじゃな。この魔族の男は………」
「呼ばれて飛び出て紫雲ちゃ~~ん! ねえねえみんな見た? すっごい爆発だったよね!」
「シャル殿、あの魔族は我が斬岩で、目に物みせてやろう!」
「ダメダメ、あんな美味しい獲物、私の春雷で泣かしてやるんだから!」
いきなりと言えばいきなり。
カラフルワンダーのメンバーが、一気に集結した。
なんでこんなことになったの?
答え。
私が全員にメールを送ったから。
その結果、ゴチャゴチャがやがやワイワイ。俺が倒す、いや俺が。なんのそれで倒せると思うてか。と、結論に至らぬ会議が開かれてしまった。
うん、私じつは、寝不足なんだけどね。
それでも無駄な討論は、終わることを忘れて続いていた。
迷走戦隊マヨウンジャーか。
うん、勝って私たちの前に立ちふさがってね。
だってウチのメンバー、たぎりにたぎってんだから。
きっと叶う願いのはず。
だから今夜は夢枕。
「はいはい! 今夜はお開きにしようね! 明日仕事の人もいるんでしょ!」
だけど私たちは、謎スキルの正体を解明できていない。
一人いなくなり、また一人いなくなるボスチャ。
みんな気楽に帰っていったっけ。
ならばこの胸に宿る警戒心は、私が独り占め。奴らに対する方針は、私が決めなければならない。
ならばかかって来い!
バトルなんて、いつも稽古不足に決まってるんだから。
だから、条件はフェアなんだから、かかって来やがれマヨウンジャー。
困ったね。
血が騒ぎ過ぎちゃった。
今夜は眠れそうに、ない。
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