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出発は突然そしてありがとうを

少しずつ文量が増えてきていると思います。



「異世界の、前世の記憶があるんだ」


何を言っているんだアーシャルは?異世界の記憶?前世だと?そんなものを持っている人がいるなんて聞いた事がない。


クランチェストは突然のアーシャルの告白に動揺し少しの間黙ってしまった。


「やっぱり今まで時間をかけて育てたのに中身が全くの別人だったのは嫌かな?」


クランチェストはふーっと深い息を吐きアーシャルに力強く言った。


「アーシャル、確かに前世の記憶持ちしかも異世界ときた。それを突然告白されたら流石に俺でもびっくりする。だけどそれを知ってもアーシャルは俺の自慢の息子なんだ。嫌いになるわけないだろ?むしろ世間にお披露目したいわ」


クランチェストはニヤリと笑いながらハッキリと宣言した為アーシャルの顔は驚愕の色に塗りつぶされていた。


「自分でも思っても見なかった返答にちょっと困ったなハハハハ!嬉しいよ。お父さん今一度言います」


自分の心のうちに秘めた気持ち、15年間当たり前のように育ててくれた親に向かい大きく深呼吸しながら言った。


「"俺"は冒険者になって金を稼いで新しい家を建てて……お父さんと楽しく暮らしたいんだ!!他に自分の目標があるけどそれは今は言えない。だけどいずれ言う。だから冒険者として成功するために学ばなきゃ行けない。だから俺を学校に入れてくれ!!!」



「そんなにも、思っててくれたんだな」


クランチェストは目頭が熱くなりそれを誤魔化すために少し指でもんでからアーシャルに言った。



「沢山の事を吸収して俺を超えてみせろ!それが出来るのなら学校を紹介してやる。しかし俺がお前を紹介したからと言って簡単に入学出来るわけではないからそこは気をつけろよ?1週間…1週間後に家を出て近くの町に行くんだそこで王都行きの馬車があるはずだ、それに乗っていけ。金の事なら心配すんな!若い頃に溜めた金を腐らせているからな!もってけもってけ!」

「はい!」

「今日の練習は切り上げだ!旅支度を明日する。旅支度が終わったら後は自由時間とするがお前は体が少し固いから柔軟を朝昼晩1時間欠かすなよ?」

「分かった!」

「なら、今日は寝るぞ。遅くまで起きて体調崩したら特別コースの訓練がまだたるからな」

「今すぐ寝支度をします!!」




〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜




1週間が過ぎてアーシャルの旅立つ日がやってきた。この1週間は家にある本で魔物の特徴を覚えたり、長所短所を中心に覚える勉強をしてきていた。


「お父さん、もう旅立つことになったけど……なんか早いねハハッ。そしてこの服とガントレット本当に貰っていいの?昔大切にしてた物なんでしょ?特にガントレットなんて見た目金属の割には全然重さを感じないし。相当な値打ちものだと思うんだけど?」

「まぁそこら辺は気にすんなよお父さんが使わなくなったから譲るってだけだからな重く捉えなくてもいい!」


こんな大切な物を俺に


「ありがとうお父さん」

「あ、後聞きたい事があるんだがな?お前が前世の記憶があるのは分かった。だけどなんで今までその知識をお父さんの前で見せなかったんだ?」

「そんなの決まっているよ。……女の子にモテる為の奥の手として取っておきたかったからね!」

「ハハハハハハハ!下心アリか!衛兵沙汰にはなるなよ!」

「分かってるよ!」


そうアーシャルはクランチェストに返すと王都に向かう馬車がある村に向かって歩き出した。


「おい!アーシャル!!そっちの方向は違う!左だ左!」


クランチェストに叫ばれて恥ずかしくなったアーシャルは急ぎ足で町にむかった。



「前途多難だなぁ」









どうだったでしょうか?

感想をいただけたら幸いです。

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