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日常すれすれ  作者: しゅんたろう
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孫は“転生者”?4 まさかの“意思疎通?” ママ視点



2番目の子が生まれて、実家にしばらく帰省していた時のことであった。

じいじが急にこんなことを言い出したのだ。


「意識とか、思考とかって不思議だよね。脳って臓器、なんなんだろうね?ほらっ、

よく、前世の記憶をもって生まれてきた子供の話とかSFとかで聞くだろ?

でも、あれって結構研究もされてて、多くの実例が確認されてたって知ってた?」


「なんで急にそんなこというのよ?」


「いやあ、あおちゃんはよくしゃべるし、大人顔まけの言葉遣いしたりするだろ。

れいちゃんもまだしゃべんないけど、なんか反応いいだろ?

気のせいかもしれないんだけど........

二人見てるとなんか()()()()()みたいにみえることあるんだよね。


前世とか、異世界とかでひょっとして何か深い因縁でもあったら凄いなとか、兄妹の様子見ながら妄想するんだよなあ


いやー変だよね。自分でもかなり変だと思ってる。

()()()()に毒され過ぎかなあ。

単に”ほかより賢い兄”と、それに刺激された”反応のいい妹”で別に不思議なことはないんだけどね。

自分の孫だと、なんか、特別だと思いたいのかね、かなり変な方向性ではあるんだけど(笑)」


「彼は確かに、同年齢の子と比べると賢くてかなりよくしゃべるけど.......

気のせいだと思うけど。

かわいい孫が特別だと思いたいというパパの気持ちには、賛成ね!」


(とはいうものの、言われてみるとそんふうに感じることがないわけではないのよね)


なにか、気になったので、その晩、Webで検索してみた。


”実際、前世の記憶を持つとされる子どもたちは、2()()()()6歳頃に、行ったことのない場所や会ったことのない人々について語り出す傾向がある。これらの記憶は成長とともに薄れることが多いのだが、中には具体的な情報や過去の出来事を詳細に語る事例も報告されている。”


■前世の記憶の特徴


・発現時期: 2歳から6歳頃に多く見られる。

(あってる)


・記憶の消失: 7歳頃までには薄れ、成人まで残る例は少ない。

(うーん。どうだろ)


・語彙力: 子どもの語彙力を超えるような単語やフレーズを使うことがある。

(すごくあってる)


・関連する行動: 悪夢や睡眠障害を伴うこともあります。

(夜泣きがひどくって、気になって小児科連れてったら夜驚症っていわれたけど.......)


・バージニア大学では、2200件以上の前世の記憶を持つ子どもの事例を研究しており、そのうち約70%で過去の実在の人物や出来事との関連が確認されている。

(うーーーん。異世界はないわね。)


■具体的な事例

ホロコーストの記憶: 2歳の少女が、ナチス・ドイツの強制収容所での出来事を示唆する発言をした事例がる。


(なんか、結構あてはまってるやん。)


閑話休題。



二番目の子が生まれてからというもの、私は二つの不安を抱えていた。


ひとつめ。

上の子が赤ちゃん返りするんじゃないか、と。


これは杞憂。赤ちゃん返りどころか、積極的に()()()をしている!


そしてふたつめ。

(パパからあんなことを言われたため、意識しすぎているのかもしれないけれど.....)


……兄と妹の様子を観察していると、なぜか妙に“()()()()()している”感じがするのよねえ。


■まずは第3者的には、全く意味不明なのに意思疎通ができているのだ。


生後数週間の妹。

まだ「あー」「うー」しか言えない。

それなのに、兄(2歳)がそれを聞くたび、なぜか返事をしている。


妹(玲ちゃん)「う…あ〜」

兄(蒼くん)「え? ねむいの? じゃあ、ここにねんねしよっか」


(……通じてる?)


(本当に?)


妹は気持ちよさそうに兄のひざに頭を乗せる。


いや、そんなの偶然よね?と思いながら見ていると、


玲「……あぅっ」


蒼「はいはい。おのどかわいたのね?」


妹が「あう」だけでそんなふうに代弁できる2歳児って何?


■そして通訳能力が異常に高い


ある日、妹が泣き始める。

抱いても、ゆらしても、ミルクもダメ。


蒼くんが横からじーっと観察し、私に言った。


「おむつじゃないよ。これは……“さびしい”の」


(は? なにその心理カウンセラーみたいな分析。)


試しに抱っこして、胸の前で“ぎゅっ”としてみたら、


泣き止んだ。


(……え? どういうこと?)


■二人だけの“秘密会議”が成立している


夜。

リビングで家事をしていると、ベビーベッドから小さな声がする。

玲「……あぅー……」


蒼「うん、そうだよね。でもパパは、あとでくるよ。今日はおしごとでおそいって、ままが.........

えーっとそれはね...........」


えっ?独り言なの?? でも相槌うってるわね?

あなたたち、まだ会話できないはずなんだけど……?

蒼君なんか説明してるし.........まじかっ!


その後、妹は静かに寝た。

兄は満足げに私を振り返る。


「ちゃんと、()()()()よ」


(何を?)

(どんな言語で?)

(2歳の言語能力超えてない? まさかテレパシーってやつ??? )


■ママ、そろそろ怖くなる


翌朝。

私は冗談半分、本気(まじ)半分で蒼君に聞いてみた。


「ねえ……何で玲ちゃんの言ってること分かるの?」


兄はあっさり言い放った。


「だって、()()()()のことばは……ちゃんと()()()()もん」


()()さま?)


()()??)


(誰??)


(妹が……?)


兄は胸を張って言う。「ぼく、ひめさまの “しゅごしゃ” なの」


ぞくっ。


いや、そんな世界観、どこで仕入れてきたの。

パパ(じいじ)がいうような、前世とか、異世界とかの深い因縁?

異世界ファンタジーの設定そのものじゃないの。


(たぶん、というかほぼ間違いなく()()()()()()の可能性が高い気がするけど........これはパパにはいえないわね。喜んで変な方向への教育がエスカレートしそうだもの。)


妹はベビーベッドの中で、タイミングよく「あう」と笑った。


兄は優しい声で言う。「うん。まかせて。ぼくが()()よ」


■不思議だけど、これでいい


私は思った。


——言葉は通じないはずなのに、

この子たちは、心で会話してる。


それは“怪奇現象”かもしれないし、“兄妹愛”かもしれない。


たぶん、そのどっちでもいいんだろう。


だって今、

妹は安心しきった顔で兄の手を握り、

兄は誇らしげに妹を見守っているのだから。


私はふとつぶやいた。


「……まあ、異世界だろうがなんだろうが、仲良くしてくれるなら、いっか」


玲「あぅ」


蒼「そうだよね〜、ママもわかってるね〜」


……いや、だからどうして会話できてるの!?


今度こそ、心の底からそう思うママであった。


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