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夏の定番! 素足にデッキシューズ
真夏の午後。
テラス席に座る健二は、ガラスに映る自分を何度もチェックしていた。
健二(心の声)
「白シャツ、日焼け肌、素足にデッキシューズ……完璧。女子はきっと振り返る!」
ちょうど隣の女子大生二人がひそひそ話し始める。
女子A「ねえ、あの人イケてない?」
女子B「うん、でも……なんか匂わない?」
女子A「うわ、ほんとだ。なんか酸っぱいような腐ったような...?」
女子B「健康そうに見えて……実は悪い病気持ってたりして」
健二、笑顔を浮かべつつ(心の声)。
「フッ……やっぱり俺の存在感に気づいたか。匂いも、フェロモンと勘違いしてるな」
ところが、女子二人は顔をしかめて席を立つ。
女子A「だめっ!!無理。食欲なくす」
女子B「やっぱ健康そうに見えて、なんか悪い病気もってるとか?」
女子A「「ってか、悪い病気じゃなくて、ただ足が蒸れてるだけじゃん!」
残された健二、ガラスに映る完璧な自分の姿に問いかけた。
「……俺って、そんなにヤバいのか?」
デッキシューズの中でじわりと汗がにじみ、静かに、しかし確実に“夏の現実”が漂っていた。




