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猛暑ビール日記
会社員の佐藤は、毎日うだるような猛暑の中で働いていた。
「今日も猛暑日か……これで連続43日目かよ」
帰り道、駅前のビアガーデンの看板が輝いて見える。
仕事帰りに冷えたビールを一杯が習慣に。
翌日も猛暑 → 「これは水分補給だ」と二杯。
翌々日も猛暑 → 「これは健康管理だ」と三杯。
だんだん理屈がついて、ビールの量が増えていった。
猛暑が続きすぎて——
居酒屋は「猛暑割」なる制度を導入。
コンビニではビールだけが品薄に。
厚労省は「ビールも水分だが、塩分は忘れずに」と異例の注意喚起。
ついに気象庁が発表する。
「本日、猛暑日60日連続を記録しました!」
全国から「カンパーイ!」の声が上がる。
その瞬間、日本全体がひとつのビアガーデンと化した。
翌朝のニュース。
「アルコール消費量が過去最高を更新。経済は好調ですが、二日酔い患者も過去最多となっています」




