AIグラス 小児科にて
[場面:小児科外来前室]
柊俊一郎が机の上にAIグラスを置き、ため息。
高橋「それ、例の診断サポート?評判いいって聞いたけど…顔が暗いね。」
俊一郎「いやー、診断は当たらんし、患者さん混乱するし…。ただ、やたら口が達者なんだよ。」
高橋「口が達者?」
俊一郎「説明の説得力だけはすごい。まるで営業マン並みだよ。」
高橋(小声で俊一郎に)「小児科は診断も大事だけど、親御さんを納得させるのが半分以上だからね。」
[試してみることに]
(高橋がAIグラスを装着)
(発熱した5歳の男の子と母親が入室)
母親「昨日から熱が出て、咳も少し…」
高橋「そうですか…(グラスを通して情報を見ながら)…まずね、お子さんの体、今ヒーローみたいにウイルスと戦ってますよ。」
母親「あら、ヒーロー…それは心強いですね。」
高橋「たぶん大丈夫です。薬よりもね、休養と水分…あと、愛情。愛情は…もう十分そうですね。」
母親「…ありがとうございます。」
(俊一郎、小声で)「おお…説得力あるな。」
高橋「ただね…まれにですが、“猫ひっかき病”って病気の可能性も…」
母親「えっ…ウチ猫いないんですけど…」
高橋「あ、じゃあ心配ないですね。いや、こういうのも一応候補に出すんですよ、AIが。」
(母子は笑って帰宅)
俊一郎「…これ、診断はともかく、親を安心させる能力はすごいな。」
高橋 「うん。これ、“親説得AI”として売り出したらバカ売れするかも。」




