あおちゃんと、だんごむしの ひみつ
半分リアルです。2歳の孫恐るべし。天才かも....
「これは、”かくとく”です。」
そう言って、あおちゃんは自慢のブルーのシャベルを片手に、庭のすみっこを真剣にほっていた。
「そんな難しい言葉、どこで覚えたの?」とママが笑うと、
「ニュースでいってた。”かくとく”、たいせつ!」
どうやら昨日、テレビでじいじと一緒に見ていた選挙速報の言葉をまねているらしい。
(なにげに、使い方もあってる!?)
その日は、朝からあおちゃんの“だんごむし調査”の日だった。
「これは、オスです。かいせきすると、たぶん…にほんさん。」
「うーん…“かいせき”って?」
(いったい、どこからしいれてきた語彙なの?!?)
「ゆーちゅーぶでみた。すいりしてた。きょうしゅくです。」
たぶんそれ、“鑑識”とか“恐縮です”とか…何かの刑事ドラマからの引用?
あおちゃんの言葉は、すべてどこかで耳にした“おとな語”を、おままごとみたいに取り入れているのだった。
手にとっただんごむしを大切にシャベルに乗せると、
「はい、だんごむしさん。あんしんしてください。これは、けいやくです。」
「けいやく?」
「うん。あおちゃんが、まいにち、かんさつするけど、いたずらはしません、っていうやつ。」
その後ろで、じいじが真面目に「それは契約というより“誓約”だなあ」と笑っていた。
最後に、あおちゃんはシャベルを立てて、空を見上げてひとこと。
「でもね…だんごむしさんはつよい。」
「え、どうして?」
あおちゃんは誇らしげに答えた。
「じしんがきても、まるくなれば、たいじょうぶ!」
……そんなふうに思ってくれてるだんごむしさんたちは、
たぶん今日も無事です。たぶん....




