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その魔法少女は物理系  作者: 須美音
第一部
44/50

44

トウコとルミラ、そしてウキョウ国の三人でオリビアの妹を助ける為、グルームが居る建物に侵入するもオリビア達は麻痺で動けない状態になってしまった。

そんな中、グルームの三人は襲い掛かってきたので、トウコはルミラにオリビア達の守りを任せたのだった。


「おいトウコ。こ奴等はどうしたらいいのだ?」


「こいつらは拷問コースをご所望だから麻痺る感じでよろ」


トウコはそう言うと、グルームAの元へ素早く移動した。


ルミラに襲い掛かってきたグルームの三人はルミラにより(けい)で麻痺させられ一瞬でその場に倒れた。

その光景を見ていたウキョウ国の三人は驚きで声も出なかった。


一方、トウコはグルームAの近くに居たグルームB,Cを間髪入れずに(けい)で麻痺させオリビア妹の安全を確保した。

グルームAは、そのあまりの早さに成す(すべ)なく見ている事しか出来なかった。

トウコはグルームAに近づくと腕を取り激痛発勁(げきつうはっけい)を発動。


「ぎゃあああああああああああああああっ!!!」


「これがお前等ご所望の激痛拷問だ。これを三日三晩繰り返す」


トウコが手を離すとグルームAはその場に倒れ込み、力ない声で命乞いをした。

道具の解除を要求するとグルームAはトウコの怒りに触れない様、慌てて解除を行った。

自由に動く事が出来るようになったウキョウ国の三人はオリビア妹の元へ駆けつけたのだったが…


オリビア妹の両腕には封魔石の手錠が付けられていた。

オリビアは鍵を差し出すよう言うと、グルームAは小さな声で無いと返答。

無いはずは無いとシエラが怒ると、妹をここに連れて来る道中で落としたとグルームAは告白。

シエラは信じられなかったので精神系魔法で確認した所、グルームAは嘘を言ってはいなかった。


「ドジかっ!! じゃ、ルミラよろ」


トウコは軽く突っ込みを入れてから手錠の破壊をルミラに託した。


「ヌシは先程から魔物使いが荒いぞっ!」


ルミラが魔物と言い出したのでトウコはルミラの頭を殴った。


「何をするのだ!」


「だから魔物とか言うなつってんだろっ!」


ルミラがゴネるのでトウコが手錠を破壊する事に。

トウコはオリビア妹に近づき両手の手錠に触れると、シエラが何をしてるのかと尋ねた。

手錠を破壊するとトウコが返答をすると、そんな事出来る訳がないとシエラが言い出した。

トウコは無視して(けい)で手錠を破壊するとウキョウ国の三人は、開いた口が塞がらない状態で暫く驚いていた。


「ふ、封魔石の手錠ですよ! な、何で壊す事が出来るのですかっ! おかしいでしょ!」


シエラの疑問は当然だった。

封魔石の手錠とは、そこそこ貴重な魔力を吸収する非常に強固な鉱石で出来た手錠で主に犯罪を犯した魔法使いに使用される。

その名の通り魔法が通用しないので破壊不可能とされている。


「いちいち五月蠅い奴だなあ。手錠が外れたんだから良いだろ」


「外れたんじゃなく完全に破壊してたじゃないですかっ!」


シエラの執拗な問い詰めに対しトウコは曖昧に答えていたので、その矛先がルミラに向けられた。


「あなたも何かしてましたよね? 魔法が使えない状態でどんな魔法を…それに人間離れした動き…貴方達、本当に人間ですか?」


「ば、馬鹿野郎っ! この糞みたいな神獣が目に入らんのかっ!」


トウコにはポン太が付いてるので疑いようも無い。

そうなると皆の視線はルミラに向けられた。


「…」


ルミラは返答に困り黙り込んでしまったのでトウコはルミラの頭を殴った。


「何をするのだ! 余計な事は言ってないではないかっ!」


「素直かっ! そこは人間って即答しろよ! 黙ってると人間じゃないって言ってるようなもんだろがっ!」


トウコは話題を()らす為、グルームの連中にかけた麻痺を解除し正座させた。

そして激痛拷問の開始を宣言すると、先ほど既に食らっていたグルームAは青い顔をしてブルブルと震え出した。


数分後。


全員に激痛を食らわせ二週目に突入しようとした矢先、ルミラが食堂に行きたいと言い出した。

当初の目的を忘れていたトウコもその言葉で急に空腹になり食堂へ行く事に。

グルームの連中はシエラの拘束魔法で上半身を拘束。

食堂へ向かう途中に警備を行っていた魔法少女にグルームの六人を引き渡しそのまま高級食堂へ直行。


「よし、ルミラ。好きなだけ食え。ここは三人のおごりだ」


「何故我々が…」


シエラは不満そうにしているが、オリビアはトウコとルミラに感謝してもしきれない。

実際の所、二人が居なければどうなっていたかは想像に容易(たやす)い。

食事を終え、改めてお礼をすると言い残しオリビア達は食堂を後にした。

トウコ達も明日に備え宿泊所に戻ったのだった。


次の日、フェス武部門の本戦初日。


闘技場では多くの観客が今か今かと対戦を待ち焦がれていた。

中央の舞台には本戦出場者の十六名が既に勢揃いしている。

その中には当然ながらトウコとミリアの姿もあった。

十六名全員の紹介が終わると選手達は一旦舞台から退場。

本戦は一日一試合で十五日に渡って行われる。

これは美部門も同様で同時に他の競技も行われる。


「皆さん長らくお待たせ致しました! 選手の入場ですっ!!」


アナウンサー的な人が選手の紹介を始めた。

まず一人目はウサカ国代表ベル。

もう一人はウキョウ国代表オリビア。

ウキョウ国、ウサカ国、ナガワ国の三国は常に本戦に出場している強国。

いきなりの強国同士の対戦で客席は大いに盛り上がっている。

オリビアは前回の優勝者で今回も優勝候補と言われているので目が離せない一戦。


そして試合開始の合図が鳴り響いた。


合図と同時にオリビアの手に光の剣のような物が現れた。


トウコ達と共に客席でその光景を見ていたツバキが突然声を出した。


「あ、アレです!」


ツバキは予選でオリビアと対戦し敗北している。

その時も今と同様にオリビアは光の剣を出していた。

その剣で攻撃されると肉体的ダメージは無いものの魔力が吸い取られた、との事だった。

剣の攻撃は防ぐ事が出来ず、流石のツバキも何度も攻撃され魔力が尽き、何も出来なくなってしまったのだった。


転生前、トウコがプレイしていたゲームには、そんな魔法は存在しない。

ポン太に確認するとゲームの舞台はトウコが在住するこの国のみで外国と言う概念は無かった。

故に外国の魔法がゲームに存在しないのは当然だと言い放った。


「あいつ魔法が使えるなら糞ヤベー奴じゃん!!」


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