表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
その魔法少女は物理系  作者: 須美音
第一部
41/50

41

スターワールドフェス武部門の出場内定を獲得したトウコはミリア達と合流。

そこでウサカ国の武部門出場者と多少のいざこざがあった後、ホームへと戻ったのだった。


数日後、フェス出場確認の為、再びヘレロビの街にある運営本部に訪れたトウコ一行。

三人共出場が決定し詳細事項を聞き終えると運営本部を出て食堂的な店に向かった。


ヘレロビの街はこの国最大の街でギルドに所属する魔法少女の在籍数も多く治安が非常に良い街だ。

それ故に他の街と違ってチンピラ的な魔法少女は皆無に等しく安心して食事をする事が出来る。


そんな訳で落ち着いて食事が出来ると思っていたトウコだったが…

店に入り空いているテーブルに着席すると何処からか聞き覚えのあるイントネーションの会話が耳に入ってきた。

声のする方向を見たら、先日揉めたウサカ国の三人がテーブルを囲っている。

トウコ達は気にせず食事をしていたら、ウサカ国のネールが先ほどよりも大きな声を出し始めた。

流石にイライラしたトウコは文句を言いに行こうとした矢先、別のテーブルに居た何者かが立ち上がった。


「ちょっと、そこ! 五月蠅いわよ! 静かにしなさい!」


学級委員長がクラスの騒がしい男子に言う感じでネールを注意したのはナガワ国のフェス武部門出場選手の一人、レナと言う魔法少女。


「ウサカじゃこれが普通や!」


ネールは間髪入れずに言い返した。


「普通ちゃうけどな」


ネールの(げん)にグロリアはそれを否定。

ウサカ国でも食堂で大声を出して会話をする者は滅多にいない。


ネールは注意してきた相手に自分から名乗ると相手の名乗りも要求。

お互いフェスの選手と知ると一触即発状態になった。

二人が暫く言い争いをしていたら、別のテーブルに居た者が立ち上がり二人を睨みつけて口を開いた。


「あなた達、迷惑なので外でやって下さい」


謎の人物が参入してきた事によって非常に空気が重いトライアングルが形成された。

そして、そのトライアングルの中心部にトウコ達がいた。

こんな状態では落ち着いて食事をする事が出来ないので、二人を店から追い出す為トウコが立ち上がろうとした瞬間、口を出してきた謎の人物と同じテーブルにいた者がこちらへ向かってスタスタと歩いて来た。


「あっ…あの人は確か…」


エリーザは知っていた。

その人物は前回のフェス武部門優勝者。

ウキョウ国で歴代最強と噂されている魔法少女のオリビア。

前回の優勝者と言う事もあって世界最強の魔法少女とも言われている。


そのオリビアが歩き出したと思ったら次の瞬間にはネールの目の前に立っていた。

すると、ネールは突然その場に倒れたのだった。

それを見ていた周りの者達は何が起きたのか分からず固まっていたが、トウコはオリビアの動きを正確に(とら)えていた。

世界最強と言われるだけあって良い動きをすると感心しながら見ていたら、突然オリビアはトウコの方を向いた。


「そこのあなた。今、私の動きを目で追っていましたか?」


トウコは素直に、見ていて感心したと言うと、オリビアの後ろから何者かが現れた。

その者はオリビアと同じくウキョウ国でオリビアに次ぐ実力の魔法少女シエラ。

シエラはトウコの言に怒りを(あらわ)にしている。

それは、自分でさえ目視(もくし)出来なかったのに、名の知れない者が(うそぶ)く事をオリビアに言った事に対して。

オリビアは無言でその場から立ち去り出口へ向かったが、シエラは暫くトウコを睨んでからオリビアの後について行った。


「うう、まだクラクラするわ……って、お前はこの前の奴やないかっ! いつからそこにおった!」


ネールは片手で頭を押さえながら立ち上がると、目の前にトウコが居て驚いた。


「脳が揺れたのに元気な奴だな。お前がシバかれる前からおったぞ」


ネールは悔しそうな表情をしながらも、大人しく仲間と共に店を後にした。


トウコは正面を向き食事の続きをしようとしたら、不思議そうにトウコを見つめるエリーザに気づいた。

話を聞くと、ミリアとエリーザはネールの会話で所々意味が分からない単語があると言い、ツバキは多少なら分かるとの事だった。

どうやらトウコがウサカ国の言葉を使い普通に会話をしていたのに驚いていたのだった。

この国とウサカ国は非常に遠い。

更にこの世界では数少ない島国の為、陸路で移動する事が出来ず、世界的な(もよお)しでも無い限り、外国人が来る事は非常に少ない。

そんな理由でエリーザは驚いていたが、トウコの前世ではよく聞く言葉だったので全く違和感無く会話をしていたが、単語の意味が分かる事に関しては適当に誤魔化していた。


因みにフェス開催にあたって、テレポートが使える魔法使いが世界の中心の国であるウキョウ国へ行き、そこから各国の魔法使いをこの国に連れてきてテレポートの行先を登録する。

この涙ぐましい作業によって、国間の移動をスムーズに行っていた。



そして数日後、スターワールドフェス開催当日を迎えた。



各国の出場選手達はそれぞれの思いを胸に秘めている。

ある者はお国の為、またある者は名誉の為、そして賞金目的や単に強い者と戦う為。


一方、トウコはと言うと…


「世界中の食べ物が食べれるってマジ?」


フェス出場より他国の食べ物に興味がった。

しかしそれはトウコに限らずフェスの楽しみの一つにもなっている。


トウコ達はフェス運営の支持のもと前日から会場入りをしていた。

選手であるトウコ、ミリア、ツバキの三名は予選会場へと足を運んだ。


予選は数ブロックに分けて行われ、勝ち残った上位の者が本戦に出場、それを一日で行う過酷なもの。

そして予選では同じ国の選手が同じブロックにならない様、適当に割り振りをされている。

本戦は予選を突破した合計十六名で行う。

それは美部門でも同じで、本戦は一日一試合。

人気が高い武部門と美部門は午前と午後に分かれて行われるので観客は両方を観戦する事が可能。


武部門に関しては強豪国が存在する。

毎回必ず本戦に出場する国はウキョウ、ナガワ、ウサカの三国。

この三国は人口が非常に多いので、当然、魔法少女の誕生率も高い。

その中でもウキョウ国はトップを独占した事がある程の強豪国である。


そして予選が開始された。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ