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その魔法少女は物理系  作者: 須美音
第一部
35/50

35

サイクロプスとの対戦希望者が(ことごと)く倒させた(のち)、トウコが颯爽(さっそう)と登場。

しかし、サイクロプスの正体がルミラと知り、トウコと激しいバトルになった。

バトルの末、トウコはルミラに発勁(はっけい)を放つも、反射され逆に右腕が麻痺して動かす事が出来なくなってしまった。


(あっぶねーっ! アレ麻痺じゃなくて、破壊する(けい)だったら今頃は俺の腕が破壊されてたって事か…)


トウコは破壊する勢いで(けい)を発していたらと思うと内心ぞっととしていた。


「もう終わりか?」


ルミラは戦いを続ける為、トウコを挑発。


「んな訳ねーだろ」


トウコもやる気満々ではあるが、内勁(ないけい)で慣れない治療を行いながらなので多少動きが鈍くなっている。


そろそろ頃合いとルミラは思い、トウコの攻撃に合わせて、ある行動に出た。


「うわー。やられたー」


棒読み丸出しのセリフでルミラはその場に倒れ、サイクロプスの姿に戻ったのだった。


「なっ!!」


トウコは一瞬声を上げたが、すぐさまその意図に気づき冷静になった。


一方、司会者と観客は静まり返っている。

そして司会者が我に返りトウコの勝利を宣言すると客席から一斉に大きな歓声が上がった。

サイクロプスが回収されトウコも皆が待つ特別室へ戻った。


特別室に入るとルミラがバクバクと御馳走を食べていた。


「なんでいるんだよっ!」


トウコは既にルミラがこの部屋に居る事に驚いている。


「おお、トウコか。ここの飯はどれも美味いぞ!」


ルミラは目を輝かせながらトウコに食事を勧めている。

それに対しトウコは言いたい事が山ほどあるものの、ルミラの正面に着席し食事を始めた。

数分後、ルミラは食事を終え非常に満足そうにしているので、トウコは話を切り出した。


ルミラが他のサイクロプスと代わってまで、ここに来た理由を言うとトウコは驚いた。


「えっ!? (けい)の応用を? マジで? よし! 今すぐ一緒に帰って教えてくれっ! さあ早く!」


トウコは(けい)の新たな技を会得出来ると聞いて、居ても立ってもいられない状態だった。


「お、お姉様…この後、結果発表とか色々ありますが…」


エリーザは申し訳なさそうに言った。



その後…結果発表の結果、エリーザの思惑通りトウコが優勝したのだった。



「ぬぅ…ならば、明日だ! 明日朝一で帰るぞっ!」


「あ、明日はポスター撮りが…」


エリーザは更に申し訳なさそうに言った。


「またあるのかっ! ぐぬぬ…ならば、ポスター撮りが終わってからだっ!」


エリーザは何も言わなかったので、明日ポスター撮りが終わり次第ルミラが住む場所へ行く事にした。


「じゃあ師匠はそれまで何処か遠い山の中で野宿でもしててくれ」


「何故我を雑に扱うのだ! ヌシは師匠に対する敬意と言うものは無いのか!」


「いや、だって…街に居たら問題起こすし、それに野宿とか慣れてるだろ?」


「問題起こす前提か! それに野宿など慣れとらんわっ! 全く…」


ルミラはまだブツブツと文句を言っているので、ミリアに頼みルミラを一泊させる事にした。

ミリア邸に着き御馳走を振舞うと、ルミラは上機嫌で食事を堪能していた。



次の日。



トウコのポスター撮りの為、皆で撮影を行う現場へ向かった。


「よし、今回は一発で終わらせて、さっさと師匠の故郷へ行くぞ」


前回のポスター撮りでは中々オッケーが出ず、やけくそで取った恥ずかしいポーズが採用された。

今回はそんな事で時間を割きたくなかったので、前回のそれを踏まえ、いきなり恥ずかしいポーズで挑む事にした。


撮影が開始されるとトウコは右手の親指と人差し指と小指を立て、それを右目に当て『キラッ☆』と言いながら、例によってテレペロ的な表情をした。

すると、見ている者全てが絶賛し、撮影は一発で終わったのだった。


トウコ達は早速エアボートでルミラの故郷へ向かった。


ルミラの故郷はトネシンの街からだと馬車で三か月以上かかる場所だがエアボートだと一日かからずに到着する。

途中何度か休憩を行いつつ、日が沈み始める頃に何処かの街で一泊する事にした。

街に到着し夕食を取るため、食堂的な店に入った。

皆で同じテーブルに着き、注文を終えて待っていると、別のテーブルに居たチンピラ魔法少女達が近寄って来た。


「あんた等、痛い目にあいたくねーなら金を出しな」


チンピラ魔法少女達はいきなりお金を要求してきた。

トウコは過去に何度か同じシチュエーションを体験している。

以前はこの後、間髪入れずミリアとツバキが暴れて店を無茶苦茶にしていた。

しかしトウコは学習している。二人が暴れる前に自分で処理しようと考えていた。


「よし、お前等…」


トウコが(けい)で相手の気を失わせようとした矢先、ミリアがいきなり一人をぶっ飛ばし、ツバキが魔法で残りを黒焦げにしたのだった。

二人も学習していたせいか、店の被害はいくつかのテーブルと椅子が破損した程度に留まった。

店の被害自体は少なかったものの、トウコはミリアとツバキが勝手に攻撃した理由を尋ねた。


「はい。お姉様が『よし、全員ぶっ飛ばせ』とおっしゃいましたので、ご命令通り致しました」

「姉上様が『よし、黒焦げにしろ』と命じて下さったので御意のままに」


「いや、『よし』の後にそんな事言ってねーわっ! どんな聞き違いだよっ! つーか、デジャブー感が半端ねーわ!」


「喧嘩を売られたら即座に買う、それが魔法少女の理じゃ」


例によってポン太が口を挟んで来た。


「それは以前も聞いたわっ! お前はマジで勝手にしゃべるなっ!」


「ヌシ()は何時もこんな事をしているのか」


ルミラはこの光景を見て呆れている。

その件に関しトウコとルミラで暫し話は続いたが、結局魔法少女は魔物よりたちが悪いと思うルミラだった。


「所でお姉様、この者達は以前、お姉様にお叱りを受けた者達で御座います」


エリーザは意外にも以前の出来事を覚えていた。


それを聞きトウコはチンピラ魔法少女達を叩き起こし、二度目と言う事もあり、例の激痛技を数度に渡り食らわせた。

流石にチンピラ魔法少女達でも何度もそんな激痛を食らうと素直にならざるを得なかった。


「ヌシの容赦の無さは悪魔以上だな…」


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