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その魔法少女は物理系  作者: 須美音
第一部
19/50

19

トウコはミリアとグルームの戦いを眺めていたがミリアがやり過ぎない様に注意を促した。


以前のミリアは身体能力+身体強化魔法により、単純に相手を殴り殺す様な戦い方だったので動きにも無駄が多かった。

しかし現在はトウコ指導の下、武術の鍛錬を行っているので無駄な動きが減り打撃の力加減もコントロール出来る様になっていた。


(おおっ! 俺が心配するまでも無かったか…)


トウコは初めてミリアに会った時、いきなり殺されそうになった事があったので心配していたが、杞憂(きゆう)だったと思い少し安心した。


そうこうしている内に、十数人居た敵は全てミリアにノックアウトされていた。


エリーザは魔法が使えない状況で圧勝している2人を見て唖然としている。


ミリアはこの国で最強と言われている魔法少女。

その最強の魔法少女を倒し、昇進を狙っていた犯人Aの野望は一気に崩れ去ったのだった。


トウコ達は犯人が気を失っている間にギルドへ向かい後処理を任せ、依頼の報酬を受け取った。



それから数日が経過した。



トウコはエリーザを助け多額の報酬を手に入れた事によりモンスター討伐でお金を稼ぐ必要が無くなったので、その時間をミリアの武術指導に費やしていた。

ミリアと実戦さながらの特訓を行っていたら、メイドに呼ばれ客室に行くとギルド職員が待っていた。


「本日はミリア様とトウコ様に…」


「断るっ!」


ギルド職員が言い終わる前にトウコは話の内容を聞かずに断った。

トウコの魔法少女ランクはD、以前ギルドで魔力無しと判断され異例のランクDとされていた。

普通の魔法少女は最低でもランクCで毎月ギルドからお金が支給されているがランクDのトウコには支給されてはいない。

お金が支給されてない以上、依頼を受ける義務は無いとトウコは勝手に思っていたので依頼を断ったのある。

ランクの件をギルド職員に説明した所、2人共相当驚いていた。


「こ、こちらに何か手違いが…た、直ちにトウコ様のランク認定手続きを…」


「いや、魔力計測しても加護のアレで測定出来ないから、実績でランクS認定してくれ。この前のエリーザを助けたアレで十分だと思うが?」


トウコは以前、魔力計測を行った際、加護による弊害的な何かで水晶では魔力が計測出来ない状態になってるとミリアに苦しい説明をしていたので今回もギルド職員に同じ言い訳をした。


この場に居るギルド職員だけでは判断出来ない案件なので上司に相談する為、職員はギルドへ戻ったのだった。



それから数日後。



いつもは2人で来るギルド職員が今度は3人でやって来た。

例によってミリア邸の客室で話を聞く事となった。

今回会うのが初めての人物はスターギルド、トネシン支部の支部長ローズと言う女性だった。

話の内容はトウコの魔法少女ランクについて。

調べた結果、トウコのランクは暫定ランクDのまま保留になっていた。

トウコは過去、貴重薬草の採取とグルームと名乗る者達の確保、この2件だけでも魔法少女ランクSになるには十分な功績だった。

しかし、スターギルドの規定上、魔力は不可欠。

だが、魔力を測定出来ないトウコは何らかの魔法を見せる事で特例として魔力測定を免除になると言う事だった。


トウコ自体は魔法を使えないがサポートキャラであるポン太は3つの魔法を使う事が出来る。


(うーむ…マジックレジストは他人が見ても効果が分からんから後はテレポと…そういやもう1つの魔法って何だっけ?)


「おい」


トウコは3つ目の魔法を確認する為、ポン太に話しかけた。


「テレポで良いじゃろ」


「いや、3つ目の魔法って何よ?」


「トウコ様、魔法を見せて頂けますか? 出来れば高度な魔法をお願いします」


トウコは3つ目の魔法をポン太から聞き出す前にローズが割り込んで来た。


「高度な魔法何て知らん、テレポで十分だろ!」


トウコはちょっとキレた口調になっている。


「テレポだけでは少し弱いので、トウコ様の所持魔法をチェックさせて頂きます」


ローズはエリート(元魔法少女)、多種多様な魔法を使う事が出来る。

その中には以前ツバキが使用した相手の使用できる魔法を調べる探知魔法も使える。


「えっ!? いやいや、プライバシーの侵害だろっ!!」


魔法が使えないトウコは焦って意味不明な言い訳をしたがローズはお構い無しで魔法を発動した。


「こ、これは…まさか…」


ローズはかなり驚いている。

それはトウコの所持魔法を確認する事が出来なかったからだ。


「マジックレジスト使えば良いじゃろ」


ポン太は今更マジックレジストを提案してきた。


「今更遅いわっ!!! アホかっ!!!」


「なるほど…そう言う事でしたか…敢えてテレポしか使えないと主張し、私に探知魔法を使わせるよう誘導。

それを上位の魔法でガード…この場に居ながら瞬時に私のリクエストに対応…恐れ入りました…」


ローズはツバキと同様にトウコに魔法が無いのは探知魔法がガードされたと判断したのだった。


「えっ??? どういう事? お前、マジックレジスト使ったのか?」


「ワシは使っておらんっ!」


「威張って言うなっ! アホかっ!」


「魔法の確認が取れましたのでギルドに戻り登録手続きを行います。1週間後、ギルドへお越しください。お疲れ様でした」


ローズと2人のギルド職員はお辞儀をしてギルドに戻って行った。


「うーん…何だかよく分からんが良しとしとくか!」



1週間後、トウコはミリアと共にギルドへ赴いた。



「これでトウコ様のランク登録が完了致しました」


これで安定収入が得られる事になり喜んでいたトウコだったが、金額を確認した所、ランクSにしては思っていた金額より遥かに低くてショックを受けた。


ギルドから毎月支給されるお金は貢献度(ギルド指定の依頼を達成した数)による。

ランクAからCの場合、貢献度が0なら支給額も0で一定数の依頼を達成して最大で1か月程度の生活する分くらいは貰える。

当然ランクが高いほど支給される金額も高くなる。

ランクSは特別で貢献度が0がでも最低限の支給はされる、トウコが聞かされた金額は貢献度が0の最低限の金額だった。

トウコは何もせずに毎月高額の収入が得られると勘違いをしていた。


(ああ確かに…よくよく考えたら何もしない奴も居るのに無条件で全員に支給する訳が無いよな…)


「所で、先日お伺いした際には断られましたが、お二人に指名依頼が御座いますので是非お受け頂きたいのですが…」


「まあ、一応話だけは聞こうか」


トウコはエリーザを助けた一件で多額の報酬を得ているので依頼を受けるつもりは無かったが、ランクSになった手前話だけは聞く事にした。


「依頼内容は魔法少女の討伐です」


「なにーっ!!」


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