第七話ポーション
「それじゃあ行ってきます!」
「・・・行ってらしゃい」
次の日からアンナは授業の為学院に向かって行った、クランは今日も仕事だ朝から店前を掃除している。
「・・・こんなものか」
店前の掃除を終え店内に入り次は店内の掃除を始める、商品が陳列されている棚を一つ一つ掃除する棚に陳列された商品を退けなければならない為時間が掛かる。
「クラン君掃除が終わったらこれを棚に並べておいてくれ」
店長のビルが持って来た木箱の中には液体の入った瓶が並んでいた、何かの薬だろうか。
「・・・ビルさんこれは?」
「それはジタリア王国から取り寄せたポーションだ、どうやらキズによく効くらしいウチで作ってるポーションと何が違うか判らんが試しに取り寄せてみた」
ジタリア王国はクロシル王国の南に位置する大国の一つだクロシル王国との関係は良好で頻繁に交流が行われている、とアンナが教えてくれた
クランはポーションの入った瓶を手に取っていたそして瓶をじっと見つめている。
「クラン君どうした?」
「・・・いえこのポーション何処かで見た様な気がしたので」
「そうかならクラン君はジタリア出身なのかね?」
「・・・分かりませんアンナに教えて貰うまでジタリアなんて国知らなかったので」
「そうかまぁゆっくり探せばいい」
「・・・わかりましたそう言えばこのポーション値段はどうしますか?」
「そうだった・・・安くて1本銅貨3枚で仕入れたから銅貨5枚で売ろう」
「・・・ここの工房で作ってるポーションは銅貨6枚じゃ無いですかそれより安くして大丈夫ですか?」
店の裏にある工房ではリディアーヌさんがポーションを始めとするマジックアイテムを作成している、なので工房のポーションより安くしていいのか不安だった。
「まぁ大丈夫だろ試しに仕入れただけだし」
「・・・そうですか」
不安になりながらも値段を聞いたクランが棚で値札を書いていた、気づけばもう直ぐ開店の時間だ。
「もうこんな時間か店開けるぞ!」
「・・・はい!」
今日もギルマーティン魔法具店は開店の時間を迎えた。
作中登場国家解説
クロシル王国
アンナとクランが居る国大国に数えられるが大国の中では魔法使いの数が最も少ない
ジタリア王国とは友好的である
マガノス帝国とは不仲で緊張が続いている
通貨は
銅貨
大銅貨
銀貨
大銀貨
金貨
大金貨
聖金貨
の7つが用いられている