第三話空を飛ぶ魔法
街に向かう道中クランが
「良ければ空を飛んで街まで運ぶ」
と言い出したフライと言う空を飛ぶ魔法はあるがアンナはまだ使えない魔法だった、フライはSランクとかなり高位の魔法で学院生の大半は使えない。
「空を飛ぶ魔法フライはSランクの中でも高位の魔法なのよ?私が通ってる学院の生徒だって使える人は片手で数えられる位しか居ないのにアンタが使えるの?」
「・・・使える」
「・・・じゃあお願いしようかな」
そう言うとクランはアンナを抱える俗に言うお姫様抱っこの体制だ
「ちょっと!これ恥ずかしいんだけど体勢変えてよ!」
アンナが抗議するがクランは聞かず
「・・・フライ」
その声と共にアンナを抱えたクランの体が宙に浮き上がったそのまま森の木よりも高い高度まで上昇する
「・・・街はどの方角?」
クランが訪ねるとアンナは。
「あの城壁がある方に向かって!」
そう言うとクランは城塞都市シレイスに向かって飛んで行った。
「私・・・本当に空を飛んでる!」
アンナは驚きながらもとても楽しそうにしているさっきまでの恥ずかしいと言っていた彼女はもうそこにはいなかった。
フライの魔法で直ぐに森を抜けた2人はあっという間にシレイス近くまで来ていた。
「あの門の辺に降りて飛んだまま街に入るのはマズイから」
指示通りクランは門の手前に着陸しアンナを降した。
「・・・」
立ち去ろうとするクランをみてアンナは。
「ちょっと待って!」
「ん?」
「アンタ行くあてあるの?」
「・・・無い」
「だったらウチに来なさいまだ聞きたい事もあるし」
「・・・良いのか?」
「もちろん!」
「・・・ならお言葉に甘えて」
「よし!じゃあ付いてきて!」
取り敢えずクランを家に泊める事にしたアンナはクランを連れて家に戻って行った。
とは言ったものの内心何故こんな奴拾ったのだろう?と思っているアンナだった
「・・・随分と賑わっているな」
賑わっている街中を見てクランは呟いた。
「この辺はね、此処から1番近い都市のツィヴトはスラムがあって失業者やホームレスのたまり場らしいわ」
ツィヴトはシレイスから1番近い都市で比較的治安の良いシレイスと違いツィヴトはスラムがありまた犯罪が他の都市より多い傾向がある。
「着いたわ此処が私の家兼ギルマーティン魔法具店よ!」
他の街の話している内に気付けばアンナの家に着いていた。
次回はアンナの両親が出てきますたぶん