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妖ーあやかしーノモノ 終結

終わり

腹が減る。

僕は、人間を見つけた。



“食べたかった”



また人間を見つけた。毎度のように、笑顔で挨拶を交わした。

でも僕は、



“人間が食べたかった”



うんと我慢した。

あれからもう3年ほど経つ。

気づけば中学2年。

ここもだいぶ大きくなり、

小さな町になった。

この国の総理大臣というお偉いさんが、

突如こここに現れ、

村を発展させるとか言い出し、

小さすぎる村が少しずつ大きな村になり、小さな町となった。

それから5年

サクラとユリは19歳あと一年で成人だ。

交通整備も発展し、山を掘りトンネルが開通した。

それにより、住民も多くなった。

今では、前のような村の面影が少なくなった。

大きなビルも建ち、周りの山も少しずつ削られて

山の妖怪や動物の居場所が無くなっていった。

僕とユリは、反対したが国の耳に留まることなく、開発が進められた。

山がほとんど削られ、日本海、太平洋につながり、

さらに、開発が進められた。

そして、あれから5年。

大きな駅や、空港、映画館や遊園地などの娯楽施設、スーパーマーケットや大規模ショッピングモールなどの巨大建築物が建てられた。

山の動物の多くは保護され、元の村の面影なんてどこにも見当たらなかった。

妖怪たちも今いるのは、生命力が強く人間への変化を得意とする者や天狗や河童や鬼など、が今に生きる

妖怪だ。



今、歴史に残る妖怪たちのほとんどは、行き場を失いいなくなった。

ぼくたち妖怪は存在しない物だと言うが、

それは、嘘だ。

この世界中に妖怪は、存在する。

場所に限らず、どこにでも存在する。


亡霊がこの世を彷徨う心霊現象の様に、妖怪もこの世を彷徨っている。

人の目には、絶対に映らない。

この世の中、毎回の様に人間に見られては、見つかって解剖されてしまうし、殺されてしまうかもしれないからだ。


だが、人の目には映らなくとも、サクラやユリの様に妖怪化した人間もこの世には大勢ではないが存在する。


ほら、君の友達や知り合いや家族…もしかしたら、

妖怪化した人間なのかもしれない。

妖怪は、人間を食べたいと思うが絶対に食べない。

なぜならば、食べていけない物だとわかっているからだ。

いくら酷いことを言われようがされようが、妖怪は、恨むことをしないのだ。

それが妖怪の良きところだ。













「ねえサクラ」

「何?」

サクラとユリは、とあるカフェで一息ついていた。

「あの妖怪ひと達どうなっちゃったのかな?」

「さあ、どうだろうね。天狗や河童、鬼、僕達の様な妖怪はまだしも、あの人達は己の手でこの世を生きることはできないだろうからね、彷徨っているんじゃないかな?」

サクラは悲しみ混じりに言った。

ユリも悲しそうに下を向いていた。

「今度大妖怪に会ってみようよ。こんな年だけどまともに働いていないんだし」

「そうだね」


サクラは少し、間を置いて、

「ねえユリ」

「ん?」

ユリは、顔を上げサクラの方を見て、

「目をつぶって」

「え…なんで?」

「いいから早く早く」

サクラは、微笑みながらユリを急かした

「わかったわかった」

ユリは困り笑いをし、目を閉じた。



「いいよ目を開けて」

「ん…」

サクラの指示に従って、目を開ける。

すると手には、白い手紙が持たされてあった。

手紙の表紙には、刺繍で『ユリへ』と書いてあった。何が書いてあるのか?

という疑問を持ち、手紙を開きその真ん中には、


『↑矢印の方を見て』


と書いてあった。

矢印の方向を向いてみると、サクラが微笑みながら小さな白い箱を差し出した。

「誕生日おめでとう。開けてみて」

「ありがとう!覚えててくれたんだ!」

ユリは、自分に誕生日を祝ってくれたことにうれしがっていた。

「ちょっとちょっと、喜ぶのは早すぎるよ。

中身を見てから嬉しがって欲しかったんだけども…」

サクラは、ちょっと苦笑いしながらユリの喜ぶ姿を見ていた。

「え、なんで?」

「理由は、その箱開けてから聞いて」

サクラは、微笑みながら質問を質問で返した。


ユリは、戸惑いつつもサクラに渡された。

白い箱を開けた。

すると、箱の中に会ったのは、













銀の光沢を帯びた小さな指輪があり、

台座には、ユリへ、と書いてあった。

「へ…?」

ユリは、驚いた顔で指輪、サクラ、指輪、サクラ、

指輪、サクラと交互に何回も見た。

「これって…」

ユリの声は、震えていた。嬉しい方で

「これは…じゃなくて、えっとそのあれでってそうでもなくて、えと…あの…」

サクラは言うまでもなく、動揺していた。

「そのあれだ!僕と結婚してください!」

ユリは、そんなサクラにクスッと笑い。













「はい、喜んで」

その言葉はサクラの今までもらった言葉の中で一番嬉しい言葉だった。



こうして妖怪化した2人は無事ハッピーエンドを迎えたとさ

読んでくれてありがとうございます。

今回で無事最終回を迎えることができました。

色々と言いたいことがありますが、箇条書きで、


・サクラはユリと付き合っていたの?

・意外と薄い話だった。

・最終回がありがちだった。

・吹っ飛びすぎて面白くない


このことに関しては、すいませんでした。

許してください。

とはいえ、最初からこの終わり方を意識していたので、この終わり方ができてよかったです。

では、次のシリーズでお会いしましょう。


次のシリーズ!?って思った方!

次は、歌宴ーかえんーノモノです。


嘘です。まだやるか決まってマセーン


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