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【元平凡少年、現美少女の場合】

遅い上に、短くてすみません。

言い訳

先日から、図書館で借りた本を読みあさっていました。


 六つの月がその姿を隠し、太陽が顔を覗かせた時、俺の目は覚めた。

 まあ月と太陽と言っても、本当にその名前なのかは定かでは無いが。

 ふと、すぐ横を流れる小川に目をやる。先程の眠る前は辺りが暗くて判別がつかなかったが、水がとても綺麗だった。

 清らかに川を流れる透明感のある水をボーッと見ていると、水面に見た事が無いような美少女の顔が現れた。

 腰まで伸ばした、ゆったりと波打つ美しい漆黒の髪に、それと対比するかのように白く、そしてやはり美しい肌。

 人形の如く計算され尽くした配置のパーツがそれを更に引き立てる。そして極めつけに、覗き込んだ者の心を見透かすような、どこまでも澄んだ宝石のような蒼銀の瞳。

 ……なのだが、何故だろう。かなり魅力的なのは解る。解るのだが、そこまでときめきもしないのは。

 これは……そうだな、前衛的な美術品を見た時の感覚だ。

 凄いのは解るけど、自分自身で感銘を受けないみたいな……。説明が難しいなコレ。

 まあ何はともあれ、この水面を覗き込んでいるのはたった一人。つまりは、俺である。

 ――結論。俺は異世界に来たと同時に、とんでもない美少女になったようです。

 ……ふむ、これは非常に危険な状態だな。行く当ても金も知識も何も無い、無い無い尽くしの俺のような美少女がのこのことほっつき歩いていたら、異世界でなくとも現代日本でさえ危険だろう。

 更に異世界と言えば奴隷である。この世界に存在するのかは確かめる術が無いが、異世界=奴隷なのである。俺が奴隷になるなどまっぴらゴメンだ。

 ここは図書館にでも向かって情報をかき集めたいのだが……俺は生憎、図書館があるのか、あるとしたらそれは何処なのかさえも解らない。

 ……情報とは、重要である。例えば膨大な戦力差がある戦いだって、相手の弱点や作戦など、情報によってひっくり返す事だって可能なのだから。

 ……仕方ない、早速この美少女ボデーには早速役立ってもらおうか。

 街中に居る、男の人に向かって上目遣い泣き落としで情報を搾り出してやろう。

 待っていろよ、哀れな子羊共……。

誤字脱字誤用ありましたら、教えて頂ければ感謝です。

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