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澄む葉に喰い殺される為だけに用意した混沌

作者: 佐藤佑

偶々小学校の時の友達に会った。

そこで彼女の話になった。

彼は俺の彼女のことは知らないはずだが、

もし彼の学校にまで彼女のいわれもない悪い噂が広まってしまっていたら

どうしようかと思ってしまった。

「自分が悪く言われたらどうしよう・・・」

そう思ってしまった。

彼女のことを悪く言われたら・・・

そう思うのが普通だと思う。

でもまず俺は自分の心配をしてしまった。

彼女はそれでも、それを言ったとしても俺のことを好きでいてくれるだろう。

でも、そんな優しさがつらい。

俺はこんなにも汚いのに、

俺はこんなにも浅ましいのに、

俺はこんなにも貪欲なのに、

彼女は俺の悪口ひとつ言わない。

むしろ俺の悪口を否定してくれる。

俺にはもったいない気さえする。

吊り合うための努力をしない自分がいる。

最近自分のことが怖くなる。

父親と同じようになるんじゃないか?

でも、同じようにならない努力さえせずに遊んでいる、

楽な方に楽な方に逃げている自分がいる。

わかってるなら行動しろって?

それができない。いや、

それをするだけのやる気が俺にはない。

俺は所詮その程度、

その程度の人間なんだと思う。

そうやってまた逃げる。

俺は逃げでできてるんだと思う。

逃げてるんだから何もしないよりはいい?

綺麗事じゃないか。

逃げているんだ。

努力から。

何もしていないのにやるべきことをやっている、

ほかの人と同じでいたいなんて思っている。

自ら特殊な環境を作り出したのに、

それに責任を持とうとはしない。

責任なんてとれるわけがない。

子供なんだ、俺はまだ。

世の中のことなんて何も知らない。

それなのに偉そうなことを

ベラベラと吐き続けている。

いわば五歳児と変わらない。

それで何が悪い。

まだ子供なんだ。

と、自分に言い訳をする。

世の中に出て自分にできることなんてない。

何ができるかなんてわからない。

何も知らない。

でも、知ろうとはしない。

何ができるのか、探そうともしない。

俺はただただパソコンに向かい、

知ろうともしない世界のことを棚に上げ、

仮想世界を書き連ねる。

ただただ自分以外を冒涜し続ける。

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― 新着の感想 ―
[一言] それでないが悪い。 なにが悪い、だと思います。
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