第三十一話「誰も傷付けない未来」
現在、度重なる執筆作業への妨害行為がまかり通っている為、これ以上の執筆活動が、継続困難になっています。
ちなみに、代表的な妨害行為は、パソコンの機能、一般的な検索、文章のコピペが一切できないのと、Excelのソートができなくて、過去の文面や細かい描写を確認できない。あとは、方向キーや一部の操作キーの結果を変えられる。例えば、↓キーが反応しないとか?文字を打ってるのに別画面が立ち上がり、操作中に、他の関係無いページに飛ばされる等、「あ」を打ったらメーラーが起動したり、画面がアップダウンするし、そもそも文字が打てなくなる。や文字コードが勝手に変更、Excelの資料の順番をバラバラにぐちゃぐちゃに並べ替える。書いてある文章を消す。勝手に誤字が入る。勝手に意図しないタイミングで、保存されたり、書いてる文章の保存を出来なくされる等々
これらの妨害行為がかれこれ5年間ずっと今まで止まることなく続いてる。
正直言ってこのままの活動が危ぶまれるので、そう言う妨害行為を見かけたら、阻止して貰えるとありがたい。というかそうして貰えないと続きが書けません。
イメージソング
STARGLOW / USOTSUKI -Music Video- https://youtu.be/Nk3b5KnL4hg?si=JM8qbBfTgAv0R6q5 @YouTubeより
NEO feat. 初音ミク / じん【Official MV】 https://youtu.be/b2Di3kFGAUM?si=bxiUX4C6k5VyKB9W @YouTubeより
最後
DECO*27 - ネオネオン feat. 初音ミク https://youtu.be/D7HH-3wkCJc?si=ZTGVa3fn1bWaVTPB @YouTubeより
其れは、此れより始まる問答が開始されるまでに繰り広げられし、伴奏劇。
嗚呼、其れは、なぜ人は人を殺してはいけないかと言う問答と、では、何故人は人を殺すかと言う理由への帰結。
国が法律が決めているから、殺してはいけない。ならば法に定められているのであればお前の様に殺して良いのか?
法に決められていないからとして、やってはいけない事もこの世にはある。
全く毒にも薬にもならないその言葉に対して、悪罵を吐き続けるその口を閉ざす前に語れよ。
喩え法で定められてないとしても人は殺すな。そもそも人に対して殴りかかるな。その問いに面と向かって答えたつもりで、いるその姿を眺め、
人を傷つけないで生きるには、この世は何と難しい事よ。
喩え誰も傷つけないで生きて行こうとしても、何の関連もない寧ろ恩しかない筈の相手も、無遠慮にその刃を振るい傷つけようと
悪意の刃を忍ばせ、善意の顔をして近づいてくる。
もし仮に誰に対しても、殴らないという人間が居たとして、人は、これ幸いとして、特に正当な理由なくとも殴りかかって傷つけようとする輩が現れる。
Si vis pacem, para bellum(シー・ウィース・パーケム、パラー・ベルム)汝、平和を欲さば、戦への備えをせよ
自衛をするには、此方も殴り返さねばならない、何と愚かな事よ。
それは一体如何なる論理なのか?
単純に思う。そんなに殴られたくないのであれが、最初から殴るな、傷つけるな。
嗚呼、そうだこれは比喩だ。汝、喧嘩両成敗、そんな訳はあるか?もし自らを正当化するならば、最初に殴った己を呪え、
お前が、真に、歩いてきた路に誇りがあるのならば、そのまますゝめ、もし疑念有るのならば、着た路を戻れ。
されど、貴様が歩んだ道には、誇りなどない事を知れ、
その悪罵の理由は、思いつくが、そもそも、譬え本人に原因が無いとしても、人同士が関わり合えば、自分に原因が無かったとしても、
失敗する事はある。
そんな事、大人で有れば、何度となく経験する事だろう。それすらわからず非難する。
故に、愚かなる人よ。貴様の歩む道に、掲げる栄光と思慮は、存在するのか?
人を殺してはいけない理由が原状回復が困難であると帰結するのであれば、その吐いた言葉と、傷つけた心の傷も
一度付ければ、喪った信頼は二度と戻らない。それでも人は人を傷つける。
そんな問答は、誰しも答えを幼き頃に出しているというが、その答えを知っているはずの誰かも、
結局は人を傷つけるのだから、バツが悪いはずだが、何故か人は厚顔無恥にも同じ過ちを繰り返す。
それでは答えは出て居ないと同意義である。だから俺達は、哲学者の様に、答えを探し続けなければならない。
人が見出す答えなど、時代と共に変わるのだから、
かつて正義だったものが今では悪となり、昔、悪だとされた者が善とされる。遠き世界の果てで見かけたコロンブス、ガリレオや且つての暴君たる王が好例だ。
そして且つて許されたものが、今は許されない。そして時代が変われば、価値観も変わる。
時代や人、状況によってその答えの真なる帰結は、移ろい惑い、その形を定められない。
でなければ、人は、殺人や戦争を、同じ歴史の失態や失敗を繰り返さない。だから歴史を知る事は、必要で、
その歩みを止めた瞬間に
人は、心に贅肉を付けそれまで軽やかだった足並みを乱し、堕落する。故に、もう一度言う、俺達は考え続けなければならない。
いまだ、その明確な答えを出した者の名をまだ誰も知らないのだから。
未だ答えは出ていない。
・・・
・・・
・・・
UD1990年(西暦4015年)4月1日...同日 UTC+9 9:XX~12:XX/UTC±0 24:XX~3:XX
□坂東 side元第二部隊
告げ往く誰かの視界から一転して、それは突如として現れる。先より始まる幕開けより、数日前の事、
坂東での意志と主権の統一を果たし、挿げ替えた首脳部を後顧の憂いなく処断したあとも、
マレディクとの戦乱の続く、坂東に於いては。港湾内に広がるは、鉄屑の海を浚う、子供たちの姿を
眺めながら機体を傾け、進む一団が、飛行機雲を残して過ぎ去っていく。
それは港湾内に現存する。無数の艦船が、点在し、且つての戦闘の爪痕をまざまざと見せつける。
剥がれかかった船体の装甲板剥がしながら屑鉄を集める少年らは、その光景を仰ぎ見ながら、此処からでは視認できないであろうことを
気付きもせずに、必死に手を振り、少年は叫ぶ
「あーあー、行っちゃった。」
悲し気に零すその言葉を残し、作業を再開して再び少年は、その作業を再開する。
「ん?どうしたアーデルスワット?」
「いや、今一瞬地上で、人影が...見えた気がする。」
「そうかきっと、嘆きの人害で、墜とされた艦船が無数あの場所にはあるからな、この国は未だ復興の真っただ中だ。そうしなければ生きられないのだろう。」ソウハ=クワナイが応え
「懐かしいな、もう一年と少しになる。彼は無事なのだろうか?」
「どうだろうな?盤上の主役が居なくなったとしても俺達は戦い続けなければならない。折角拾った命、使いどころを見誤るなよ?」
返事をする秋桜=アーデルスワットとソコニ=アルナの声が続く
そう問いかけ、一機の《ルカヌス・ウラヌース》を先頭に二機の《カルペ・ディエム・アスキック》が追従していく。
今日のスクランブルは、何やら一味違うらしい。散発的に生じる領空侵犯に関しては、無数の《アングレイル》が対応している。
議会に於いては、今紛糾している問題は、各地のマレディクトの反抗勢力と、消えた《黒曜鉄鋼》(ブラックライト)の鉱床について
一度は、協力体制を保持した各国も当てにしていた鉱床の存在が消え、浮足立っている。代用として使われる《星屑鉄鋼》(スターダストダイト)は、
隕石落下地域ではふんだんに回収できるが、如何せんジェネレーターの炉心として使うには《黒曜鉄鋼》(ブラックライト)に比べて出力が落ちる。
しかも問題は、其れ迄。市場に流通していたであろう、オービットマインや人体由来である建築資材や食材であるそれらの物資の供給が断たれるのと同時に、
飢餓感を伴った禁断症状が誘発され、その火種は小さいものの物資の奪い合いや、略奪の火が徐々にカルぺ・ディエムの陣営を蝕んでいる。
思っていた以上に一般市民に、ウェンディゴの爪痕は深く刻まれている。
それでも坂東は、何処からともなく提供され続けている、赫錠剤...が安定供給され、一応の平穏を保っている。
「俺達も逝くぞ、帰ったらBBQだ。」秋桜=アーデルスワットは、僚機に声をかける。
到着した領空内には、既にスクランブル出動していた《アングレイル》の編隊が居るはずではあったが、その姿が見えず、レーダーにも反応が無い。
ジャミングなのか?とジャミング用機体である《ミヌラ・トルビオー》の存在も考えられる。
しかし、レーダーに異常は見られず。僚機の反応も良好。何より各、《アングレイル》を操る兄弟とは、思考の共有化が発生する。
見失うはずがない。秋桜=アーデルスワットは、背筋に厭な予感を感じ、遅れて到着した《アングレイル》の三機編隊と合流、
僚機の姿を探すべく周囲を捜索するもその姿も確認できない。
敵の姿も確認できず、レーダーにも周囲に、自軍以外の姿が見られない。何かの違和感を覚える。
考えられるのは、高速移動によりの離脱だが、スクランブルが掛かって先発隊が到着してから五分と立って居ない。
姿の見えない敵に、アーデルスワットは不安を覚えつつ、戻るか留まるかの選択の中で、レーダーに感あり、
敵味方識別コードにより、対象を《マレディクト・ペルフェクトゥス》と《ブレイズ=ガルヴ・ディム》の三機編隊と、断定。
「気の所為か?各機、迎撃に入るぞッ接敵から10秒後に、《ハーヴィージャック》による操作権のはく奪で、動きを止めて、いつも通り一機ずつ集中砲火で墜とすぞ。」
「切り札は先に打たせ、その効果が阻害されて浮足立ったところを討つ。」
「「了解」」
・・・
何時も通りの領空侵犯に対する対処を行い。撃墜の華を咲かせつつ、今月に入ってから何度目かの敵襲に、《ルカヌス・ウラヌース》を先頭として、対応する。
敵の扱う《グリムズヘイムッ(陰鬱な世界)》を粒子攪乱幕と、宇宙からもたらされた設計図を元に新規開発された粒子攪乱幕を物質化した増加装甲と機体を覆う外套を以てして完封する。
それを可能としてたのは、一つ念の為の保険として、アイジェスが地上へ設置したいくつかの簡易工作機と器物の数々。作り上げ、戦線への投入を試み、マレディクトが誇る戦力を
封殺しながら事態は、膠着状況のまま進む。
事態の収拾をはかり、仕事を済ませた三人は、そろって仲良く、久々に自宅へと戻る。
「おとーたん、お髭ぎゅーぅ」秋光が、アーデルスワットの無精髭を触りたそうに、ぴょこぴょこ跳ねる
(...)
(パッパ、むぎゅむぎゅちてー)交互に軸足を変えながら飼い猫のヌッコと共に踏み鳴らすその動きに、
「ん?これはナルアのむぎゅむぎゅしてステップかな?」空気を読んで抱きかかえるソコニ=アルナは、二人と共に今晩の献立の準備に入る前の、家族団欒を過ごす、
「隊長は、まだ帰ってきてないのか?そうなると...」と思案しながら
「ねぇパパ、なんであたちのおうちにはパパが三人もいるの?」ナクワイがソウハ=クワナイへと問いかける。
「いいや、ナクワイ。うちにはパパは四人だぞー。それはな、みんな隊長の事が好きだからだよ。」
「ふーん?」
「そうだよな、茉莉。」
「はい、お帰りなさい。」
三者三様、担いだ子供を地面に卸すと、三人はいそいそと分担しながら、遅めの昼食の準備に入る。うち一人ソウハ=クワナイが子供の様子を見守り、
秋桜=アーデルスワットがグリルと食卓の準備、ソコニ=アルナは具材の切り分け、それぞれがBBQの準備に入ると、
パチパチと灯る炭火に対し、焼ける炭と肉の匂い、そして小分けに切られた野菜の数々を輻射熱で炙られながらも、父親の責務として、
肉を焼く、おおぶりなプリプリとしたソーセージが、焼けて噴出した肉汁によって、網に接地する逆向きに亀裂が入る。
沸き立つ煙を他所に、ちょうど食べ頃の、それをトングで掴むと、今か今かとできうる瞬間を待ちかねた少女の皿へ、すると載せると綻んだ喜びを見せて、
一言、ありがとうと告げる。
久方ぶりの邂逅に、家の大黒柱たる。その姿は見えず。代わりに三人の父親が、四人の子供へと給仕し、一人は団扇を片手に火の勢いを調整すべく交互に風を送り込む。
そして、食べごろの焼けた野菜や、肉を子供たちに振る舞いながら、今日一日に起きた話に耳を傾ける、
「あんねーナクワイ文通してるんだけど、中々お返事こないの?元気にしてるかなぁ。パパはお返事来ない時はどうしてりゅ?」
「ん?」
聴き伝てならぬその声に、反応するソウハ=クワナイは、「そいつは一体どこのどいつだッ!!!!!」
「あーお父さん、それね。フライハイさんところの...おじいちゃん。そうおじいちゃんと文通してるんだよね?」
「ん?なんで?年の差が離れすぎてるだろ?お父さん許しませんよッ!!!」
(うーん、本当の事を言うのは止めて置こう、きっとお父さんを刺激しちゃいそうだし...)
長女である茉莉は、空気を読んでそっと告げる。
きょとんとする次女のナクワイを他所に、話題は明後日の方向へと飛び火していき。
「パパも聴く?」と差し出された音声データに耳を傾けると、
柔らかい何かをリズミカルに叩きそのリズムに合わせて、ボイスパーカッションの音が鳴り響き、その音にキャッキャと楽し気に笑う。
何やら漏れ聞こえる声は、老人とも思えない若々しい少年の笑い声の様に聞こえる。
「誰だ?!」
「やだなぁー相手はおじいちゃんだよ。お父さん何もおかしなことは無いよ。」
「えーハ...むぎゅぎゅ」と口を急いで防がれるナクワイは、名残惜しそうにその音に耳を澄ませると
「新作まだかなぁ...」とボソッと声を漏らす
其処に大型輸送用ヘリコプターより一人の妙齢の女性が、供を連れながら、宴の環へと入っていく。
傍に控える秘書官らしき人物に指示を出しながらも、家族の出迎えに、微笑みを一つ残して、挨拶をする。
「みんな、壮健かな?お母さんはこれから、お仕事だけど、移動時間の合間に30分、暇が出来たからみんなの様子を見に来たよ。」
「「「隊長!!!」」」
「私は、もう隊長じゃないよ。あれから体調は大丈夫?吐いてない?」
「大丈夫です!いや、ウッダメです。隊長の膝枕が無いとッ!!」「「はぃッ俺も俺も」」
ソウハ=クワナイを筆頭に三者三葉、それぞれアピールを開始する。
うーん、しょげない、めげない、大人げない。
お母さん人気者だね。お父さん達なんで、あんなに夢中なんだろう?でも、ナルアは、ああなっちゃダメだよ?と、
熱々のソーセージをひと噛みしながら、鼻の下を伸ばして甲斐甲斐しく世話をする三人の大人たちの姿を眺め、
秋光、あんたは、一人だけにするんだよ?お姉ちゃん見てるからね?
あーぶぶぶぅ、あぃ!あぃ。
口いっぱいに頬張る固まり肉を片手に、幼児は口の周りを肉汁で汚しながらをもしゃもしゃと機械的に処理していく。
僅かな時間の団欒に頬を緩めて、鼻の下を伸ばす男性陣を他所に、
一人、思い悩むは、年端もゆかぬ少年の姿...お姉ちゃん元気かなぁ?
背後では、さら一杯に盛られた焼き野菜や、ソーセージ、そして串に刺された肉を差し出す様に
三人が思い思いの猛アピールを繰り返すが、
リン=山崎は、一度にとても食べきれないんだけれどもと...奉納された御神饌の如く
恭しく拝領し、一口一口、大切に食みながら、予断を許さぬ情勢への対応策を練るも、良作となるような案は生まれず
唯時間だけが経過していく、
そのひと時の団欒を経て、母と、男たちは再び、次の仕事への準備を怠るなく進む
...
...
...
UD1990年(西暦4015年)4月1日...同日 UTC±0 09:XX~11:XX頃
★L5宙域ミーミル付近、sideカルぺ・ディエム
あー漸く此処までこぎつけたか。だが、宗谷=大石は、最後の機体調整をクルーニー=ブルースとトゥルス=スミスら整備担当陣に任せ
自らは瞑想へと入っていく。
同様にコックピットのシートに身を沈める同僚たちに軽口を叩きあう。
「なぁ、そう言えば、なんであんなにぽんぽん俺の知らない新武装が出て来るんだ?」
「袂を別ったとは言え、様々な武装やアレを残してくれた。お陰で、部隊の戦力は大きく欠けた今もどうにかやってこれてる。」
「さぁ、今に始まった事じゃないしな。アイジェスがすることだし、今更疑問に思っても仕方ないだろ?」
「ブラックボックスになってる《R.I.P》の設計もあいつがしてたらしいし。」
「本人の談だと、調整者から譲り受けた機体に搭載されている機能...何度か見てるけど」
《Gifted Unchained Navigators Defying All Misconceptions》と刻まれ「天より与えられし力を持って、何者にも束縛されず、すべての誤解に立ち向かう案内人」
「だったか?全部アレのお陰らしいな...」
「本当は違うんだけどな?」
「ん?なんかいったか?」と
事情を知り得ていた一部の人間は、無言のまま、その声に耳を傾けていたトゥルス=スミスとクルーニー=ブルースは同様の感想を覚えたものの
その口は重く、なんで産み出せてるのか?の疑問は未だ答えはなく
書き溜めて置いた部品の製図を元にCNC(Computerized Numerical Control)機械と3Dプリンターを組み合わせた、自動実行プログラムを起動
前回の戦闘で、破損した武装や、機体の部品を産み出す。
機構を操作しながら、思い悩む。譬え自由にモノが作れる魔法の箱があったとしても、アイデアを産み出す源泉とその配分を決めるレシピとそれを操る技術のどれも欠けては
再現が出来ない。其れは私自身でもそうだ。複数人の手で作れらたモノを自分一人で出来るとも思って居ない...だが...
アイジェスが息子を探す為に戦線を離脱する直前に、もたらされた。素材と稼動用の水と肥料を与えれば、
それまでデスペラードが行っていた武装や弾薬を素材があれば産み出せる。簡易式のその機構を残して去っていた。
アイジェスが残していったインゴットや予め保有していた資材をやりくりして、この一年を駆け抜けたが。それでも戦線を維持するのに
苦慮した。しかしながら、お陰で消費したイグニス・パルヴァスの弾薬も補充できるし、...も量産で来た。
戦線の包囲網が徐々に狭り、最後の砦となる。マレディクト本拠地への進軍が始まり、到達迄、数時間、その一報は、告げられ、
艦内の士気は、徐々に上がって行き、且つての仲間の無事を喜び
打電を打つ。
戦線は安定、兼ねてよりの計画通り、此れより、本体は、ミーミルへの進軍を開始する。至急、援軍を送られたし...
友よ、無事の生存を心より欣喜きんきに絶えず喜悦きえつに咽ぶ。早い合流を求む。
返答を待ち、喜びの波が次第に広がっていく、目標までの距離が詰まる中、
そして、その凶報が舞い込む、
「艦長ッ!!!」
(。´・ω・)ん?
旗艦となった《R.I.P》の艦橋に於いて観測手からの報告が上がる
「なんだ?此方の優性は変わらない。報告は端的に。」
「大変ですッ!!!!奴ら...コロニーを墜とす心算です。」
「なにッ地上にか?地上に打電、迎撃部隊を...」
「違いますッ!!!」
「奴ら、どんな方法か分かりませんが、大質量のコロニーや小惑星体を弾丸にして撃ってきています。
操舵手ッ火器管制、面舵一杯、緊急回避と、同時に船体砲身を使用しての主砲発射準備開始ッ」
「それは本官の台詞だろッ!!!!」
「艦長、何があったッ!!状況説明をッ」宗谷=大石が、情報の提示を再三確認。
「着弾迄の時間およそ...コロニー到達迄、16時間...中間地点を経由して、さらに最終区間へと差し掛かった《R.I,P》に到達するまで一時間から二時間前後、各機スクランブルで、イグニス・パルヴァスを積めるだけ詰めて、出撃を...本艦との戦術リンクを形成後、射角を揃えて、迎撃してください。」
「目標の位置は、戦術リンクを介してお知らせします。」
マリア=アッカンバーグは、艦長の指示を待たずに出し始める
「その前に何だね。その頭に装着しているヘルメットは?」と、すちゃっとマリア=アッカンバーグの頭に装着されたヘルメットを指さし、
「これはですね。借りものですけど、思考を増幅するヘルメットで、この前作って貰いました。これでアイジェスさんが居なくても、グレフエフスキー粒子が濃い状況下でも、戦術リンクが保てます。」
「どうして、本官の知らぬ物が、ポンポン出て来るのか?」
「おいおい、本当か?。だがその手なら物資と戦力の乏しい現在のマレディクトでも打てる一手だ。艦長。私もその指示を支持する。出撃許可をッ」宗谷=大石は、
具申し、そしてもう一手を告げる
「アイジェスや他の部隊にも報告を...最悪のパターンであれば、二人の協力が必須になる。春幸が見つかったのであればッ...技術士官に...の作成を...」
「解ったッ、オペレーターッコロニーと地上へ打電。そして、アイジェス達に救援連絡をッ」
「艦長...それが...坂東に、語られぬ者らしき、機体がッ!!!!その救援に既に向かったとのこと、どうしますか?」
「ぐぬぬ、仕方ない。我が隊は、全艦隊の火力を集中して墜とすぞ。いけるな?」
「「「「「「「「了解」」」」」」」」
「DEFCON1を発令、防壁掃海賦船エクスプルガーティオを前に、各機、出撃と同時に、砲撃戦を開始。本艦も物理兵装の慣性射撃による超長距離砲撃戦を仕掛ける。
各艦にも同様の指示を通達しろ、外すなよッ一発でも多く目標へ当てるんだッ!!」
自陣の陣容は、
《R.I.P》一隻(8機~10機)を基軸とし、
反転式甲板を備えた大型空母ヴァキャリア2隻(20機)計40機
防壁掃海賦船エクスプルガーティオ(18機)計18機
巡洋艦グラブマグナ4隻(6機)計24機
駆逐艦ピギーバッグ9隻(2機)計18機
合計を108機
編成内訳は
《R.I.P》一隻(8機)
《カルペ・ディエム・アスキック》8機
反転式甲板を備えた大型空母ヴァキャリア2隻(20機)⇒40機
《ディエム・オビーレ》20機
《ヴォーパルバニー》10機
《コントラファクト》10機
防壁掃海賦船エクスプルガーティオ(18機)⇒18機
《ディエム・オビーレ》8機
《コントラファクト》10機
巡洋艦グラブマグナ4隻(6機)⇒24機
《アル・ディエム》24機
駆逐艦ピギーバッグ9隻(2機)⇒18機
《ブレイズ=ガルヴ・ディム》18機
其々新しく建造された機体を、備えながらも宗谷=大石らの胸には、切り札を欠いたままの総力戦に一抹の不安を覚える者たちも現れる。
《カルペ・ディエム・アスキック》に騎乗する第一部隊と第五部隊の面々は口々に、言葉を交わし...
パルメ=ザンは、「こいつは、粉チーズもぶっ飛ぶ、ビックトラブルだッたまんねぇな」とばかりに、飛散する粉チーズを持ち込んだパスタにふりかけ
重力アシストの効いたコックピット内で、最後の晩餐にも似たその味に舌鼓を打ちながら、僚機の二人へと話しかける
「アッチ、ソッチ、ベイブの調子はどうだ?こいつの装備に関しては、お前らの方が一日の長があるだろ?」
「なんか使うコツでもあるのか?」
「「嗚呼そうだね、特にコツというものは無いよ。」」
「「着弾するイメージを頭で描いて、その映像通りに編集して繋げれば良い。」」
「いや、分かんねぇよ。まぁ、粉チーズは最高って事だよな。ガハハッ」
その様子を不安そうに見守る第五部隊の面々は、
「もー俺も...知らないよ。だって...の狙いなんぞ当たらん!!!!」とネライ=アッタライナが叫び
「気にしないでベイビー。当たらなかったら僕に替えの弾装くれれば良いし、大丈夫、大丈夫。まぁ僕も当たらないんだけどねベイビー?」とシナドロ=アマイが答え、
隊を預かるオウ=コワイイが「いやそもそも俺達の専門は、防御担当なんだけどなぁと言ってられんか?まぁあれだけデカい的なんだ適当に狙えば当たるだろ。」と気のない返事を返すと。
追従するオマエ=ナニモノが「隊長もやる気出してくださいよー。」と叱咤する中、
各機は、イグニス・パルヴァス...且つて地上を席巻した《イグニス・エト・スルフル》を小型化した。その原理は、小型のオービット・マイン製の流体金属を射出形成させた弾頭に対して
直列接続したビームライフルの基部へ実体弾の砲身を重ね、生じる粒子と熱量を蓄積集中させ、目標に対して狙いを付けて、電磁射出を実行、目標に命中後に爆発四散、衝撃と共に熱量を解放。小規模の破壊兵器となるその威を以て敵の無情なる一手に対抗するべく覇を唱える。
其の利き手のみであった大型ビームライフルを反対側にも増設され、目標への攻撃に備えその先端には、イグニス・パルヴァスを放つためのアタッチメントが供えられる。
機体後方ラッチには、射出後にデットウェイトとなる為、再装填用の弾装を備え、都合16の大火力を以ての撃滅戦へと突入していく。
目標との相対距離を縮めるべく
背面テールユニットの数々、各機の背面武装に干渉しない様に増設されたそのスラスターは、装填されたカートリッジを消費しての瞬間的な加速を生み出すスラスターユニットと
数発の《黒曜鉄鋼》(ブラックライト)で作られた黒蝕穿劫弾と通常の穿劫弾も、備え、決戦へと繰り出すいでたちには、
それまで見られていなかった後部に亀裂の入った外套らしき外部装甲。
ディフレクション・スクリーンを纏い、装填するカートリッジは、《星屑鉄鋼》(スターダストダイト)のインゴット、点火と共に急速な加速力を生み出し、果てる事なき緋の光を放ちながら、彼我の距離を一気に詰め寄っていく。
加速するGが、機体の重力アシスト機能の限界へと迫る中、すすむる駆け足は、その場限りの加速に過ぎない物のその姿はマレディクトの一軍の喉元を食い破らんと吠え猛る。
艦橋内から見える無数の機体が、その噴出孔より噴出す光を放つ推進器が見せる光のコントラストを見送りながら、無数の星達となり、
暗闇の園をその光で彩りで、一瞬の残光を残して、次々とその姿が遥か彼方の前方へと加速軌道をみせながら消えて行くは、
敵の迎撃を警戒し、無数の曲芸飛行を試みる。進行方向をそのままに機体の制動に捻りを入れながら、螺旋軌道を描き直進し、
互いに、イグニス・パルヴァスによる。超距離射撃を敢行。
目標までの残り距離約 4.9万 km
L1からL5宙域までの直線航路において、
敵の繰り出した弾体である。コロニーは、《R.I.P》に搭載されている光学望遠鏡を駆使してその姿を捉えるも、
此方のイグニス・パルヴァスの反応は、センサー圏内である。数十キロ圏内迄察知されない筈。
そうであればこのタイミングにおいて、一方的な、砲撃戦を仕掛ける事が出来る。互いに向かい合わせの速度で進み、着弾迄1時間弱、弾尽きる事なきよう慎重に射出されたそれが、
まず鬨の声を上げるは、ネライ=アッタライナとシナドロ=アマイの両名。
「ヤッハ―ッ!!!!ビンゴっ!!!!狙いが当たったぞ。ドン・キホーテのアシストなしで!!!!」
「ベイビー今夜は祝杯だ。おばちゃんッ‼‼‼極上のミルクを一杯ッ!!!!」
(そりゃそうだろ...お前達の攻撃が当たらないのは、真っ先に打つ所為で、目標、敵が...必死に避けてて当たってないだけだ。狙えば避けようのないデカい的ならその狙いは当たる。)
宗谷=大石は、あたりまえなその感想を胸中に描きながらも自らが放ったイグニス・パルヴァスの一打の着弾の観測を、
《R.I.P》へと依頼。
「《頭脳》(セレブルム)01、02共に着弾を確認。《臆病者》(クヴァイリス)01、02も続けッ、よっしゃぁー」
腕を振り上げ、其のまま降ろし、足を操作パネルがあるテーブルに乗せ、吠える様にガッツポーズをとる女史に、視線が集中し
「あっ失礼しました。」と、マリア=アッカンバーグは、何事も無かったかのように、澄ました顔で、作業へと戻る。
イグニス・パルヴァスの投射によりその小さな火とは名ばかりの、殲滅兵器の瞬きが数キロにも及ぶ爆裂範囲を誇りながら
熱と衝撃が連弾する鍵盤を叩くようにその咆哮を轟かせる。
目標に対して炸裂するは。数十キロにも及ぶコロニーの躯体へと降り注がれる。都合、八発
追加弾倉を消費するまでもなく、第一陣の砲撃により、辛くも飛来してくるコロニーが大気のない宇宙空間で轟く振動を発生させながら崩壊と崩落を繰り返し、
その存在を唯の残骸、デブリへと変えていく。
続いて、此方に向かい飛翔するもう一つの弾体である小惑星群に対しては、同様の命令を受けて出撃を果たした。
《カルペ・ディエム・アスキック》のマイナーチェンジ版である《ディエム・オビーレ》28機と改修型カルペ・ディエムのモデルチェンジである《アル・ディエム》24機が次つぎと出撃し、戦術リンクを頼りに、持てる砲身の数を一つと限定されるモノのイグニス・パルヴァスによる投射攻撃を
やや遅れて試みる。
着弾する炎の華が咲き乱れる中、
続く、次弾として発射体制へと向かう。その一団は、予めその宙域に固定させていた。小惑星体に向かい射撃体勢へ移行を開始
時間は経過し、その距離100000まで残したもののグレフエフスキー粒子…рех (グレフ) の散布により宙域に充満した粒子により
レーダーは減衰され光学望遠鏡による視認の観測に頼る事になる。
一方。マレディクト側の状況は、
対象名不明の...恐らく、コロニーを撃ちだしたであろう開発コードの一部よりの類推から超大型のマスドライバーと思わしき大型艦影を《デカドゥス・カエリ》と呼称、
大型空母ウニラ・エンシス1隻(20機)
戦艦1隻マグナ・トゥッリス(15機)
巡洋艦ビス・カンナ1隻(10機)
駆逐艦ディミディウム10隻(4~6機)
潜り込ませていた、ドヴェルク社の社員より伝達された情報を信じるのであれば
凡そ事前に掴んでいた構成は
大型空母ウニラ・エンシス1隻(20機)内訳合計20
《デカドゥス・カエリ》護衛十二編隊と基本&変則編成×1
《ケルウス・ファメリクス》一機
《アルクルージ》二機
《マレディクト・ペルフェクトゥス》一機
《ダイブオブダイ》四機
《シルト・アウス・リヒト》一機
《コントラファクト》二機
《ヴィヴィアニテ》一機
基本的な四機編成×1
《ケルウス・ファメリクス》一機
《アルクルージ》二機
《マレディクト・ペルフェクトゥス》一機
変則編成四機編成1×1
《深淵シェンユエン》二機
《アルクルージ》二機
戦艦1隻マグナ・トゥッリス(15機)内訳合計15
遊軍編成
《ダイブオブダイ》二機
《シルト・アウス・リヒト》一機
基本的な四機編成
《ケルウス・ファメリクス》一機
《アルクルージ》二機
《マレディクト・ペルフェクトゥス》一機
変則編成四機編成1
《深淵シェンユエン》二機
《アルクルージ》二機
防御系四機編成1
《シルト・アウス・リヒト》一機
《コントラファクト》二機
《ヴィヴィアニテ》一機
巡洋艦ビス・カンナ1隻(10機)内訳合計10
《ダイブオブダイ》二機
基本的な四機編成×1
《ケルウス・ファメリクス》一機
《アルクルージ》二機
《マレディクト・ペルフェクトゥス》一機
防御系四機編成×1
《シルト・アウス・リヒト》一機
《コントラファクト》二機
《ヴィヴィアニテ》一機
駆逐艦ディミディウム10隻(4~6機)内訳合計
四機編隊が10組
基本的な四機編成×4
《ケルウス・ファメリクス》一機
《アルクルージ》二機
《マレディクト・ペルフェクトゥス》一機
変則四機編成×4
《深淵シェンユエン》二機
《アルクルージ》二機
変則四機編成×2
《ヴォーパルバニー》四機
総勢85機のこの宙域に残存する戦力の三分の二が集結してる。
「よし、事前の情報通りだ。」
接敵間もないその距離に於いて、凶砲を打ち破る最後の希望たる決戦を知らせる祝砲が打ち上がる。
UD1990年(西暦4015年)4月1日...同日 UTC+9 15:XX~18:XX/UTC±0 06:XX~09:XX
■坂東 北東部岩手山付近、side春幸&アイジェス
「で、戦局はどうなってる?」「俺達の兄弟が、どうにか戦線を維持してたが、旗色が悪い。」
「反応を次々とロストしている。恐らく奴だ。奴がまだ生きてる。」
禍々しいまでに誇る。剣葬する突起を機体各部より生やした。その一部その目に見覚えのある
且つて《セカンドアーブル》にも同様に包まれた機体を覆われていた異物と、
あの束の間の邂逅で目にした、それは暗闇よりも暗澹とする、装甲に、ホワイトシルバーの縁取りと光輝く深緑の色鮮やかな稜線を描く線が奔る。
しかし、その機体は、壊されぬ者に似て非なる同じモノではない何者かの姿...
破顔する表情の如き仮面をかぶったその頭部には、排熱する機構が見え、
大きく捻じれた二対の異なる角とツインアンテナ、機体各部には、盾の如き装甲板。
背面部の二対の副腕(脚部にもなる)の内、上部の副腕が握るは、大型の自立する大型楯の背面武装。
主腕と残る背面下部より伸びる副腕には、二対の凶器、
それぞれ二丁の銃身と一対の両刃を構え、その力を振るえる狂喜、喜び獲物を探し、
漸く、逃げ場のない領域へと追い込み荒ぶる御霊を解放する。
見知った機体色と形状を誇った何かは、無数の機体を蹴散らしながら、接近を感知する。
放つトンファーライフルと、実体弾装の射出攻撃による。
濃密な、銃撃の囃したてる、祭囃子にも似た攻撃が、無抵抗の様に見える
その一機のみの機影に突き刺さるが、何の影響も破損も見せないまま
光の陰影が、曇りなき青天の天の下、山麓が西側より突き出した山の東部には広大な平野部が広がる
且つて岩手山と呼ばれたその山近くで繰り広げられる戦闘は、その鋭敏な反応と人体を模したかのような軌道を以て四桁から三桁ままで減じながらも迫る。無数の《アングレイル》が今も尚奮戦を続けているが、
此方の攻撃は一方的に通用せず。
打開策が撃てないまま、数時間が経過、今に至る。
次々と破壊されていき、戦線の維持が難しくなるが、それでも兄弟たちは、守るために
自らを時間稼ぎの駒として、消費される事を許容し、
そして場面は暗転し別の苦難を呼び込み戦場に於いてはその身に期きするは、無数の六角形状の装甲を誇る
やはり何かに似た見慣れたその姿に、
その余波は、地上での勢力図にも、徐々に影響を及ぼし始めるも、扇動する悪意の芽は、今も尚、その成長を止める事無く、悪果の実を結ばんと暗躍する。
嗚呼、そうか...俺が奴に勝てなかったのは...全て奴が本来俺達が受けるべきではない咎を負わせ、何故のうのうと暮らしている平和ボケしたその頭で
脳髄、そしてその背骨から産み出される反射行動が見せたのは、全ては奴がズルをしていたからだ。
本来、俺が受ける賞賛も、財貨も全て、全てだ。
その脳内に響く声に、虚偽と真実がない交ぜとなった意識と言葉が交じり合う。真っ向から異を唱えしは、真っ向からその声を受ける。二人の親子の姿。
「俺達は誰も、ズルなんてしていない。唯、自分の仕事をして、その機体に応えて信頼しただけだ。」
「お前達の相手は、俺達がする。」
「親父、敵の反応が今まで見た感じじゃない。敵味方識別コードがおかしい。コックピット内部でも
同型機の接敵を知らせるエラーとアラートが鳴り響き続けている?他の語られぬ者の新手なのか?
だけどこの反応は撃墜したはずの機体を指している。が、データとの整合率は七割を切ってる。」
「これ以上の殺しは容認できない。バンデラスッ!!!!誰も殺すな!!」
激高するそのひと際高い声を載せて、接近し、その距離が近づくと共にその鼻腔に香る香りは且つて嗅いだ腐臭にも似て居たがその香りは、今までに嗅いだモノよりも一層血や、臓物と糞尿を混ぜた悪臭にも似ていた。
堪らず鼻を抑えるが...
「はっん?なにを言ってやがる。こいつらに命なんてねぇだろうが?久しぶりだな、お前らの所為で俺は、この有様だ。」
「お陰様で、棺桶程度の居心地のコックピットから抜け出す事すら出来る(出来ねぇ)姿になった。」
「喩え何人死のうが辞める気はないがな?はっはっはっは。哭けよ(笑えよ)。この有様よぉ。」
まるで問答すら拒絶する様に語る男は、
「バンデラスッ!!!」
「はっこの期に及んでその名を呼ばないのかよ(呼ぶかよ)。お嬢ちゃん。」
同時に、何もない空間に、その理を断つように、目の前に違う風景が接続され、何かが集団を引き連れ現れる
(…)
「おいアハトこいつら、これ以上、生かすな(殺すな)だと、俺達は生かす(殺す)為に戦わないでい(戦って)るんだよ。何様のつもりで居ない(居やがる)。」
「じゃぁ、お前らは、人を殺しては逝けない理由を知らないんだろうよ(知っているんだろうよ)。その現実主義の(甘ちゃんの)考えで、納得しないでも(納得させられるとでも)思って居やがるのか?」
現実の交戦前の口上として、やり取りが行われる中、繋がる思考と思考で、互いに舌戦を繰り広げる。
(観たぞ。九年前にお前達に何が起きて居たのか?を...)
(それで俺達を見下したつもりか?)
(俺はどんな人間も見下した事はない。それが喩え刃物を持った暴漢であったとしてもな。)
無数の弾頭が飛来し、擦過傷の傷をお互いに加えながら、奇妙なダンスを踊る四機の機影が、夕闇の空に生える光のコントラストを描き、
爆炎の炎が虹の光にも似た虹彩に光を反射させ、今も尚攻防を続いている事を知らせ続ける。
片手間の会話から滲みだす嫌悪感は、其のままに、前を真っすぐみやる。その機体は、期待を胸に、飽和攻撃による打開策を試みる。
《アングレイル》のその頑強な装甲を、まるで飴細工を砕くかのようにその痩身から繰り出される、無数の腕にも似た、多脚の刃が、無数の光芒を放ちながら
攻防を繰り返す。その壊れ得ぬ者の頑強さは、変わらず。トンファーライフルの放つ光の刃を切り裂きながら、その狂刃は、揺蕩う事すら厭い。
次々とスクラップとなる機体を産み出し続けている。
確かにあの時、墜としたはずだが...いや、コックピット内部まで達する損傷を与えたうえで、大気圏へと墜ちて逝ったはず。
喩え特性上、機体が損傷しないとしても乗っていたパイロットはひとたまりもないはず...
だが、もう少し、もう少し敵の機体特性を把握したい。先ほどから鳴り響き続けるアラートとERROR表記の波に晒されながら、春幸は、事態の推移を見守り、
告げる
「親父ッ」
「いや。まだだ、まだ早い。」
赤日の夕暮れを眺めながらもその不断の努力を元に、ただ一瞬の動きすら見逃さない様に開かれた目に映る姿は、其の網膜に光を映さなくなった春幸には
預かり知らぬ事ではあったもののその思考をリンクさせ、見えないその姿を疑似的に捉え観察を続ける。
聾盲占める空白の感覚を補ったその視線の先に写すのは、且つての戦場での光景と重なる
春幸とアイジェスの機体内部では、交戦記録によるデータ解放が、一向に訪れず、その確かな違和感に、コックピット内のコンソールに
二人の脳裏に自らの思考と、《デケム・プレセプタ》の10秒限りの量子演算による予測を発動、その事実を確たるものとする。
その空気を伝う意識と意識が交錯し、互いにその答えに辿り着いた事に気付く...
データーベース上に映るそのインジケーターは、同時に二つ、いや、四つの上昇値を一度にそこに示していた。
通信画面に写る火傷による熱傷を受けている物のその五体満足の姿に驚きつつ、飛来する質量を持った粒子砲の一射が真横を通過する姿が、
全天周モニターに映っては消える。
「バンデラス...お前ッ!!!!」
「嗚呼そうだよ。全てお前らのお陰だ。お陰で俺はまた一つ上のステージに立てた。」
「この不自由な身体、其の欠損した一部を漸く取り戻した。この身体に刻まれた《聖痕》こそが、不自由な自由からの脱却を可能とする。」
「まさか...?」
「そのまさかだ。この機体は《アンブレイカブル》(Unbreakable)であって《アンブレイカブル》(Unbreakable)じゃない。俺自身もハルズ=アルマインであってハルズ=アルマインではない。まさに異例を示す存在たる我こそをイレギュラーワンとでも言って置け」
「死体の提供者たちも遺憾だろうさ(本望だろうさ)。」
会話を続ける間もまるで人体が、振り払う火の粉を払うかのように、無数の《アングレイル》を淀みなく遅滞なく、切り結ぶと同時に破断し、撃滅する。
釣り上げらた腕部に支えられた機体に、射出音と共に杭打機の一撃がその躯体を刺し貫き爆散させ続けるその姿に、
「どうしてなのか...身体が寒い(熱い)。凍える様に(燃える様に)何かに無反応の様に寒い(反応するかの様に熱い)」身悶える官能に身をよじらせながら、
握る操縦桿の手と手は、不断の意志を以て下される。
「嗚呼、この感覚はいつも通りだ(久方ぶりだ)。先延ばしにする(決着を付ける)ぞ、ドン・キホーテ」
(…)
沈黙を守る。もう一機の正体不明機も、《アングレイル》の接近すら許さず。観えない手を以て次々と、スクラップへと変えていく。
その一方的な蹂躙を繰り返す。
「はんッ出来が良い(出来損ない)機械仕掛けの玩具共よ。真の人たる我らの糧となり、生きろ(果てろ)。真に人足りえるのは、食物連鎖の頂点へと至る、我らウィンディゴと忘却せよ(知れ)。賢人がッ(痴れ者がッ)!!!」
「一切の容赦して(呵責なく)、其の全てを蹂躙し、この喉元に通さず(喉元に収めて見せる)。且つて我らに行った正挙は(暴挙は)...真に人たる我らを生かす(殺す)などと言う慈悲(暴虐)がまかり通って然るべき(堪るか)ッ?」
重力により、高度と引き換えに加速度へと変換する軌道、ロー・ヨー・ヨー(Low Yo-Yo)と、速度を高度と引き換えに高度へと変換する軌道、ハイ・ヨー・ヨー(High Yo-Yo)
を繰り返しながら操縦桿を操り応戦するアイジェスに対して、迎え撃つは、ハルズ=アルマインと、無口なアハト=佐伯の操る機体
「アーデルスワットッ!!!味方機を下げろッ相手になってない。損耗が増えるだけだ、別の戦場へと送れッ!!」
俺は、銃把を掴み、使い古された獲物
八弾装式の大型リボルバーに対して...込められた弾丸は、《黒曜鉄鋼》(ブラックライト)製の小型ジェネレータを内包した大型弾頭、撃ちだすは、質量を持った粒子による速射。
矢継ぎ早に放たれる。通常の太さで吐き出される。無数の弾動が、その姿を視認する間もなく、ハルズ=アルマインは、回避軌道へと入り、
それらの牽制を防ぎながらも、胎動する熱気と、情念を孕んだまま、その銃よりその溶液を吐き出させるように放つ。
弱装気味に放たれた牽制打は、天を引き裂く一筋の光に弾かれ、地上へと降り注ぐ。
チッ
「牽制では...被害が...」
味方機への影響を考え、、通常の八発分の出力である。質量を伴った閃光を瞬かせる。
射かける黒と銀劫を纏わりつかせた。高出力の粒子砲の一撃が、接近する破壊不能の鉾たる弾丸を消費しての質量を持った光の一撃と空中で衝突。
爆劫を放ちながら、弾かれた連弾が周囲に着弾する。被害を及ぼし、
僅かに逸れた一撃がアイジェスが駆るデスペラード...《アンチェイン》(Unchain)の機体を掠める。
機体の装甲に僅かな損傷が奔るかに思えた瞬間、重力推進機構を行使し、反転。跳ねるように華麗に機体を捻転させ回避。
目標までの距離は、僅か数十キロの中距離戦闘の距離に於いて、機体の望遠機能を駆使して、目標を目視し、映る姿に対して、
その目標を定め大きく旋回軌道からの一撃離脱を行使するハルズ=アルマイン機に
追従する様に、アイジェスも三時方向への旋回を試みる。
機体背面部から走る。可変式の推進機構と、凶鳥の様に羽ばたく、烏羽を以て、更なる高速機動を天に描き、
周囲で戦闘行為を行う。《アングレイル》に対し、足場として、着地すると共に、その脚部から走る。杭打機の如き発震する。
基部が刺し貫き、爆散の火を以て其れの答え、
アイジェスが吠える。
「バンデラスッ!!!俺と決着を付けるはずだろッ!!!」
「嗚呼、だからこうやってお前の仲間を守ってる(削ってる)。譬え機械仕掛けのモルモットでさえ、生き残ればお前が喜ぶからな(死ねばお前が苦しむからな)。」
そう言って、目標を見定める事無く、両の手から吐き出される二丁の銃身から照射される。質量を持った光の粒子の一撃が、また、還り行く死出の花道として、
無数の機体を撃ち落としていく。
その様子を、唯見守っているわけでもなく、天を逝くもう一組の相対する姿が戦場に、
六角形状の装甲を誇る。不明機を相手に、春幸は、喪った装甲を補うべく《ラッドチェスト》や《ハンマーブレーカー》などの複数のアタッチメントの
増加装甲で補いつつ、ワイヤー(ロケット)メイスや各種武装を格納した巨大な複合装備インサニア・テルム(狂気の凶器)を
その手に保持しながら、左腕を掲げ、前腕甲部より吐き出されるビームバルカンによる牽制射撃を仕掛ける。
周囲の僚機を器用に避けつつ、正体不明機へと降り注がれる。連撃が、命中した瞬間に、その光が何もない空間に触れた瞬間、霧散の一途を辿る
多動する動きを見せて、天を逝く、セカンドアーヴル...アンリミテッド(Unlimited)は、サイクロイド曲線...最速降下曲線を描き
重力加速を伴い高度を落とし、地面すれすれの軌道から再びの上昇で、目標の機体へと接近を試みる
その素早き飛翔に対して。
「全く持って不可解ですね。何をそんなに必死に戦い抗うのか?私が作り上げた機体は、凌駕する。その矮小な機体で合っても、さぁその力を見せてください。」
「其の全てを分解して分析して、私の技術とさせていただきます。」
その戦場の切迫感とは不釣り合いな、言に、何か違和感感じる春幸は、
ん?
「その震わす意識は、感覚は?コーディー=スルーッ!!!なんで?生きてるっ!!!」
「一体何を言っているのか?貴方私...いや私たちの死体を確認したんですか?」
(確かに、ハルズ=アルマインとアハト=佐伯も、コーディースルーが操る機体が、完全に破壊される姿を親父も俺も、誰も見て居ないし確認していない。)
更に会話を続けるなかで飛来する。一筋の流星が、劈く光の柱を瞬かせ、天を逝く春幸へと襲い掛かる。
接近する直前に走る光の柱による。射出地点を手を変え品を変え、襲い掛かってくるまるでこの世の理を無視するその動きに、
翻弄され、こちらの攻撃も次第に当たらなくなる。
機体出力に難ありと、春幸は操縦桿のスロットを開閉すると、それに合わせて何かが映る。腕部に接続された球体状のジェネレーターらしき基部が発光しながら離脱、腕部の接続を180度回転し、それに合わせて手掌も回転、反転した前腕より元の一へと還ると、二つの球体より際限なく吐き出される青緑の光は勢力て的な勢いを放ちながら、
無数の覇を唱えし、光の奔流を放ち、その袖口より、黒い極小の刃を砲撃の如く吐き出す。長大な刃となったシュバルトレーゲン《黒い雨》が
目標たる六角状の装甲を保持する機体へと降り注ぐ、その直撃コースをまるで先読みするかのように、回避し、掠めるだけで撃墜を伴う光の刃に対し、
その余波を、不可視の障壁で防ぎながら、その装甲がひとりでに剥離、その姿の全容を見せる。
それは且つての白磁の機体を思わせながら
注連縄を死出の旅路とする紙垂の如きひらひらと舞う白き鰭を纏い
清廉な姿をみせるもその姿は、異様な圧を周囲に巻き散らし、それまで自らが感じていた理を覆すかのように、
無言の重圧を仕掛け、その距離が一気に引き離される。詮無き事とは言え、一様に霧散するその距離間に対して、全身の感覚でその姿を捉え追従す。
しかし、記憶に残る姿とは異なり、機体の至る所に白い残留物に覆われ、其の背には、何枚もの紙垂が重なる様に形成された鶴翼の如き
白翼が、自らの欲を誇る様に、咲き誇る華を見せ、
その姿の全容は分らぬものの、燃え上がる無数の紙垂が更なる窮地を彩っていく。
遠くで、同時刻、異なる場所に置いて、仲間が奮戦する景色が見える。交差する一瞬に於いて、更にもう一手を降そうと試みるその動きに、
既にアイジェスが一手早く動きを魅せる。
空に描かれる位相の空間に向かい。伸縮する液体金属のワイヤーを伸ばし、位相空間固定アンカーを模したしその鏡面体が、触れ、そして事象を正し得るその威を以て
繰り出された理に対して、干渉を行使、砕け散る鏡面と同時に味方に向かって放たれる筈であった光の柱が明後日の方向へと延びてそして霧散する。
「危ないッ。此処からじゃ警告も出せないッ!!!」と、半瞬遅れてその事態を把握した春幸は、思考する。
ハルズ=アルマインだけではなく、アハト=佐伯、果ては自ら手を降したはずのコーディー=スルーすら、生きてこの戦場で強敵として立ちふさがっている。
その謎を解く為、アイジェスは、自らの機体の思考拡張を試みる。
《デケム・プレセプタ》10秒限りで、発動される《ヴァナヘイム》(豊穣の国)の行使する抗しがたき、その意識に触れる何事かか始まる。
・・・
・・・
・・・
お前に告げる言葉は…だ。
ノイズの走る通信の波間に、男は吼える。
副腕を重ね大ぶりのその手に添えられた光学質量兵器の刃を掌中と腕部より撃発される。質量を持った粒子が反発しながらその意を以て威を通すべく
重ねて告げるは、天を夢見て宙を飛ぶ鷲を撃ち堕とす一撃。
《アースガルズ》(神々の庭)で、生じた重力場を更に《ヨトゥンヘイム 》(巨人の国)で極大化し、超重力場を展開
生じた、超重力で加速により、天を貫くその刃と衝撃を以て最大化して衝撃で潰す。
その光は刃などには見えずその巨大な姿を見た者は、巨大な戦鎚が振り下ろされたかと、幻視する。
「俺は...」
破壊不能の機体を道連れに。その機体が天より墜ちる。モノとして、燃え上がる炎に包まれ
大気圏へと突入する。機影を見送り、
呟く、機体は熱に耐えられるだろうが?果たして、生身の身体は耐えられるのだろうか?
去り行くかつての友人に手を振り笑うと
「...。」
燃える様に熱い、皮膚は爛れ、もはや吸い込む空気すら熱傷を伴う、絶死に至る。急速降下の状況に於いて、
ハルズ=アルマインは闇雲に、掴んだ何かに導かれる様に、緊急用のスプーマをコックピット内と、機体全面に展開、
その発泡性の素材は空気を含んだ層を形成しつつ、生ずる熱を緩和しつつ、
自由落下の頂点から滑落する様に、海上へと墜落していくものの、
海面への激突直前に、背面ユニットを神経接続による操作で衝撃を殺しつつ着水する。
救難信号を発しながら、友軍の救出を待つ中、半焼半死の意識の中で、怒りに震えながら...と、焼け爛れた喉から漏れる声なき叫ぶが
思考の波に揺られ垣間見える。
・・・
・・・
・・・
はっとなり覗き見た瞬間に繰り出される。二機の機影より迸る。夕闇を白く照らす光と、質量を持った銃口が放つ、
破壊不可能の銃弾型の【falcisファルキス】...《ファルクス・グラナートゥス》の射出を確認。
七つに分かつ銃弾の乱舞を互いにスラスターと重力制御推進による無軌道によるランダム回避を選択
アイジェスは、操る《アンリミテッド》(Unlimited)のコックピット内で映る景色に翻弄されながら、
ハルズ=アルマインの操るイレギュラーワンへの肉薄を緊急停止、春幸が操ると《アンリミテッド》(Unlimited)と機体を交差する様に位置を切り替え、
相対するハルズ=アルマインは自らが操る機体は、残弾を使い切り、中折れチップ式の大型リボルバーの銃身を機体の腰部前面、フロントスカートアーマーの交換弾倉ギミックへと差し込むと、回転弾倉毎、排出と交換を実行。
再び、残弾数を回復させつつ、更なる追撃を試みるも、
春幸は、大きく左腕、前腕部アーマーが上下に開き、龍の咢へと変貌させると、その口腔より、暗闇にも似た白にも黒にも染まらない二つの彩が交じり合いつつも共存する雷鳴の一撃を世界へと問いかける。明滅する閃光が、天を逝く《ファルクス・グラナートゥス》をEMPによる電磁パルスの束縛に捉え、
無数の弾体が力なく地上へと落下していく。
その姿を確認しながらも、白磁の機体が、その手に持った四銃身の獲物から吐き出される。無数の光の柱を、残る残弾全てを吐きだす偏差射撃により、
空を往く白磁の機体に衝撃を以て直撃させるも機体の周囲に展開される六角状の装甲が放つ不可視の障壁に阻まれ、
その一手が霧散し、質量を持った光が、周囲に地響きを発生させる余波が産まれるも、その効果に疑念を更に含ませ続ける。
再度の《デケム・プレセプタ》による《ヴァナヘイム》(豊穣の国)意識共有に於いて、アハト=佐伯とコーディー=スルーの意識もアイジェスと春幸の二人に
流れ込んでくる
且つての光景に於いて繰り広げられしは...
連続する銀劫を纏わりつかせた。高出力の粒子砲の一撃撃ちだす、連打による牽制から繰り出す。獲物の投棄と共に
一斉に繰り出されるは無数の質量子ブレード...《グラムクァントラミナ》の乱舞、曲射気味に繰り出される多重の刃同士を反発させ繰り出す飛ぶ斬撃の檻、
繰り出す一撃を、一を100へと変え位置を変える様にその姿を隠す目標に対して、その頭部で《グラムクァントラミナ》の発振器を口腔の射線上に保持し、
背面へと、まるでその行動を先読みしたかのように迫る機体に対して頭部の射角を回し、放たれしは、限界を超えし、餓狼の牙、
更には天文学ショーの流星雨の如く飛来し加速する弾帯は数多のアタッチメントたる、その基部の数々、其の全てが、状況を変えるべく放たれる
弾丸と化して、墜ちる《アンレコニング》(Unreckoning)に対して降り注ぎ、悪あがきの離脱を試みる瞬間、瞬間に、次々と着弾、その装甲を大きく抉りながら、
機動性とに紙垂しでの数々を削り落とし、裁き墜とす。
その一瞬に、宙へと、黒き陰影を深く刻みながら霧氷の牙と共に重力加速により射出されしエリンの穂先が、放たれる。
突如、群狼の咢の如く振るえる。ダイアモンドダスト...細氷さいひょうと霧華きばなが花開くとき、黒き重力場に加速し、撃ちだされた黒い弾丸が、墜ち往く天体へと重なる様に、
交差する様に防御を行う。その防御点へ天を突き破らんばかりに吠え猛る、勢い余った弾頭が、宙渡りし、一陣の旋風を巻き起こしながらも
その不可思議な光景をまざまざまに見せつけ、無重力で有るはずの宇宙に於いて、落下し崩れ行く天体の崩壊ショーを其の網膜へと焼き付けていた。
その裏では...
サルバトーレ=レトリバー、イングリット=ワークマンの両名が、自らの乗機に隠し持っていた紙垂を使用。
その窮地に於いて。いつの間にか戦線を離脱し、その最後の時に備えた保険として、その力を行使する。
・・・
・・・
・・・
チッ不味い、そうなると、あの機能は、あれを他の機体へ移譲すれば同様に、一般兵も使えるという事になる。
そうなれば...
UD1989年(西暦4014年)5月某日 L1宙域のコロニー群付近
次の瞬間...
突如として、視界から光を喪った。何も見えない。何も聞こえない。己を握っているはずの操縦桿の感覚すら何も感じない。
これは、先ほどから繰り出した。切り札の代償が一度に襲い掛かってきたのか、吐血するヘルメット内で、異物を検知して吸い込む機構だけが、
静かな宙の中で、薄弱な反応を見せる春幸が現状に対して、思うの事は...目標を墜とせたのか?
最後の瞬間には、こちらの刀身が、《アンタッチャブル》(Untouchable)と《エンゼルフィッシュ》の艦影を確かに圧し折っていた。
だが、その最後の瞬間は、僕の眼には映らなかった。其れより前に、限界を超えた限界が訪れた。
そして切断された機体は、寸前で、その場を離脱、離れ行く春幸機の姿を見送り、追撃が来ない事を訝しみながらもその場を離脱、
戦場を離れ、春幸のMIA(作戦行動中行方不明)のどさくさに紛れて待機していた補給艦テストゥドに回収されその場を去っていた。
・・・
・・・
・・・
思考は、現実の戦闘に戻り、無意識のまま、高速リロードを展開、機体が接触して、揺れる手元を調整し、機体を離した瞬間に、
フレーム左側にあるラッチを押下し弾倉シリンダーを横にスイングアウトし排莢ロッドを押し込むと同時に排莢し、ラピッドローダーの基部を副腕を器用に操作して、投げ入れる。
思考誘導の操作に伴い、投げ込まれたラピッドローダーの基部は、寸分たがわずへと装填されると共に、射撃の連打が、雲を引き裂き、大気を震わせ
周囲にオゾン臭をまき散らしながら相対する二機への牽制としその動きに僅かな歪を産ませ、互いに反撃の一打を繰り出しながら事態は進む。
理由は判明したものの、決定的な形成不利となる事実に、アイジェスは脳内で対策を組み立て、言葉の端を使い、時間稼ぎに興じる。
・・・
・・・
・・・
UD1990年(西暦4015年)4月1日...同日 UTC+0 09:XX~11:XX
☆L2宙域アイリス近郊、sideアンザス《ロシナンテ》
それは、緊急連絡を受けて、救援へと向かった春幸とアイジェスを見送り、自分達は、出来る事が無いと、二人の変えるべき場所を守る為、
奮戦するは...女史一人、
おじいちゃんと子供は、着席しつつ、食事が出来るのを待ちながら、新作のリズムを刻み、新しい新作が出来ないかと?
思い悩み苦心し、呟く。
「ナクワイちゃん。最近目と耳が肥えてきて、要求のハードルが段々上がってるんだよなぁ。ねぇおじいちゃん何かいいアイデアない?」
「若人よ。そんなに新しいアイデアなんて湧かんぞ。精々この男尻に宿るパッションを解放するのだ。ハンザス。男はいずれ誰かと尻合うのだよ。」
「男の尻こそ至高。脱ぐのは男に任せて、安易に女性が肌を見せてはならん。本人の意思以外で!!!」
簡易テーブルの上で、他愛ない会話を紡ぐ、二人の光景を見守り、
厨房から刻まれる包丁の調理の音に耳を傾けながら
アンザスは、これからの方針に関して、同乗する青葉とハナネと、通信網で繋がれた画面越しの《サルヴァートル・エクス》(超越する救済者)の面々と
打合せに興じる。
「各々方、これよりの方針でござるが、待ち合わせをしてる。スカーレットヒップの面々と合流後、L5宙域のカルぺ・ディエム本営を援護するのかそれとも二人の帰還を見守りこのままこの宙域で待機するか?それとも?」
舵輪を操る玻座真=外崎、火器管制と整備の領五=羽住、通信手の碓井=ユズリハ、
キャプテンシートに座りながらも、各部の調整を行うエクィタス=ユースティティア、そして、何もしないハルナ=山崎...かぎかっこ(※乗機無し)かっことじる、
って、「ちょとぉぉぉぉ、なんであたしだけやることないのよッ!!!」
「まぁ、食材の調理は、領五が遣ってるしなぁ、乗機が無いから遣る事ないでしょ?ハルナさん。」
無情なる答えを喰らわせる外崎を他所に、シートカバーに噛付きながらも抗議の声を上げる。
「ハルナさん、ココア飲みます?まずはそれから始めましょう。」
「エクィタス君の優しさが痛いッ!!!!ほんのりイケメン風味の香水の良い香りもするし!!!あたしの《アド・アストラ》どこいっちゃったの!!!!」
「アイちゃん、アドちゃん戻ってきてッ!!!!」
惜別の別れをしたかつてのエメラルドグリーンの瞳の少女の姿を思い浮かべ、叫ぶ。
「はいはい、みんな、これからどうするか話し合うよ。」領五は呆れたように話題を切って、議題を前に進ませる。
「とりあえずみんな、拙者のワイフ以外は、そろったかな?えっ先に始めててくれって?しょんなぁー。」
「で、アンザスさん、此れからどうしますか?というか私たちも一緒について行かなくても良かったんですか?」と青葉が水を向けるが、
「それはそうではあるのだが...、ワイフやハンザスをそのままにして、襲われたら目も当てられませんからなぁー、誰か守る人間が必要でござる。」
「ハルナ殿用や他の部隊の補充用機体のを受け取りを行う予定なので、本艦共々、合流するスカーレットヒップの艦隊の直掩に入って貰うでござる。」
(パテント開放して...)ボソッ
「その後は、恐らくカルぺ・ディエムの本体と合流でしょう。」
「んー?あたしの機体あるの?!よくアド・アステラ手に入れられたね?マレディクト側の機体でしょ?」
(ねぇ、パテント開放して...)ボソッ
「もーハルナさん、乗る機体に変な拘りがあるから、違う機体乗りたがらないんだよなー。」
「だって、習熟訓練とか機体の癖があるでしょ。何でもかんでも乗りこなすあのおじさんがおかしいのよ。」憤懣やるかたない表情を浮かべ、不満を漏らす。
(ねぇねぇねぇ、パテント開放して...)ボソッ
「とりあえず、社からの連絡で、機体はオーダー通りの物を用意出来たと連絡が来ているので、問題ありませんよ。まぁ其の所為で時間が掛かってしまったんですけどね。」
「ん?どんなオーダー出したのでござる?」
「それは...」
一々、アイジェス殿の元同僚が合いの手の如く、何かの要求を挟み込んでいる。既に馴れた乗組員たちは、当然の事として処理して、その声を無視して会話を進めていく中、
その様子を見守るシュガー=ナッツは、重力アシストが十分に効いたロシナンテのコックピット内で出来合いの食材を料理した、
山盛りのレバニラ炒めを提供し始める。
薄く切られた豚のレバーとニラが交じり合い混然一体の姿を見せ、光り輝く油脂に包まれ、味付けされた垂れに浸された、
その姿を見せ、朝っぱらから作る料理としては重いが、世の中には朝食にどんぶりのラーメン屋、肉厚なステーキを提供しようとする親は現実に、存在する。
待ってましたとばかりに、ぽくぽくと、かぶりつく老人と少年に、
ハルナ=山崎は疑問を呈する。「そう言えば、ハンザスくんって、肌の色褐色が混じってるよね。」
「なんか年々、黒くなっていない?」
「ああ、それな?拙者の何代か前の系譜には、黒人系の血も混じってますからなぁ。」
「拙者の男尻は、桃色ですが?肌の色なんて、違っていても今どき気にする人の方が少なかろうて、
桃尻、黒尻、萎びた老尻、みんな違って、みんな良い男尻!!!!左右に振ればみんな男尻だよ!!!」
「まあ、宇宙に上がり国境が薄くなれば、文化や文字の混合混血も、珍しくないで、ござろう。
談話は続き、港湾内のドックに接岸されたままの二隻の船に、味方の艦船であるスカーレットヒップの艦隊の接近をその震える臀部で感じ取り、
老人は叫ぶ、儂の睨んだ通りだ!!!!
再会の時は近い。ハンザス、逝くぞッ男尻は待ってはくれない。服は、脱いだな?勝って、褌の緒を締めよ。おおっとキュッと着つく締められた臀部が揃いながら
あれ?この場合赤褌の方が良かったのか?と、その横に老人が同じくその臀部を晒し、子尻、男尻、老尻と三者三様の姿を眺める。桃が人揃え、
シュガー=ナッツが、もうッ最高。でもおじいちゃんとハンザスは、風邪ひいちゃうから、お父さんの真似は程ほどにね。
「ばぁさん、飯しゃぁまだかい?」
「おじいさん、さっき食べたでしょ。新しいドーナッツよ。食べて―ッ!!!」と放り投げる
「ハルナ殿、どうやら、目当ての機体が届いたみたいでござるよ。一緒に受け取りに行きませう!!!」
「えっそのえっちな格好のままで私も行かなきゃいけないの?」
「エッチじゃない拙者の男尻は叡智で卑猥なのッ!!!」
一体何が違うのか分らない疑問顔のまま、
ドーナッツに含まれる油脂により、唇をテカテカにした老人は、食するのに夢中で其れ迄の会話全てを忘れる。
ややあきれ顔の仲間たちを他所に、搬入経路の指示を出しながら、港湾内で作業する整備士たちは、新しく運び込まれた深緑の色に染まった《ヴォーパルバニー》を納入する相手が
何故か褌姿の成人男性が、今か今かと、其の男尻を振り、待っている姿に慄くが、
ちょんっと互いに男尻を合わせて挨拶する。
「其の方の男尻も中々なお手前。」
(なんでだろう、この挨拶、何故か隊の間では不文律となってるけど、返しは...)
パンパンッと手を叩き了承の旨を伝える音が響き渡り、一斉に甲板に出ていたスカーレットヒップの総勢24名は、
揃ってその男尻を叩く大合唱を醸し出す。
港湾管理者は、一体何がはじまったのか?と、事情通のおじさんが答える
「あれは、スカーレットヒップの味方を鼓舞する踊りだ。ここからが凄いぞッ男尻を叩く以外特に何もしない。」
ざわめく港湾作業者の視線を一線に受けて、
「機体の整備は万全だ、一応慣らし運転もしておいたから、直ぐにでも出撃できるぞ。」
《サルヴァートル・エクス》(超越する救済者)への搬入を依頼し
その場に現れた陣営は
《サルヴァートル・エクス》(超越する救済者)
《ホーリグレイル》一機
《ヴォーパルバニー》一機
《ロシナンテ》(4機)
《ヴィキティ=アンディバイン》一機
《ヴォーパルバニー》一機
強襲揚陸艦(12~16機)
3機+9機合計12機
三機編隊×4
《ブレイズ=ガルヴ・ディム》三機
駆逐艦ディミディウム5隻(4~6機)
三機編隊×5
《ブレイズ=ガルヴ・ディム》三機
積載船無しスカーレットヒップへの回収待ち待ち
《改修型ディエム》→《改修型カルペ・ディエム》4機
総勢35機
名も無き兵士たちも、到着したスカレーットヒップに回収されると共に、乗機を数世代前の機体をから乗り換えを果たす。
「乗り換えの習熟訓練は大丈夫か?」といった声が漏れるも、「同型系列だし、基本操作はおなじだからな大丈夫だろう。」
向かう先は、カルぺ・ディエムが向かうL5宙域への進軍が始まろうと。
周囲の警戒を行っていたスカーレットヒップの哨戒担当が、警告の一文を本営に報告する。
「こちらガイズ・バット01.,.マスキュラー・バット応答されたし、男尻から尻穴が出ている。穴を塞げ。」
意味不明な単語を並べて報告されるその電文に対して、スカーレットヒップの本陣は直ちに、マレディクトの接近を察知し、
迎撃の準備へと入るべく艦内、艦外にいる人員に向かい戦闘配備を知らせるアラートを発令する。
・・・
・・・
スカーレットヒップの哨戒員が確認したのは、背面部や頭部に備えられた、探査用の装置とヘッドスコープに於いてセンサー機能類を強化したS(Search)型装備を
装備した一機の《ブレイズ=ガルヴ・ディム》対して随伴機の護衛として追従するは
B型装備とA型装備の三機編隊で、100キロ圏内の目標のその造影を視界とセンサーに表して捉えると、
各員に対して警告を発し、B型機を殿としてS型が取得した、データの回収を第一優先として、
A型が...開閉式の翼を開く、孔雀の羽根の如く花開く放熱板を展開するそれが、その宙域へと投下される。人が載っているかのように自立し、砲撃戦の流れ弾を上へ上へと昇る上昇軌道を泳ぎ《ニヴルヘイム(霧の国)》を展開、周囲に機体の存在を隠す霧氷の界域を展開。
目標足る全容に関する情報を持ち帰ったガイズ・バット01は、
通常通信可能距離まで、転進すると、一早くその情報を強襲揚陸艦へと送り届ける。
その艦影は、大型空母と特殊船舶らしき機影1に多数の駆逐艦10隻を中心としたその陣容は、徐々にコロニーアイリスが駐留する宙域へと
部隊を展開しつつ、その姿を現し始める。
空母(15機)
十二機編隊+α
《フェードル》二機
《イポリート》十二機
二機
圏域防御艦ヒケティデス(15機)
十二機編隊+α
遊軍編成
《エウリピデス》二機
《パエドラ》十二機
駆逐艦ディミディウム8隻(4~6機)
隠密四機編成×4
《ハイド・アンド・ブレス》四機
砲撃戦四機編成×4
《ヴィ・ラクレス 》四機
合計30機
数は全盛期に比べて、少なくなっている物の、どの機体もほゞこの一年で新造された機体ばかり、
それでもいつの間にか地上から宇宙に送り込まれ、転戦を余儀なくされた、ポルチーニ=ポポニチンは、マレディクト中枢の命令により、
首席たるソォンナ=コッタネーの敵討ちをするべく馳せ参じる様にと、受領した新機体と共に、この地へと向かったものの
不満たらたらで、男尻を振る。
ぶるんぶるんと、左右に振れる男尻に、魅惑のダンスを踊り、次第に上がっていくボルテージを感じながら、
ローアングルでの接写が、容赦なく襲い掛かってくる。
「干潮はまだなのッ!!!満潮迄まって、そして早くして早くしたいの!!!!!」
「はぃ!!!!艦長の浣腸、一丁へいお待ちッ!!!」とてもいやそうな顔をする艦長が恐る恐る進み出る
「はぅっ違う!!!!!艦長は私ッ!ポポニチン!!!敵意が引いていく干潮を感じるの!!!!さぁ全ての意識を肛門に!!!!いざ尋常に排泄ッ!!!」
[写さないでください]というプラカードを持った技官が、その臀部を覆い隠し、
なんでこの人達は、浣腸と艦長について言い争ってるんだろうか?疑問の顔が浮かぶ。あれ?たしかこの人自分で艦長に浣腸してくれって言ってたよなぁ?
まぁ私たちにとってはどっちが艦長でも良いんだけど?指示だししてるならどっちが艦長でも浣腸の順番だけ守って貰えればいいんだけど、
喧嘩だけしないで欲しいなぁ。
長蛇の列を作る。順番を守る。袖を千切った無数の男たちが押し寄せてくるまま、出産の鬨が迫る。
...
...
...
UD1990年(西暦4015年)4月1日...同日 UTC−4 5:XX早朝/UTC+0 09:XX
◇ギアナ高地 side第六部隊
ぽわぽわっと、アイスを頬張りながら呑気に、風景鑑賞に勤しむアイ=スクリームを
呆れ顔で、仲間たちがいつものことだなと、呟く
第六部隊の面々が、直面する目下の問題は、《黒曜鉄鋼》(ブラックライト)の鉱床が消え失せた為、
各国の思惑が空振りに終わり、各国がこぞって調査隊と、それを支える守備隊の派遣を競い
坂東を御多分に漏れず、第六部隊の面々がその任を任されたものの、依然として成果に関しては無しの礫...
更に参加する国々、《レグヌム》、《グオジア》、《ストラーナ》、《クク》(국)
自国に隕石の資源を保有する《ストラーナ》と《グオジア》は、早々に枠組みから離脱し、《黒曜鉄鋼》(ブラックライト)の鉱床の探索に独自に動き始め、
《クク》(국)は執拗に、残された資源の優先権を主張し始める。長い間沈黙を守っていた《レグヌム》は、北米大陸から自国の近くにあるアフリカ大陸へと目を向け始めながら、
その関係上、旧マレディクト本部の存在していたギアナ高地の開発の手は止まり、僅かに採取される《黒曜鉄鋼》(ブラックライト)を巡っての
パワーゲームが展開されているが、本来の意味での誘植者の存在と、各国の内部で、潜在的に隠れていた。ウィンディゴに汚染された人々の蜂起に晒され、
首のすげ替えが行われ、陰に隠れて暗躍する何者かの手引きにより、次第にその様相を変えてその均衡が崩れるには、そう時間がかからなかった。
いつもながらの監視に、眠気まなこのアイ=スクリームは、
「ねぇねぇ、ココたそ。お代わりのアイス」と、更なるアイスを求めて、我々はギアナ高地の奥地へとお口へアイスをダイブさせながら、
それを我関せずとして、眺める。向かう視線の先には、一筋の閃光が瞬く、
暗闇の天を夜明け間近の空を切り裂き、深い陰影を刻みながらも、直撃を受けた。
輸送機がゆっくりと、地上へと落下していく。
「なんだあれ?あの光は、ビームライフルしかもあの長射程は、長距離狙撃ライフル???」
「ディスたそ~、救難信号でてる~?」とココロ=アラズが気の抜けた問いかけを告げる、
何時もの事ながらやれやれだと、
ディ=ストレーズは、互いに、剥き出しの開閉したコックピットから望む、光景から
機体のコックピットのシートに戻るとコンソールを操作。
救難信号と、搭乗者の生存を確認。その結果を
「生存者あり、敵味方識別信号は、《クク》(국)所属機、です隊長どうしますか?」
「そりゃぁ、明日は我が身かも知れん助けに行くぞ。」アスハ=ワガミは、隊員に指示を出しながら自らも
コックピットを閉じ搭乗すると、機体に火を入れつつ、乗機となって居る、武装の一新を施された《カルペ・ディエム・アスキックアース》に乗り込むと、
生存者の救出の為に機体の各部から噴煙を放ちながら、無数のスラスターとバーニアーを吹かせて、流れ弾で深緑燃える、森林地帯を抜けて、
隊を二手に分けて救援へと向かう。
指揮とアスハ=ワガミ、念のためのカウンタースナイプ要員であるディ=ストレーズが墜落した地点へと急ぎ
アイ=スクリームとココロ=アラズの二人が発射地点である。西方...。9時方向へと進路を向け、迎撃と隊の防衛行動へと入る。
その動きはやややる気が無い物の正確無比な射撃による破撃を受けつつもその手に掴んだ。ビームシールドと蓄熱機構に、粒子吸収機構を備えた、
三重兵装のストラクチャーシールドを駆使して
その直撃を振り払う。この正確無比の狙撃はどこかで見た様な気がする。
「こちら《ハルト=ノーウェン》ッ貴公らを狙い撃つ。逝けッ!!!」
・・・
九年前、UD1979(4004年)年4月某日より数週間後...地上に置いて繰り広げられた。共同戦線の時に受けた援護射撃の妙が脳裏に過る。
「こちら《ハルト=ノーウェン》ッ貴公らを支援する。行けッ!!!」
・・・
「隊長、機体認識コードは...ディエム系列の機体じゃない?《ヴェナートル・ノクティス》か?だが違う。盾が一撃で焼け付いてやがる、此処までの高出力狙撃は、確認されていた外部武装以外は考えられん。」と、
隊の機体の状況を把握しつつ警告を出したディ=ストレーズの声が響き渡る。
そんな窮地に於いても、二人は何の其の防ぐ手立てがないのであれば、回避すれば良いとばかりに、機体の回転軸を合わせつつ、二極の環を描きながら、
太極図の如き円錐の動きを見せ、遠く離れた場所から狙い撃つ狙撃の一撃を機体に掠めながら、進転するは、二機の《カルペ・ディエム・アスキックアース》の姿、
僅かに逸れた粒子の余波が、機体を覆う粒子攪乱幕を装甲化させた基部と反応すると、飛散する粒子と粒子が互いに影響を及ぼし、無効化が発せられる
ハイダスト・アーマー...ディフレクション・スクリーンと名付けられたその積層装甲と外套をはためかせながら
二機編隊による応射、《天地併呑》(ウニヴェルスム・デヴォラーレ)による斉射を試み、30秒間の冷却期間を15秒までに短縮し、
交差する様に、触れた。ビームの波長が、互いに干渉しながら、砲光が、その狙いを外し、輝きがいつ果てるか、
光芒の瞬きを魅せながら、目標たる姿なき、狙撃手の姿を炙りだす為に、射線を放出を繰り返し、ギアナ高地の大地を焼き焦がしていく。
遅れて、墜ちた輸送機への救援を試みるアスハ=ワガミとディ=ストレーズの二機は、
護衛の機体だと思わしき、B型装備を備えた《ブレイズ=ガルヴ・ディム》と《アイン・アングリフ》が、近づく二機に対して示威を示して銃口を向けてくる。
そこでアスハ=ワガミは、
「こちら、坂東所属、アスハ=ワガミだ。救援に来た。銃口を降ろしてくれ。」
そう呼びかけるアスハ=ワガミの元に、遥か彼方より伸びる長距離狙撃によるビームの一射が、銃口を降ろしかけて無防備となった一機の《ブレイズ=ガルヴ・ディム》
へと突き刺さり、その躯体を、傅かせる様に倒れ込む姿を見せ、
一気に緊張感が膨れ上がり、一触即発へと、坂を転がり落ちるかのように、事態が悪化する。
仲間を打たれて、血気に逸る《アイン・アングリフ》は、腕部の銃身と刀身が一体化された武装で、至近距離からの砲撃を繰り出し、
光る閃光が、名乗りを上げたアスハ=ワガミ機へと放たれる。咄嗟にストラクチャーシールドを展開、粒子の一撃を吸収し、冷静さを取り戻させるべく、
距離を取りつつ説得を試みるが、遠く離れた場所から照射される狙撃の一撃が、三機が展開する吸収機構の限界まで、追い墜とさんと迫ってくる。
堪らず、後退を余儀なくされるアスハ=ワガミ達を他所に。集中砲火を受けて燃え上がる《アイン・アングリフ》姿を見せながら
排出されるスプーマによる脱出を確認し、狙撃の砲火より、輸送機を守るべく、盾を並べて防御へ入る。
「《験担ぎ》(ジンクス)03、02ッラビットフット、幸運を呼ぶお守りの面目躍如だ。こっちが墜ちる前に墜とせッ!!!」
「はぁーもう簡単に言ってくれるよなぁ。ここたそ、まだアイスたぶてる途中だったのに~。」
「そうだねーアイスたそ、まぁ貧乏くじはいつもの事さ、先に撃つから、併せて、得意でしょ。」
まるで、月面を跳ねるウサギの如く、スラスターを吹かせながら機体を飛び跳ねさせ、生い茂る木々を踏み込へ、
進む二機は、目標とする敵機の姿を数十キロ先の平野に見遣る。
あれかな?どうゆう機体なんだ?マレディクトが操る狙撃機体と言えば、《ヴェナートル・ノクティス》と《マレディクト》の発展形の《マレディクト・ペルフェクトゥス》etcだが...
《ヴェナートル・ノクティス》にあんな高出力兵装あったかな?
と疑問顔のアイ=スクリームに対し、ココロ=アラズの表情は緩やかに、そして確かな手応えを感じながら、機体の制動を重ねて
交互に機体を入れ替えながら、防御と攻撃を担当する二機の編隊が、足を止めての連続射撃から、狙撃位置を変えるべく
転進する目標へと、照準を合わせて、引鉄を放つ。
機体各部に搭載されている外部弾倉から放たれる実体兵装は、粒子攪乱幕とスモークを放ち、
目標の鉾と視界を削りながら、その影響下から飛び出した。
アイ=スクリームが、放つ単独での《天地併呑》(ウニヴェルスム・デヴォラーレ)が迫るが、機体を傾け転進しながら回避を選択
「まぁ、そうなるよね。でもね。僕は一人じゃないんだよ」
応射の狙撃が迫る中、機体を水平方向に360度回転し、回避した。背後からタイミングを合わせたかのように
実体兵器による、投射が放物線を描き、《ヴェナートル・ノクティス》へと迫るも、其の全てを一呼吸で、乱れ撃ち、排莢される高出力化を施された大型狙撃ライフルを巧みに操り
其の全てを排除するも、
「残念、本命は...」アイ=スクリームから、ディ=ストレーズへと繋がる
「本命は、吾輩なのだよ。」
遠く後方から迫り、構える銃口から迸る、ディ=ストレーズが操る《カルペ・ディエム・アスキックアース》の銃口より立ち上る《天地併呑》(ウニヴェルスム・デヴォラーレ)が、獲物を刺し貫く、矢となり、目標を沈黙させる。
...
...
...
漸く、攻撃を仕掛けてきた姿なき狙撃手を屠ったものの遠くでも、数機の機影が争い惑う光が、揺れる。
暗闇の陰影の中、その姿を垣間見せ、合流を果たした、四機が現状把握を試み、
相談を試みようとするも、唐突に繋がる意識と意識により、更なる狙撃手の姿を察知、指示を出そうと話しかけるアスハ=ワガミ機の元へと着弾する瞬間、アイ=スクリ―ムは、食していたアイスを放り投げ、
ストラクチャーシールドによる防御と同時に反撃の一射を飛散する銃撃の射線を予測し撃ち放つ。
その銃声は暗闇の宵に、陰を残しながらも、空中で迎撃の一打に晒され、霧散する。その光景をデジャブの様に、反芻する。
其処に映るや、且つての夜色狙撃手の姿、ありえないその光景の前に、撃墜したはずのもう一体の《ヴェナートル・ノクティス》が立ち上がり、
混濁した意識を混ぜながらも、その事態は拡大してく。
脳裏に過るのは、且つての戦線での共同戦闘を終えての事
...
宙より降り立つ星の一欠片は、地上で絶望する人々を勇気づけながら、見捨てられた地域を中心に転戦を繰り返す。
ある時は、整備を手伝って貰ったお礼に、ある時は、物資の補給と、一欠片のアイスと交換に。
「えっアイスくれるの???良い人ッ!!!!チュッ」
「嗚呼、本官よりも貴公の方が、その処理は適任だろう。本官は、此れより宙へ、救難信号を受けての救援作戦に向かわねばならない。」
「次の戦場は宙だ。」と、星空を指さし笑う。
無事、合流したその先に広がる悲劇を知らずに...
...
「えっアイスの人?なんで???」
…
凡その事の顛末を知る最たる者の姿は未だ見れず。人知らず知らしめるのは誰も知らぬ、且つての光景
あっぶねーッ、拙者...アンザスは、言葉を漏らし
アイジェス語る。「そうだな。一つ間違って居れば、俺達もあいつらと同じ道を辿っていたかもしれない。」
「ごめんなさい。私がもっと早く話せば...」
「青葉、自分を責めるな、それとなく警告を出してくれていたんだろう。話題に出しにくい話だろうしな。」
しかし、その断罪は、降されている。手を差し伸べる必要があった何者かの姿はもう居ない。
今更零した水は還らない。
それでも...
救いの手はあった。但し其れは全てが手遅れになった後での事、唯、《人喰い》を喰らう
獣の数を増やすだけの結果に終わったとしても。
・・・
・・・
・・・
其れは宙を行く《R.I.P》を中心とするカルぺ・ディエム本隊が向かうは、権謀術数渦巻く景色を映すL5宙域であるミーミル
二人を送り出した《ロシナンテ》と《サルヴァートル・エクス》(超越する救済者)が駐留するL2宙域のアイリス近郊で、交わるべくして交わる点と線、
更には、地上で展開される板東北東部での且つての仲間との邂逅、そして第六部隊が預かる鉱床を巡る紛争地域での一幕、
都合四つの戦場で行われる。五つの視点は、戦闘の火の粉をまき散らしながら、ほゞ同時刻にその刻の音を響かせながら進む。
UD1990年(西暦4015年)4月1日...同日 UTC+9 20:XX頃/UTC±0 11:XX
■坂東 北東部、side春幸&アイジェス
無数の光が放たれ、そして散り行く姿を仰ぎ見ながら、四機の相争う二足歩行の人型兵器は、挙兵を意味するその一手を企て、
そして戦場となるその坩堝へと、無自覚なる謀略を繰り出す。
ナインライブス(Nine Lievs)、九つの大型3基、中型3基、小型3基の粒子加速器付の実体シールドを駆使しての防御とオールレンジ攻撃での射撃戦を展開しながらも
デスペラード...《アンチェイン》(Unchain)は機体から発生する重力場を駆使し大気との摩擦と空気抵抗を抑え、セカンドアーヴル...《アンリミテッド》(Unlimited)は
クイックモードを選択、脚部を高速起動用に180度回転させ変形を終え、
機体に残された位相空間固定アンカーを投射し、最小旋回半径を以てしての急速旋回を決めると、
シュバルトレーゲン《黒い雨》に、ヘイロン《黑龍》と吐き出される攻撃手段を切り替え、
接近戦による殴打を試みるべく、目標へと迫るも燃え上がる紙垂の効果によりて、直前で阻まれ、其の理が捻じ曲がる。
何度目かの戦場を駆ける往来の中で、次第に状況が刻一刻と切り替わっていく。
その最中、質量を持った粒子砲の光が、春幸の操る機体、其の身に降り注ぐ、咄嗟に、《ラッドチェスト》の鏡面装甲を楯に、その攻撃の反射を試みるが...
その瞬間アイジェスが叫ぶ。
「春幸ッ!!!!!受けるなッ!!!!」
叫ぶ忠告の言葉を聴きとれぬまま、防壁と化し機体から離脱した《falcis》の一団を包み込み、生じる熱量を反射させようと、その装甲の是非を問うが、その問いかけ、そしてその一答が、降される。
質量を持った光は...鏡では反射できない。何故ならば衝突した瞬間に衝撃で鏡が割れる。
その当たり前の答えを持たぬまま、一手を繰り出した春幸の眼前で、何かが炸裂する。
凶弾に倒れる青年を幻視するも。
ノールックで撃ちだされた。黒と銀劫を纏わりつかせた一撃が、着弾地点へと照射される。
その衝撃で弾き出される。アンリミテッド(Unlimited)の姿に、安堵する間もなく事態は進む。
互いに決めてが無いまま進む戦局に於いて、まず最初に切り札を切ったのは...
もしも俺が想定してる事が事実であれば、手札を切られる前に...
「エンコード、《バラッド・オブ・ザ・デスペラード》!!!!!!!!!!!!!!!」」音声認識による識別により、使用者権限を確認。
「一葉灼伏…30%」
心の中で小さく呟く機体内部に搭載されたジェネレーター内部で、それは熾る。中央部に鎮座する。赤黒い表皮を備えた樹木に向かい。
内部から伸びるマニュピレーターが起動、その腕部で、樹木の一部を切り取ると、樹皮から流れ出る血の色に似た樹液を流し、心なしか痛みに耐えて叫ぶ声が響き渡る。
ジェネレーター内部のかつての文明で使用された蒸気機関の火室の様に、開閉する投入口が開き、手折った枝を放り込むと、炉の灯によって、焚き付け、一気に貯蔵、放出される。その粒子量が爆発的に、推し広がって逝く。………
左右非対称へとなった全景にV字のツインアンテナには左右から延びる一対の角、吠えるように叫ぶその線型は、煽情的なまでに戦場を翔ける。
やや大型のそのツインアンテナは、開閉機構が稼働し、機構展開すると、V字から、左右に横倒ししたY字状に展開して、やや歪なX型の様相に変える。
左目に当たるメインカメラは大きくその開口部を開き、耀劫を滾らせながらも、その姿を変え見通す先は遥か遠く連動して鬼面の表情となった口元の放熱機構が開いて牙が覗き、
肥大化した右腕の大型楯となる大型マニュピレーターは、都合二つの主腕と副腕が、重なりされやや大ぶりのその指と腕部を形成展開される副腕となって、
大型の副腕が、一回り小さい主腕を包み込むと其の手掌から漏れ出る覇劫が、且つての姿を幻視させる。
その武骨なフォルムは、色は紺鼠色、されど頭部開閉機構が展開されると同時に彩が艶やかなトリコロールカラーへと変態する。と
脳内に鳴り響くその詩が、俺に力を与えてくれる。
「その未来、想像し、造り上げろ《スヴァルトアルフヘイム(鍛造の国)》」
「その怒りの道を指し示せ。《ミズガルズ》(世界の庭)」
「繋ぎ禊て、不離一体を以て、その不利を覆せ。」
コックピット内のコンソールにスヴァルト《黒》とミズ《世》の文字が瞬き、《connect》の表示が踊る。《この世のすべてを黒く染め上げよ!!!!》
「我は、大地に繋がれし虜囚の槌手、ヴェルンド」以降を威光を以て修正する。
更に口淀む微かな声により...何かが収斂する様に、瞬き一瞬の言の葉の残骸を残して、消える。
...
眼前で光の粒子が集結し、光点の中心へと光の粒子が直進する艶やかな彩と共に、黒く輝く枝葉上の伸びる球状放射体と化し、
その姿を顕わに其の武装を鍛造する。組みあがるべき獲物は、戦槌。金属の枝が伸びあがりながら、絡み合いその獲物を作り上げる。形成され死は、
ひと振りの剣、伝説に謳われし無形の剣。
「来たれデュランダルッ!!!」黒い枝葉を原資とし、輝ける光景を幻視する。刀身に、翳る陽光の最後の一片をその身に受けつつ、飛翔する一撃が、
春幸が操るセカンドアーヴル...アンリミテッド(Unlimited)へと襲い掛からんとする。
二機の機影に対して、九つの盾と舞い踊る剣舞の冴えを以て渡り合う。
最初にその姿に気付いたアハト=佐伯は、そのひと振りを受ける事もなく、背面部の推進機構を行使し、急上昇と共に、その進行方向へ境界を形成しその姿を消し去り、
《アージナリーワン・ウェポンⅧ》アンロックワン...傷天害理
宙に浮かぶ、アイジェスが操る《アンチェイン》(Unchain)の後方へ出現しての強襲を翔ける、
捧げる、その手に持つ刃は白鞘に納められし、何物にも侵されぬ純白の刃。
鞘とその柄が連結し長大な長柄の獲物と化したその刀身で、絶死のタイミングでの襲撃が迫る、
何もない空間に対して、枝葉を行使しての槌打つ音が、鳴り響き、
「打ちて、響いてその手を降せ。グラムッ!!!」突如現れたもうひと振りの刃が、その強襲を防ぐと同時に、
《ヴルカヌス・ツインテール》が誇るブレード及びハンマーの鉾が、慌てて回避軌道へと入るアハト機に向かい次々と迫る。
一手を回避し、二手目である鈍器に寄る一撃を左方向に傾けるも回避が間に合わず構えた刀身でその一撃を受け、バランスを崩すと共に、
その姿が掻き消える。
空を逝く漆黒の刀身を魅せるデュランダルの刃が、悠々と構えるハルズ=アルマインが操る機体へと迫り、
幾度目かの弾倉の交換を経て、質量を持った粒子、光のラインを撃ちだす銃口での迎撃を試みるもするりとその射線を回避しつつ
その刀身が迫る。
ハルズ=アルマインは、どうせ命中したとしても、この機体に傷は負わせられないと、たかを括り、その判断の多寡を見失う。
注意すべき事は、此方の獲物を逆に利用されないという事、其れさえなければこちらの負けはない。
一撃をわざと受けたうえで、その隙に命中させると、
コックピットの全天周モニターに映る。目標に対して狙いを付ける。が...
その一撃に、コックピット内部に深く深く響き渡る衝撃と刃の侵入を許し、機体が大きくぶれ、弾き飛ばされる様に機体のバランスが大きく傾く、
「親父ッ!!攻撃が通じている?なんでだ?」
春幸のコックピット内で、交戦記録によるデータ解放を知らせる。音声アナウンスが響き渡る。
そうかッ?!交戦データを元に新しく作ったのか?と、その答えに辿り着く。
エアバックと重力アシストによって、その勢いと衝撃から身を守るも破断された左腕を庇いつつ、ハルズ=アルマインは、吠える。
「その程度で負けた(勝った)と思うなよッ!!!」
《アージナリーワン・ウェポンⅡ》アンロックワン Вечно живущий(ヴェーチナ)「永遠に」
「邪魔だ、如何なる攻撃も俺を殺すことはできない。何故ならば...」
我は...《アンブレイカブル》(Unbreakable)...壊されぬ者であり、我は...《アンキャストダイ》(Uncast Die)・・・死に拒まれた者、故に死の運命より解き放たれた。
破損した機体が、まるで逆回転再生の様に、その傷があっという間に元の傷一つない姿へと巻き戻っていく。
「はぁ?なんだそりゃ、反則だろっ!!!なんで破壊不可能の機体に再生機能が付いてるんだッ!!!」春幸は、其の理不尽に対して声を上げる。
「チッ、恐らく、月面で回収された。《アンキャストダイ》(Uncast Die)のメイン機構を、《アンブレイカブル》(Unbreakable)に移植しやがったな、
バンデラスは、任せろ。相性は俺の方が良い。アハトの方を頼む。」
空を逝く二振りの刃と、拙速、速きその尾を振り乱し、銃撃による牽制を仕掛けるデスペラードに対して、
その声に応えるべく空を走り、目標の姿を探す。春幸は、境界の異変を感じ取り、位相空間固定アンカーを射出、境界を越境する瞬間に干渉し、
奇襲の直前でとの動きを止めると、多機能を込められた鈍器...インサニア・テルム(狂気の凶器)を振るい、その基部を射出、
衝撃を以て、その存在を撃ち墜とすも、されどその手ごたえは真綿を叩くかのように、吸収される。
《アージナリーワン・ウェポンⅥ》アンロック ワン ウィス・レプルシオー《反撥力場》
中性物質にすら電荷を生じさせ電磁場とクーロン反発による絶対防御。触れた対象に強制的に電荷を偏らせ破壊や障害を起こさせる崩すには...
チッっっていう事はこっちも同じか?
今度はアンレコニング(Unreckoning)とアンタッチャブル(Untouchable)とのニコイチか?だからコーディー=スルーも一緒に居るのか?
と次々と明かされる事実に、舌打ちと銃撃を撃ちながら、確かにこいつは僕の方が相性が良い。このまま敵の境界移動を位相空間固定アンカーで阻害しながら、
もう一度、無限の刃亡き剣で、今度こそ墜として見せる。
と、息巻き告げるは、無謬を穿く一掃の言葉、繰り出す一手は...夕闇の夜に光る。∞の意志を示すジェネレーターの輝き、
相対する目標足る。デスペラードとセカンドアーヴルの姿に、互いに奥の手の一手を切り合う、
一足先に一層輝く、天を翔ける刃と共に、先んじて進むその姿を覆い尽くさんと大いなる闇の手が、放たれる。
一手早く、動刹、吹きすさぶ、無情の嵐、
唱えし言葉を遮るは、死者が叫ぶ呼び声の制止、
《アージナリーワン・ウェポンⅡ》アンロックツー Заткнись и сдохни(ザトクニーシ・イ・スドーフニ)
「黙って死ね」
《アージナリーワン・ウェポンⅧ》アンロックワン...傷天害理重ねる様に告げるは、白磁の焼成告げる恥ずべき行使、
その悪罵くに、対応する様に無数の骨...フレームの数々が飛び出し硬直。噴霧する冷気が、周囲一帯を覆い、
何もない空間から突如現れた。《ブレイズ=ガルヴ・ディム》の三機編隊が、一気に死者撃つ砲弾と化す様に、
誘爆する弾道として撃ちだし、罹る空を前逝く、アイジェス機と春幸機が操る輝線をその足下へと指し示す。
左右の旋回、ブレイクの軌道を交互に交差しながら波打つ軌道を描き、回避を試みるも、ハルズ=アルマインが操る
招請する動き機体の数々を思考誘導により操作、金属製のフレームを突き出し、噴霧する冷気を孕みながらの自爆攻撃を仕掛け続ける。
相対距離を維持しながらも自機の背後に向かって、その体表で感じ取る肌感覚をたよりに、黒と銀劫を纏わりつかせた一射と共に、噴出される結晶体を弾丸として撃ちだす。
無数の閃光と弾帯が、追いすがる敵機を撃ち抜き爆散される。
進行方向の12時方向へと進み、岩手山を左手に仰ぎ見て、低空飛行での回避軌道から一機に高度を上げつつ、加速上昇、その頂点に於いて、重力による自由落下を誘発し
木の葉の様にひらひらと落下し、オーバーシュートを終発した。先に映る機影をアイジェスが銃口から迸る質量をもった粒子砲の一射で仕留め、更に機体を捻りを加えつつ180度回転、
6時方向へと切り替え、迎撃の一手とする中、破壊不能の刃と刃が空中で、切り結びながら、その打楽器が奏でる様な金属音を放ち、其の足をその場へと釘付けさせ
その幾何学的模様の金属性の光沢を放つ姿は、
幾重にも結晶体の姿を映し織り為す奇蹟、その美しき文様であるウィドマンシュテッテン構造の刀身を魅せ、互いの刃が噛み合い火花散る姿を推し量ろうと見守り、
牽制を繰り返す中
またもや手札を塞がれた焦燥感に襲われながら、以前の戦とは一つ違う事がある。と、
スーッと息を吸い込む。音が、コックピット内で響き渡り、その光景に、嘲笑うかのように笑うウェンディゴが二人、その嘲笑を亡き者として葬るべく放たれる一打、
それは...
罹る言葉は、一瞬早く、繰り出されていた二重奏から三重奏へと切り替わりを魅せるは、更なる合奏を奏でる。
大地に繋がれし虜囚の槌手、《ヴェルンド》より更なる一歩を踏み出すは、《ヴァナヘイム》(豊穣の国)の効果
《アージナリーワン・ウェポンⅠ》アンロック...ワン、ツー、スリー、フォー、ファイブ
パクパックと、音の生じないその口腔から吐き出される言は、喪われ何も響かない、されど、響く声なき声があるのであれば、
尽きる事のなきその声で応えるまで、
音声認識ではなく、思考を繋ぎ、心で問い、心で返す。その意識が繋がっていく
思考認識による命令を受諾しろ。キーワードは... Rise is whiteライズ・イズ・ホワイト始まりの詩を歌え《セカンドアーヴル》...我が名は、春幸=ブラットワーカー。
僕は、暴威を振るう王よりも、人に裸を魅せられる裸の王様でありたい。もちろん...身体じゃなく...Life is whiteライフ・イズ・ホワイト命を謳う無垢であれ...憎しみに染まる復讐者よりも、弱者に寄り添う当事者でありたい。
《Lies is whiteライ・イズ・ホワイト》 その詩は、嘘さえも白く装われる。僕があるべき姿は、命を惜しむ覚悟ではなく。理想に殉じる弱さでもない。唯、喪う命と守るべきものの重さを測り、捧げるだけだ。
《Eleos is whiteエレオス・イズ・ホワイト 》その詩は、憐みを以て慈悲を捨てよ。純白の慈悲亡き慈悲を謳え。僕が与える慈悲は、常に、弱き踏みつぶされる者と共にある。其れゆえ我思う故、我は、天より捨てたものを今一度拾う。譬えそれが、過ちであっても、君の唄があれば俺は何度でも飛んで見せる。さぁ其の泣き顔を晴らせッ!!
《Lufu is whiteルヴ・イズ・ホワイト》見返りを求めぬ無私の親愛で白く覆え、その愛は、己を捧げて、愛を守る為に愛を捨てよ。失う事を恐れて、嘆くより、譬え無為に終わるとしても、拾った愛に愛され、愛へと走り、唯、君の為にその愛に殉じよう。この命が絶えようとも、その想いの火は消えない。無限の一の中からその鍵を掴み取れッ!
高らかに歌うは、無法者の唄。
五つの王冠の内、五つが外れ、隠れていた頭部が顕わになる。発光する光が、急激に膨れ上がり、浮遊する漆黒の王冠が、輝ける御手へと装填される。
それは無限に伸びる手を筆頭に、次々と様変わる現象が巻き起こる。その距離や時間を超えて繋がる手と手は、其々の窮地へと降り注ぎ、チャージ出力強化及び冷却、リチャージまでの速度を上げ、クールタイムを排除し、喪われた弾倉やエネルギーを補充し強化させ、其の全ての攻撃を外さぬ威を要しながら、己の限界を超える行動を、提示し続ける。
二つの星々が、互いを高め合う様に合唱し、合奏する姿を眺めるは、その場に居ないモノたちへとも波及していく。
UD1990年(西暦4015年)4月1日...同日 UTC+0 11:XX頃
☆L2宙域アイリス近郊、sideアンザス《ロシナンテ》⇒スカーレットヒップ、名も無き兵士、《サルヴァートル・エクス》(超越する救済者)
コンソールを操り、各関係者との連絡を密にしながら、索敵範囲に入る全てを把握するべく
目を皿の様にして目視する最中、碓井=ユズリハは、その状況へとの回答として問いかける様に、繋がる意識と手を繋ぎ
彼の体温を感じながら、其の身を抱きしめ、呟く。
「みなさんッ春君が、接敵したみたい。みんなも感じる?」
「「嗚呼、感じるぞ。この感覚...春幸と、アイジェスさんだ!!!」」
微速前進の船足のまま操舵する外崎は、火器管制を担当する領五に対して、《falcis》での迎撃を指示。
コロニーの港湾区画からの離脱後、戦闘へと入るべく、其の船足の速さを徐々に高め始める。
...
(春君...。大丈夫だよね?)
少女の祈りが届く頃...
其の報を先んじて離岸したスカーレットヒップへと、知らせるも、既に臨戦態勢に入り、怒号の様な掛け声と共に儀式の様なその声がユズリハの元にも届いていく。
「ヤッハ―敵襲だ。準備は出来てるな、おしめは、したか?ヘルメットの具合は?男尻の穴はキッチリ閉めたか?野郎ども行くぞッ!!!」
「俺達は何者だ?」
「スカーレットヒップッ!!!叩け叩け叩け!ヤァー。」
「男尻は出ているのか?」
「我らが向かう場所ッに!!!」
「男尻は何処にあるか?」
「此処に、此処に、此処に!!!」
パンッパンと手拍子を入れつつ何も身になる事を言わない掛け声が過ぎ去り。
クルクルと円陣を組みながら尻を叩いて己を鼓舞する、
都合27機に及ぶ、スカレーットヒップが誇る、《ブレイズ=ガルヴ・ディム》の群体が、
三機編成で、直列接続による加速を見せて、A型(Advanced:先進的)、B型(Ballistic:弾道)、C型(Combat:戦闘)、D型(Defense:防御)、E型(Extended Rang:拡張射程)、H型(Heat:熱)、G型(Gravity:重力)、S型(Search:探索)型それぞれの武装を搭載し、
やや統一感に欠ける外装ではあるが、急加速そのままに、外套の如き花弁を撓ませ、無数の乱舞する戦場を駆ける華として、
舞い踊る。
下降と上昇を繰り返し、搭載されているジャイロセンサーが計測する位置を反転させ、水面に飛び込む様に上昇と下降を試みる。
無数の機体は目標までの距離を50000。
粒子が散布される戦域に於いて敵影を観測できる距離では、無いが、今ここにあの二人は居ない。
重力感覚器官《Sensorium Gravitatis》(センソリウム グラウィタティス)による補助と、長距離観測による狙撃は、もはや不可能と思えたものの
欠ける紅き尻尾を吹かせながら。無数の星と星が互いの動きをフォローしつつ、時に衝突する寸前に、互いの脚部による接触を試み
軌道変更を試み、その肌感覚で共有する情報と周囲のすべてを把握するその威によって、
まずは、編隊構成を再編成し、三機編隊の合計9組の編隊は
攪乱と防御を担当するA型(Advanced:先進的)を隊長機として、随伴機を実体兵装が豊富なB型(Ballistic:弾道)、C型(Combat:戦闘)として、中距離戦と接近戦に重きを置いた基本構成の機影が3組
攻撃に重きを置き、熱による界域による無力化を試みるH型(Heat:熱)と実体兵装のB型(Ballistic:弾道)と粒子兵装に重きを置いたE型(Extended Rang:拡張射程)装備を備えた二組
同様に重力による界域展開を担当するG型(Gravity:重力)を先頭に、其の左右に二重のシールドをと副腕を備えたD型(Defense:防御)を彩る防御型構成が2組
索敵を目的として、S型を頂点に、随伴機をB型、A型を2組
その本来であれば索敵範囲外であるべき、その彼我の距離を《ブレイズ=ガルヴ・ディム》S型(Search:探索)がその姿を鮮明に受け取り、
攻撃担当の二組へと指示を出す。
そして機体の脚部と腰部に共通装備としての搭載されている、実体弾兵装を放つアタッチメントより、27機編隊による。
慣性射撃による実体弾の嵐が、その本来の速度を凌駕しながらも、第一陣が着弾するその姿を視認するは、着弾迄、その差は僅か数秒
「...7、6、5、4、3、2、1、0」
「着弾今ッ!!!第二射を投射後、各員。デッドウェイトと なった兵装をパージ。足取り軽く蹂躙してやれ。」
「行くぞ我らは...」
目標と目される、駆逐艦ディミディウムの2隻が、爆炎に包まれながら、船体を大きく傾け、その衝撃と炎に炙られ
その目標へと顕現せしめる事を可能とするは、限界と認識力の拡張を強いるその効果がいかんなく発揮するも、
各自に緊張が走る。
観測手が遅れて視認した目標は...すでの焼け落ちた艦船から飛び立つように対峙する。
砲撃戦仕様の四機編成×4が見せる《ヴィ・ラクレス 》...ヴィ・ペインの発展型として、カルぺ・ディエムに遅れること数か月、小型化を成功させた
イグニス・パルヴァスの砲身をこちらに向けての射撃体勢に入っている。対抗する手段は...スカーレットヒップの手には、残されていない筈であったが、
だが、命知らずの男たちは、E(Extended Rang:拡張射程)型装備を誇る二組の編隊を以てして、接続状態からの分離軌道を試み、2機のH型を頂点にして、鏃陣形のまま接敵迄の距離を縮め
目算を25000を切る。と同時に二度目の投射を試み、敵のイグニス・パルヴァスを巻き込むべく放たれた弾道は、
あるものはその爆炎で誘爆させるもその数7発がその弾幕を越えて飛来してくる。急ぎ撃ち手となった、二機のE(Extended Rang:拡張射程)型装備が誇る
大出力狙撃ライフルを片手に、一発一発を狙い撃ち、接近するまでの間に更に3発撃ち落とし、残りの4発が抜けていくが、
その時点で既にスカーレットヒップの目論見は、完了していた。
「「「悉ことごとく熱に厭いやかされ死ね。《ムスペルヘイムッ(灼熱の国)》」!!!!!」」凡そその効果範囲を50キロ圏内まで拡張し展開された
高熱の界域を以て、イグニス・パルヴァスの斉射を熱による誘爆をもって完封する。
爆発半径が数キロにも及ぶそれらの弾丸は、スカーレットヒップの眼前で炸裂し、忽ち半自動的に展開される閃光防御のブラインドが下ろされる中、
まずは第一斉射を乗り越えるが、次弾の装填迄は僅か数秒から数十秒
正確な装填時間を掴んでいないスカーレットヒップの面々を率いる
イゴール=マッケンジーは、自らが騎乗するA型(Advanced:先進的)と僚機が装備するB型(Ballistic:弾道)、C型(Combat:戦闘)装備の《ブレイズ=ガルヴ・ディム》による接近戦を試みる。
熱が充満するその界域を、霧氷の《ニヴルヘイム(霧の国) 》を一斉展開。後陣に、防御構成の機体を残し、
三組の《ブレイズ=ガルヴ・ディム》が密集形態のまま突撃を開始。
砲撃陣形の《ヴィ・ラクレス 》とは別に、大型の艦船から次々と出撃を試みる
《フェードル》二機、《イポリート》十二機、《エウリピデス》二機、《パエドラ》十二機が、その猛威を振るうべく、待ち構える。
それは、狂おしい程の情念に堕ちて、その前腕と脚部に備えた無数の砲身と牙を揃えたやや大ぶりな【falcis】《エノーヌ》と《テスラ》を備え、
その彩鮮やかな色彩に包まれた、水色に包まれし、拷問器具を頭部に乗せた、惑う女王の風格を魅せる。
透き通る装甲内部には髑髏の如きフレームを宥る。暴虐の徒、
其処に付き従えしは、やや膨らんだ鈍重そうな腹部に痩躯に瘦せ細った、手足を持つ《イポリート》
更には、大型の翼持つ【falcis】である《ヒッポリュトス》と三つの紙垂を保持する。《エウリピデス》に、
全身に無数の円柱や球体状の爆薬を満載し爆装を施された。無人の誘導機である《パエドラ》が、
互いに持ち寄った手札の全てを披露する間もなく、相対する存在に気付かぬまま、接敵する。
着弾迄7秒弱。で更に実体弾兵装の着弾から、前陣を張るスカーレットヒップの面々が接敵するまで3秒半、都合10秒にも満たないその時間に於いて、
待ち構えていた《フェードル》を操るラ・パンド=チョトネは、「やーやー我こそは、誉れ高きマレディクトが誇る。袖無し。引き千切った袖と引き換えに、万能感を手に入れたモノ」
「いざ、尋常に勝負ッ!!!」
機体の前腕部を切り離し、吠える様に瞬いた【falcis】が目標を定めて無窮の宙を謳歌し始める。数条の光を放ちながら、目標である《ブレイズ=ガルヴ・ディム》へと
オールレンジ攻撃を仕掛け、その腹部に備え付けられた大型の粒子加速器を使用しての広範囲砲撃を試みる。
その原資となるは十二機の《イポリート》、接合する動力パイプを接続すると共に、吐き出された、閃光は、戦場を千断する如き、牙啼き、定めを嘆く様に、無数の機体を射線に合わせながら、
※2026年5月2日誤字修正
掃射を開始する。
その長大な光のは視界を塞ぎ、僅かに背後のコロニーを横切りその一部である太陽光パネルの一部を破断し、未だ傷痕深きその躯体に破壊の炎をまき散らす。
先頭を走るイゴール=マッケンジーは「そう言った事に疎くてな、謹んで、辞退申し上げる。別に勝ち負けに対してそれほど、固執していない。出来ればこのままお帰り頂きたいのだが...そうもいかんのか?」
・・・
・・・
・・・
一方その頃、出遅れたアンザスらは、コロニーへの攻撃を目の当たりにして、急ぎ出撃の準備を行う。
緊急出撃を果たし、それまでの全てのシークエンスを省略し、勢いよく飛び出した《ヴィキティ=アンディバイン》と、
青葉とハルナがそれぞれ操る青と紫色に染められた《ヴォーパルバニー》を展開...
間に合ったッ!!!!
敵の砲撃を早速効果範囲と対象効果を拡張した、回避軌道を反転させる《ヴォーパルバニー》の機体性能を行使して、敵の攻撃の一射を回避せしめる事に成功するが、
未だ状況に好転の兆しは見えず。
「目算の距離は500000か?ならば拙者の今の機体であれば...十秒もあれば駆け抜けられるッ!!!」
しかし、その状況を見守る誰かは、その天を覆う。晴天の空を暗闇の宇宙に、映し出させる。
その空間全てが漂白されるかの様に、異質なるその光景に、機体を操る手が止まるも
其処に現われしは、王冠頂く、装甲の大半を喪いフレームが剥き出しになった《アンリミテッド》(Unlimited)の姿とそれと争う様に、舞い踊る六角形状の装甲と、白磁の機体が突如として
天を割って現出する。
遅れて出撃を果たした《ホーリグレイル》とハルナ=山崎が操る《ヴォーパルバニー》が、《ロシナンテ》と《サルヴァートル・エクス》(超越する救済者)の防衛を引き受け
青葉とアンザスの両名が、スカーレットヒップの面々への援護に向かう手はずとなって居たが、
急遽現れたその姿に、息を飲み、戻ってきた仲間に対して問いかける間もなく、その男が語り掛ける。
「よぉデザートども、喰らいに来てやったぞ。お前たちとの腐れ縁も此処までだッ!!!」アハト=佐伯は、はにかみ乍らも、笑い。その言葉を告げるも
「一体これは何でござるか?」
「春幸殿、男尻はおやつに入りますか??いいえ、それは男尻ではありません。ジョンは、男尻をデザートに冷蔵庫へ入れました。」
「お前の男尻なんぞ、喰って堪るかッ!!!!」
潜り込む様に、場面が暗転し、包み込む様にその姿を映した。アンザスと青葉は、いつのまにかL2宙域のコロニー近海から、
坂東の岩手山近郊へと、その位置を変え、引きずりだされる様に、その所在を強制的に変えられる。
UD1990年(西暦4015年)4月1日...同日 UTC+9 20:XX頃/UTC±0 11:XX
■坂東 北東部、side春幸&アイジェス&アンザス、青葉=穣
何ぞぉぉぉぉぉぉぉォォオオオオオオオ、此処は何処?私は男尻?!地球?!なんで?!
「アンザスッどうした?!なんで此処にいる?!アハトの奴か?!」
「あっアイジェス氏、こんにちわ。お元気ですか?ってそれより不味いでござる。めちゃくちゃアイリスが攻撃受けてるのに地球に来ちゃった。マイハニーッとの舞いとハニーの様な蜜月がッ!!!!まだ、拙者、ご飯食べてない!!!」
(チッどうする...送り返す方法があるが...。此処で数の優位で押した方が良いのか?)
吹き溜まりのマグマの様に互いに撃ちあいながらも、降り注ぐ質量を伴った粒子の黒と銀劫の光の往来を
構える楯を経由してあるいは、加速器を通しての射撃と、返礼として返すべく放つ攻撃を、浮遊する楯を駆使して防ぎながらも、機体を逆さまにしながら湖面へのダイブを試み
重力と慣性軌道をまるで無視した軌道を描きながら九つの盾と二振りの剣が舞い、二本の尻尾が猟犬の如く放たれる、逃げ惑う目標の姿を捉えきれずに右往左往する。
投射される刃と刃を、破壊不能の刃と刃を討ち合い、互いの其の刃を欠けながらも、偏差射撃にも似た、連打が空を斬り、
ハルズ=アルマインは、背面部の烏羽と、推進機構を操り、急速旋回と機体反転を試み、その攻め手を器用に回避し続ける。
具合の良い。怒張する操縦桿の手ざわりが、手ごろな締り具合を見せ、その手に反応しての高速機動を実現、自由自在に出し入れ可能となった。
《ファルクス・グラナートゥス》の数を12から24と。増やし、戦域をカバーするべく四方八方へと展開し、その360度の方向より迫る群体が、迫る、
逃げ場は上下か?されどその動きは既に敵に悟られている、ならば、切り拓くべき道は一つしかない。
残弾を撃ち切り、虜囚の槌手たるヴェルンドと、スヴァルトアルフヘイム (Svartalfheim) 《鍛造の国》の効果により、
瞬時に産み出された枝葉の分身たる、弾丸を備えたラピッドローダーがひとりでに泳ぎ、装填の動作を一呼吸として、
スイングアウトしたその基部に収まると、再装填され、銃把、より吐き出されるは、破壊不能弾丸を燃焼させて放つ、
質量を持った黒と銀劫が、一度に通常のライフルの出力まで威力を落とし、中継される九つの粒子加速器付きの盾を経由し
その粒子形状を収束から拡散方式へと切り替えた。光の散弾と化した八つの光が、包囲網に穴を開け、
余波を受けつつ飛翔する《ファルクス・グラナートゥス》の弾丸が、飛散、消失へと、その姿が掻き消える、
背後から迫る、空いた銃弾の網を潜り抜け、地上へ落下する様に斜めに飛翔するその姿を追って、残りの18にまで減った銃弾に対して、
後ろを振り返ぬまま、脊髄反射の瞬きによって、切って落とす。分割方式の粒子の連射の引鉄の乱舞が奔る。
絡み合う弾幕を抜けて、それでも飛来する目標を、背後に展開する銃弾ごと纏めて撃ち落とし、4つまでその数を減らす。
その間、おろおろと、銀劫による援護射撃を試みるが、その射線をまるで意に介さず、無防備に受けるハルズ=アルマインが操るイレギュラーワンへは、傷一つ付けられず、
抵抗する術もなく、歯嚙みする。アンザスと青葉の胸に一筋の不安が横後る
「直撃なのに...やっぱり、おじさんたちに任せるしか...」
何か?何かないのか?考えろ!!!!
残りの《ファルクス・グラナートゥス》に対して、《ヴルカヌス・ツインテール》を背面部の副腕が手繰る様に液体金属が流れ紡ぐ強靭な
ワイヤーを操つりその進行方向へ、位相空間固定アンカーを模した、鏡面体を形成、鏡面と触れると同時にそれらの弾帯が、一方のワイヤーから
もう一方のワイヤーの進行方向へと、推進方向の逆転現象が生ずる。
空を斬った。二つの弾丸は、仕事を終え巻き戻りなが、踊る姿を見る基部より放たれ、接近する別の《ファルクス・グラナートゥス》と正面衝突
破壊不能で有るはずの絶対の鉾と鉾がぶつかり合い、自壊する。
更なる追従を見せる二機の機影を眺め、それを見守り、奮戦するはもう一方の春幸の視界に、互いに一進一退の戦局を眺め。
自らももう一機の白磁の機体との交戦を行いながらも、
春幸は、叫ぶ。
「親父、怒りに身を任せるなッ!!!相手の思う壺だッ怒りは捨てなきゃダメだッ!!!」
その忠告に対して、答える言葉は、無数の弾幕による撃ちあいの様相に勝利への道を見出しながらも、その問いに答える。
「怒りに身を任せて闘うなだと、人が戦う原動力が怒りでなくてどうする。人が真に戦う事を辞める時は、恐怖に震え、理不尽に怒りを覚えなくなったその瞬間だ。」
「戦うべき時に戦わないで、何が人であるのか?」
「真に無意味足る怒りは、怒りに振り回されて冷静さを欠くことだ。冷静に怒りの炎を称えるのであれば別に問題はない。」
「感じるのではなく、考える様に試行し思考する、直感に突き動かされた考えに至れ、」
「ただ、それが出来る人間が一欠けらの一部しか存在しない為だ。」
「知っているのか?理不尽に怒りを覚えず、その拳を上げられず、唯、蹂躙される苦痛を」
「真の水の心の理に至れる道には、怒りの中でも揺蕩う水の心が必要だ。されど、怒りなき冷静さに於いて戦う術はないと知れ、」
「心中に怒りを称えながらも、静かに冷静にその引鉄を引け」
「天耀知水の響き在り、天を照らす焼耀なる怒りを胸に静かなる知を以て水を鎮めよ。」
「故に燃える陽の中にも水がある。」
何より俺が怒りに震えるのは、自分自身だッ!!!
「はっそうだな、偶然、俺と気が合ったな。戦場に捨てる必要の怒りなどない、人が人を殺す理由と同じくな。」
「人を殺してはいけない理由だと、それは法で決められているからだ。そんな簡単な事も分らないのか。」
「俺が法律だ。斃すべき敵は斃し、殺すべき対象は俺が決める。その様にこの国では、マレディクトが存在する世界ではそう規定されいる」
「独裁者だな。お前の観点に足り得ない視点は、法は弱い誰かだけを守るためだけにあるんじゃない。世界を遅滞なく進める為の潤滑油だ。世界を回す為にある。
だから、仇を持つ者の願いは往々として踏み躙られるし、もしも独裁者が自分に有利に法を変えれば容易く、其の理は、崩壊するだろう。」
「法律で決まっていないのであるから、何をしても良いと踏み越える手合いは、貴方も知っているだろう?」
「だからそれを埋める為に、譬え不毛であっても思考と考える葦としての矜持は手放してはいけない。常に法は、変わらずとも変えて行かねばならん。議論すら放棄すればそれで何かを為したと思うな。」
アイジェスとハルズ=アルマインの二人が応酬する会話の中で、
春幸は、息を飲み、アンザスは、自らの尻を揉む。そしてアハトは(...)と、沈黙を守りながら、何かを思い出す様に、その牙で嚙み殺すように、歯軋りの音を立てて
何かを戦場で探し始め、そしてその目標を探し当てる。
「人はそんなに悪性を保持していないし、そこまで捨てたモノでもない。希望や打開策を撃つべく別の道は残されている。救いの手は誰に対しても、然るべきだろう?」
歪む視界は万華鏡、互いに放つ質量を持った粒子の光同士が衝突と、切り払う刃に防がれる中、
応酬される濃密な、罪を描く粒子の散布により、目に見える其の全ての景色に、鈍く輝虹色の輝きを見せる。
その光景に見とれて振り向くと、会話に気を取られて目を離した隙に、アハト=佐伯は紙垂を燃やして、
且つて自らの乗機(Unreckoning)であった理を曲げ、あらゆる事象の改変を行使し、距離や空間を捻じ曲げる威を以て隠された行動の何かを行使し始める
「親父、人はそんなに簡単に割り切れないよ。俺が許したとして、なんで?…た奴らを助けなきゃならないのという声は少なからず上がるはずだ。」
「そんなお前は、割り切れない無限を超えて行け。」
親父にまだ言えていない事がある...
「アイの母親は、母さんを殺した奴の一人で、ユズリハは、且つてクピドレスをこの地に、招いた誘植者の末裔…なんだ。」
「俺は...親父はどうしたい?俺は…、俺は…。」
「子供が難しい事を考えるな。分かってる。子供には責は、ない。」
「思う事は、ある。した事に対する咎は受けて貰うが、生き方を選べない子供に責を与えるのはおかしい。」
「だが人は事ある悲劇の原因を他人へと持ちがちではある。そうでなければ、人は自らの席が無い事と、怒りの矛先を他の誰かに押し付けなければ生きていけない生き物だ。
それが喩え、其の責が無いにも関わらず。押し付ける。きっとそれに気付く瞬間は自らがその立場にならない限り、そうは思わない。」
誰かに其の責を自ら負うか、誰かに押し付けるか、一方的に、受けて誰かを守るのか?
自分一人で、其の全ての席を負うのか?
復讐を忘れた人よ。一夜限りの詩を謳え、彼女はどう歌い、どう笑った。
俺はどう願い。どう感じ、そして哭いた。
刻限は未だ到達せず、それでも俺は、答えを問いかける。
「復讐を忘れて、赦せと人は簡単に言う。その言葉が誰かの傷を抉り、そして安易な言葉、安易な意見、安易な押し付けが、」
「何を意味するのかを分からずに。」
「なにも、赦すなとは言わない。だが、祓うべき罪科はあるべきだろう。」
・
「だから俺は唯、赦すことも、殺すこともしない。」
「かつてどこかで見かけた少年の様に、その罪を裁く権利を持つ者に、その振り下ろす刃の行方(引き金)を委ねるべきであろう。」
「それもせずに唯、赦せは、唯の横暴以外の何物でもない。」
「故に、首を垂れて、その命を捧げる事を好とする。その覚悟すら持たぬ者へと与える慈悲など無い。」
「だから、誰も傷付けない未来とは、難しい。人は好むと好まざるも、誰かを傷つけて生きる、葦の名を言う。」
鳴り響きつ続ける銃撃の光と衝撃が、次第に暗闇へと墜ちていく、僕らを照らし、深い陰影をその場とその言葉へと刻み付けていく。
「そうか、お前が言いたいことはそれ以外か(それだけか...)?」一歩機体の歩みを進め、今にも飛び出しそうなアンザスと青葉を前に、その動きを察知した春幸の声が
其の全てを制止する。
・・・
・・・
・・・
(親父...俺に話させてくれ。)
(嗚呼杓子定規の様に、人は人を殺してはいけないというけれど、その大半の人たちは、本当に果たして人を殺すという事の本当の意味を知っているのだろうか?)
(貴方が行っている事はそう言う事なのだろう。)
(だが、生きる為にその刃を取った少年。食うに食えずにやむ終えず奪う人、どうしてもそうしなければいけなかった人、)
(其の全てに、対して、情状酌量があるとも言えない、でも、もしも困っているのであれば、奪うのではなく誰かに助けを呼んで欲しい。)
(もちろん誰に助けを求めれば良いか分からない、現実の問題の事態はひっ迫し、助けを呼ぶ暇ももない場合もあるだろうし)
(誰も耳を貸さなかった場合もあるだろう。それでも人は、まるで判を押したように人は殺してはいけないと言う。)
(だが、そうしなければならない時は、残念ながら現実には存在する。)
(それなのに十把一絡げに人殺しはいけないとは俺には言えない。じゃぁ貴方に言う、もしも、家族に向けて銃口を向けられ、偶々、自分の手にも装填され安全装置の外された拳銃があったとする。)
(助けられるのは、家族と襲撃者のどちらか片方しか助からない。それでも貴方は家族を見捨てて引鉄を引かないのか?)
(これは別に、襲撃者などではなく、猛獣、熊に置き換えても良い。)
(果たしてあなたはその引鉄を引かないで居られるのだろうか?)
(答えは出ない。)
(その葛藤無くして出した答えの何と軽い事か...あなたは自分が躊躇した結果、人の命が失われた経験はあるのか?)
(俺の出したこの運命の天秤の答えは...。)
(第三の道)
(俺はその時、必要であれば一切の呵責なくその引鉄を引く、ただし、もしもトロッコ問題の様に、二通りの分岐器のレバーを倒す必要があるのであれば、)
(迷わずその分岐器を中途半端に切り替えて、トロッコを脱線させて両方助ける。)
(ただ、これは解決策があった場合に限る。世の中には、別の解決方法もあるが、何処にも答えが無い場合もある。)
(矮小なるただの人間である俺が出来ることは、その最後の瞬間まで、足掻いて答えを探し続けることだ。それだけが自分にも相手にも誠実で有り続けられる。)
(だから今でも俺はその答えを探し続けている。)
(君にその覚悟はあるのか?何故ならばその覚悟無く進むのであれば、するべき時に何もできず、自分の命すら失う事になる。)
(俺は唯自分がそうすべき時に逃げない様に、自分のするべき事をするだけだ。)
(お前が、真に、歩いてきた路に誇りがあるのならば、そのまますゝめ、もし疑念有るのならば、着た路を戻れ。)
「何の世迷言を?俺達には、来た道を進む事も(戻る事も)、選択肢もあった(ありはしなかった)。ただ目の前に飛び込んできた泥縄を放した(掴んだ)だけだ。」
「くだらない話は此処までだ。決着を付けるぞ。最後に自分の女に伝える言葉は残さなかったか?(残してきたか)?」
脳裏に過るは、且つての逢瀬のひと時
知ってた?君に話していた。他に好きな人が居るって言葉は、嘘だよ。
そうか...僕は知っていたよ。だって君が好んでいたモノ全てが僕がプレゼントしてた事柄ばかりだったから。
嗚呼、でも僕の目には、何も写さない。それでもこうやって顔に触れて輪郭を捉えられるだけで十分だった。
でも、本当は、此の眼が見えなくなる前に、もう一度君の顔が見てみたかった。
その言葉を告げられぬまま、事態は、二つの悪性の星の輝きが、襲い掛かる。
はぁ?そうか、最後に、ごめん。そう言ったからとして、これで気分は晴れたか?兄弟?これは、そう言う話だ。
必然性が無い事象に、名前を付けるな。
誰も傷付けない未来など、この世には無い、その無学文盲の愚か者の言葉だ。
喩え、無妄之福を夢見る夢想家だとしても、僕(俺)たちは、諦めない。
事態は収束しないまま、破を以て、繋ぎ止めて次のシーンへと続く。
〆
毎月、月末最終日に2話更新予定。
⇒家事をしろという意見が頻繁に届く場合や、家族の体調不良が重なった場合、
月の更新が一話のみか若しくは、休載となる場合があります。
また、作業の邪魔や文章の勝手な削除が発覚した場合、問答無用で休載します。
→何度注意しても度重なる作業の邪魔が繰り返された為、次回から更新が難しくなりました。
締め切りが間に合ってるのは単純に命を削って無理やり間に合わせてるだけで、今月は可成りギリギリの綱渡りで行ってる為に次回からは普通に原稿落します。
待ってる人達には申し訳ないですけど、此ればかりは私にもどうにもできない。




